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お祭りには毎年開催されるものと隔年や数年に一度だけ限定的に開催されているものがあります。規模や頻度は様々ですが、毎年でないものは数年分のエネルギーが一気に放出されるなどあって、多くの人々を惹きつけています。2019年に開催されるものの中からいくつかピックアップしてご紹介します。

1.神田明神「神田祭」

東京都千代田区の神田明神で行われる大祭(最も重要な祭り)で、江戸三大祭のひとつ、また、日本三大祭のひとつとしても数えられている大変有名なお祭りです。二年に一度、西暦で奇数の年に大祭りが行われることで知られており、江戸時代に最も栄えたと記録が残っています。

2019年は5月9日から15日まで行われる予定であり、各日程ごとに様々な祭事が執り行われます。とても厳かなお祭りではあるのですが、千利休を家祖とする表千家の家元のお点前を見ることができる献茶式など、普段は見ることができないような格式高い内容が満載となっているので、日本人として一度は参加してみたいですね。

神田祭の開催情報はこちら

2.愛宕神社「出世の石段祭」

港区にある愛宕神社で二年に一度行われるのがこの「出世の石段祭」。愛宕神社の「出世の石段」は急勾配であることで有名なのですが、その石段をお神輿が勢いよく駆け上がっていく様子はとても迫力があり勇壮です。

このお祭りの歴史は江戸時代にさかのぼり、時の将軍であった徳川家光からの無理難題に臆することなく立ち向かった曲垣平九郎という人物を讃えたことに由来すると言われています。

ビルに囲まれた港区の中でも堂々と緑が生い茂り、なんとも情緒豊かな場所で行われるお祭りです。ぜひ「出世の石段」を登ってみてくださいね。

3.静岡県「島田大祭」

「帯まつり」の名で知られる「島田大祭」。3年に一度の開催ですが、その第109回目が2019年の10月中旬に開催されます。大井川鎮護や、安産の神様として信仰されている大井神社ですが、なんと「島田大祭」には元禄8年(1695年)からの長い歴史があります。

もともとは島田市(当時の島田宿)に嫁いできた女性が晴れ着姿で大井神社に参拝し、街中にその姿を披露する為に歩きまわるという習わしから始まりました。東海道の宿場町として栄えた島田宿らしい華やかな装いです。

木太刀に飾られた色とりどりのを眺めているだけでも飽きませんね。現在では日本三奇祭の一つとして数えられている人気の高いお祭りですよ。

4.奈良県「往馬大社例大祭」

「住馬」と書いて「いこま」と読みます。2019年の10月5日から翌6日に開催される例大祭です。この祭りは「火祭り」とも呼ばれており、起源はなんと7世紀後半の天武天皇のころまで遡ると言われています。

かなりユニークな祭りであり、松明を数人で手渡しながら、全速力で石段を駆け下りるというもの。数十秒かそこらの出来事なので、一部のメディアでは「十秒間祭り」とも言われています。

この祭りの起源は色々な推測がされていますが、おそらくは火を神の象徴あるいは神から受け取った力として、それを地上に下ろし、人の手で護ると行った意味合いがあると言われています。

古くからの神社によくあるように、地元の自然物を御神体としています。この神社の場合は地元の「生駒山」を御神体としており、過去には雨乞いの儀式などもしていたようです。
正倉院に収められている歴史書などにも登場する由緒正しい神社なので、祭りの時期以外にも一度参拝してみてはいかがでしょうか。

 

ちなみに、長野の御柱祭は7年に1度、神宮式年遷宮は20年に1度、日光東照宮の式年祭は50年に1度とのこと。その年を迎えたらやはり足を運びたいですよね。