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「オンライン夏祭り2020」密着取材!文化を繋げる新しいお祭りの形 【後編】

更新日:2024/2/29 タカハシコウキ
「オンライン夏祭り2020」密着取材!文化を繋げる新しいお祭りの形 【後編】

2020年8月15日、全国8つの団体が連動し、約6時間半、計12企画のオンライン夏祭り「おうちでお祭り騒ぎ!オンライン夏祭り2020」が開催されました。東京・神田明神に併設する「EDOCCOスタジオ」から、全国各地の中止となってしまったお祭りをZOOMやYouTube・Twitter・Facebookでオンライン配信し、全国のみんなで楽しもうという試みです。

今回は場所を超えて楽しむ、新しい形のお祭り「おうちでお祭り騒ぎ!オンライン夏祭り2020」の様子を前編・後編に分けてレポート。本記事では後編として、中盤~フィナーレを飾る「みんなで踊ろう!オンライン夏祭り2020」までの様子をお届けします。

オンライン夏祭り2020【前編】はこちら

「みんなで踊ろう! 桐生八木節」

はやくてにぎやか、地の底から響くような太鼓が印象的な踊りからスタートした、桐生八木節。

踊っていたのは20チーム600名以上の選抜である、桐生八木節キャンペーンスタッフの方たちです。彼女たちの動きはとてもスピーディー。随所にみられる掛け合いや息の合う様子などからは、チームの仲の良さもうかがい知ることができました。

トークでは踊りの解説だけでなく、お祭りについての説明も。当日は市内の各地にやぐらが組まれ、それを参加者で囲んで踊るとのこと。「フィナーレは特に盛り上がるため、ぜひ見てほしい」との前置きに続いて流れた映像にはびっくり。一つのやぐらを囲んで、見渡す限りの人、ヒト、ひと。盛り上がるなんてレベルではありません。まさに圧巻。

踊り方のレクチャータイムでは、振付けの意味についても触れられていました。曰く「桐生八木節の手踊りには豊年満作の意味がある」とのこと。意味がわかると、画面越しでも踊りに気持ちをのせられそうですね。

「ご当地ガールズコレクション~PR対決編~」

18:50からは、【わいわいみんなのステージ】「ご当地ガールズコレクション~PR対決編~」がスタートです。

Twitterで事前にご当地ガールズたちへの質問を募集し、グランプリもTwitterのアンケート投票で選ばれる、視聴者参加型の新感覚コンテンツ。みごと、グランプリに輝いたご当地ガールズにはオマツリジャパンにPR記事を掲載する権利が与えられます。まさに負けられない戦い……!!

まずは大阪・徳島・高知、それぞれのご当地ガールズたちが、地元の魅力をアピール。

その後は、ご当地ガールズたちの地元デートスポットを巡る「妄想デート」や地元のお祭りがPRされました。随時、Twitterに寄せられた追加の質問も読み上げられ、それに対してご当地ガールズたちが返答するなど、リアルタイムで進行し、臨場感が伝わってきました。

グランプリはいったい誰の手に……!? 結果はYouTubeのアーカイブをご覧になって、ご自身の目で確かめてみてください!!

「桐生八木節教室~これであなたも踊り名人~」

【じっくりやぐらステージ】・ZOOM会場では同時進行で、先ほど披露されていた、桐生八木節のじっくりレクチャーを受けて踊り学べる「桐生八木節教室~これであなたも踊り名人~」が開始。

手・足、意識するといいこと、「ヤンチキ、どっこいしょ!!」の掛け声など、かなり細かいところまで指導。先生曰く「本来はもっと崩して踊るのだけれど、今日は基礎だけの指導」とおっしゃっていました。

一通り指導が終わると次は実際に踊ってみることに。ゆっくりver.と、通常の速さver.、2種類をキャンペーンスタッフのみなさんがお手本となり踊ってくれましたが、かなり激しい動き。コメント欄には「実際やってみると思ってたよりずっと難しいです。普通に汗をかいています(汗)」とのコメントまで。

その後、視聴者の方々は休憩。現地のスタッフさんたちは「桐生八木節の生演奏を聞ける貴重な機会。画面の向こうで生演奏を堪能してほしい」と、傘踊りを披露していました。スタッフの皆さんの体力、すさまじいです……。

「みんなで踊ろう!エイサー」

さて、オンライン夏まつりも終盤。東京・神田スタジオ、そして【わいわいみんなのステージ】にて、「みんなで踊ろう!エイサー」がスタートしました。

出演していただいたのは、琉球國祭り太鼓・東京支部の富田さん。

エイサーとは沖縄版盆踊りともいえる伝統的な踊り。琉球國祭り太鼓では伝統的なエイサーに創作を加えてアレンジした「創作エイサー」をメインに活動しています。活動紹介のVTRや、楽器の説明画像は彩鮮やかで、見ているだけでも「沖縄感」が満載。富田さんが一曲目を披露したのちには、オマツリジャパン・KiCkのスタッフを生徒役にエイサーを指導。丁寧で優しい指導のおかげか、スタッフたちは無事、踊りきることができました。

(スタッフたちと一緒に踊る際には、各地のメンバーがZOOMで参戦)

見ていて思わず驚いてしまったのはトミタさんの跳躍力。YouTubeのコメントでもいただいていましたが、1mは跳んでいるようす。す……。すさまじい……。最後は祝い事で用いられる振付「カチャーシー」を「唐船ドーイ」という曲を踊りました。

みんなで踊ろう!オンライン夏祭り2020

いよいよ最後のコンテンツ、「みんなで踊ろう!オンライン夏祭り2020」が始まりました!

司会のお二人のアナウンスの下、郡上おどり、中野駅前大盆踊り大会が映像と共に紹介されました。

初めに紹介されたのは、江戸時代から400年続く「郡上おどり」。翌朝の4時まで踊り続ける伝統的な盆踊りで、今年は7月~9月のあいだの8日間、オンライン配信で開催されています。

お次は「中野駅前大盆踊り大会」。毎年8月に東京都中野区で開催され、今年で第8回目を迎えるお祭りです。盆踊りでありながらディスコ曲やJ-POPなどにあわせて踊る、伝統と現代カルチャーが融合した、「DJ盆踊り」が有名です。今年は8月15・16日に、入場者を限定して開催。オンラインでも会場の様子が配信されました。

次には配信されたのは、オンライン夏祭り2020のハイライト映像。実はこのハイライト映像、イベントと同時並行で製作された出来立てほやほやの作品。さっきまで行われていたエイサーの場面もしっかり収録されており、ずっと作業をし続けていたスタッフさんの技術力に感服です。

最後はスタッフ全員が阿波踊りを踊りフィナーレ!!お祭りらしいにぎやかな幕引きでした。

(ZOOMでは全国のメンバーが集結。なかには小さい子どもの姿も)

おわりに

「おうちでお祭り騒ぎ!オンライン夏祭り2020」はこれにて終了。

コロナウイルスの影響から生まれたこのお祭りからは、「こんな影響下でも、どうにかしてお祭りを楽しみたい」みなさんのお祭りへの想い、また「文化の継承を絶やしてはならない」という強い気持ちを、肌でひしひしと感じることができました。また状況を逆手に取ったからプログラムだからこその、遠く離れた全国の新しい文化に触れ、興味を持つこともできました。

オンラインだけど、これまでと同じ体験を。オンラインだからこれまでとは違う出会いを。

お祭り・そして文化の継承は、確実に新しい形へと変わり始めています。来シーズン以降のリアルな場でのお祭り、そして次のオンラインでのお祭りにも期待が高まります!!

オンライン夏祭り2020【前編】はこちら

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
地域のお祭りやインタビュー、由来を調べるのが好き。いろんなお祭りを知りたいと思っています。

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