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花火大会の最盛期いよいよ到来!花火鑑賞士による花火大会のHow toとは?

花火大会の最盛期いよいよ到来!花火鑑賞士による花火大会のHow toとは?

7月も下旬に入り、そろそろ花火大会に行く計画もしている人も大勢いるのではないでしょうか?これまでオマツリジャパンでいくつか花火記事を書かせて頂いているので、今回は花火大会でのお役立ち情報などをご案内させていただきます。

まず、タイトルにもある「花火鑑賞士って何やねん!」ってツッコミを入れた人もいると思いますが、こちらは全国花火競技大会 大曲の花火で有名な秋田県大仙市で年1回行われる花火についての認定資格になります。主催はNPO法人大曲花火倶楽部が行っており、2019年時点で全国各地に1,000人を超える合格者がおります。

主に花火の良さを多くの人に伝える事を目的としており、花火の鑑賞方法はもちろん、花火の歴史、製造や打ち上げ方法、全国の花火大会など様々な勉強をした上で試験を行い、合格した者に与えられる資格になります。

この資格があるからと言って何か特別な権利がある訳ではありませんが、この資格に加え、これまで全国各地を巡り数百ヶ所もの花火大会を観覧してきた自負はありますので、これからお伝えする内容を参考にしてみるとより良い花火ライフが楽しめるかもしれません。

また、花火鑑賞士試験を受けてみたいと思った方はこちらのリンクを参照してみてください。(出願期間は8月上旬~9月上旬頃まで。先着順で締め切り)

いろいろな花火大会に行ってみる

一般的に花火大会は近所の花火大会を見に行く人が多いと思われます。もちろんそれも大事なことですが、花火大会は全国各地にあり、それぞれの地域での良さがあります。

花火情報誌などを見ると打ち上げ数ばかりが宣伝されていますが、打ち上げる花火の大きさや種類、演出方法、担当する花火師の技術、花火大会の予算、運営する実行委員会の熱の入り具合にもよって内容が変わってくるものです。

また都心では大混雑の花火大会でも、ちょっと電車に乗れば日帰り可能で比較的ゆったり見られる地方の花火大会も数多く存在しています。地方の花火大会では打ち上げ場所や観覧場所も広く、警備費なども都心よりは安く済むので尺玉(開花直径330m)など大型の花火や超高速のスターマインなどもバンバン打てたりします!

行きは早めに!帰りは遅めに!

花火大会で嫌な思いをするのは、何と言っても混雑でしょう。ある程度は仕方ないにせよ、タイトルの2つを守れば、比較的スムーズに花火観覧ができます。混雑は花火開始の1時間前花火終了直後がピークです。

あくまでも目安になりますが、現地到着は3時間前であれば安全圏だと思われます。ただし、都心の花火大会など多くの人が詰めかける様な花火大会だとまた勝手が違います。最近では混雑緩和のために花火大会の前後にアーティストによるライブなどのイベントなども行われていますので、大混雑の中で待っているよりも快適な時間が過ごせたりします。

帰宅については、花火大会が終わってから2時間後ぐらいが望ましいです。花火会場の屋台を巡ったり、近場の居酒屋などで時間を潰し、ある程度の混雑が緩和されてからがおすすめです。おそらく皆さんが思っている以上に時間のロスはありませんので、居酒屋などの予約を取って実験してみてください!もちろん現地での宿泊もOKです。

あっ、あと混雑を避ける為に最後まで見ないで途中で帰る人がたまにいますが、フィナーレのプログラムは花火大会で最も見るべきシーンなので絶対に×です!

花火大会での便利グッズは?

・水筒
熱中症対策として、まず第一に水分補給が絶対です。真夏の炎天下では想像以上に汗をかきます。現地調達が可能であればよいのですが、保冷できる水筒があれば尚良しです。また、日中は日陰に入ったり帽子をかぶる事を心掛け、制汗剤や保冷用品(冷えピタなど)、うちわなどで熱中症対策をしてください。

・防虫スプレー
花火観覧の会場は、川や海、雑草の茂みなどの観覧場所が多い為、蚊の対策として防虫スプレーは必須です。自宅でスプレーを掛けるだけでは不十分なので会場まで持っていくのが吉。

・レインコート
花火大会では他の観客にケガをさせる原因にもなる為、傘がNGの場合があります。なるべくレインコートを持っていく方がよいと思います。また帰り道などの大混雑では傘をさせない場合もあります。

・ゴミ袋
45Lぐらいの大きなゴミ袋があるとよいです。夏場は急な夕立があるので、いざとなったらバッグなど荷物をゴミ袋に入れてしのげます。帰り際には、会場で飲み食いしたゴミを入れて持って帰れます。その場にゴミの放置は絶対に×です!

・クッションや座布団
花火大会では1~2時間もの間、座ることが考えられます。レジャーシートの下がアスファルトだと厳しいので、
クッションや座布団を用意するのがよいと思われます。後ろにいる人が邪魔にならない場所であれば折り畳み椅子の使用もOK

・懐中電灯
特に田舎だと夜道は暗いので懐中電灯が必須です。最近ではスマートフォンに懐中電灯機能がついていますので、それを使用するのも効果的です。花火が終わった後は落とし物がないか確認してから席を立ちましょう!

・その他
電車で移動する人は事前にICカードのチャージや帰りの切符を忘れずに!

快適な花火観覧場所とは?

有料席が取れる場合は、なるべく有料席を買うことをおすすめします。暑い中で場所取りする必要もなく、花火がきれいに見える場所である事が多いです。場合によっては椅子やテーブルが用意されていたり、お弁当やグッズなどの特典が用意されていたりします。

何よりも花火をお金を払ってでも見たいと思っている人が多く、観覧マナーの良さには驚くばかりです。トイレや屋台なども別個に設けられている場合もあり、長い列を並ぶ必要もほとんどありません。

有料席の費用と言っても、およそ3~5千円程度なので、一年間にそう何度も行かないのであれば、映画やライブに行ったと思って購入してみるのも良いかと思います。

有料席が取れない場合は、なるべく有料席の近くを確保します。花火の打ち上げ筒が見える場合は、どちらに向けて並べられているかで決めてみたり、場合によっては風向きを優先して場所を決めたりすることもあります。風下で風速が弱いと煙が滞留してほとんど見えない場合もあります。

まとめ

夏の風物詩である花火大会ですが、同じ風物詩である桜や紅葉を見に行く感覚で訪れる人も多いと思います。しかし、それらを同列に考えるのはちょっとどうかと長年感じております。

おそらく桜や紅葉はある程度の手入れは必要とは言え、基本的に何もしなくても来年もまた咲きます。一方、花火大会はどうでしょうか?当然ながら何もない場所からは、花火は生まれません。その大きな違いは沢山の人の手が掛かり、沢山の人の想いが集まって開催されると言う点に尽きると思っています。

花火師が何か月も掛けて作る花火や演出はもちろんの事、花火費用を賄ってくれる多くの企業や個人の協賛者、会場の設営など様々な運営を行う花火大会の実行委員やボランティア、警備会社や地域の警察官など数えたらキリがありません。開催して当たり前の花火大会は1か所もありませんし、無料で開催できる花火大会も1か所もありません。

前年の反省を踏まえ、年々良い花火大会を作り上げようと頑張っている多くの人達に応える為にも、花火大会の本当の価値を知り、花火大会が開催できている現状を考え、花火そのものを楽しんでくれる人が一人でも増えてくれる事を望んでいます。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
花火専門カメラマン&花火専門ライターです。
日本の良質な花火文化を後世に残すために記録し、花火に携わる人達を応援しています!

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