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風呂も祭りも楽しめる、ニッポンづくしの温泉奇祭5選

風呂も祭りも楽しめる、ニッポンづくしの温泉奇祭5選

奇祭は日本文化のダイバシティ。どうも、奇祭ハンターのまっくです。全国の奇祭旅をしていて秘かに「ラッキー!」と思う点が、温泉地での奇祭。奇祭探訪で疲れた体を温泉でどっぷり癒すことができるのはごほうびでしかありません。

そこで今回は「温泉も奇祭も楽しみたい」「日本文化をどっぷり味わい尽くしたい」という欲張りな人に向けの温泉奇祭を厳選して紹介します。山の奇祭や海の奇祭とも異なる、温泉奇祭の知られざる実体とは?

ざっくり大別すると、来訪神系、正月行事(ミゾギ)系、ぶっかけ系の3つに大別できそうです。それでは、行ってみよう!

➀男鹿温泉✕なまはげ柴灯祭り【秋田】

なまはげ柴灯まつりの様子

秋田県男鹿市北浦の真山神社で行なわれる男鹿の冬を代表する冬祭り。なまはげ踊りやなまはげ太鼓が披露されるほか、クライマックスでは松明をかざしたなまはげが闇の中から現れ、雪山から降りてくる幻想的な奇祭となる。

■日時:毎年2月の第2土曜日を含む金・土・日の3日間開催
■会場:真山神社
■交通:秋田駅から会場までJR男鹿線→臨時有料バスを利用して約2時間
(男鹿駅・男鹿温泉郷から会場まで臨時有料バスを運行)
https://oganavi.com/sedo/

➁上の山温泉✕加勢鳥【山形】

山形県のかみのやま温泉で毎年2月に行われる奇習で、神の使い「加勢鳥」に扮した者たちが「カッカッカーのカッカッカー!」と独特の唄と踊りを踊りながら盛大に水をかけられることで、商売繁盛を願います。

■日時:毎年2月11日(祝)
■会場:上山城門前~市内
■交通:JRかみのやま温泉駅から徒歩で約10分
https://yamagatakanko.com/festivals/detail_3079.html

➂松之山温泉✕むこ投げ・すみ塗り【新潟】

むこ投げ

前の年に嫁をもらった婿を雪の上に投げ落とす「むこ投げ」と、無病息災と家業繁昌を願って灰と雪で作った墨を顔に塗りあう「すみ塗り」の2本立て。どちらも昔から伝わる小正月行事で、どんと焼きも行われる。

松之山温泉は、日本三大薬湯の一つとされ、全国的に珍しい化石海水であり、ナトリウムとカルシウムが多い。「独特の香りで肌がモチモチになる!」という声も多いので試してみては。

■日時:毎年1月15日 14時頃~(むこ投げ)、15時頃~(すみ塗り)
■会場:松之山温泉薬師堂
■交通:ほくほく線「まつだい駅」下車 、タクシー(約20分)もしくは路線バス(約25分)
https://niigata-kankou.or.jp/event/2083

➃鳴子温泉✕全国こけし祭り【宮城】

首を回すとキュッキュッと鳴る鳴子温泉卿で年に一回開かれるこけしの祭典。こけしの展示、こけしの即売会、こけしの特別展、張りぼてパレードなどこけしづくしの3日間となる。何とも言えない独特のぬぼーーっとした表情の張りぼてこけしが列を成す様はまさに奇祭!

■日時:2022年9月2日(金)・3日(土)・4日(日)
■会場:鳴子小学校体育館、鳴子温泉街
■交通:JR陸羽東線(奥の細道湯けむりライン) 鳴子温泉駅下車
https://kokeshimatsuri.com/

➄別府温泉✕湯ぶっかけまつり【大分】

全国第1位の湧出量を誇る別府温泉卿で開催される「別府八湯温泉まつり」のプログラムのひとつである「湯ぶっかけまつり」。期間中は市内約100か所の共同温泉が無料開放。商店街には温泉神社の神輿がくり出して神輿に温泉をかけ、大平山では扇山火まつりの炎が別府の夕空を焦がす。タイの水かけ祭り(ソンクラーン)ばりにずぶ濡れになろう!

■日時:毎年4月1日の温泉感謝の日と4月第1週の週末
■会場:別府市内
■交通:JR日豊本線別府駅からすぐ
http://beppu-event.jp/onsenmatsuri/

●その他の湯かけまつり

川原湯温泉✕湯かけまつり【群馬】
群馬県にある川原湯温泉で、新年の極寒の中、フンドシ一丁の若者たちがお湯を浴びせ合う。毎年1月20日の早朝に開催。

湯河原温泉✕湯かけまつり【神奈川】
沿道に温泉の湯が入った樽を用意し、観客が神輿めがけて威勢良く湯をかける祭り。毎年5月下旬に開催。

あらわ温泉✕あらわ湯かけまつり【福井】
全国的にも珍しい、お御輿にあわら温泉のお湯をかける祭り。毎年8月8・9日に開催。

東山温泉✕お湯かけまつり【福島】
地元温泉街の若衆・芸妓衆や地元の子供たちが、神輿を担ぎ温泉街を練り歩きながら、宿泊客様から温泉の湯を浴びせかけてもらう祭り。毎年8月中旬に開催。

まだまだあるゾ、その他の温泉奇祭

以下では、温泉地で行われるその他の奇祭をリスト形式で時期順にご紹介します。

伊豆長岡温泉✕鵺ばらい祭【静岡】
毎年1月下旬に開催。頭が猿、胴体が虎、尻尾が蛇の妖怪「鵺(ぬえ)」を源頼政が退治したという故事に基づいて行われるようになった祭り。地元の中学生たちが鵺踊りを披露する。

層雲峡温泉✕氷瀑祭り【北海道】
北海道のほぼ中央、上川大雪山のふもとにある層雲峡温泉地区で、毎年1月末~3月上旬まで開催される氷の祭典。氷の山、氷の協会、氷瀑神社、チューブスライダーなど氷のテーマパークが出現する。

湯谷温泉✕花まつり【愛知】
通常は夜通し行われる人と鬼とが舞い乱れる奇祭「花祭り」のダイジェスト版を紹介。長篠陣太鼓の火打ちの披露や甘酒の振る舞いなども実施される。2月の毎週土曜日に開催。

小玉川の温泉✕熊まつり【山形】
毎年5月上旬に開催。 飯豊連峰の麓、小玉川地区では、射止めた熊の冥福を祈りながら、猟の収穫を山の神に感謝する「熊まつり」の儀式が、300年余にわたって受け継がれている。

那須温泉✕那須殺生石御神火祭【栃木】
白装束に身を固めた参加者が松明を持ち那須温泉神社から殺生石まで行列し、大松明(御神火)へ火を放つ幻想的な祭り。御神火が燃える中、九尾の狐伝説の地「殺生石」において、郷土芸能の白面金毛九尾狐太鼓も披露される。毎年5月末に開催。

別所温泉✕岳の幟【長野】
別所温泉に伝わる雨乞いの祭りで、毎年7月に開催。青竹に色とりどりの反物をくくりつけた幟の行列が練り歩き、笛や太鼓に合わせてささら踊りや三頭獅子舞も奉納される。

湯原温泉✕はんざき祭り【岡山】
1万年前から変わらぬ姿のオオサンショウウオ(はんざき)に出会える湯原温泉の奇祭。8月上旬に開催される夏祭り。大はんざきの山車や道中ばやし、はんざきねぶたも登場し、湯原温泉がはんざき一色に染まる。

登別温泉✕登別地獄まつり【北海道】
毎年8月の最終土曜日・日曜日に開催。登別温泉の地獄谷から地獄の釜のふたが開いて、閻魔(えんま)大王が鬼たちを引き連れて登別温泉に訪れるという伝説をもとにした祭り。登別太鼓や鬼踊りのほか、温泉街の極楽通りを閻魔大王が練り歩く閻魔パレードは必見。

美ヶ原温泉✕道祖神祭り【長野】
毎年9月の第4土曜日に開催。木製の巨大な男性のシンボルをかつぎ、温泉街を練り歩く奇祭。宿泊客などの女性は希望すれば順番にその上に乗ることができるのだとか。

浅間温泉✕たいまつ祭り【長野】
毎年10月第2土曜日に開催。火焔太鼓を奉納した後の松明たいまつをかついで温泉街を練り歩く。一説によると、日本三大奇祭の一つとも。

今夏の奇祭温泉の特集はいかがでしたでしょうか? 「ふつうの温泉旅行じゃつまらない!」という方はぜひチェックしてみてください。それでは、行ってらっしゃい。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
奇祭ハンター、美酒ナビゲーター。「毎月奇祭」を目標に奇祭旅を行い、お祭りやお酒の情報を挙げています。今までに50以上の奇祭を巡り、600種類以上の日本酒を飲酒。祭りがないときは大体、酒飲んでます。

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