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祈年祭御備社が越谷香取神社で開催!御朱印を手にファミリーで楽しむ弓矢や伝統芸能

更新日:2022/2/15 obaq
祈年祭御備社が越谷香取神社で開催!御朱印を手にファミリーで楽しむ弓矢や伝統芸能

例年2月11日に越谷香取神社で開催される「祈年祭御備社」

日常の生活では様々な物品を使い分けて暮らしています。護身や狩猟のために弓が用いられるようになったのは、いつ頃でしょうか。『三国志』の『魏志倭人伝』にも日本の弓が記されています。皇室では皇子が誕生すると魔よけのための「鳴弦の儀」が行われ、庶民にとっては新年の縁起物に破魔矢が欠かせないでしょう。

全国各地の社寺では弓矢を用いた神事が盛んに行われています。埼玉県越谷市に社殿を構える香取神社では、例年2月11日に「祈年祭御備社(きねんさい おびしゃ)」が行われています。

香取神社の拝殿

香取神社での「御備社」

ファミリーで楽しめる的射

「御備社」は竹の弓矢で的を射る行事です。奈良時代前後から宮中で始まった射礼は、室町時代に神社での祭礼として広がりました。一年の五穀豊穣と家内繁栄を祈念しながら、弓矢を放ちます。香取神社では「流鏑馬」で射る「騎射(きしゃ)」ではなく、歩立で弓矢を放つため「歩射(ぶしゃ)」が的に用いられます。

「御備社」の的「歩射」

7歳の子どもが村社会に仲間入りすることを記念する意味もこめられるためか、香取神社では親子を問わずファミリーで的射を行うことができます。

的射を行うファミリー

的射を行うファミリー

的射を行うファミリー

神楽殿での神楽や伝統芸能の奉納

的射場の西の神楽殿では、神楽や伝統芸能の奉納が行われます。

神楽殿での神楽の奉納

神楽殿での神楽の奉納

神楽殿での伝統芸能の奉納

奥殿を取り囲む緻密な彫刻

香取神社の創立は明らかではありませんが、室町時代の応永年間と推定されています。鮮やかな朱色の拝殿は戦後に、北に繋がる奥殿は1866年に再建されたものです。

奥殿を囲む板壁は緻密な彫刻で装飾されています。北面の上部には、源頼光が山伏に変装して大江山の酒呑童子の鬼退治に行く様子が描かれています。床下に上下に並ぶ彫刻には、中国の24人の孝行者の物語『二十四孝』で記される郭巨、紺屋の作業風景が刻まれています。越谷には江戸時代、日光街道沿いに数多くの紺屋が建ち並び、市内を流れる逆川の河原では布を洗ったり、竹竿で干したりする光景が見られたのです。

参道入口に建つ一の鳥居

参道に建ち並ぶ二の鳥居と三の鳥居

拝殿

奥殿

奥殿の西面

源頼光が山伏に変装して大江山の酒呑童士の鬼退治に行く様子が描かれる彫刻

『二十四孝』で記される郭巨、紺屋の作業風景が刻まれる彫刻

一年を通して開催される多彩な行事

奥殿に地域の歴史や文化を漂わせる神社では、一年を通して盛りだくさんの行事が行われています。4月の「例大祭」の他に、9月には「一心泣き相撲」が開催されます。毎月第2土曜日は「骨董市」が開かれ、全国各地から古民具や骨董、アンティークを扱う店が大集合するのです。

御祭日の案内

社務所に掲示される年間行事の案内

社務所に掲示される1961年の「例大祭」の写真

2022年9月4日の「一心泣き相撲」のポスター

神社を取り囲む「骨董市」の幟

通年、期間限定で頒布される御朱印

拝殿の西に建つ社務所では、参拝記念の御朱印を頂くことができます。窓口では通年の御朱印、期間限定の御朱印の他にも、オリジナルの御朱印帳、御朱印袋、各種の授与品が並びます。

社務所

社務所内

通年の御朱印

2022年お正月の期間限定の御朱印

オリジナルの御朱印帳

オリジナルの御朱印帳袋

授与品一覧

絵馬

埼玉県越谷市の香取神社では、例年2月11日に「祈年祭御備社」が開催されています。一年の五穀豊穣と家内繁栄を祈念しながら、弓矢で的を射るのです。的射場の西に建立される神楽殿では、神楽や伝統芸能の奉納が行われます。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
2010年より旅行系のフリーライターとして各種メディアで記事の執筆を行っております。「おまつり」には各々の地域の歴史や伝統、文化が凝縮しています。関東地方で開催されている「おまつり」を中心に、その魅力を紹介して参ります。

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