最近、みなさん「どんつく」してますか?
どうも。奇祭ハンターのまっくです。今回は「会社で見ちゃダメ!」シリーズ第4弾として、5年ぶりに復活した静岡のどんつく祭をハードボイルドに紹介するぜ!会社で見ている紳士淑女諸君は大人の事情で、ここでブラウザバックだ。それでは早速、行ってみよう。ヒーハー!
新宿から電車に乗って熱海を通り過ぎて無事、伊豆稲取の地(稲取温泉)に到着。ふっ、伊豆稲取は江戸時代より雛のつるし飾りでも知られる土地柄。毎年ひなまつりの時期には素盞鳴(すさのお)神社の石段には、屋外では日本一の118段にもわたって雛人形が飾られるのだ。
また「稲取キンメ」とブランド化されている金目鯛でも有名だ。ふっ、よもやこの地にあんなにもド直球なご神体が祀られているとはな。
稲取の湾岸を見降ろせる丘の上にあるどんつく神社に到着。16時からの出店開始前に、氏子ら関係者による神事が行われていた。
神社の中をのぞくといきなりドーン。夫婦和合、子孫繁栄、無病息災を祈願するための男根神輿がしっかりと納められていた。長さは約2メートル。
ちなみにどんつく祭りの名前の由来は、男性のシンボルである御神体を「ドン! と突く」ことからだそうだ(そのまんまやないかっ!)。水割りなしのどストレート、小細工はいらねぇ。つまりはそういうことだ。
トラックの荷台に乗せられ、男根神輿が運ばれていく。奇祭ならではのシュールな光景だ。
19時からいよいよ待望のイベントが開始。会場は温泉街の一角にあり、約150メートル区間が歩行者天国となっていた。入口には天狗と烏天狗の巨大なモニュメントが設置。どうやら彼らが「お面さん」と呼ばれ、祭りを盛り上げる赤面、青面らしい。
早速、奇声をあげながらヒャッハー!と観光客に迫る「お面さん」(赤面ニキの方)を発見。お面ニキにはその年に成人する男性が扮し、男性器を模した棒で住民を突きながら進む儀礼であり、突かれた人は夫婦和合や子孫繁栄、無病息災にご利益があるという。
こちらが青面ニキ。見物客と奇声を上げ合い、ヒリヒリと空気が張り詰める一触即発の雰囲気。こ、これもどんつく!
一転してこちらは何とも和やかでおおらかなムードに。キャッキャとネキたちの黄色い声が絶えない。
イベント会場に設置されたステージ上では、招福面踊り、馬鹿囃子、芸妓踊りなどの数々の演目も披露されたゾ。
ふっ。こうした奇祭ではもはや定番の「ご神体」をかたどったチョコバナナももちろん売られていた。造形も角度の感じもなかなかにリアルだ。
こちらは50周年を記念した際に新たに制作されたシン御神体。天城山から切り出したケヤキで製作され、長さ4.2m、直径80cm重さ2.2tというスペック。
重過ぎて古い御神体のように担がれることはなく展示用。見られるのは祭り開催時のみというから、祭りの隠し玉だ。必ず写真に撮っておこう。
そしていよいよオマツリ美女ネキたちに先導されてやって会場に入場して来たのは……
待ってました、ご神体。元祖、男根神輿。
ご神体は担いで良し、乗って良し。担ぎ手の休憩時間には見物客がご神体にまたがる一幕も。会場の熱気に乗せられ、海外観光客も大コーフン。こうした男根系の奇祭は「ペニスフェスティバル」と、ど直球に英訳されることもあってか海外勢に大人気だ。
実際、年末に稲取温泉に泊まった際に祭りの噂を聞きつけ「絶対来たいと思っていました!」と、満面の笑みで語ってくれた金髪の美女ネキも。
こちらは江南(カンナム)スタイルで美女ネキが絶叫!どんつくは性別も国籍も超える!ヒーハー!
いったん会場を出て、ご神体が大通りを練り歩きました。
榊(さかき)を持って絶叫する先導役の一人が持つ手桶の中身は……
中身は水ではなくローションでした。……っておいおい。
一時は雨が降ってきてヒヤッとする場面もあったが、逆に祭りのボルテージは限界突破。ヒーハー!
無事に雨もあがり、最後は予定通り花火でフィナーレとなった(翌日には同会場で朝11時~どんつくフードフェスも開かれた)。
ふっ、くどくど述べてきたが百聞は一見に如かず。巨大なご神体が縦に横にと躍動する様子を、ぜひ動画で確認されたし。
5年ぶりに復活した静岡県は稲取温泉の奇祭、どんつく祭りに行って来たゾ。夫婦円満や子孫繁栄を願って、長さ2.2メートルのご神体が練り歩くのじゃ。 pic.twitter.com/oQYGIZipjd
— 奇祭ハンター まっく (@Mac40626899) October 15, 2023
いかがだったろう、今回のどんつく祭りレポートは?実際に写真や動画で見てみると想像の斜め上をいくクレイジーっぷりだったのではないだろうか(いい意味で)。きっとこれからますます海外からの注目度を増していくことだろう。
それでは次の奇祭でお会いしましょう!
三重県に広く伝わる民俗芸能「かんこ踊り」。「かんこ」の元の漢字は「羯鼓」となり、踊りで使用される肩から胸前へ下げられた締め太鼓のことを指します。太鼓のリズムに合わせて行われる踊りは、三重県北部では「雨乞踊り」として、南部では「念仏踊り」としての側面を持ち実施されることが多いです。
その中で今回は、伊賀市山畑地区の勝手(かって)神社で毎年10月第二日曜日に開催される「神事踊(かんこ踊り)」をご紹介します!
勝手神社のある伊賀市は特にかんこ踊りが盛んに行われている地域で、元々は40ヵ所以上に伝わっていたと言われています。雨乞いや厄払いの祈りを込めて続いてきた伊賀のかんこ踊りですが、その中でも「勝手神社の神事踊」は2022年にユネスコの無形文化遺産に「風流踊(ふりゅうおどり)」の一つとして登録され話題になりました。その舞台、勝手神社へ踊りが行われる10月8日にやってくると、のぼりがはためいていました。
こちらは勝手神社の社殿です。提灯が掲げられ、お祭りの雰囲気で良いですね。ユネスコの無形文化遺産に登録されたことを祝うのぼりも出ていました。
というのも2022年に登録された訳ですが、新型コロナウイルスの影響で踊りが披露されるのは実に4年ぶり。登録されてから今年は初の披露の場となるんです。
勝手神社の神事踊りが開始する時間となりました!あいにくの雨予報のため、少々時間を早めてのスタートです。まずは勝手神社から東へ1km程行った所にある御旅所から行列が出発していきます。
この御旅所から勝手神社へと向かう行列のことを「御渡り」というそうですが、注目したいのがその衣装。色とりどりの衣装に身を包んだ皆様に目を惹かれます。
そして行列の先頭を行くのは2頭の馬。黒馬と赤馬がペアで勢いよく進みます。
地元の子どもたちも行列に加わり楽しそうですね。
花を頭に乗せた男衆。こちらは「ホロ花」と呼ばれるボタンの造花で、異彩を放っていますよね。
赤鬼と青鬼も現れました。その後ろから続くのは枝垂れの先の造花がかわいらしい「オチズイ」を身に付けた「中踊」と呼ばれる6名の踊り手になります。オチズイの上にはホロ花が乗っていて、胸前にある太鼓が羯鼓ですね。
さあ行列は、勝手神社を目指してどんどん進みますよ。
バチを持って進むのは、花笠を被った男衆。この4名は楽打(がくうち)と呼ばれ、「フクメン」と称される赤い布が顔を覆うように笠から垂れているのが特徴的です。
野山の風景の中をカラフルな一行。美しい光景です。
行列は集落の方へも。
自然の緑と衣装の赤の対比が映えますね。
この風景の中、笛や太鼓の音を響かせ行列が進むのは、どこか懐かしさを感じさせる風情があります。
勝手神社の神事踊「かんこ踊り」がはじまりました!雨天予報のため、時間を繰り上げてのスタートです。御旅所を出た一行は、勝手神社を目指し約1kmの道のりを歩んでいきます!#祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/smtF2l7mxJ
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) October 8, 2023
ちょうど田んぼには稲が育っている時期でした。
集落をだいぶ進み、勝手神社はもうすぐです。
とここで、先頭を行く馬に動きが。
急に暴れ馬になりました!勝手神社が近くなり見物客が増えたところで、沿道の人々を驚かせています。
かなり激しく向かってくる黒馬。これにはみんなビックリです!
勝手神社の鳥居前へと到着しました。神職の方々がお出迎えをし、お祓いを受けてから境内へと入っていきます。
オチズイを付けた皆様もお祓いを。オチズイをまとめて持っているのにもご注目。
このまま境内で行われる踊りが楽しみですね!
勝手神社の境内では中央に太鼓が設置されていて、楽打の皆様がこちらでの演奏を担当します。太鼓と笛の音を合図に、踊りが始まります。
楽打を囲むように笛の奏者や踊り手の皆様がスタンバイ。
くるくるとオチズイを揺らしながら踊ります!
2体の鬼も踊りに参加しているんですよ。
だいぶ雨が激しくなってきましたが、踊りが続いていきます。カラフルな踊り手が動く様子が、どこか幻想的なものにも感じられます。
それぞれがそれぞれの踊りを披露していき、目が離せません!
踊り手を取り囲むように見物客もいて、一つ一つの踊りに見入っています。4年ぶりの踊りが見られるのは嬉しいですね!
笛と太鼓の音が響く中、かんこ踊りの行列が勝手神社へと入ってきました!ここからは境内で神事踊が行われていきます!#祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/lPKnY6gBl9
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) October 8, 2023
雨はどんどん強くなる一方で、1つの踊りが終了したところで中止となりました。本来なら4つの踊りを奉納する予定だったとのことで残念ではありますが、4年ぶりに1つでも踊りが奉納できたことに皆様ほっとされている様子でした。
衣装は紙で作られているため、雨は天敵。雨乞いの要素もある踊りなので雨は嬉しいのかもしれませんが、踊りを行っている時に振られるのは困っちゃいますね。一目散に片付けがはじまりました。
踊り衣装が解かれていく様子が見られるというのは、珍しい経験かもしれません。
両手で抱えて分かる衣装の大きさ。こんなに大きなものを頭上に乗せていたのですね。
服にも鮮やかな牡丹が描かれ美しいです。
ユネスコの無形文化遺産に登録されてから初、そして4年ぶりの開催となった勝手神社の神事踊(かんこ踊り)。毎年10月第二日曜日に開催されていますので、古くから連綿と続く踊りを見に来てみてください!
勝手神社の神事踊が開催される伊賀市山畑地区へは基本的に車でのアクセスになります。今年は御旅所と勝手神社の中間地点にある山畑グラウンドが駐車場として開放されていました。車で来場の際は、三重県観光連盟ホームページ等の情報を確認のうえ、お越しください。
名古屋方面から車で来られる場合は名阪国道上柘植ICで降りるのがおすすめですが、その近くには俳句で有名な松尾芭蕉の生誕地があるんです。神事踊と合わせて、奥の細道の原点を感じに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
※松尾芭蕉の生誕地とされる場所は、伊賀市内にもう一箇所あります。
2023年10月28日から、栃木県足利市で「足利灯り物語2023」が開催されます。
足利学校をはじめ、足利市の観光スポットが、行灯のあかりで美しくライトアップされるこのイベント。この記事では、2022年の現地レポートとともに、2023年の開催情報をお届けします。
栃木県足利市は、室町幕府の祖・足利氏発祥の地として知られる歴史ある街。日本最古の学校「足利学校」や、足利氏の氏寺である「鑁阿寺(ばんなじ)」などの史跡のほか、近年は「あしかがフラワーパーク」が大人気を博しています。
そんな足利市で2022年11月に、「足利灯り(あかり)物語」と題したライトアップイベントが開催されました。足利市中心部の観光スポットが、銘仙行灯の柔らかな灯りに照らされて美しくライトアップ!
この記事ではその様子をレポートします。
「足利灯り物語」の開催エリアは、足利学校・鑁阿寺の周辺と足利織姫神社。足利学校と鑁阿寺は隣接しており、JR足利駅と東武足利市駅から徒歩約10分程度です。足利織姫神社は足利学校周辺から徒歩10分ほどと少し離れています。
開催期間は2022年11月4日(土)~23日(水・祝)でしたが、 足利織姫神社は10月22日(土)~11月27日(日)と少し長めに実施。ほかに、足利市指定文化財の茶室である物外軒は11月18日(金)~20日(日)のみライトアップをしていました。
筆者は、東武足利市駅から出発して、まずは足利学校を目指して進みました。
足利学校近くの路地に入ると、銘仙行灯(めいせんあんどん)が石畳を照らしています。
なんとも幽玄な雰囲気。
銘仙行灯とは、足利銘仙の柄を取り入れた行灯です。
では、足利銘仙とは?
足利銘仙はその名のとおり足利産の絹織物。比較的安価だったこととモダンな柄で、大正から昭和にかけて盛んに生産され、大人気を博しました。
確かに、現代でも使えそうなお洒落な柄がたくさん! 1つ1つ見ていても飽きません。
素敵な銘仙行灯にいざなわれて、足利学校に入ってみましょう!
通りに面した、足利学校の最初の門「入徳門」をくぐります。
中では、銘仙行灯に加えてライトアップされた花手水が出迎えてくれました。
思わず「参道」と言ってしまいたくなりますが、ここは神社でもお寺でもないので、参道ではないですね。
奥にある2つ目の門「学校門」をくぐって中に入りました。
通路灯に、落葉を照らす灯り。そして左手奥の竹林には…
「竹林と月灯り」と題された素敵なディスプレイが。
手前に並ぶ小さな照明には、たくさんの絵が描かれています。これは、地元の児童クラブなどのお子さんが描かれたそう。こんなふうに飾ってもらえると、きっと嬉しいですね。
通路の右手には「南庭園」があるのですが、ここには、花手水や和傘が美しく並んでいます。
素敵なディスプレイ。池に映る和傘も風情がありました。
「足利灯り物語」は、イルミネーションも大人気の「あしかがフラワーパーク」とコラボしているのだそう。センスの良さに納得です。
さらに奥に進むと。
池に映る大きな銀杏を見ることができました。
ここには特別な装飾はありませんが、整然とした日本庭園の美しさが感じられました。
なお、足利学校に入るには入場料500円が必要です。
ですが近隣のお店で使える300円分のライトアップ商品券がもらえます。近隣のお店には、ライトアップ時間帯も営業していて、300円の飲み物や食べ物を用意しているところもあったので、すぐに使い切れました。
続いて、鑁阿寺に向かいました。
足利学校から鑁阿寺までは、5分もかかりません。
そうそう、鑁阿寺前の街路には、行灯がたくさん設置されている一角があります。
ちょっと入ってみると…
足利尊氏公の銅像がありました。さすが足利!
では、鑁阿寺に入ってみましょう。
鑁阿寺は、鎌倉時代に創建された真言宗大日派の本山。国宝に指定されている本堂、国指定重要文化財の一切経堂、県指定重要文化財の多宝塔などたくさんの見どころがあるお寺です。
こちらも銘仙行灯が美しく石畳を彩っていますが、ひときわ目を引くのが、天然記念物の大銀杏。
樹齢約650年、幹回りは10mほどもあります。
「足利灯り物語」ではこちらの大銀杏と多宝塔、その前のモミジがライトアップされていました。
シンプルなライトアップなのに、自然の色彩が鮮やかでした。
鑁阿寺から歩いて、足利織姫神社に向かいます。おおむね徒歩10分ほどの距離でした。
県道40号に面した鳥居の前に到着すると、229段の石段にずらり並ぶ銘仙行灯が。
しかもここに飾られている行灯は、一斉に色が変わるんです。
緑から黄色へ、オレンジから赤へ、刻々と七色に変わります。石段の上までずらりと並ぶ行灯がすべて同時に変化していくのはなかなか壮観。
階段を登りきると、社殿が闇の中で白く浮かび上がっていました。
そしてこちら、229段も上がってくるだけあって高い位置にあるため、境内から足利の街の夜景が見えるのです。
登ってきた疲れも吹き飛ぶ美しい眺め。日本夜景遺産にも認定されているんですよ。
また、足利織姫神社の奥には織姫公園があり、約1,000本のモミジが植えられた「もみじ谷」がありますが、ここはライトアップされていないので、立ち寄りませんでした。
この3つのスポットは、人気の紅葉スポットでもあります。
鑁阿寺の大銀杏は圧巻、織姫公園の「もみじ谷」も真っ赤に染まって美しい。
明るいうちから訪問して、紅葉も楽しむのがおススメです。
こちらは2021年以前の様子ですが、ご参考に。
足利の街のしっとりした石畳には、行灯の灯りがよく似合います。
「足利灯り物語」は、2021年には春にも開催されていました。まだ始まって間もないイベントでありますが、銘仙行灯をはじめ、足利の魅力がたくさん詰まっているので、今後も開催を期待します!
日時:10月28日(土~11月12日(日)【延べ16日間】
※足利織姫神社は10月28日(土)~11月20日(月)
※物外軒は11月1日(水)・2日(木)・18日(土)・19日(日)
ライトアップ時間 17:00~20:00
※足利織姫神社は16:30~22:00
場所:史跡足利学校、鑁阿寺、足利織姫神社、物外軒
※あしかがフラワーパーク、石畳通り等のコラボ会場あり
料金:
史跡足利学校・鑁阿寺共通入場券 500円(中学生以下無料)
足利織姫神社、物外軒 無料
※史跡足利学校は、昼間の参観料と足利灯り物語の入場料は別になりますのでご注意ください。
※史跡足利学校・鑁阿寺にご入場の際には共通入場券が必要です
【共通券販売場所】
10月28日(土)〜11月12日(日)
太平記館 9:00〜16:00
足利学校 17:00〜
2023年9月16・17日、岩手県遠野市にて、「日本のふるさと遠野まつり」が行われました。
神秘的な昔話や伝説が数多く存在し、それらの民話を集めて編集した柳田國男『遠野物語』の舞台として有名な街、遠野市。遠野市は市内の郷土芸能団体の数が60団体と全国トップクラス。「遠野まつり」は、そのうち40団体が一斉に参加する本当に贅沢なお祭りです!多彩な郷土芸能が披露された充実の2日間をレポートします。
北上山地の真ん中にあり、豊かな山々に囲まれた遠野市は、しし踊りなどの郷土芸能が数多く伝わる地域です。
沿岸と内陸の間に位置するこの地は古くから交通の要所であり、宿場や交易が発達し、多くの人々が往来する過程で様々な文化が持ち込まれ、それが民話や郷土芸能の礎となっていたようです。
1600(慶長5)年、関ヶ原の戦いの折、400年近く遠野を支配していた阿曽沼氏が失脚。無政府状態が続いて治安が悪化しましたが、1627年に八戸より南部直栄氏が移封になり、この地を治める事になります。
治安が悪く荒れ果てたこの地を立て直すため、考えたのが、神社での「お祭り」です。
武士には、八戸で行われていた流鏑馬を奉納させ、領民には、郷土に伝わる芸能を奉納させました。
武士と領民が同じ場所に集うことにより、分け隔てない交流が生まれ、それが日頃の不安や不満のはけ口となり、治安の安定に繋がります。
1661年頃からは、武士には「流鏑馬(やぶさめ)」を、町民には「南部ばやし」を、村人には「獅子踊り」を、それぞれ推奨し、例大祭などで披露されるようになったそうです。
かくして、各神社の例大祭などで分散していたお祭りでしたが、1968(昭和43)年11月に、明治百年記念行事として、市民参加型の郷土芸能祭が立ち上がります。
この芸能祭が好評で、翌年から8月に「とおの夏まつり」が開催されるようになり、1972年から「日本のふるさと遠野まつり」と改称、1973年から開催日を9月14・15日の遠野郷八幡宮例大祭に合わせて開催するようになりました。現在は、市外からの観光客が来やすいように、9月の第3土・日曜の開催になっています。
まつり1日目は遠野駅前通りがメイン会場になり、獅子踊りや南部ばやし、神楽などの郷土芸能のパレードや共演会が行われます。2日目は、遠野郷八幡宮がメイン会場になり、南部流鏑馬、馬場めぐり(郷土芸能パレード)が行われ、遠野の郷土芸能が集結する貴重な2日間となります。
初日の見どころは、遠野の郷土芸能が一堂に会するパレードです。
遠野市が誇る「しし踊り」いよいよ入場開始です。
しし踊りは各団体によって衣装が異なり、その違いを見るのも楽しいです。
15:45からは、市内11団体490名が駅前大通りで一斉に踊る、しし踊り大群舞が行われ、迫力に圧倒されます!
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太鼓の轟き、お囃子の響きが街中に鳴り渡り、見ている人の心を踊らせます。
その後も、街中の有名店の前で踊る「門付け」が行われ、街中のあちこちで踊られて賑やかです。
見る方も、休んでいる暇はありません!
岩手~宮城県北一帯に伝わる「しし踊り」。
花巻・江刺地方では、踊り手自らが太鼓を鳴らす「太鼓踊り系」、遠野地方では、踊り手は幕を持ちながら踊る「幕踊り系」に分かれます。各団体により、「獅子・鹿子・しし」と、名称が変わります。
太鼓踊り系のしし踊りは、踊り手が太鼓、踊り、唄全てを一人でこなしますが、幕踊り系は踊り手と演奏者が別なので、笛の演奏など様々な役割のメンバーで構成され華やかになります。
余談ですが、筆者である私自身、花巻市に伝わる春日流鹿踊の踊り手でもあります。
幕踊り系は、白い和紙で作った「カンナガラ」を下げて、それを振り回しながら激しく踊る姿がとても勇壮的です。
起源については、太鼓踊り系と幕踊り系とでは違う説もあり、さらに幕踊り系の中でも諸説あったりと、確定していないのが現状です。ただ、京から伝わった説が各地にある事から、鹿を神聖視する京都・奈良の思想が根源にあるのは共通していると考えられています。太古の自然エネルギーが漂う岩手の山々に過ごす人々には、神聖な生き物=山の神に対する畏怖や敬意が根付いており、それがしし踊りが広まる要因になったのではと推測されます。
遠野の幕踊り系しし踊りは、約400年前に、岩手県南の僧侶より伝わった「長野系」と江戸中期に、京都で見た踊りと地元の神楽などを融合させた「駒木系」とで大別されています。
その駒木系の中に、江戸後期に静岡県掛川で見た踊りを覚え、遠野の地で在来のしし踊りと融合させた「板澤しし踊り」もあり、その縁で、駒木鹿子踊りと板澤しし踊りの幕には、掛川の文字が書かれています。
「南部ばやし」は、遠野を治める事になった南部直栄氏が京都・祇園の文化を持ち込み、それを町人に推奨して発達した芸能です。鮮やかな着物をまとった女の子が舞い、後方の屋台が演奏するスタイルです。
市内には5団体の南部ばやしがあります。
パレードは続きます。これほど豊かな郷土芸能がある遠野の凄さを、ぜひ現地で体感してもらいたいです!
山岳信仰が盛んであった早池峰山への敬意から、神楽が多く伝承されています。市役所前の特設ステージで市内10団体の舞が披露されます。
パレードに神輿が登場!やはり遠野まつり、神輿もただの神輿ではなく、女子二人が上に乗り、餅やお菓子をばらまきながら進んでゆく、愉快なスタイル。
群馬県で踊られている「八木節」が登場します。
昭和50年代前半に、遠野市松崎町新張地区に住む八木節愛好者たちで踊られていたのが
地区全体に広がり、現在では新張地区の郷土芸能として受け継がれています。
もう何でも揃うのが遠野まつり!
盛りだくさんのパレードでしたが、夜の部では、駅前通りが遠野にちなんだ名前を持つ5つのエリアに分けられ、各エリアで芸能が披露されます。
駅に近いエリアから順に、「てんぐ」「おしら様」「座敷わらし」「カッパ」「天人児(てんにんこう)」。『遠野物語』にも採録されている妖(あやかし)達の名です。
ちなみに、おしら様は、遠野地方に伝わる養蚕の神様です。馬と娘の悲恋の昔話が伝わっています。また、天人児とは天女の事。山から降りてきた天女と村の盗人との昔話が、この遠野の地に伝わっているのです。
5つのエリアで同時に踊るので、あっちもこっちも見たくてバタバタ動き回ってしまいます!
面を被って舞台で踊る、いわゆるお神楽とは別に、遠野には大人数で剣舞を踊る神楽もあります。若い人を中心にした踊りで、剣を振りかざし、ラインダンスのようにリズミカルに舞います。
南部ばやしも、夜の方が華やかさが増します。
昼から夜まで、街中で絶え間なく、さまざまな芸能が堪能できる遠野まつり。あちこちと追いかけ回るのが醍醐味です。
遠野まつりの2日目は、遠野郷八幡宮がメイン会場になります。
遠野郷八幡宮の馬場は、1661(寛文元)年に、現在の遠野市松崎町・光興寺にあった八幡神社を現在地に遷宮した際に造営されました。その際、遠野を治める南部氏が、出身地の青森県八戸・櫛引八幡宮で奉納されていた流鏑馬を、こちらでも奉納させたのがこの行事の始まりとされています。
馬場の長さは220メートルもあり、これだけの長さの馬場が藩政時代から残っているのはここと島根県・鷲原八幡宮の2ヶ所だけです。
開始前に、神主によるお祓い「馬場清め」が行われます。
的の位置などを入念にチェックします。
いざ出陣!
命中!
矢を射る「射手奉行」が走った後は、「介添奉行」と呼ばれる褒め役が「よう射たりや~」と馬に乗って叫びながら褒めたたえるのが南部流の流鏑馬です。介添奉行は矢を射ないとはいえ、そのぶん高速で走り抜けるので、手放しで乗るのはかなりの技術が必要ですね!
流鏑馬の終了後は、郷土芸能のパレードを馬場で行う「馬場めぐり」。
まずは、神殿の前で踊りを奉納します。
その他にも、場内の至る所でゲリラ的に舞が始まったりと、場内が静まる時間はありません。本当に賑やかで楽しいです!
1日目のパレードのように駅前通りで複数が同時に舞うのとは違い、それぞれの団体が順に巡ってくる形式なので、落ち着いて見られるのが、2日目の馬場めぐりの特徴です。
集落みんなで踊りを伝承するので、小さいころから踊りを覚えます。とても微笑ましいです!
遠野のしし踊りは全て「種ふくべ」と呼ばれるリーダーが先導します。全ての役柄を熟知しているベテランだけが、この大役を努めます。
幕末に伊勢より伝わった踊りを、地元の踊り名人が仕上げ、遠野独自のスタイルとして確立した太神楽です。
盛岡地方で踊られているさんさ踊りは、比較的新しい時代に遠野に伝わりました。「下郷さんさ」は、1949(昭和24)年に下郷地区に伝わり、遠野独自の衣装とリズムになって進化しています。本当に華やかな衣装です。
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馬場で観る「南部ばやし」。昨日のアスファルトの通りとは違った雰囲気。緑に朱やオレンジ色の衣装が映えてとても綺麗です。
舗装された地面ではないので、山車を押すのも一苦労です。
八幡宮でも、餅まき神輿は健在です。
こちらは少年が乗っています。小さいうちから、お祭りデビューですね!
今年の馬場めぐりの大トリを飾るのが、小友地区に伝わる山谷獅子踊りです。
本部前では、他とは違う演目も披露され、勇壮な舞に感激します。
馬場めぐりとほぼ同時に、遠野郷八幡宮本殿前の神楽殿では、市内神楽団体による演舞が行われています。
人口約2万7000人の里に、60もの郷土芸能団体がある奇跡的なまち、遠野。そのうち40団体が集まる遠野まつりは、郷土芸能団体の数が約1000団体と、沖縄と並び全国でもトップクラスに郷土芸能が盛んな岩手県においても、群を抜いています。
藩政時代から、凶作や圧政による飢えと貧しさと闘いながらも、各地で細々と伝承されていた郷土芸能が、生活が徐々に向上し始めた大正~昭和にかけて、市内各地で盛り上がり、衣装も華やかな物へと進化していきました。
動きの激しい踊りは、山の神への感謝の念とともに、闘い続けた魂を伝承しているように思えます。
遠野では、
・360度を山に囲まれ、山岳信仰が盛んだった不思議な空間であった。
・交通の要所であったため、人々の往来が多かった。
この二つの要因が融合し、既存の文化と外の文化が合わさったことで、昔話がたくさん生まれました。
山々が放つ太古のエネルギーは、妖怪という形で現出し、可視化され、さまざまな物語に登場します。遠野市は、妖怪がたくさん棲む街なのです!
遠野の昔話・文化・妖怪を楽しめる施設がたくさんあります。その施設を紹介します。
映像機器などを用いた、近代的な展示スペースで、遠野の神秘的な民俗を知ることが出来ます。
遠野地方に伝承されていた民話をまとめた『遠野物語』の著者、柳田國男氏が滞在した旧高善旅館と、酒蔵を改築した建物に、柳田氏の生い立ちや妖怪の世界を体感できるコーナーを展示。
養蚕の神様であり、馬と娘の悲恋の昔話もある「オシラサマ」がカラフルに1000体安置されているオシラ堂があります。1日目パレードのエリア名になっている「おしら様」の現物はこちらでご覧になれます。おしら様は、桑の木で作った素朴な人形に、端切れを重ねて着せた姿をしています。
江戸中期~明治初期に建てられた豪農の邸宅「曲がり屋」を7棟も移築。日本の農村の原風景が広がり、お馬さんにも会えます。
遠野市土淵町にある、カッパが現れた伝説が残る小川。小さな社があります。
遠野の里を一望できる丘にある道の駅で、テラスからの眺めが爽快です。遠野の産品やグルメがみんな揃います。
この他にも、遠野の息吹を感じられるスポットがあるので、1週間ぐらいかけてじっくり滞在するのもおススメです。
全国的に類を見ない、多種多様な郷土芸能を一気に楽しめる遠野まつり。お祭り好きだけでは無く、郷土芸能や民俗学、怪異物語が好きな方々も、存分に楽しむことが出来るお祭りです。ぜひ、実際に来てご体感ください!
※遠野市内は宿泊施設が少なく、遠野まつりの日はすぐ満室になるので、お早目の予約をおススメします。
<東京から>
東京~新花巻⇒東北新幹線「はやぶさ」or「やまびこ」2時間40~3時間20分ほど。
新花巻~遠野⇒釜石線「快速はまゆり」or普通列車で42~54分。
<祭り会場まで>
1日目:遠野駅前で開催されます。
2日目:遠野駅から遠野郷八幡宮へのシャトルバスが運行しています。
夏の酷暑がウソのように、すっかり都内も秋めいてきましたね。秋といえば文化活動が盛んになり、またおまつりも多くなる時期ですが、2023年10月14日(土)、15日(日)の二日間、東京・文京区の下町情緒溢れるエリアで開催される秋まつりがあるんです。その名も「根津・千駄木下町まつり」!
東京にいながらレトロ感を味わえる根津・千駄木がおまつりに包まれる2日間となり、地元の方による手作りの催し物がたくさん行われます。たとえば、おまつりの雰囲気が広がる縁日に子どもの遊べるコーナー、おいしい食べ物までと目白押しの内容をご提供。さらに、コンサートやフリーマーケット、文京区ゆかりの都市の物産店等、会場のどこを歩いても楽しめる内容となっているんです。世代を問わず楽しめるおまつりですので、週末のお出かけ先が決まっていない方は、ぜひ参考にしてください。
根津・千駄木下町まつりの会場は、メインの根津神社とサブ会場9つで構成されています。今回はその中から、親子連れにおすすめの3会場、「根津神社(メイン会場)」、「須藤公園」、「よみせ通り延命地蔵尊」の見どころをご紹介。この3会場は一筆書きで回ることもできるんです!
<親子連れにおすすめのコース>
1 根津神社(メイン会場)
↓ 約700m(徒歩で約10分)
2 須藤公園(サブ会場)
↓ 約550m(徒歩で約8分)
3 よみせ通り延命地蔵尊(サブ会場)
メイン会場となるのは、地域のランドマーク的存在でもある根津神社。その創建は古く1900年程前に日本武尊(やまとたけるのみこと)によってのものと伝わり、都内でも屈指の歴史を誇る神社です。毎年9月中旬の例大祭に合わせて境内には露店が立ち並び、そのおまつりの風景と共に育った地元の方も多いかもしれません。また毎年4月には、境内のつつじ苑で「文京つつじまつり」が開催され、多くの見物客でにぎわいます。約100種、3000株のつつじが咲き誇る光景は圧巻ですよ。
「根津・千駄木下町まつり」では、境内の中を「縁日ひろば」や「子どもひろば」、「フリーマーケット」が広がり埋め尽くされます。子どもから大人まで楽しめるコーナーが集まるエリアですので、まずは根津神社を訪れてみるのが良いかもしれません。
神社境内は表参道口から北参道口までが約250mという長さで、真っ直ぐ進めば歩いて5分程となります。親子でゆっくり各コーナーを周回すると20分程になりますので、ぜひ散策して楽しいコーナーを巡ってみましょう!
お次の会場は根津神社から北へ700m程、約10分歩いたところにある須藤公園。こちらは子どもが大好きな模擬店のほか、子ども向けの無料ワークショップの開催もあるので、子連れにおすすめの会場のひとつです。
焼き鳥、綿あめ、かき氷、ポップコーン、飲み物、バザー、射的、風船コーナー、妖怪探し等が出店予定。
須藤公園は、東京メトロ千代田線「千駄木駅」2番出口(エレベーター有り)から徒歩2分という立地で、アクセスしやすい会場でもあります。
最後にご紹介する会場は、よみせ通り延命地蔵尊。観光スポットとしても人気の谷中銀座からすぐの場所にあり、「延命地蔵尊」と書かれた赤いのぼりが目印です。須藤公園からは北へ約550m、徒歩で約8分の距離感になります。
こちらは地元のおまつりの雰囲気がより感じられる会場で、模擬店の出店や「めだか販売」が行われるほか、おまつり2日目の15日(日)には餅つきも開催されます。ぜひ町の活気を感じられる商店街の餅つきに、親子で参加してみてください。自分でついたつき立てのお餅の味は、思い出になること間違いなしです!
おまつり1日目の14日(土)は、サブ会場の須藤公園で特設フォトスポット&子ども向け無料ワークショップが開催されます。
フォトパネルは、巨大黒板にチョークで文京区ゆかりの文豪たちが描かれたもので、秋まつりの雰囲気が感じられる作品となっています。QRコードも掲示されているので、撮影した写真を気軽にSNSでシェアしてみてくださいね。
それではここで、パネルの作画を担当されている文京区在住アーティストの新井友梨さんからいただいたメッセージを紹介していきます!
「今回は森鴎外と夏目漱石の似顔絵に加えて、作品に登場する植物の花や葉を散りばめています。
鴎外の作品からは、イチョウ、コスモス、ゲンゲ(レンゲ)。漱石の作品からは虞美人草(グビジンソウ)、木蓮(モクレン)などを描きました。」
秋の自然や文京区が感じられる作品となっているこちらのパネル。「秋の植物といえば?」「この小説家さんも文京区に住んでたんだね!」といった親子の会話も弾みそうです。ちなみに文京区は文人のまちとして知られており、上記の二人のほかにも、樋口一葉や石川啄木、正岡子規や川端康成といった教科書にも出てくる文豪が暮らしていたこともあります。
完成品は、ぜひ会場でご覧ください!
■新井友梨氏プロフィール
新井友梨。アーティスト。2014年東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。人・都市・自然などをモチーフとして絵画制作を行う。曾祖母の代から文京区在住。
「アートと音楽 共感覚実験劇場(東京藝術大学美術館)」(2013年)、「アート・コミュニケーション@3331(33311Arts Chiyoda) (2014年)」「油絵ワークショップ(北海道大学 惠迪寮) 油絵ワークショップ(浅草エキミセ) (2015年)、「アクアマリンこどもまつり(アクアマリンふくしま)」 (2017年)に携わる。
Instagram:https://www.instagram.com/alliearai
子ども向け無料ワークショップでは、文京花めぐりトートバックの制作を予定。無地のトートバックに、文豪の似顔絵やモチーフのスタンプを押してオリジナル絵柄のトートバックを作っちゃいましょう!作ったトートバッグを11月開催の「文京菊まつり」に持参すると、お菓子がもらえる特典もありますよ。
■「文京花めぐりトートバック制作」の開催スケジュール
10月14日(土):①10:30~ ②11:30〜 ③13:30〜 ④14:30~ ⑤15:30~
会場:須藤公園
親子でおまつりに来る際に気になることのひとつに、「トイレ」がありますよね。ここで各会場のバリアフリートイレ情報についてお伝えしていきます。
メイン会場の根津神社の表参道を飾る鳥居横に、ひとつ目のバリアフリートイレがあります。こちらには、おむつ交換台も設置されています。
ふたつ目は境内北側の西口鳥居横で、根津裏門坂に面したバリアフリートイレです。
サブ会場の須藤公園にもバリアフリートイレが設置されています。子ども向けコンテンツも多い会場ですので、ぜひチェックしておいてください。おむつ交換台も用意されています。
東京メトロでお越しの方は、千代田線「千駄木駅」の2番出口がおすすめ。こちらにはエレベーターが設置されており、また各会場への道のりも比較的平坦な所を進んでいくことができます。
なおメイン会場である根津神社へは、都営バスの利用も便利です。不忍通りの「根津神社入口」バス停から徒歩1~2分で表参道口の鳥居に、本郷通りの「向丘一丁目」バス停から徒歩5分で西口鳥居(境内北側)にアクセスできます。
親子で思う存分楽しむことができる「根津・千駄木下町」まつり。ぜひレトロでどこか懐かしい雰囲気のおまつりを味わいに来てみてください!
この記事で紹介している「根津・千駄木下町まつり」の他にも、文京区には様々なおまつりがあることを知っていますか?区内の、つつじ・あじさい・菊・梅・さくらの5つのまつりは、総称「文京花の五大まつり」と呼ばれ、花の見頃期間にあわせて毎年開催されています。
開催場所:根津神社
開催期間:例年4月上旬~5月上旬
開催場所:白山神社
開催期間:例年6月中旬土曜日~翌週の日曜日まで(9日間)
開催場所:湯島天満宮
開催期間:11月1日~11月23日頃まで(毎年同日開催)
開催場所:湯島天満宮
開催期間:2月8日~3月8日まで(毎年同日開催)
開催場所:播磨坂さくら並木
開催期間:3月下旬~4月上旬まで(16日間)
文京花めぐりは、この5つの花のまつりを中心に、1年を通じて文京区のまつりを親子で楽しめる特別企画。各まつりで、地域色があふれるさまざまな催し物や体験型イベントを実施します。
詳しくは特設WEBページをご覧ください!
日本のほぼ中心に位置する滋賀県には、県土の約6分の1を占める湖「琵琶湖」があります。琵琶湖とその周囲が織りなす風景は、四季折々の景観が一望できることから、観光地としても大人気。滋賀県が「湖国(ここく)」とも呼ばれているゆえんです。
そんな琵琶湖周辺では、毎年様々なお祭りが開催されています。中でも琵琶湖の西南岸一帯で京都府との境に広がる大津市には、「大津祭」、「山王(さんのう)祭」、「船幸(せんこう)祭」という盛大で華やかな祭りがあり、「大津三大祭り」と称されています。それぞれどんなお祭りか、詳しくご紹介していきましょう。
(この記事は2022年に公開されたものを再編集しています。2023年10月6日 編集部更新)
奈良時代に創建された天孫神社の祭礼である大津祭は、京都祇園祭の影響を受けながらも独自の形に発展したお祭りです。本祭が毎年スポーツの日の前日(日曜日)、宵宮は本祭の前日となり計2日間ですが、9月の中旬から囃子の稽古が始まるほか、山建てや曳き初めといった大がかりな準備や儀式が先駆けて行われます。
大津祭の始まりは定かではありませんが、祭礼に曳山が取り入れられたのは江戸時代初め、大津商人の塩屋治兵衛が狸のお面を被り踊ったことに端を発すると伝えられています。塩屋治兵衛が年老いた後、子どもたちが、狸が腹鼓を打つからくり人形を車に乗せて街中を曳いて歩いたことが、現在の形に引き継がれているのだとか。
大津祭の最大の見どころは、きらびやかな装飾を施した13基の曳山です。全て江戸時代に制作されたもので、お祭りの一週間前に各地で組み立てられ、本祭の翌日に解体されてしまいます。
この曳山それぞれに仕掛けられたからくりは、町内20数か所で披露されます。また、「コンチキチン」の祭囃子の音が秋の空気に心地よく響き、目でも耳でも風情を楽しめます。
ほかにも、京都の祇園祭と同様に曳山巡行の順番を確認する「くじ改め」があったり、町ごとに厄除け粽(ちまき)があったりと見どころがいっぱいです。特に、囃子方のみなさんが着ている、江戸時代に大流行した「大津絵」が背中に描かれた粋な着流しは注目ポイント!これらは下記のレポートで動画を交えてたっぷりとお伝えしていますので、ぜひご覧ください。
2020年と2021年は新型コロナウイルスの影響で開催見送り、2022年は規模縮小での開催でしたが、今年2023年は4年ぶりに制限のない通常開催となります!10月7日(土)に宵宮、本祭は10月8日(日)です。詳細は大津祭曳山連盟公式サイトなどでご確認ください。
毎年、3月の第1日曜から4月15日までの約1か月半に渡って開催される日吉大社の山王祭は、天下泰平と五穀豊穣を祈願する一大祭典です。
比叡山の麓にある日吉大社は、2000年以上の由緒ある名社で全国各地に点在する日吉・日枝・山王神社の総本宮にあたります。その歴史ある日吉大社で開催される山王祭は、延歴10年に桓武天皇が日吉社に2基の神輿を寄進されたことをきっかけに始まったとされており、1200年以上の歴史を誇ります。
お祭りの見どころは、例年4月12~14日に開催される神事で、祭礼中、牛尾山山王七社の7基ある神輿が登場します。
まず、4月12日に行われるのが、2基の神輿が八王子山から東本宮へ鎮まる「午(うま)の神事」です。これは、大山咋神(おおやまくいのかみ)と妃神である鴨玉依姫神(かもたまよりひめのかみ)の結婚式の再現とされ、暗闇の中を松明の火のみで神輿が降りるさまが大変勇壮で、担ぎ手が命をかけて神輿を担ぐ様子に魅了されます。
4月13日には甲冑をつけた稚児たちの時代行列「花渡り式」が華やかに執り行われ、4基の御神輿を激しく揺すり、西本宮へと担ぐ「宵宮(よみや)落し神事」も見逃せません。
そして4月14日には7基の神輿が勢ぞろいし、琵琶湖を渡る「船渡御」が行われます。
これらの見どころ含め、お祭りの3日間を動画を交えてレポートしていますので、下記もぜひご覧ください。
2023年は、例年通りの日程で開催されました。祭りの詳細はこちらのページから、次回の開催など最新情報は日吉大社公式サイトなどで確認ください。
例年8月17日に開催される、建部大社の例祭「船幸祭」は、水面に映える船団の明かりと花火が夏の夜を幻想的に彩る水上祭です。
昼間、建部大社を出たお神輿は建部の街を練り歩き、一路、瀬田の唐橋の袂にある瀬田浜を目指して進みます。
日本武尊(やまとたけるのみこと)が船団を従え海路東征した故事に基づき、瀬田川を海路に見立てて船が渡御します。
大神輿を載せた御座船を先頭に、船団は約4㎞下流の黒津浜へ。その後、古式にのっとって別宮の毛知比(もちひ)神社・新宮の新茂智(しんもち)神社から供物が献じられる流れです。
お祭りのクライマックスには、かがり火や提灯で彩られた御座船が水面に映し出され、夜空には約1,000発の花火が上がります。大津の人々にとっては、夏の終わりを感じさせる大祭です。
2022年の船幸祭に行き、これらの見どころを動画を交えて克明にレポートしています。ぜひご覧ください!
2023年は、例年通り8月17日に開催されました。祭りの詳細はこちらのページから、次回の開催など最新情報は建部大社公式サイトなどで確認ください。
レジャースポットとしても人気が高い、日本最大にして最古の湖、琵琶湖。
西南岸の大津市では、豪華絢爛、勇壮、幻想的とそれぞれの魅力あふれる「大津三大祭り」が開催されています。
別の呼び方で「湖国三大祭り」と言われることも多いようですが、その場合は船行祭の代わりに、子ども歌舞伎が特徴の長浜市の「長浜曳山祭」が入って「三大」となっているようです。
今後、琵琶湖を訪れる際は、ぜひタイミングを合わせて、これらのお祭りにも参加されてみてはいかがでしょうか。
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トップ画像:shutterstock/mTaira
2023年8月19日と20日、秋田県鹿角市で「花輪ばやし」が行われます。
ユネスコ無形文化遺産「花輪祭の屋台行事」で知られる絢爛たる屋台の競演が見られるこのお祭り。この記事では、2022年の現地レポートとともに2023年の開催情報をお届けします。
秋田県の北東部で青森県・岩手県との県境に位置する鹿角市。市内には古くから花輪城(花輪館とも呼ばれる)が置かれ、県境の街と言うこともあり戦国時代には安東氏(秋田氏)と南部氏による攻防が繰り広げられた土地でもあります。その中心部にある花輪地域が、毎年8月19、20日の二日間で開催されるお祭り「花輪ばやし」の舞台です!
花輪ばやしは、花輪の市街地を勇壮に10基の屋台が練り歩くことで知られている夏祭りで、神田囃子・祇園囃子と共に、日本三大ばやしに数えられています!起源は平安末期と言われ、また2016年にはユネスコ無形文化遺産にも登録されるなど、古くからの歴史あるお祭りの風景を今に伝えております。
8月19日、3年ぶりの開催となるとのことで、お祭りの会場へとやってきました!市街地各所で見どころがあり、これは楽しみです!
花輪ばやしは夕方からはじまります。17時半、各所から屋台の運行がスタートしました!
2つの町が出会い、提灯で挨拶を行っていきます。
2基が並び、御旅所へと進んで行く屋台!
太鼓、笛、鐘の音とお囃子が響き渡ります。町中へとのその音が広がり、お祭りの到来を知らせているようです。
日も傾き暗くなりはじめた頃合い、続々と屋台が集まってきました!
各町ともに、浴衣でお祭りに参加しているのは風情がありますね!
屋台は目指す先がこちら。御旅所です!そしてこの御旅所に屋台が集まることを、御旅所詰と呼んでいるんだとか。
こちらの御旅所ですが、花輪の総鎮守で山間に位置する幸稲荷神社の里宮になります。
18時半頃、御旅所の前には各町の屋台が集まってきました!
日も暮れかかる中、ライトアップされた屋台が美しいです。
さあ、各町の男衆が御旅所へと向かっていきます。
提灯を片手に、儀式がはじめられました。
神職の方も現れ、神事が執り行われていきます。
整列している男衆の足元に置かれた提灯も味がありますね!
そしてここで行われるのが見どころの一つ、サンサ!「サンサンサントセ、オササノサントセ、ヨイヨイヨーイ」の掛け声が三度高らかにかけられます!
先週末は鹿角花輪の花輪ばやしへ。お祭りのスタートを飾る御旅所での“サンサ”がカッコよかったです!#祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/FyETihkWrA
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) August 28, 2022
御旅所前でのサンサが終わると、あたり一面は暗くなっていました。ここからは各屋台が鹿角花輪駅前を目指して運行して行きます!
もちろん、お囃子も奏でられますよ!提灯にも煌々と火が灯り、一層お祭りが盛り上がってきます!
花輪ばやし。御旅所での神事が終わり、再び屋台でお囃子が奏でられはじめた様子です!#祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/8josVhyyHE
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) August 28, 2022
どんどん屋台が出発!動き出す順番でお囃子が奏でられはじめるのもポイントです。
アーケードのある商店街も進みます!
屋台より一足早く鹿角花輪駅前の広場へとやってくると、こちらでは町おどりが。
いろいろな曲に乗せて踊られていきます!
駅前広場につながる通りへと目を戻すと、突入を待つ屋台が並んでいました。
花輪ばやしの見どころ、駅前行事の開始を待ち一列に並ぶ屋台の数々。屋台ごとに少しづつお囃子の違いがあるのも魅力です!#祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/Z0vQufIteK
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) August 28, 2022
19時50分、初日の最大の見せ場である駅前行事がスタートします。屋台が駅前広場へと突入してきました!
10町の屋台が、続々と現れ歓声が上がります!
今日一番の盛り上がりで奏でられるお囃子もたまりません!
ずらっと一列に並ぶ屋台はまさに壮観!
花輪ばやしと書かれた提灯が並ぶ光景は美しいですね!
屋台が並び終わったところで、再び駅前でもサンサが披露されます!
花輪ばやしの見どころ、駅前行事のフィナーレにサンサが行われる、花火まで打ち上がりました!#祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/atIwDTiugR
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) August 28, 2022
お囃子をある程度奏であった後、この余韻に浸っていたいところですが、屋台は次の目的地に向けて動き出します。
さあ、屋台が次々に駅前広場から退場です。
退場の際も、お囃子での盛り上がりは欠かしません!
駅前行事が終わり、各町へ帰って行く屋台です!#花輪ばやし #祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/9qdB6CP6Wj
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) August 28, 2022
このタイミングで、なんとサプライズ花火まで上がりました!お祭りにさらに花を添えてくれます。
これだけの大輪の花火まで!
なんと、サプライズ花火まで上がりました!#花輪ばやし #祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/skHCEi42hr
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) August 28, 2022
花輪ばやしのすごいところは、なんとお祭りが夜通し行われるところです!駅前広場を出た屋台は各町内を回った後、町西部を流れる米代川に架かる稲村橋を目指します!翌2時頃、橋の袂で再び屋台が整列しました。
真夜中ですが、お囃子の熱気はさらに上がってきています!
稲村橋に差し掛かる手前で、男衆が集まっての儀式が行われました。
儀式が終わったところで、屋台が橋に差し掛かります。
一列に稲村橋を渡る屋台。深夜に煌々と光る集団。ここでしか味わえない特別な光景です。
花輪ばやしは、なんと夜通し行われるお祭りなんです!その夜中の見どころの一つ、稲村橋へ続々と屋台がやってきました!#祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/e0559ws10k
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) August 28, 2022
どんどん合いの手の声も大きくなっているよう。この雰囲気は気持ちを昂らせてくれます!
稲村橋へと、どんどんやってくる屋台。深夜でも、夜空へと高らかにお囃子が響き渡ります!#花輪ばやし #祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/zj3sJxdKjF
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) August 28, 2022
稲村橋の上でも、見事に屋台が一列に並びました!この後は明け方の枡形行事を経て、各町へと屋台は帰っていきます。
お祭りへやってきたら、露店でグルメも楽しみたいですよね!花輪ばやしでもたくさんの露店が立ち並んでいました。
夜になると明かりが灯り、夏祭り感をさらに演出してくれます!
お祭りグルメの定番、焼きそば、お好み焼き、たこ焼きなどと並び、花輪ばやしで目立ったのが東北や秋田名物の数々。こちらでは玉こんにゃくが提供されていました!
鹿角が発祥と言われるきりたんぽの焼き物もありましたよ!
同じ秋田のB級グルメ、横手やきそばの姿も!もういろいろ食べたくなっちゃいますね!
食べるだけでなく、金魚すくいなどの遊べる露店があるのも嬉しいところ!
お祭り期間中の駐車場にもなっている道の駅かづの。こちらに祭り展示館があり、花輪ばやしについて知ることができますよ!
また鹿角はお祭りの宝庫の市。花輪ばやしだけでなく、他のお祭りもぜひチェックしてみてください!
お祭りだけでなく、きりたんぽ発祥の地でもある鹿角。市内ではきりたんぽを購入、食べられるお店が複数ありますので、こちらも注目です!
■鹿角花輪駅へのアクセス
・盛岡駅からいわて銀河鉄道、JR花輪線(乗換不要)で約120分 ※快速花輪ばやしが設定される年もあり
・盛岡駅から高速バス みちのく号で約90分
・大舘駅からJR花輪線で約50分
日程:
2023年8月19日(土)、20日(日)
19日17:30〜翌6:00ごろ、20日11:00〜翌3:00ごろ
場所:
JR鹿角花輪駅(秋田県鹿角市花輪下中島)周辺
2023年8月16日、岩手県盛岡市で「舟っこ流し」が開催されます。
霊の供養のため、船を燃やして川に流すこの行事。この記事では2022年の現地レポートとともに、2023年の開催情報をお届けします。
新型コロナウイルスの影響と、夏の大雨による川の増水のため、例年ではお盆の最終日(8月16日)に行われる「盛岡舟っこ流し」が、2022年は8月20日(土)に行われました。
諸説ありますが、およそ300年前に盛岡藩4代藩主、南部行信の七女である麻久子姫が、川での溺死者などの霊を弔うための大法事を行ったのが、舟っこ流しの始まりとされています。そして1815年、現在舟っこ流しが行われている北上川のあたりまで遊びに来ていた、当時遊郭として繁盛していた津志田の遊女が、大雨で川が氾濫して帰れなくなり、帰ろうとして乗った舟が転覆して命を落としました。川で亡くなった霊を慰めるため、舟に位牌や供物を乗せて流すようになり、以後盛んに行われるようになりました。
今では、祖先の霊を送り、無病息災を祈る行事となっています。また、盛岡市指定無形民俗文化財にも指定されています。
舟っこ流しで使われる舟は、昔から決まった山から杉や笹竹を調達し造られます。以前は町内会の人たちで作っていましたが、最近では大工さんに依頼することも多くなりました。
よく燃えるように稲わらや花火が仕込まれた舟は、数万円から数十万円の花火代がかかり、その費用は町内会や企業からの寄付、戒名料で賄われるそうです。
2022年8月20日、台風6号の影響なのか15時ごろから開催が心配されるほどの大雨が降りつけました。「盛岡舟っこ流し協賛会」の役員の皆様は、雨の中、川岸に設置されたテントの中で雨雲の動きを確認していました。
「盛岡舟っこ流し協賛会」佐藤 修 会長に状況をお伺いすると、「3年ぶりの開催とあって、わくわくしています。今日の雨の動きは、会員で確認しています。大丈夫です。やりますよ。昨日は川の上流にあるダムに行き、舟が川に入る時間を考えて水量を調節してもらうようお願いしてきました。今の雨の量も考えてもらっているから大丈夫だよ」と、力強いお言葉をいただきました。
舟を川に流す前に、送り盆の儀式である合同法要が行われます。各地区の新盆を迎える方々、東日本大震災で亡くなった方々のご冥福をお祈りしました。
北上川は、岩手県中央部を北から南に流れ、宮城県石巻市追波湾(おっぱわん)に注ぐ1級河川です。長さ249キロ、流域には北上盆地があります。盛岡市内を流れる北上川は、中津川、雫石川と並んで市内を潤す生活の川です。
そして、いよいよ舟っこ流しが始まりました。
最初は、仙北2丁目自治会の皆様。先頭を切って、川に入り水の状態を確かめるのは仙北の河童と呼ばれる方です。
まだ小雨が残る中、男衆はすべる足元に注意して慎重に舟を運びます。
名物の赤い下帯姿の男たちは真っ白な足袋をはいて、舟を担いで川に入っていきます。
川に舟を浮かべ、点火。
美しく高く炎が燃えて御霊が浄化するよう願いを込めます。
3年ぶりでした
舟っこ流し#盛岡 #舟っこ流し #お祭りジャパン #ky_ork pic.twitter.com/VhuylbJcpZ— minta (@mi83582749) August 28, 2022
今年は、昼からの大雨で舟を流す距離を短くし、そしてコロナ禍の影響で例年より少ない8団体の参加となりましたが、たくさんの見物客から大きな拍手が送られていました。
盛岡舟っこ流し行事の一つ「投げ松明(たいまつ)」は、地域の子供たちが手作りした松明を使って行います。
「蜂の巣」と呼ばれる麦わらで編んだ籠を載せた、高さ8mの竿を川原に立てた後、火のついた松明を持った子供たちが、投げ入れの合図とともに「蜂の巣」に向かって投げあいます。
うまく命中すると「蜂の巣」が天空で火の塊となって燃え上がります。
なかなか難しい#投げ松明 #舟っこ流し #岩手盛岡 #南部 #omatsurijapan pic.twitter.com/KCKMfQJ2GA
— minta (@mi83582749) August 28, 2022
燃え尽きた後、竿を揺さぶると、あたかもクス玉を割ったように、折からの風に乗って火の粉が飛び散っていく様子は心に深く感じいります。
川で亡くなった人の霊を供養するとともに、水の恩恵に感謝し五穀豊穣を願います。
舟っこ流しの最後を飾るのは花火大会。ご先祖様のご供養と盛岡の短い夏の終わりを惜しむように花火が上がります。
夏の終わりの花火#舟っこ流し #岩手盛岡 #花火 #omatsurijapan pic.twitter.com/WKvxSUBkEE
— minta (@mi83582749) August 28, 2022
今年は3,000発の花火が盛岡の夜空を彩りました。
最後に、「盛岡舟っこ流し協賛会」事務局長鈴木一夫さんに今年の舟っこ流しについてお伺いしました。
「今年は、コロナの影響で開催できなかった舟っこ流しを行うことができて嬉しいです。地域の皆様、支えてくださる皆様に感謝しています。最後の花火にたくさんの方が来てくださるのはありがたいのですが、本来はご先祖様の供養です。その心を忘れないでこの行事を次の世代に繋げていきたいですね。」と力強く語ってくださいました。
舟っこ流しは伝統を伝える気持ちのこもった素敵な行事でした。
来年は、ぜひ実際にご覧になってみてはいかがですか。
日時:2023年8月16日(水)16:00〜
場所:明治橋上流右岸(盛岡市仙北1丁目)
主なスケジュール:
16:00〜 舟っこ流し
18:30〜19:00 投げ松明
19:00〜19:30 花火大会
夏真っ盛りの7月末。色々な夏祭りが開催されてピークを迎える時期でもあります。
そんななか、郷土芸能も見たい!花火も間近で見たい!温泉でゆっくりしたい!と夏旅の楽しみを詰め込んだような、魅惑のイベントが岩手にあるのです。その名も「盛岡つなぎ温泉 御所湖まつり」。2023年で第41回を数え、7月30日(日)に開催されます。
ここからは昨年の様子をレポートします。ぜひ、お出かけの参考にしてください!
運営主体のつなぎ温泉は、盛岡市郊外にある温泉街。御所湖(ごしょこ)の湖畔にホテル・旅館が立ち並び、部屋の窓からは湖と岩手山を眺められる、絶好のロケーションです。
盛岡の中心街と雫石町の観光地の中間にあり、どちらにも近くアクセスが良好なスポットです。つなぎ温泉を連泊拠点にすると、効率よく数日の周辺観光を楽しむことができます。
日帰り入浴を受け付けているお宿もあるので、気軽に楽しむこともできます。私自身もよく行くのですが、どこのお宿のお風呂も広くていいですよ!
観覧会場は湖岸の公園。絶好のロケーションなうえ、階段になっているので前の人の頭が気にならずに花火を楽しめます。
打上を担当するのは、秋田県大仙市、響屋大曲煙火さん。火災の心配が無い湖上なので、斜め打ちのワイド展開ができます。
出ました!星打ちザラ!!
地上から扇状に吹き出す花火を「ザラ」といいます。間近で炸裂する迫力にシビれます。
雪の結晶のような「八方咲き」の「ペンダント」シリーズ。芸術デザインの花火玉を楽しめるのも、大曲の業者さんが担当だからこそ。
炭火色の「和火」が湖上を飾り、上空をペンダントが彩るセンスに感動。
フィナーレは、両脇を湖上で開花させるアクティブな斜め打ち!
迫力ある花火を間近で体感でき、混雑度は大都市よりは穏やかなので、お得感のある花火大会です。
クライマックスの夜の花火打上の紹介が先になりましたが、御所湖まつりでは伝統芸能の数々がステージで披露されます。特に盛岡地域の伝統芸能「さんさ踊り」は様々な流派が登場し、それぞれの衣装や踊りの違いにも注目しながら楽しむことができます。
◎仙北小鷹
◎滝の下
◎土淵
「さんさ踊り」は「東北五大祭り」の一つとして、毎年8月1日~4日に盛岡市街で大群舞が披露されることでも有名です。
また、御所湖まつりのステージでは「都南太鼓」も披露されました。
夕暮れの空とのコラボがカッコいい!
夕刻の薄明りの空の下、祭りの華である神輿も登場しました。
祭りの舞台となる御所湖は、雫石川をせき止めて1981年(昭和56年)に完成した、岩手山を望むのどかなダム湖です。
ダムというと、多くが深い山間の谷間のエリアに造られていますが、この御所湖は北岸にはなだらかな平野が広がっている珍しいケース。盛岡市街地から近く、週末はレジャーを楽しむ人たちが訪れます。
季節の花々が咲き誇る公園や家族向けの乗り物ランド、美術館など、お楽しみスポットがたくさんあります。
また、「盛岡手づくり村」では冷麺作りやはたおり、竹細工や藁細工、陶器や藍染めなど多くの体験教室が開かれていて、職人から手ほどきを受けながら物作りが楽しめます。
景勝地や体験スポットなどに恵まれた盛岡つなぎエリアもあわせて楽しめる、御所湖まつり。ぜひ足を運んでみてください!
東京方面からつなぎ温泉へのアクセス
東北新幹線「はやぶさ」東京~盛岡 2時間10~30分
盛岡駅より つなぎ温泉行バスで30分
東京都文京区では、2023年6月10日(土)~18日(日)に「文京花の五大まつり」の1つである「文京あじさいまつり」を開催しています。
会場の白山神社・白山公園を彩るあじさいはもちろん、4年ぶりに公開された「富士塚」や、さまざまなイベント、模擬店などを、たくさんの人が楽しんでいました。この記事では、「文京あじさいまつり」開催初日の6月10日(土)の様子をレポートします!
1000年以上の歴史をもち、都内屈指のあじさい名所として知られる白山神社。「文京あじさいまつり」の舞台となるのは、その白山神社と、隣接する白山公園です。こちらでは季節になると約3,000株のあじさいが咲き誇ります。
例年に比べ、全国的にさまざまな花の開花が早い2023年は、6月10日にはあじさいが見頃になっていました。
神社の落ち着いたたたずまいとあじさいはよく似合いますね。
会場にはたくさんの人が訪れていました。
可愛らしい花柄のお洋服であじさい散歩中のお嬢さんや
家族一緒にあじさいを楽しみに来られた方も。
季節のおまつりを家族で楽しんでいる光景は素敵ですね。
なお、このおまつりでは、白山神社の境内ではステージイベントや模擬店が、白山公園では「あじさいフォトパネル」での撮影や写生会などのイベントが行われ、また「富士塚」が期間限定で公開されています。
「文京あじさいまつり」の見どころの1つが、この「富士塚」の公開。
「富士塚」は富士山を模した小さな山や塚のこと。こちらではあじさいが塚を包むように咲く、美しい名所となっています。
「文京あじさいまつり」期間中のみ、10:00~16:00に公開されますが、6月10日は公開時間前からすでに長蛇の列!4年ぶりの公開とあって、たくさんの人が心待ちにしていたようです。
私が並んだ11:30頃には、上の写真よりさらに行列が伸びていて、富士塚入口から東洋大学前まで約50mの行列となっていました。最後尾に並んでから富士塚に入るまで、約30分かかりましたので、ご訪問の際は参考になさってください。
でも並んだかいあって、富士塚の中の見事なあじさいが見られました。
富士塚は、石段を頂上の祠まで上り、下り専用の石段を下ります。
みなさん写真を撮りながらゆっくり上り下りしますが、それでも入口から出口までは所要10分ほどでした。人が少なければ、上り下り自体は5分程度かと思います。
見頃とはいえ、まだつぼみの多い株もあり、会期後半も見頃は続くと思われます。
開花状況の詳細は「文京花めぐり」公式Twitterでご確認くださいね。
会場の白山神社、白山公園ではさまざまなイベントが行われていました。
まずは白山公園で行われていたイベントからレポートします!
白山公園内にこの日限定で設営されたのが、文京花めぐり特別企画の「あじさいフォトパネル」。文京区在住のアーティストが大きな黒板にチョークでカラフルなあじさいを描いてくれました。日付も入っているので、このパネルを背景に写真を撮るだけで素敵な記念になります。
次々にたくさんの人が撮影していく人気スポットとなっていました。
スタッフさんがカメラマンを引き受けてくれるので、誰かが撮影係になることなく、全員で記念写真が撮れるのが嬉しいですね。
来場された方にお話を伺ってみると、文京区在住で、近くから来たという方がほとんど。また、地域のおまつりには割とよく来ているという方が多いことから、文京区のまつりが地域の方々に浸透していて、楽しまれているのがうかがえました。
フォトパネルは「文京朝顔・ほおずき市(7月)」「根津・千駄木下町まつり(10月)」「文京菊まつり(11月)」「文京梅まつり(2月上旬~3月上旬)」「文京さくらまつり(3月下旬~4月上旬)」でも設置予定です。ぜひ来場の記念に撮影していってくださいね。
白山公園内に設営されたテントでは「あじさい写生会」を開催。こちらでは、画用紙ではなく布製のトートバッグに絵を描くんです。
なので、自分で描いた絵をオリジナルトートバッグとして持ち帰ることができるんですよ。
姉妹で仲良く写生中。浴衣姿が可愛いですね。お母様によると「あまり浴衣を着せる機会がないので、せっかくだから」とのこと。ちょっと蒸し暑い梅雨の時期、浴衣姿は可愛くて爽やか。
他にも浴衣で来ている女の子がたくさんいましたよ。
中には「画伯!」といいたくなる、上手なお子さんも。
ほかにはパラリンピックの正式種目「ボッチャ」の体験も。
子どもも大人も弾けるような笑顔がたくさん見られた白山公園でのイベントでした。
次は白山神社の盛り上がりをご紹介しますね。
白山神社駐車場に設営されたステージでは「あじさいコンサート」を開催。
「発表会」レベルではない、本格的なパフォーマンスに会場が湧きました。
白山神社駐車場には模擬店もいっぱい!こんなに賑わっていました。
こちらは小石川消防団協力による、消防団の帽子や上着を着用しての撮影会。
模擬店も大にぎわい。
特に人気があったのはこちらの射的で、長い列ができていました。
射的やスーパーボールすくいは1回200円と、模擬店はとってもリーズナブル。お子さんのお小遣いでもたっぷり楽しめそう!
こちらの綿菓子も長い列ができていましたが、なんと1本100円。
あじさいみたいなパステルカラーの綿菓子なんですよ。
焼きそばなどの屋台グルメや
地域の名産品やお土産物も充実!
大人の方向けの楽しみもありました。こちらは福島の酒蔵「金水晶酒造店」のブース。瓶での販売だけでなくカップ販売も用意されていました。
子どもも大人も、あらゆる年齢の人が楽しめるラインナップ。
子どもたちの笑顔と、帰り際に「楽しかったね!」と言っていた大人の満足げな声が印象的でした。
大盛況の「文京あじさいまつり」ですが、その魅力や楽しむためのポイントを、このお祭りを支える「白山神社奉賛青年會」の会長である古沢博之さんに伺いました。
「『文京あじさいまつり』の魅力は、まず、街なかで約3,000株ものあじさいの花が見られること。都心部でこの株数は希少です。このあじさいはもちろん人工的に植栽されたものですが、だからこそ、様々な種類のあじさいを見ていただくことができます」とのお話でした。
あじさい以外のみどころとして挙げてくださったのは、「模擬店とコンサート」。模擬店は「プロの方ではなく、地元の各町会や文京区の協賛で実施されている」とのこと。
そのためか、手作り感のある、アットホームな雰囲気が感じられます。とてもリーズナブルに楽しめるのも、利益ではなくみんなの楽しみを優先させているからなのでしょうね。
また、ステージも、地元の小学生から大学生までの学生さんが日ごろの練習の成果を披露してくれます。子どもだけじゃなく、大人の方のダンスやジャズバンドの演奏など、幅広い年代の地元の方が舞台に立つのだそう。
また、若いスタッフさんがたくさんいらっしゃいますが、隣接する東洋大学の学生さんが多数ボランティアで関わっているそうです。
地元の方が、小学生から大人まで一丸となってつくり上げるのがこの「文京あじさいまつり」の魅力なんですね。
これから「文京あじさいまつり」に来られる方は、「ぜひあじさいと、模擬店、そしてコンサートを楽しんでほしい」とのことでした。
おまつり終盤の6月17日(土)・18日(日)にもまだまだイベントが盛りだくさん!
引き続き、17日・18日ともに、あじさいコンサートが予定されているほか、あじさい写生会や模擬店も開催予定です。
また、あじさいまつり最終日の6月18日(日)には、10時から「あじさい神輿渡御」が、13時から「歯の健康祈願祭」が行われます。
美しいあじさいとアットホームなおまつりをぜひ体験してみてください。
文京区には、「文京あじさいまつり」の他にも魅力的な花のまつりがたくさんあることをご存知ですか?11月には「文京菊まつり」、2月には「文京梅まつり」、3月には「文京さくらまつり」、4月には「文京つつじまつり」が開催され、この5つのまつりは「文京花の5大まつり」として親しまれています。
この5つの花のまつりを中心に、1年を通じて文京区のまつりを親子で楽しめる特別企画が「文京花めぐり」。各まつりで、地域色があふれるさまざまな催し物や体験型イベントを実施します。
詳しくは特設WEBページをご覧ください!
富山県はチューリップの球根出荷量が日本一で、県の花にもチューリップが選ばれています。なかでも砺波(となみ)市は富山で最初にチューリップ栽培を始めた場所で、現在も毎年「となみチューリップフェア」という大規模なチューリップの祭典を開催しています。その2023年の様子をレポートします!
2023年は様々な花の開花が早かったですが、やはりチューリップも例外ではなく、フェア開始の4月22日(土)に満開宣言が出されました。
これは史上初とのこと。
300品種・300万本というチューリップが見頃に咲き誇り、会場内はまるで色彩の洪水!
広い大花壇がチューリップに埋め尽くされています。
チューリップの中に建つひときわ高い建物は「チューリップタワー」。先端までの高さは26m、展望スペースは13mの高さで、園内が一望できます。
ここから大花壇を見ると…
チューリップで大きなト音記号が!
2023年のテーマ「チューリップが奏でる 色彩のシンフォニー」を表したデザインなんですね。
その隣には音符マークも見えました!
12品種37000本のチューリップとワスレナグサでデザインされた円形花壇。
ハートや星型に花が植えられた水上花壇も。
高所から全体を見渡せるチューリップタワーはやはり人気で、入場待ちの列ができていました。
このすぐ後ろに並びましたが、上に登るまでの待ち時間は10分くらいでした。
タイミングによってはもっと並んでいることもあったので、このくらいの並びだったらサクッと並んでしまった方が早く登れそうです。
高いところから眺めるなら、会場内西側にある砺波市文化会館の「チューリップパノラマテラス」からも見ることができます。
パノラマテラスの高さは10.5mなのでチューリップタワーより少し低いですが、正面には遠くに立山連峰も見られて、富山らしい雄大さも感じられますよ。
大花壇やチューリップタワーだけでなく、園内は隅々まで見どころがいっぱい!
園内地図はこのようになっています。
たくさんの見どころの中で一番人気は、「花の大谷」。
富山県の立山黒部アルペンルートには、毎年4月~6月頃に、巨大な雪の壁がそびえたつ「雪の大谷」が出現します。
これをチューリップで表現したのが「花の大谷」。
しかしさすがに一番人気、長蛇の列ができていました。待機専用通路まで設けられています。
折り返しもあるので何mくらいの列だったか、正確にはわかりませんが、300~400mはあったように思います。
通路には華やかなチューリップウォールがあり、待ち時間も飽きないような工夫がされていました。
やがて「花の大谷」入口が見えてきましたが、さらに数度折り返しのある待機列が。
ちょっとめげそうになりますが、せっかくここまで来たのだから、順番を待ちます。
並び始めから「花の大谷」入口に到着するまで、40分ほどかかりました。
それでも、「花の大谷」の外側にもチューリップの壁が作られていたりで、写真撮影したりしながら楽しく並ぶことができました。
いよいよ、「花の大谷」に入っていきます!
入口付近は一面の真っ白なチューリップ。雪を表現しています。
しかし進んでいくと…
あら?明るい色彩のチューリップが見えてきました。
通路の後半は、一気にカラフルに!春の訪れを表しているのだとか。
入口側の白い大谷が見られるのはチューリップフェアの会期前半で、会期の後半になると、全体的にカラフルなチューリップで彩られるそうです。
色も形もさまざまなチューリップが上から下まで並ぶ光景は見事でした
先ほどはタワーの上から見た「水上花壇」ですが、地上から見るとまた雰囲気が違いますね。
花壇の縁には、チューリップに囲まれるフォトスポットも!
写真ではちょっとわかりにくいのですが、ハート形の花壇が作られています。
ん?長方形の花壇にハートの花壇?
ああ、これで「I LOVE」なんですね!
可愛いベンチも人気の撮影スポット。
頭上に風船が並ぶ「バブルスカイ」。チューリップみたいなカラフルさ!
地上にもカラフルな影が映ります。
こちらは一年中チューリップを見られる人気スポットです。
建物前にはブーケのように花を整えた大きな鉢植えが並びます。1つ1つが個性的!
館内では、足もとから頭上まで、360度ぐるりとチューリップに囲まれる「チューリップパレス」が人気です。
一本一本バランスよく飾られているのがとてもお洒落。
その他にもさまざまなチューリップが展示されています。
2023年初公開の新品種「春うさぎ」
ほかに栽培方法についての展示や映像資料など盛りだくさん。休憩・飲食スペースもあります。
このチューリップで飾られたピアノは、今年のテーマ「シンフォニー」に合わせた展示だそう。
受賞作品の展示も
涼し気な新緑の木立が並び、その向こうにカラフルなチューリップが。こちらは300品種のチューリップが咲く「彩りガーデン」。
大花壇に比べると狭い敷地ながら多彩なチューリップが咲いているので、本当に色鮮やかです。
県内で生産している球根の品種300種を集めているとのこと。
プレートには、名称だけでなく、詳細情報や、球根の購入までできるQRコードが記載されたものも。
一見チューリップに見えないタイプもあり、バリエーションの豊かさに驚きます。
花に囲まれて一息つける「花さじき」。飲食もOKです。
洋館ながら蔵の窓扉があったりと、和洋折衷の雰囲気。明治42年築の旧中越銀行を移築したものだそうです。中も元銀行らしい重厚な内装で、必見ですよ!
赤いチューリップに埋め尽くされた橋の向こうに、五連揚水水車が見えます。
どっしりと貫禄ある水車が回っていて、迫力!
チューリップフェアながら、チューリップ以外の花も咲いています。
「ビオラの里」には18,000株のビオラが咲き、こちらも人気の撮影スポット。
奥に見えるピンクの「シバザクラの丘」とのコントラストが素敵です。
園内には八重桜も咲き、いろんな花が楽しめますよ。
広い園内をたっぷり歩き回ったら、やっぱりお腹が空きますよね。
砺波市文化会館横の「富山グルメひろば」では、富山名物のブラックラーメンや、しろえびを使った焼きそばやかきあげバーガーなどのご当地グルメもたくさん。
屋台グルメで人気の唐揚げや焼きそば、カレーのお店などもあり、バラエティ豊か!
私は時間がなかったので、かろうじてチューリップソフトのみゲットしました。
鮮やかなピンク色に、甘い花の香りがします。チューリップを食べた経験がないのでチューリップの味かどうか?はわからないのですが、バニラベースにほんのりフルーツのような酸味を感じました。
ソフトクリームをオーダーした人の9割以上がこのチューリップソフトを食べていたかも?
また、「チューリップ四季彩館」近くの「富山ふるさと広場」にもたくさんの出店やキッチンカーが出ていました。
行列もできていましたが、お店の数が多いのでそれほど長く待つような感じではなかったです。
飲食OKのスペースも広く、かなり混雑した日でしたが、食事スペースはなんとか確保できそうに見えました。
なお、指定箇所以外での飲食は禁止なのでご注意を。
お花だけだと飽きちゃうお子さんと一緒なら、滑り台などの遊具のあるエリアもあります。
人気の山型のトランポリン「ふわふわドーム」が賑わっていました。
また、4/22・23日はミニ列車の運行も!SL型に新幹線型の2種類が走っていました。ちなみに砺波市には、新幹線の車両に使用されている曲げガラスを作る会社があるのだそうです。
もちろんお土産物も充実。
日が傾いてくるとさすがに少し人も減ってきたので、最後にじっくりお花を楽しみました。
チューリップの魅力を満喫できる「となみチューリップフェア」。
会場は広いので、全体を見て回るだけでも90分ほどはかかりそうです。混んでいる場所もあるので、最低でも2時間は見ておきたいところ。半日~一日かけてゆっくり過ごすのがおすすめです。
【となみチューリップフェア開催概要】
開催期間:2023年4月22日(土)~5月5日(金)
開園時間:9:00~17:30(最終入園17:00)
会場:砺波チューリップ公園(砺波市花園町1-32)
料金:大人(高校生以上)1300円、子ども(小・中学生)200円(5月5日は子ども入場無料)
※チケットは各入門口の入場券発券所でも購入できますが、かなり並びます。
事前にオンラインで購入すれば、購入完了メールに添付のQRコードでスムーズに入場できます。
また、コンビニ(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)の発券機でも購入できます。
【アクセス】
車の場合:北陸自動車道 砺波ICから約5分、高岡砺波スマートICから約7分。
車以外:無料シャトルバスにて約5分。徒歩約15分。
※無料シャトルバスの時刻表はこちら
また、砺波駅観光案内所ではレンタサイクルの貸出も行っています。会場までは平たんで道も広いので、自転車での移動も楽だと思います。他のスポットも回りたい方は特におすすめです。
なお、砺波駅で下車した際、JR城端線を利用した入場者限定の、会場で使える300円分の物販・割引券をもらえました!
開花状況なども公式サイトに掲載されています。
ぜひ事前に最新情報をご確認の上でお出かけください。
4月12日は「パンの記念日」。日本で初めてパンのようなものを焼いたことに由来したこの日にちなみ、パン食普及協議会が昭和58年に制定しました。そんな「パンの記念日」に合わせて、オマツリジャパン編集部で実食した数あるご当地パンの中から、選りすぐりの7個をご紹介します!「マツコの知らない世界」や「秘密のケンミンショー」などでも取り上げられた話題のパンも…。あなたは何個知っているでしょうか?
まずは鹿児島のご当地パン「キングチョコ」。ピカピカのシルバーのパッケージにはゴールドとブラックで印字された「キングチョコ」の文字が!インパクトがすごいですね。
こちらは鹿児島県の食品製造販売会社である「イケダパン」さんから販売されている菓子パンで、40年以上に渡って地元で愛されている定番商品。地元放送のテレビ番組でも「県民のソウルフード」と紹介されるほどお馴染みのご当地パンです。
【木曜日のnews every.かごしま】
特集は「every.特捜隊!」。今回は姶良市平松に工場を構えるイケダパンです。昭和55年の発売からロングヒットを続ける“キングチョコ”。誕生の秘話や知られざるこだわりに内田キャスターが迫ります!工場の最奥には氷点下40度の世界が…。 pic.twitter.com/Gqb5p8bJuH— 【鹿児島読売テレビ公式】KYTでホテルのギフト券ゲット✨詳しくはKYTのホームページで🌟 (@kyt_yamamoto) March 7, 2018
鹿児島県民から愛され度抜群のキングチョコを、いざ開封。
ロールパンにチョコクリームを挟み、スイートチョコでコーティングしたシンプルな菓子パンがお目見えします。すこし欠けてしまったコーティングから、チョコのホロホロ感が伝わりますでしょうか。
実食した感想は?
「見たまんま想像通りの味ですが、こういうのって定期的に食べたくなるんですよね。チョコクリーム、表面のチョコのコーティング、パン、バランスが絶妙です。」
「カロリーやら糖質やらは気にせず童心にもどって無邪気に食べたい!
チョココーティングとチョコクリームが甘くておいしい!」
次にご紹介するのは「スナックブレッド」。先に紹介したキングチョコを製造販売しているイケダパンのパンです。
日本全国のご当地パンを10年以上食べ歩いたというゴスペラーズ酒井雄二さんが、テレビ番組「マツコの知らない世界」の「ローカルパンの世界」でも紹介していたいくつかのご当地パン。「スナックブレッド」もそのときに紹介され、実際に食べたマツコさんも絶賛していました。
1987年販売のロングセラー商品で、鹿児島県民に長く愛され続けている菓子パンです。ちなみに筆者も鹿児島出身ですが、小さい頃から朝食やおやつとしてよく食べていました。
まって!
鹿児島の“スナックブレッド”が
紹介されている!!!!スナックブレッドは
食パンを
スポンジケーキでローリング!パンinパン
中のマーガリンが美味いんだよ!ちなみに
ロールケーキが売れなくて
食パンを挟んで
需要のあった菓子パンで販売して
爆売れした歴史
#マツコの知らない世界 pic.twitter.com/iZNBVkv5GT— 福笑 (@smile106uvu) September 21, 2021
まずはパンを袋から出してみましょう!
白い食パンの周りにスポンジが巻かれています。その間にはマーガリンがしっかり塗られています。断面を見ると、どちらも詰まりすぎていない生地となっていてフワフワ感があります。
公式サイトをみると「甘いカステラ風スポンジ生地でマーガリンと食パンを巻き上げました。」とのこと!一体どんな味なのでしょう。
実食した感想は?
「パッと見、ロールケーキの中に溢れんばかりのクリームが詰まっているのかと思ったら…えっ!食パン!?
食パンをロールパンでくるんだ斬新な組み合わせでした。外側は甘すぎないクリームがうっすらとはいっていて、食パンはシンプルな味なので、普通に菓子パンとして美味しくいただきました。」
「ロールケーキだと甘いし、食パンだけだと物足りない!その二つを足しただけなのに、素晴らしいバランスのパンに変身。たまに口の中で食パンの淡白な風味に出会うと安心します。」
続いてご紹介するのは、石川県小松市で、70年以上愛され続けるソウルフード「ホワイトサンド」。レトロなパッケージがカワイイ!
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袋から出してみると、食パンの香りがふわーっと漂います。…でもこれってただの食パンじゃ??ということで、重なっているパンを開いてみました。真っ白いホイップクリームが食パンの耳までたっぷりサンドされていました。
実食した感想は?
「薄切りの食パンにバタークリーム。はずれのないシンプルな発想が清々しい。真っ白に心が洗われるような味。」
「クリームは全然しつこくなく、ほんのりとした優しい甘み。」
「クリームがどこか懐かしく昭和の味がしました。毎日食べても飽きないようなほっとする食パンだと思います。」
同じくクリーム系パンをご紹介したいと思います。数あるご当地パンの中でも、全国区で人気なのが長野県の「牛乳パン」。実は何種類もあるのをご存じでしたか?
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今回ご紹介するのはブーランジェリーナカムラの「牛乳パン」。圧倒的な大きさとふんわり感が特徴的です。
牛乳が練り込まれ、ふわふわに焼かれたパン生地の間に、濃厚なミルククリームがたっぷりとサンドされた素朴なパンです。とにかくボリューミー!最後まで食べきれるのでしょうか。
実食した感想は?
「ジャリパン!?砂糖のジャリッと感とフルパワーな甘みが、甘い物好きの心をくすぐる。」
「素朴なパンに甘くてエアリーなクリームが挟まって美味しい!ラム酒やバニラエッセンスが香り付けに入っていて大人な味わい。」
太宰治の出身地である青森県のパンメーカー工藤パンが、太宰治生誕110年コラボパンとして発売したのが「人間失格カステラサンド」です。文庫本をイメージしてデザインされているパッケージが面白い!
サイズが18.5×13㎝。厚みはないもののこれだけの大きさ!カットしてシェアしていただくのがよいでしょう。
実食した感想は?
「素朴な作りですね。卵の味が香る懐かしいカステラ生地。パンというよりお茶うけの菓子という感じ。大判で厚みもあるので切り分けていただけば様になりそうです。パッケージのインパクトに惑わされますが、全然人間失格の味ではないです。合格!」
ピンクのバラが印刷されたパッケージの中に、バラの花をモチーフにしたパンが入っているという、なんとも女子好みなビジュアルの「バラパン」は、島根県出雲市にある老舗のパン屋「なんぽうパン」で製造されています。
約70年以上もの間、味や形はもちろん、パッケージデザインまで当時のままで製造しているんだとか!
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レトロなバラのイラストの入ったパッケージからパンを取り出すと、そこにもまたバラが!
白のクリームを中心に何層にもバラの花びらのようなパンが巻かれています。
ビジュアルがたまらなく可愛い!
実食した感想は?
「フワフワとした軽めのパン生地はほんのり甘く、クリームは優しい甘さ。大き目のパンですが、ペロッと一気に食べきれる美味しさです。
普段だと甘いパンにはブラックコーヒーがおともなのですが、バラパンは甘さがほどよく、ミルクを追加してカフェオレでいただきました」
仙台発のご当地パン「スイカパン」。断面がスイカにしか見えないこのパン、実はいちごとチョコチップ味の食パンです。
スイカをパンで再現したそのビジュアルは、SNS映え間違いなしの一品です。
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袋から出してみると四角いスイカが登場!パンの甘い香りとフルーツのような爽やかな香りの両方が鼻をくすぐります。
スイカのようにカットしたかったのですが、包丁がなかったためちぎっていただくことになりました。残念。
実食した感想は?
「見た目が可愛いスイカパン。発色の良さに少し驚く。食べ応えとしっとり感を両立した程よい柔らかさ。視覚からの錯覚かもしれないが、中央部の赤い“果肉”部分はなぜだかほんのりスイカ風味、正確には某スイカバーの風味を感じる。種を模したチョコチップが嬉しい。」
「見た目そのまんまのスイカ!?と思いきや、気のせいなのかシャリッとした感覚が・・・?
またほんのり塩気もあるのが乙な感じ。」
「ふるさと祭り東京」は、毎年1月に東京ドームで開かれ、日本各地の伝統的なお祭りとご当地グルメを同時に楽しむことができる大祭典です。北は「青森ねぶた祭」や「秋田竿燈まつり」から、南は「沖縄エイサー」まで、全国のお祭りを楽しみながら食べるご当地グルメは絶品!
中でもパン好きなら絶対チェックしてほしいのが、全国各地の人気ベーカリーが集合した「ふるさとパン祭り」。今回ご紹介したパンのうちいくつかも購入できました。
2024年冬は、ふるさと祭り東京の醍醐味である全国各地のお祭りとグルメを楽しみましょう!
今回ご紹介したご当地パンは計7つ。甘いスイーツ系のパンに絞ってご紹介させていただきました。
今や全国区のご当地パンも多く、パンフェスや物産展のほかご当地ショップなどでも入手できる機会も増えてきています。
もし見かけることがありましたら、手に取って試してみてはいかがでしょうか。
調布駅からほど近く、多種多様な植物を楽しめる神代植物公園で3月11日(土)から19 日(日)に開催された「椿ウイーク」をレポート。約250品種・620本の椿が競演する「つばき・さざんか園」では、魅力あふれる椿の高雅な姿を見ることができます。また、パワースポットでもある深大寺門前の風情ある様子や、鬼太郎茶屋で見つけた映えるお菓子などをご紹介します。
もともと深大寺の領地であった神代植物公園は、都内唯一として開園した植物公園です。園内には、約4,800種類、10万本・株の植物が30ブロックに分かれて植えられており、四季折々で様々な植物を楽しむことができます。
椿ウイークは、「つばき・さざんか園」にある250品種・620本の様々な椿が見頃を迎える3月頃に開催されます。ここでは、神代植物公園で発見された品種である神代都鳥や神代桃錦を見られるほか、植物会館で椿の鉢植えや、切り花の展示を楽しむことができます。茶花としても愛され、日本文化の中で重要な役割を果たしてきた椿の魅力を味わうことができます。
3月の良く晴れた平日の午後、調布駅からバスに乗って神代植物公園へ行ってみました。入り口には、梅まつり、椿ウイーク、さくらまつりの案内のボードがあります。入場料は500円。チケットを購入して中に入りましょう。
こちらの正門から入ると、植物会館が左側にあります。
まず、神代つばき展を鑑賞。
日本椿協会の登録花の写真コンテストも行われています。
様々な花器に飾られた椿がたくさん展示されており、一輪で場の空気を変える椿の華やかで奥行きのある魅力を深く感じることができます。
家庭で育てられる椿の苗木もたくさん販売されており、育てる楽しみも広がりそう。
館内につばき・さざんか園のみどころが紹介されています。
次はそちらに行ってみましょう。深大寺門方面にむけて、散策開始♪
広い空間に、右も左も様々な木々が。池も美しく、パワーチャージ。
たくさんの植物にそれぞれ名札がついていて、とてもわかりやすく植物のことを学べます。北国の春の歌詞を思わせる満開のこぶしの花や、咲き始めの楚々としたアーモンド、神代曙と言う桜もあり、みどころがたくさん。
ちょこんと咲く小さなタンポポもかわいらしい。
移動距離が思った以上にあり、方角がわからなくなったのですが、近くをあるいていた女性にお聞きしたところ、親切に教えてくださいました。
一緒に歩きながらお話しをさせていただくと、年間パスポートで来ているご近所の方だそうで、最初はパスポートの元を取ろうと思って何度も来ていたが、そのうち季節ごとに違う咲く花の表情に魅了され、今ではすっかりハマってしまったとのことでした。
そうこうして橋を渡ると、つばきの花が見えてきます。
想像以上の椿の美しさに感動!白い椿が何とも清らかで清々しい。
その先には赤やピンク、また紅白混じったものなど、微妙に違う色の椿が色鮮やか。ここからは数ある椿の中から特に印象に残ったものを紹介したいと思います。
小ぶりでピンクのつやつやとした感じがかわいらしく、心が動かされたものは「乙女椿」と言う名前。その名もずばり、乙女感満載。
「神代桃錦」は、残念ながら咲いていませんでしたが、その分「神代都鳥」はとても美しく咲き誇っていました。少し黄色味のあるピンクがとても素敵です。
また、「光源氏」という品種は、白地に赤が加わった華麗なたたずまい。さすが光源氏と名付けられただけあります。
「絞唐子」は、内側で重なる花びらの独特な形が面白い。
古来万葉集でも詠まれてきた椿、こんなにたくさん一度に楽しめるのはこの神代植物公園ならでは。この後は桜のシーズンとなり、また萩や楓もとても美しいそうなので、四季折々来てみたいところです。
さて、神代植物公園の深大寺門を出て、少し歩いていくと風情ある門前の風景が広がります。名物のお蕎麦屋さんもたくさん。
まずは山門から一礼して入場。
由緒正しいたたずまいをしみじみと感じつつ、手水で手を清めて、本堂でお参り。
そして元三大師堂へ。ここに収められている元三大師像は、2メートルを越す大きなもの。元三大師は、比叡山の高僧で、今も全国のお寺や神社で引かれている、おみくじの創始者としても有名です。
ちなみに、深大寺のおみくじは凶が多いそうですが、凶は吉に転じる力を秘めていることから、凶を抜き取らずにあえてそのままにしているんだとか。
元三大師は、降魔大師とも呼ばれ、自ら鬼の姿になって、疫病神を退散させたことから、ここは厄除けのパワースポットになっています。この日も護摩祈願が行われていました。
また、門前にはたくさんの面白いお店がありました。らくやきの体験があったり、タヌキの置物やビー玉などのなつかしい玩具も売られていて、心惹かれます。
咲き始めの桜を眺めつつ歩くと、ねずみ男と鬼太郎が!
ゲゲゲの鬼太郎の生みの親である水木しげる先生は、50年近く住まわれていました。朝ドラのゲゲゲの女房でも深大寺がたくさん登場しましたね。
水木しげる先生とゆかりのある深大寺の鬼太郎茶屋。ゲゲゲの鬼太郎にちなんだかわいいグッズも数多く並んでいます。
テーブルの上にあるリアルな目玉のおやじを眺めながら、漫画仕立てのメニューを見ているだけで楽しい!
今回、選んだのは「ぬりかべのみそおでん」という渋いライン。
味噌の風味が大人の味。セルフサービスのお茶を味わい、ほっと一息。
壁に貼られた展示には、水木先生の戦争は嫌だという心の底からの強いメッセージが感じられます。今こそ大切に、心にとめなければと思いつつ、店をあとにしました。
神代植物公園、そして深大寺は、美しい水と豊かな自然を楽しめる、とても素敵なところでした。
植物公園は多彩な植物を一度に楽しめ、また豊かな学びもあるスポットです。また、深大寺は古来より、美しい水を大切に慈しみ、畏敬の念をもって自然に接してきた人々の心性につながることができます。
新宿からのアクセスも良好!これから花々も咲きほころぶ季節、素敵なパワーチャージを求め、足を運んでみてはいかがでしょうか。
ここ数年、梅の季節になると話題に上るスポットがあります。それは三重県鈴鹿市の「鈴鹿の森庭園」。美しいしだれ梅が並ぶ梅園で、梅の花咲く期間のみ開園しています。
2023年は3月上旬に見頃を迎えました。夜は20:30までライトアップが行われており、幻想的な景色が楽しめます。この記事では、ちょうど見頃に入った2023年3月4日・5日の様子をレポートします。
園内に入ると、鮮やかなピンクのしだれ梅が目に飛び込んできます。約200本の梅が植えられているとのことですが、樹高が高いものが多く、高さ5mを越えるものも。見上げる高さにあるしだれ梅は圧巻です。
まるで梅の花が降り注ぐようです。
「鈴鹿の森庭園」は、株式会社赤塚植物園が経営する、
日本の伝統園芸文化のひとつであるしだれ梅の「仕立て技術」の存続と普及を目的とする研究栽培農園(「鈴鹿の森庭園 公式サイト」より)
です。
管理と手入れが徹底されているので状態が良く、1つ1つの梅の木は単に「美しい」だけでなく、強い生命力に溢れています。
2014年開園とのことで、まだ10年目ですが、その美麗な景観が注目を集め、今では梅の名所としてすぐに名前が上がるほどの人気スポットとなっています。
園内には、少し高くなったところに見晴らし台があり、美しい梅と鈴鹿の山々を一望できます。
園内で多いのは、「呉服(くれは)しだれ」を中心とするしだれ梅ですが
下の「右近の白梅」のようにしだれではない梅も見られます。
一本の木に紅白の梅が咲く「おもいのまま」など、さまざまなが梅が見られるのも魅力。
少し色の淡い「藤牡丹しだれ」は、咲き具合もあるのかもしれませんが、香りが濃厚に感じられました。
左右に並ぶ龍門梅や
水琴窟など、お庭としての美しさも引き立ちます。
梅以外の、水仙やクリスマスローズなどの早春の花も咲いていました。
園内の「呉服しだれ」のなかでも特に目を引くのが、入園してすぐ目に入る「天の龍」。そして通路を挟んでその奥に立つ「地の龍」でしょう。
雅なしだれ梅なのに、その名の通りの圧倒的な迫力。
いずれも樹齢100年を超えており、日本最古の呉服しだれではないかと言われているそうです。
迫力ある樹勢なのに、八重の呉服しだれの花は優しいピンク色でとても愛らしい。
ほかに、白いしだれ梅の「青龍梅」や
力強い枝ぶりの「玄武梅」など
その名前に込められた想いを考えながら見るのも楽しいですよ。
見頃の時期にはライトアップも行われています。夜闇の中に浮かび上がる鮮やかな薄紅のしだれ梅は、言葉も出ないほど幽玄で美しいです。
昼間の綺麗さに加え、夜はより艶やかさが引き立つようです。
マジックアワーの見晴らし台からの眺めは、鈴鹿の山がシルエットになり、昼間とはまた違った雰囲気に。
竹あかりなども風情を添えます。
この日は、月との共演もみられました。
園の広さは約2万平米。…といわれてもピンとこないかもしれませんが、よく言う「東京ドーム〇個分」でいうなら、「東京ドーム半分弱」(東京ドームは約4万7千平米)。サッカーコートの面積が約7千平米なので、約3個分といったところ。
そう言われると広く感じられますが、梅の美しさにつられて見て回っていると、気がついたら入口近くに戻っている…そんな感じの広さです。
下の写真は入口を入ってすぐのところですが、このあたりはやはり人が滞留しやすく、また見晴らし台も人気です。
こちら、会場内に貼られていた園内マップ。
奥の方(園内マップの上の方)や、園内マップ左の方は比較的人が少なめなだったので、なるべく人のいないところで写真を撮りたい方などは、そのあたりがねらい目だと思います。
園内のどこで見ても、梅の美しさや迫力は見事です。
また、ライトアップ時は、点灯後しばらくはかなり混雑するようです。
筆者入園時は18:15頃でしたが、入口付近や天の龍・地の龍付近はかなり人だかりができ、見晴らし台でも撮影の順番待ちができていました。
ですが、19時頃になると見晴らし台でもすんなり撮影できる程度となっていました。
団体さんが入ってくるタイミングや、天候などもあると思うので一概にはいえませんが、人が多いときに並んで待たなくても、他を回って戻ってくるころには、人気スポットも空いているかもしれません。
園内は、おおむね1時間あればゆっくり見て回れる広さですが、特にじっくり写真を撮りたい方は、混雑状況も考えて、1時間半~2時間程度はみておくことをお勧めします。
園内には飲食スペースやおみやげ処もあります。
撮影の際、三脚使用はOKですが、使用可能エリアが決まっているのでご注意ください。また状況により、可能エリアでも制限される場合があります。
2023年は3月4日から見頃でしたが、まだ花が少ない木もあり、これからもっと花が咲いていくだろうというタイミングでした。
3月9日現在は全体的に見頃を迎えているとのことです。
【3/9(木)の営業のご案内】
営業時間:9:00~20:30 ※最終入場20:00
入園料:1700円
ライトアップ:あり#赤塚植物園 #しだれ梅 #枝垂れ梅 pic.twitter.com/EA3pPGKbkX— 赤塚植物園 (@akatsukagarden) March 8, 2023
梅は、桜と比べて見頃が長いのも魅力。
散り始めると、下の写真のように芝生がピンクに染まって、この眺めも人気だそうです。
【開催概要】
所在地:三重県鈴鹿市山本町151-2
開園期間:2023年2月18日(土)~3月下旬(予定)
※開花状況や社会情勢等により、早めに終了する場合あり。
営業時間:9:00~16:00(夜間ライトアップ期間中は20:30)
最終入場時間:営業終了時刻の30分前
料金:700~1700円(小学生は半額、未就学児無料)
※料金は開花状況による変動制です。赤塚植物園公式Twitterに当日の入園料が掲載されています。
当日中に限り何度でも再入場可能なワンデーフリーパス(入園料+大人500円・小学生250円)もあります。
【アクセス】
車:東名阪自動車道「鈴鹿IC」または新名神高速道路「鈴鹿PA スマートIC(ETC専用)」より約5分(所要約3分)
無料駐車場あり(約200台)
鉄道:
近鉄四日市駅・JR四日市駅からタクシーにて約30分
近鉄湯の山線菰野駅からタクシーにて約17分
近鉄鈴鹿線平田町駅からタクシーにて約21分
臨時バス:2023年3月1日(水)~19日(日)はJR四日市駅発着・近鉄四日市駅経由の臨時バスあり。
また、ライトアップ期間中の土・日曜日のみ夕方発の便もあります。
変更の可能性もあるので、詳細は公式サイトにてご確認ください。
3年ぶりの「ふるさと祭り東京」が東京ドームで連日盛大に開催中です!迫力満点のお祭り、優美な踊りが全国から集結するなか、1月19日からお待ちかねの「秋田竿燈(かんとう)まつり」が登場しています。
ここでは写真と動画とともに見どころを紹介!観客のみなさんのSNSでの感想も交えてお届けします。1月22日の最終日まで毎日登場しますので、ぜひ会場を訪れる際の参考にしてくださいね。
毎年8月3日から6日の4日間開催される秋田竿燈まつりは、青森ねぶた祭、仙台七夕まつりと並ぶ「東北三大祭り」のひとつ。2017年には130万人以上の来場者が訪れた全国的にも有名なお祭りです。
「竿燈」とは格子状に組んだ竹竿にたくさんの提灯を吊ったもの。お祭り当日は38町から280本もの竿燈が勢ぞろいし、「差し手」が手のひらや肩、腰などで巧みにバランスを取りながら竿燈を高く掲げます。
提灯の合計は1万個以上にのぼり、まさに圧巻。夜には提灯にろうそくの火が入れられ、美しく幻想的な光景が秋田の街を包みます。
祭りのルーツは、青森ねぶた祭や仙台七夕まつりと同様に、稲作文化に根ざした旧暦の七夕時期に行う行事にあるといわれています。それは、真夏の暑さからくる眠気や病魔を払うため、ねむの木や笹竹に願い事を書いた短冊をつけて川や海で水に流した「眠り流し(ねぶりながし)」というものです。
やがて江戸時代の1700年代になり、秋田の久保田城の城下町で、ろうそくの普及やお盆に門前に掲げる高灯籠などが組み合わさって、現代の竿燈の形になったといわれています。
今回のふるさと祭り東京には、秋田から10本の竿燈がやってきて、差し手の皆さんの技の数々をすぐ目の前で見ることができます!
はじめは水平に置かれている竿燈。これが垂直に立ち上がって空高くに掲げられるかと思うとワクワクしてきます!
今回、秋田観光レディーのお二人が「ドッコイショー、ドッコイショ」の掛け声を担当。コロナ対策のため、観客は声を出さず掛け声に合わせて手拍子で応援します。
太鼓と笛によるお囃子が始まり、秋田市竿燈会の加賀屋会長の合図で10本の竿燈が一斉に空に向かって立ち上がる、この瞬間が第一の見どころです!
その後、竿燈を差し上げている背後から別の差し手が1.2mほどの「継ぎ竹」を持ってきて足し、竿燈はどんどんその高さを増していきます。
大人用の竿燈「大若」は重さが50キロ、高さが約8m。継ぎ竹を何本も足していくと17~8mにもなり、ビルの3階~4階建てぐらいまでに達するそうです。
東京ドームの天井に着くのでは…?と思うほど高くなっていきます。
竿燈は提灯を「米俵」、竿灯全体を「稲穂」に見立てていて、豊作祈願の意味が込められているのだとか。なるほど、そういわれると何本もの竿燈が並ぶ様子は、風に揺れる稲穂のように見えてきますね。
巨大で重い竿燈を差し手たちはすべて片手で掲げるわけですが、その技には5種類あります。
まず一つ目の技は「流し」。竿燈を掲げ上げて握るようにし、竿燈を安定させたり、次の差し手に交代するときなどに基本となる技だそうです。
次は「平手」という技。手のひらだけで固定して、力技で一番高いところまでさし上げる華やかな技です。
皆さん集中しながらも涼しい顔をしているように見えましたが、竿燈のてっぺんまで見上げてみると、どうしてこんなことができるのか「凄い!」の一言です。
3つ目が「額」。眉間のちょっと上の、おでこの中心部にのせるのだそうです。
もはや手を使わず、額だけで支えています。
次は「肩」で、首の付け根の辺りにのせる技です。
最後は高難易度の「腰」。帯の結び目の上の辺りにのせるのですが、目線から離れるので非常にバランスがとりにくく、ベテランにならないとなかなかでできない技なのだそうです。
腰と腰の共演!みなさん、果敢にチャレンジしているというより、楽しんでやっているように見えたのが印象的でした。
実際、互いに「額」や「肩」を繰り出しながら近づいていき、竿燈が触れそうになるくらい近づいたのは驚きました。
少しでもバランスを崩したらあわや…と思ってハラハラしたのですが、どうやらお互い竿燈を寄せ合うという、これも1つの技だったようです。動画をぜひご覧ください。
#ふるさと祭り東京 7日目にお待ちかね #秋田竿燈まつり が登場!下から見上げるも良し、スタンドからは目の前の高さにまで竿燈が上がります♪
4つの竿燈が…わわわ、ぶつかる!?と思いきや、何と寄せ合って回転!!差し手の皆さんの超絶技巧、ぜひ会場に目撃しにきてください! pic.twitter.com/CBshntomZv— オマツリジャパン (@omatsurijapan) January 19, 2023
夕方以降の回は、提灯に灯りが点されとても綺麗です!
実際の秋田竿燈まつりは屋外なので、ろうそくを使い本物の火を灯すそうですが、今回は東京ドームの屋内のためLEDを使っています。それでも、昼間とは全然違う竿燈の雰囲気を味わえました。
照明の演出とも相まって、様々な色調と表情を楽しめます。これは屋内ならでは、ふるさと祭り東京ならでは、といえるかもしれませんね。
中にはとてつもなく、しなっている竿燈も!
よく見てみると「額」を披露しています。両手は離し、右手は扇を広げていました!
このような妙技が、そこかしこで繰り広げられているので、ぜひ会場で見てほしいです。
#ふるさと祭り東京 の #秋田竿燈まつり は夕方以降の回は提灯に灯りが点ってとても綺麗です!
実際のお祭りは外なのでろうそくを使い、今回は屋内のためLEDとのことですが、昼間とは全然違う竿燈の雰囲気を味わえます♡ pic.twitter.com/NO17HGQpZu— オマツリジャパン (@omatsurijapan) January 20, 2023
「ふれあいタイム」ではお祭りひろば内に入ることができますので、ぜひ竿燈に近づいてみましょう。もちろん撮影OKです。
提灯の表には「町紋」というそれぞれの町のマークが描かれていますが、気になる提灯をじっくり間近で見ることもできます。
例えばこちらは「柳町」の竿燈。町名を表す柳の木と枝が描かれています。赤い丸は「手まり」とのことですが、由来は諸説あり不明だそう。それでも代々大切に受け継がれている町紋です。
差し手さんの半纏もとても粋でいなせです。こちらも町ごとにデザインは異なりますが、色は「茄子紺」で統一されているのだそう。
近くで竿燈の迫力や差し手の皆さんのカッコよさを感じたら、今年の夏こそ秋田で竿燈まつりを見に行きたくなりますね!
やはり人気のお祭りだけあってSNSの投稿もたくさん。観客のみなさんの興奮と感動を少しご紹介しましょう。
連日東京ドームへ。今夜は秋田竿燈祭りを観た。お囃子の調子にも痺れるし、50kgある竿燈をそれを感じさせないほど自在に操る姿が本当にカッコよかった。どっこいしょー、どっこいしょ!#ふるさと祭り東京 pic.twitter.com/f7MSmU0bfZ
— 唐獅子牡丹海老。 (@karajishi_botan) January 20, 2023
この投稿をInstagramで見る
秋田竿燈まつりカッコ良すぎる
めちゃくちゃ秋田に見に行きたいし久しぶりに秋田の竿燈の博物館みたいなとこも行きたい!!!!! pic.twitter.com/W6dt5SVVrZ— しろん (@white_n_returns) January 19, 2023
秋田竿燈まつり、先程誤字したので夜の部も見たのでもう一回投稿。ホントすごいから一度は生で見た方がいい。秋田まで行けないなら東京ドームで見た方がいい #ふるさと祭り東京2023 pic.twitter.com/4A999rEfgr
— はは (@east_haha) January 20, 2023
「ふるさと祭り東京」と「秋田竿燈まつり」の出演は1月22日まで。この妙技の数々を東京で体感できるチャンスを、お見逃しなく!