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【行田蓮まつり】永い眠りから目覚め古代へのロマンを漂わせる古代蓮

更新日:2020/7/8 obaq
【行田蓮まつり】永い眠りから目覚め古代へのロマンを漂わせる古代蓮

古代からの眠りを覚ました行田の古代蓮

全国各地の遺跡では盛んに発掘調査が行われています。驚きの歴史が明かされる出土品が掘り出されることも珍しくありません。市内に数多くの古墳が点在する埼玉県行田市では意外なものが出土しました。蓮の種子が現れたのです。これを池に植えてみると発芽するばかりか、美しい花を咲かせたのです。これを記念して市内の古代蓮の自生する小針地区に1995年に「古代蓮の里」が開園しました。園内の蓮は例年7月上旬に開花し、「行田蓮まつり」が開催されています。2020年は7月5日を予定していましたが、新型コロナウイルス感染防止のため中止となりました。各種のイベントは全て行われませんが、ソーシャル・ディスタンスを保ちながら古代の花などを鑑賞することができます。

「古代蓮の里」に咲く蓮の花

「古代蓮の里」

埼玉県行田市で古墳が密集する埼玉地区の「さきたま古墳公園」

古代へのロマンがかき立てられる古代蓮池

永い眠りから目を覚ました「古代蓮」は行田市の花となりました。「古代蓮の里」の北部には、約3,200平方メートル、約1,800平方メートルの2つの古代蓮池が整備されています。花弁が少なめのピンクの花に古代へのロマンがかき立てられます。

古代蓮池の入口

古代蓮池

古代蓮池

東京ドーム約3個分、約14ヘクタールの広大な敷地をもつ「古代蓮の里」には、古代蓮池の他にも水生植物園、水鳥の池、牡丹園、釣掘、冒険遊び場、見晴らしの丘、お花見広場、梅林、ロウバイ、ホタルの川などが設けられています。植物ばかりでなく、数多くの野鳥や昆虫の姿を見ることができ、季節感溢れる園内を歩くと、ハイキングをしているような気分が味わえます。

広大な敷地面積をもつ「古代蓮の里」

水生植物園

約40種類の蓮が各国から集められる「世界の蓮園」

エリア南部の駐車場に沿う花壇は、「世界の蓮園」として世界中から集められた蓮が栽培されています。中国古代蓮をはじめ、韓国、アメリカ、ロシア産など約40種類の蓮が育ち、色や形の違いを楽しみながら蓮の花を鑑賞することができます。

「古代蓮の里」南部の「世界の蓮園」の掲示

「古代蓮の里」南部の「世界の蓮園」

「古代蓮の里」南部の「世界の蓮園」

「古代蓮の里」南部の「世界の蓮園」

「古代蓮の里」南部の「世界の蓮園」

「世界の蓮園」に接するエリアには、屋根つきのベンチがゆったりした間隔で並べられています。休憩所に沿って建つ売店には、蓮の加工食品が品揃え豊富に並んでいます。行田市のB級グルメ、ゼリーフライのコーナーもあります。ゼリーフライは、おからと茹でたジャガイモを混ぜコロッケのように素揚げしています。

「世界の蓮園」に接する休憩スペース

売店で販売される蓮の加工食品

売店で販売される蓮の加工食品

売店で販売される蓮の加工食品

ゼリーフライのコーナー

行田市のB級グルメ、ゼリーフライ

古代蓮会館から見下ろす世界最大の田んぼアート

「古代蓮の里」の南東の端に建つ地上約50メートルのタワーは古代蓮会館です。1階の展示室では、永い眠りから目覚めた古代蓮が発芽し、開花する様子を見ることができます。タワーの最上部は展望室となっており、眼下には関東平野の姿が360度のパノラマで広がります。

古代蓮会館のタワー

古代蓮会館の展示室

古代蓮会館の展望室

さらに展望室の東側からはユニークな景観を見ることができます。水田をキャンバスに見立て、色彩の異なる稲で絵や文字を形作る田んぼアートです。2015年には「最大の田んぼアート」としてギネス世界記録に認定されました。

古代蓮会館の展望室の東から見下ろす田んぼアート

埼玉県行田市の「古代蓮の里」では例年、7月上旬に「行田蓮まつり」が開催されています。古墳が点在する市内の古代地層から出土した蓮の種子が、発芽し開花し古代蓮が誕生しました。「古代蓮の里」の古代蓮池に咲く花弁が少なめのピンクの花からは、古代へのロマンが漂います。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
2010年より旅行系のフリーライターとして各種メディアで記事の執筆を行っております。「おまつり」には各々の地域の歴史や伝統、文化が凝縮しています。関東地方で開催されている「おまつり」を中心に、その魅力を紹介して参ります。

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