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埼玉県の加須と言えば…ご当地グルメ7選とあの名物祭りをご紹介

更新日:2021/6/30 obaq
埼玉県の加須と言えば…ご当地グルメ7選とあの名物祭りをご紹介

利根川上空を遊泳するジャンボこいのぼりや、玉敷神社で奉納される神楽

埼玉県北東部の加須市の利根川流域には、水の恵みを活かした田園地帯が広がります。河川敷の緑地公園には遊歩道が整備されており、毎年5月3日には上空を巨大なこいのぼりが遊泳します。「加須市民平和祭」の最大イベントとして、全長100メートルのジャンボこいのぼりが、クレーンで大空に釣り上げられるのです。他にもゴールデンウィーク前後には市内に社殿を構える玉敷神社の境内の藤が花を咲かせ、「加須市騎西藤まつり」が開催されます。神社の神楽殿で春夏秋冬の大祭のときに奉納される「玉敷神社神楽」も極めて興味深いイベントです。

「加須市民平和祭」の最大イベント「ジャンボこいのぼり遊泳」

「加須市民平和祭」の最大イベント「ジャンボこいのぼり遊泳」

「加須市騎西藤まつり」が開催される玉敷神社

玉敷神社で開催される12月の例大祭での「玉敷神社神楽」奉納

玉敷神社で開催される12月の例大祭での「玉敷神社神楽」奉納

生産量全国第2位の「うどん王国」埼玉をリードする加須市の手打うどん

加須市でのこいのぼり作りは、明治時代の初期に地域の提灯や傘の職人が副業として始め、戦後には日本一の生産量を誇るようになりました。時代のニーズによって製品は変わってくるものですが、加須市では独特の食文化が育まれてきました。東武伊勢崎線の加須駅の正面の「手打ちうどんのまち」の掲示に目を引かれます。うどんが好きな人は、四国の讃岐や関西地方に集中していると思われがちでしょう。ところが意外にも、うどんの生産量の統計に注目すると、香川県の1位は誰もが納得するでしょうが、第2位にランクインしているのは埼玉県です。埼玉県は関西を凌駕する「うどん王国」で、これをリードしているのが加須市なのです。

東武伊勢崎線の加須駅の正面の「手打ちうどんのまち」の掲示

加須市にうどんの食文化が浸透したのは、地域の風土、自然によるものです。市の北端を流れる利根川の豊かな水源に恵まれた流域では、古くから二毛作が盛んに行われていました。ところが江戸時代には、米は年貢として納めなければならず農民の手元に残らなかったです。小麦が庶民の食生活を支え、うどんが欠かせない食品となりました。江戸時代の中頃に、利根川の渡舟場や不動ヶ岡の総願寺門前などにうどん店が開業すると、数多くの個人店が市内全域に拡大したのです。1990年には「加須手打うどん会」が組織され、うどん王国を形成しています。

加須市の利根川流域に広がる麦畑

加須駅の売店に掲示される加須うどんの手ほし麺の解説パネル

手打うどんがもつ本来の味わいが楽しめる「冷汁うどん」

加須市の市内には40を超えるうどん店が点在し、手打うどんの味を競っています。加須の手打うどんで最もシンプルなメニューは、冷たいうどんに、あっさり味のつゆを組み合わせた「冷汁うどん」でしょう。このつゆにゴマ味噌の風味を添えれば、「ゴマ汁うどん」となります。

恵比寿屋(加須市本町2-33)

「恵比寿屋」の「冷汁うどん」

つるや(加須市土手1-12-10)

「つるや」の「ごま汁うどん」

各店舗が味を競い合う人気の「なす南蛮うどん」

手打うどん自体のコシの強さや、のど越しのよさを楽しむにはシンプルなメニューがいいかもしれませんが、地元の人々の人気で各店舗が味を競い合っているのは「なす南蛮うどん」でしょう。手打うどんを油炒めの茄子とねぎ入りの温かいつゆにつけて麺を食べます。「冷汁うどん」に天ぷらが添えられた「野菜天うどん」では、うどんの味わいにサクサク感が加わります。

中央食堂(加須市中央2-10-13)

「中央食堂」の「なす南蛮うどん」

こぶし(加須市久下1603-2)

「こぶし」の「なす南蛮うどん」

よしもと(加須市久下1-6-3)

「よしもと」の「野菜天うどん」

熱いスープうどんのメニューもバラエティー豊富

加須の手打うどん店の人気メニューでは、つけ麺タイプのメニューが多いことが特徴ですが、熱いスープにうどんが絡むメニューもバラエティー豊富です。「けんちん味噌うどん」、「鴨南蛮うどん」など、各店舗の特徴を活かした品揃えを行っています。

久下家脩兵衛(加須市久下1674-1)

「久下家脩兵衛」の「けんちん味噌うどん」

吉野屋(加須市中央1-11-23)

「吉野屋」の「鴨南蛮うどん」

埼玉県北東部の加須市の利根川流域では水の恵みを活かし、古くから二毛作が盛んに行われてきました。江戸時代には春に収穫される麦でうどん作り、貴重な食品としてきました。手打うどんがご当地グルメとして定着し、市内に点在する40を超えるうどん店が味を競い合っています。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
2010年より旅行系のフリーライターとして各種メディアで記事の執筆を行っております。「おまつり」には各々の地域の歴史や伝統、文化が凝縮しています。関東地方で開催されている「おまつり」を中心に、その魅力を紹介して参ります。

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