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日本三大七夕祭りとはどこ?いつ開催?8月なのは何故?2023年は開催される?

日本三大七夕祭りとはどこ?いつ開催?8月なのは何故?2023年は開催される?

7月7日は七夕。短冊に願い事を書いて笹竹に飾っているお宅も多いと思いますが、巨大な吹き流しなどの七夕飾りが街を彩る「七夕祭り」も日本各地で開催されます。

なかでも「日本三大七夕祭り」とされるお祭りは、規模も大きく多くの来場者が訪れることで有名。諸説ありますが、8月開催の「仙台七夕まつり」、7月開催の「湘南ひらつか七夕まつり」「一宮七夕まつり」の3つを日本三大とするのが一般的のようです。
そこで今回は、日本三大七夕祭りと、開催時期に7月と8月がある理由についてご紹介します。

(この記事は2022年に公開されたものを再編集しています。2023年7月6日 編集部更新)

七夕祭りなのに、なぜ8月に開催?

そもそも「七夕」という言葉は「7月7日の夜」を意味するので、七夕まつりも7月7日前後に行われるイメージが強いかもしれませんね。しかし、東北や北海道をはじめ8月に行う地域も多く、開催時期が7月か8月かはお祭りごとにバラつきがあります。

これにはいくつかの理由がありますが、一番大きいのは単に旧暦・新暦による違いといえるでしょう。二つの星に織姫と彦星をなぞらえて一年に一度会えるという七夕の逢瀬の物語と、裁縫や書道の技術向上を願う年中行事は、奈良時代に中国から伝来し定着したものです。

これは、新暦が採用される明治5年(1872年)までは、ずっと旧暦の行事として行われてきました。旧暦の7月7日を新暦に当てはめると1か月以上遅い日にあたるため、季節感を旧暦に合わせて月遅れの8月7日前後に行う場合と、日付を重視して新暦でも7月7日前後に行う場合とが出てきたのです。

次に、稲作文化と結びつき、お盆とも深く関係した日本古来の七夕行事があったという事情もあります。旧暦の7月15日は先祖の霊をお迎えし祀るお盆です。そしてその頃はちょうど稲が開花期に入ったところに風水害や病虫害が襲ってくる時期でした。人々はご先祖様の霊が田の神様に姿を変えて守ってくれると信じ、秋に豊作となるよう一心に祈りを捧げます。そのため旧暦の7月7日の早朝に禊(みそぎ)をして心身を清め、祖霊を祭るお盆の行事に入ったのでした。

祖霊神には食べ物を供え、選ばれた乙女が「棚機(たなばた)」で織り上げた新しい御衣も捧げたといいます。これが中国読みでは「しちせき」となる七夕を、日本では「たなばた」と読むようになった由来とする説もあります。

旧暦のお盆を新暦に置き換えて月遅れの8月15日に行うことに伴って、七夕も月遅れとする場合もあるようです。

そして、現代の天体観測上の理由もあります。新暦の7月7日はおおむね梅雨の季節と重なるため、せっかくの七夕なのに天の川が見られないケースも少なくありません。同様に、織女星とされる「こと座のベガ」、彦星の「わし座のアルタイル」、これに「はくちょう座のデネブ」を加えた「夏の大三角形」も位置が低いうえに梅雨雲で見えない可能性も多々あります。

しかし、月遅れの8月7日頃であれば、夏の夜空を満喫するには最適です。そのため、8月に七夕祭りを開催するというのも理由の一つになっているようです。

さて、七夕祭りの開催時期に7月と8月がある理由が分かったところで、まずは日本一の誉れ高い8月開催の仙台七夕まつりからご紹介しましょう!

仙台七夕まつり(宮城県)

仙台七夕まつりは、かの有名な戦国武将、伊達政宗公が仙台の文化を向上するために始めたお祭りです。街を埋め尽くす約3,000本の七夕飾りが、最大の見どころ。吹き流し、折り鶴、紙衣といった伝統的な「七つ飾り」から流行のアニメの人気キャラクターが描かれたものまで、多種多様な飾り付けがたなびき、毎年200万人もの訪問者の目を楽しませてくれます。

七つ飾りのそれぞれの意味や、七夕飾りの魅力と和紙へのこだわり、2020年の様子などを、オマツリジャパンではこれまで詳しくレポートしてきました。ぜひご覧ください!



仙台七夕まつりの開催期間は毎年8月6日~8日の3日間。今年2023年の開催期間も同じです。8月5日には、前夜祭として「仙台七夕花火祭」も開催されます。打ち上げ予定時間は午後7時30分から1時間、打ち上げ場所は例年通り仙台市青葉区の西公園周辺の予定です。
詳細は仙台七夕まつり公式サイト仙台七夕花火祭公式サイトでご確認ください。

湘南ひらつか七夕まつり(神奈川県)

湘南ひらつか七夕まつりは、昭和26年から続く伝統あるお祭りです。昭和20年7月の大空襲によって焼け野原となってしまった地元に活気を取り戻そうと、商業復興策の一環として始められました。

見どころは、なんといっても豪華な七夕飾り!10mを超える大型のものから人気キャラクターやユニークなものまで、様々な飾りを楽しむことができます。そして、2023年はコロナ禍での中止や縮小開催を経て、例年の催しのいくつかがリニューアル&パワーアップして実施されます。

まず、長らく続いてきた「七夕おどり千人パレード」は「七夕おどりパレード」に。七夕おどりは「見るより聞くより踊るもの」として、湘南ひらつか織姫を先頭にたくさんの市民がストリートを踊り歩きます。最後尾には誰もが自由に飛び入り参加できますので、見よう見まねでもパレードに加わってみては。

七夕ステージでは、キッズから大人まで市民のダンスやよさこいグループの熱演をはじめ、4年ぶりに友好都市の郷土芸能も披露されます。昨年は中止になった七夕たからいちも「シン・たからいち」に進化。会場となる見附台公園にはグルメの飲食ブースのほか、スポーツやアートの体験ブースが集結し、スタンプラリーなども行われます。

2023年の開催期間は7月7日~7月9日の3日間。湘南スターモール商店街をメイン会場として、平塚市紅谷町を中心とする市内全域で開催されます。詳しくは湘南ひらつか七夕まつり公式サイトをご確認ください。

おりもの感謝祭 一宮七夕まつり(愛知県)

 

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一宮市の織物が発展したのは、太古から織物の神様として知られている真清田(ますみだ)神社のご祭神の母神「萬幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきつしひめのみこと)」のおかげだと、市民が感謝を込めて始めたのが、「おりもの感謝祭 一宮七夕まつり」の由来といわれています。

昭和31年に始まった一宮七夕まつりは、今では市民の夏の最大イベントとして定着。その飾り付けの絢爛豪華さを見ようと、毎年100万人を超える人出でにぎわいます。

 

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例年、開催期間は7月の最終日曜日をフィナーレとする木曜日からの4日間。2023年は7月27日~7月30日まで、一宮駅周辺、本町商店街をメインに市内一円で開催されます。

織物の神様に反物を奉納する御衣(おんぞ)奉献大行列や、テーマ曲に合わせて自由な振り付け・衣装でコースをパレードする「ワッショーいちのみや」、コスプレパレードなどの行事が復活。コロナ禍以前のにぎわいが戻ってきます。

そのほか、ダンスコンテストや例年人気の盆踊り大会、市民ステージやスポーツ体験、著名人のトークショーまでイベント盛りだくさん。子どもから大人まで楽しめるお祭りです。詳しくはおりもの感謝祭 一宮七夕まつり公式サイトをご確認ください。

まとめ

インパクトある大型の竹飾りや豪華絢爛な飾り付けなど、日本三大七夕祭りと称されるお祭りはどれも来場者を楽しませる工夫が充実しています。コロナ禍には縮小開催が続いていましたが、今年は通常に近い形で開催されるところも。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

また、日本三大七夕まつりには諸説あり、3つ目のお祭りに愛知県安城市の安城七夕まつりや、岩手県陸前高田市のうごく七夕まつり」などを推す声も聞かれます。いま住んでいる近くで行われるものや、故郷で子供の頃に慣れ親しんだ七夕まつりを、自分にとって3つ目の七夕まつりとして大切に思っていくのも良いかもしれませんね。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
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