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「萩時代まつり」歴史と自分を思う|観光経済新聞

更新日:2021/6/30 おーうち
「萩時代まつり」歴史と自分を思う|観光経済新聞

2019年からスタートした、観光経済新聞のオマツリジャパンコラム記事連載!2021年も「お祭り」をフックに、旅に出たくなる記事の連載をして参ります!奇祭好き、ケンカ祭り好き、お神輿好き…等、様々なライターさんに記事を執筆いただく予定ですので、ぜひご覧ください♪(オマツリジャパン編集部)

歴史と自分を思う

毎年11月に山口県萩市で開催される「萩時代まつり」。「萩」に「時代」とくればそう、長州藩である。お祭りのメインコンテンツの一つである「萩時代パレード」は、毛利歴代藩主や高杉晋作が率いた奇兵隊、萩大名行列に扮して街を練り歩くというものだ。

なんと事前にウェブ申し込みをすれば誰でも参加できるのが楽しいところ! 東京ディズニーランドのパレードを眺めながら「いつか私も」と思っていた幼い頃の夢がかなう時がきた。早速申し込み、参加してみた。ちなみに1人参加だ。

当日指定された場所に訪れると、近所に住むお母さん方が手際よく衣装を着付けてくれる。それが終わると、お弁当をいただけるのだが、パレードに参加するであろうお父さん方は、これから歩くとは思えないほどのビールを飲んでご機嫌だ。皆さん気さくなので、1人の私にもたくさん話しかけてくれる。仲良くなりすぎて最後は着付けを手伝っていた。運営と参加者の垣根なんて曖昧だ。

すっかり打ち解けた頃、パレードが始まる。奇兵隊の衣装は割と身軽だが、藩主役のお父さんたちは衣装が重そうだ。それでもパレードの華であり、どこか誇らしげだ。中央公園を出発して約1・8キロの道中、近所の方たちが自宅から椅子を持ち出して本気で鑑賞してくれる。鑑賞どころか結構話しかけてくれる(私がカメラを持って走り回っていたからかもしれないが)。

当時の奇兵隊の兵士たちも、こんなふうに領民たちから期待の言葉をかけられて自身の使命に燃えたのだろうか。当時に思いをはせながら、人々との会話や萩市の雄大な自然を堪能しているとあっという間にゴールの金谷神社へ到着する。ここで宮司さんからのお言葉や鉄砲の実演を見ることができて、どこまでも歴史を感じられる。

多くの功績を残し、27歳で「おもしろき こともなき世を おもしろく」と亡くなった高杉晋作。30歳を超えた私は何ができるだろうか、秋晴れの萩の空に問いかけた。

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