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関羽にちなんだ「關帝誕」とは?どんな祭り?横浜中華街から現地レポート!

更新日:2022/7/31 いなむ
関羽にちなんだ「關帝誕」とは?どんな祭り?横浜中華街から現地レポート!

横浜中華街のお祭りというと何を思い浮かべるだろうか?爆竹がバンバンバンと鳴り響き、アクロバティックな獅子舞などの演舞が行われ、安くて美味しいものが盛りだくさん。身近な海外に来た気分で町歩きを楽しめるのが、横浜中華街の魅力かもしれない。

今回は2022年7月22日に行われた「關帝誕(かんていたん)」というお祭りのパレードの様子をお届けする。

「關帝誕」とは?

三国志に登場する英雄・関羽は西暦160年、旧暦の6月24日に生まれた。その誕生日を祝うために行われるのが「關帝誕」というお祭りだ。

祭りは100年以上の歴史があるといわれ、関羽を守護神として神輿の巡行が行われ、街中が活気づく。また、中華街を練り歩くかたちで獅子舞や龍舞、子供の将軍や踊りなどのパフォーマンスが行われる。

関羽が豪傑から財神に。信仰だけでない關帝廟の役割

それにしてもなぜ、この横浜中華街の信仰の中心に、関羽が祀られているのだろうか?

関羽は三国志に登場する豪傑で、張飛とともに劉備に仕えた人物として知られる。その死後、故郷の山西省の塩を売る商人たちに慕われ「関公」と呼ばれるようになり、神格化したことから関帝廟が作られることとなった。
忠義を貫く関羽の人柄が、商人たちが大事にする「信用」の考え方と結びついたとも言われる。武勇を轟かせた関羽が、商人たちに信仰されるようになって「財神」となったのは興味深い。

横浜は安政5年(1858年)に日米修好通商条約が結ばれた後、翌安政6年6月2日に開港。それを機に中国から日本に移住する人が増加した。この流れの中で、最初の廟として關帝廟が建てられたのが1862年(文久2年)のこと。

横浜中華街をはじめ各地の中華街にある關帝廟は、元々商売先での困難(病気など)に備え、商人のコミュニティの基盤となるよう資金を蓄え、お墓の管理や孤児への支援なども実施してきた。つまり、信仰のみならず地域コミュニティのセーフティネットとしての役割を担ってきたところがある。

中華街の魅力溢れる熱狂のパレード!

ここからは關帝誕当日のパレードに登場した芸能などを詳しく見ていきたい。パレードの順番としては、横断幕を掲げた人物の後ろに獅子舞、銅鑼(どら)や鐘、女性の踊り、龍舞、子供の将軍、関帝の神輿という構成だった。

夕方の17時に、關帝誕のパレードは開始!大勢の人だかりを頼りに關帝廟にたどり着くと、銅鑼や鐘、爆竹の音が響き渡り、獅子舞が躍り出てきたところだ。 獅子舞は8頭いて、赤、黄、白などのデザインがある。

時折沿道の観客の頭を噛んだり、記念撮影に応じたり、カメラに寄って来てくれたりといったコミュニケーションを積極的に行っていた。

日本の獅子舞には中国の獅子舞のようにふさふさした毛並みをもつものや、まぶたの開閉を行うものは少なく、中華街ならではの獅子舞と感じる。日本では綿産業の影響で胴体が布製だし、獅子頭は木彫りのものが多い。

また、アクロバティックで迫力があり、カクカクとした激しい動きも特徴的だ。
上の人を肩で支え、獅子舞の背丈が一気にぐんっと伸びると歓声が上がり、沿道の観客たちから一斉に拍手が沸き起こった。

獅子舞の後ろに控えるのが、銅鑼や鐘を鳴らす子供達だ。
囃子の人数は10名を越え、鋭い金属音が響き渡る。定期的に鳴らされる爆竹の音とともに、とても賑やかな音を奏でていた。身体中にエネルギーが湧いてくるよう鼓舞されているような感覚が心地よかった。

こちらが女性の踊り手だ。緑色の美しい衣装を身にまとい、いくつかのお店の前で立ち止まり記念撮影をしたり舞いを披露したりしていた。手先の動きが優美に感じられた。

こちらは龍舞の一団だ。とても長い胴体を棒で支えて天に突き上げるように持ち上げ、道路の真ん中を進んでいく。時折左右に旋回させるようにぐるぐると円を描き、体をくねらせる様はとても迫力があった。

こちらは交差点を通過する龍舞の様子。体が非常に大きいので、遠くからでもよく目立つ。

その後にやって来たのが子供の将軍で、中国語で「招財童子」「進寶童郎」とそれぞれ記載される。少し奇妙な風貌をしているが動きがコミカルで、積極的に記念写真を求める者も多かった。
時折、手に持つ鉄砲でシャボン玉を吹いて、辺りをシャボン玉だらけにするなどユニークに感じられた。

さて、中華街を一周すると、再び關帝廟に戻って来た。

中華街を一気に熱狂に包んだパレードは1時間ほどで幕を閉じた。
日本で最も大きなこの中華街は開国以降、華僑の商人たちによって飛躍的な発展を遂げてきた。銅鑼や鉦、爆竹の音、獅子舞や踊りの華やかな衣装など、祝いの派手さも相まって、圧倒されっぱなしだった。

当日の様子はこちらの動画にもまとめたので、ぜひご覧いただきたい。

横浜中華街は他にも見所満載!

さて、最後に他のお祭り情報も紹介しておきたい。横浜中華街のお祭りといえば、大晦日のカウントダウンやお正月の獅子舞も有名だ。また、2月の春節もお正月同様に獅子舞や奉納舞などで盛り上がる。

お祭り以外の日も町歩きが楽しい。異国情緒が味わえ、食べ歩きもできる。シュウマイ、飲茶、肉まんなど、様々な中華料理を味わうことができ、食べ放題のお店も多くある。日本の町並みとは違う雰囲気のなか、刺激溢れる町歩きを楽しむことができるだろう。

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この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
獅子舞マニアです。ライターやカメラマンをしています。趣味は、獅子舞の鼻を撮影することです。その他クレイジーな祭りにも潜入します。

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