※2020年は新型コロナウイルス蔓延の影響で中止となりました。(なお、開催時期の変更を検討中で、詳細が決まり次第ホームページ等で案内されるそうです。)
2021年には無事に開催されることを願いつつ、コロナウイルスの終息のために感染予防を心がけましょう。(2020年4月9日 編集部)
「浅草流鏑馬」は、江戸時代に浅草神社の正月行事として実行されていた流鏑馬を、1983年に観光行事として再興したものです。同年にフランス、パリのエッフェル塔の下、シャンドマルス公園でも披露された浅草流鏑馬。東京の中心で歴史を感じられるこの行事の魅力をご紹介します。
(この記事は2019年に公開されたものを再編集しています。2020年4月9日 編集部更新)
流鏑馬(鏑流馬、やぶさめ)とは、走っている馬の上に乗ったまま、的に鏑矢(かぶらや)を射る、日本の伝統的な騎射の技術・稽古・儀式のことを指します。古くは『日本書紀』の中で馬的射について書かれており、平安時代に入ると宮廷行事として行われるようになったそうです。その後、武家時代には兵法の修練に取り入れられ、特に鎌倉幕府が奨励するようになり、流鏑馬はさかんになりました。戦国時代以降衰えましたが、江戸時代に八代将軍吉宗の命により諸儀式と共に復興しました。
諸式に関しては、小笠原・武田・三浦の三流派があるのですが、今の主流は小笠原流弓馬術礼法宗家の監修のもと、古式に則ったやり方で隅田公園内に特設馬場を設置し、開催されています。ちなみに馬を馳せながら矢を射ることから、「矢馳せ馬(やばせうま)」と呼ばれ、後の時代に転訛して「やぶさめ」と称されるようになったと伝えられています。
鎌倉武士の狩装束によそおい、駆ける馬上から、壱の的、弐の的、参の的を次々と弓矢で射抜く、勇壮で迫力のある「流鏑馬」が行われます。近くで見ればそのスピード感と馬の重量感に圧倒されること間違いなし!
View this post on Instagram
また、近隣に位置する隅田公園山谷堀広場では、日本の古くより伝わる伝統行事である草鹿が行われます。草鹿とは、鹿を模したターゲットを照準に合わせ弓を引くものであり、烏帽子(えぼし)に直垂(ひたたれ)姿の射手が大勢の見物客が見守る中、腕前を競います。なお、荒天の場合は中止になります。
View this post on Instagram
其實想看武士競技流鏑馬 但觀覽券貴貴的 沒在觀賞區看不太到 只能欣賞草鹿比賽 原來草鹿是比賽射一塊鹿的板子 #浅草 #流鏑馬 #草鹿 #隅田公園
●開催日時:2020年4月18日(土)13:00~【※2020年開催中止】
●場所:言問橋付近隅田公園特設会場
●観覧券:1席3,000円※記念品付きの観覧券
●最寄り駅:・東京メトロ銀座線 浅草駅 徒歩8分
・東武スカイツリーライン 浅草駅 徒歩8分
・都営地下鉄浅草線 浅草駅 徒歩10分
春のうららの隅田川、平成の終わりに歴史に思いを馳せながら流鏑馬見物はいかがでしょう。