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神田明神の新たなお祭り!江戸東京夜市とは?2019年9月の開催レポート!

更新日:2020/6/9 水落 俊介
神田明神の新たなお祭り!江戸東京夜市とは?2019年9月の開催レポート!

“縁日”といえば皆さんは何を思い浮かべますか?

私は金魚すくいに、ヨーヨー、輪投げ、射的などができる地元のお祭りというイメージでした。
それが今回…覆されました!縁日も進化しているのですね。
ということで、今回ご紹介するのは神田明神で定期開催される江戸東京夜市という祭りを紹介します。

●江戸東京夜市とは

江戸東京夜市は、「日本の縁日を世界に」をスローガンに今年の8月から開催され始めた神田明神で定期開催されているお祭りです。

(参考)江戸東京夜市とは

縁日の歴史をひも解くと私が抱いていたお店が並ぶお祭りのイメージは近代以降のお話で、元々はその神社の神様と縁のある日にちを指すようです。
その神社の神様と縁を結びやすい日でもあり、縁日に参拝するとご利益を多く受けられるとされています。
つまり、江戸東京夜市が開催される日は神田明神にいる神様のご利益をたくさん受けることができる日でもあります。お祭りの雰囲気や出店を楽しみながら運気も上がるお得なお祭りが江戸東京夜市なのです。
神田明神の歴史は古く、1300年前には存在したという記録があります。そんな長い歴史を重ねて今も存在できているのは今回の江戸東京夜市のように人々の生活により添いながら、時代時代に合った取り組みを続けてきたからかもしれませんね。

実際にこれまでにも地理的に近い秋葉原のアニメ文化を柔軟に取り込み、有名どころですと、千と千尋の神隠しや名探偵コナンともコラボレーションをしています。また、「EDOCCO」というショップ、カフェ、おでん居酒屋が立ち並ぶ文化交流館が境内に併設されており、訪れた人が楽しめる工夫がたくさんあります。
そんな楽しみどころ満載の神社が毎月開催しているお祭りとはどんなものか?さっそく覗いてみましょう。

●現場レポート

さて、今回は私が9月にぶらりとお参りに行ったら出くわした第2回開催の内容をざっくりとお伝えします。

●出店

まず、私のイメージにもあった縁日の定番!露店!!
金魚すくい、輪投げ、焼きそば、射的、水風船、線香花火など大人の方にとっては懐かしく、お子さんにとっても楽しめる選りすぐりのお店が並んでいました。

狐さんがお店番をしていて異世界感もあって楽しめました。

●阿波踊りと妖怪大行列(百鬼夜行)

和楽連という阿波踊りの連と茨城の文化財として日夜活動をしている片野排禍(はいか)ばやし保存会さんが境内を踊りながら練り歩くイベントがありました!

練り歩いたあとは写真撮影会が始まり、参拝客の方々は思い思いに写真を撮られていました。今回のように阿波踊りを踊られる方や妖怪たちが一緒になって練り歩く形は神田明神では古くから大事にされている精神にも通じています。

神田祭の“附け祭”でもアニメキャラから妖怪から流行に合わせてなんでもありのごちゃ混ぜ感を楽しめます。一見流行に合わせて変えてるだけじゃんと思われるかもしれませんが、形にこだわらず多様な芸能文化を受けいれ、常に民衆に寄り添ってきたからこそ1300年も残り続けてきたのだと私は思います。アニメとコラボするなど柔軟に周囲と合わせていくその意志についてインタビューをした記事があるのでご興味のある方はこちらもご覧になっていいただけますと嬉しいです。

参考記事「神田祭のディープさとは、神田明神の広報担当者に語ってもらいました!

今回の東京夜市の百鬼夜行では特に大天狗と狐、ひょっとこの人気が高く外国人の方も一緒に写真を撮られていました。そうゆう私自身勇気を出して声をかけ撮影させていただきました。

●子ども神輿(みこし)

「子どもたちの子どもたちによる子どもたちのためのお神輿!」というのは完全に言い過ぎですが、子どもたちでも担ぐことができる小さなお神輿を特製のはっぴを着ながら境内を練り歩くというイベントも用意されていました。その名も子ども神輿。子どもたちが一生懸命、自分の体より大きなお神輿を担ぎながら歩く姿がとてもかわいかったです。小さなお子さんがいらっしゃる方は思い出として写真に納めて楽しむのもありなのではと感じました。

●神官による雅楽披露

自分の中でもっともテンションが上がったのがこちら!神田明神での神事や結婚式で披露する雅楽の生演奏を聴くことができました。境内に文化交流のための施設がある神田明神だからこそ過ごせる贅沢な時間でした!

雅楽は日本で古くから親しまれている音楽で、琴が有名な楽器の一つでしょうか。ただ今回は琴を使った演奏でなく、風を切るような音色が心地よい竜笛(りゅうてき)、まるでオルガンのような美しく神秘的な音色をひと吹でかき鳴らせる笙(しょう)、洋楽でいうところのドラムの役割を果たす大銅(おおどら)など、雅楽界隈では有名な楽器たちが登場しました。

これらの楽器を使って披露されたのが日本の誰もが知る曲、「君が代」。スポーツの開催式典などで聞く機会があるくらいで、雅楽の演奏として聴くのは初めてでしたが、なんともみやび!平安時代の貴族になった気持ちでその美しい調べに聴き入ってしまいました。他には“黒田節”、そして雅楽の中では有名な曲、“越天楽”が披露されました。越天楽はYouTubeにも上がるほど有名な曲で、その一例こちら!

いかがでしょうか。聴いたことがある方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんね。“黒田節”はこの越天楽の原曲とされる曲でこちらも神秘的な音色で時間が経つのを忘れてしまい、思わず長居してしまいました。

●片野排禍(はいか)ばやし保存会による演舞披露

茨城の文化財として脈々と受け継がれているのが片野排禍(はいか)ばやしという演舞。狐や天狗、ひょっとこ、おかめさんが登場し、笛と太鼓の音に合わせて舞を披露していきます。すごく印象的なのが舞が“バラバラ”なことでした!音に合わせて皆そろってダンスを踊ると思いきや一人一人がそれぞれ異なる動きをするのです。なんだこれは。と一瞬思考が止まりました。これがダンス、舞なのかと。でもよくよく観てみると決して適当ではないのです。ところどころで動きがシンクロする部分があったり、繰り返し顔を隠す動作をするおかめがいたり、まるで一人一人がそれぞれのストーリーを抱えているようでした。

排禍ばやしの歴史は古くはじまりは戦国の世と言われています。禍を排除するお囃子という意味があるのかもしれませんね。

●和樂連による阿波踊り講座

最後は和樂連という阿波踊りの連と一緒に踊り狂いました。

狂いましたは言い過ぎですね。阿波踊りの掛け声、“踊る阿呆にみる阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々“にならって見るだけでなく踊らせていただきました。和樂連の方が丁寧に振り付けを教えてくださるので阿波踊りが初めてという方も安心して参加できます。皆さまも見るだけではなく、踊る阿呆になって阿波踊りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

●舞台となる神田明神へのアクセス

神田明神は比較的アクセスの良い神社で、中央線・総武線御茶ノ水駅(聖橋口)から徒歩5分から京浜東北線・山手線秋葉原駅(電気街口)から徒歩7分の場所にあります。
さらにさらに江戸東京夜市開催日限定で、<ahref=”http://edotokyo-yoichi.com/shuttlebus/” target=”_blank”>神田明神⇆丸の内エリア間の無料シャトルバスまで出ています。東京駅近辺にお勤めの方はお仕事終わりに気軽に訪れてみてはいかがでしょうか。

●最後に

さて、いかがでしたでしょうか。参拝に露店、雅楽にお囃子、踊りなど日本の古き良き伝統を観て、聴いて、食べて、踊れる体験づくしのお祭りとなっています。

日本の古き良き伝統を観て、聴いて、食べて、踊れる体験づくしのお祭りとなっています。
お仕事終わりに風情を味わうもよし!、家族や友達と思い出をつくるもよし!、毎月思い思いの楽しみ方を探ってみるのもよし!そんなお祭りだと思います。是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
前職の経験を活かしてグルメを絡めたオマツリ記事を発信中です。

前職は森永製菓(株)で、菓子・食品の商品開発をしていました。

商品開発で鍛え上げた舌と目を活かして皆さんがお祭りをもっと楽しめる記事を発信します!

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