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常陸風土記の丘でお花見!脇にそびえ立つのは巨大な獅子頭!?

更新日:2021/4/13 稲村 行真
常陸風土記の丘でお花見!脇にそびえ立つのは巨大な獅子頭!?

常陸風土記の丘は茨城県石岡市にある桜の名所です。大きな敷地内に、様々な種類の桜が咲き乱れます。4月には見頃を迎え、桜のトンネルをくぐりながら散策を楽しむことができます。また、常陸風土記の丘でとっても気になるのが、日本一の大きい獅子頭の展望台。なぜ建てられたの?という疑問がありつつも、展望台の上からも桜の花を眺めたいと思い立ち、常陸風土記の丘に向かいました。

桜が咲き乱れる道を歩く

常陸風土記の丘へは鉄道駅から少し遠いので、車でのアクセスがおすすめです。駐車場はたくさんあります。鉄道をご利用の場合は、常磐線の石岡駅から柿岡車庫行きの関鉄グリーンバスに乗り、村上で下車してそこから徒歩15分です。

常陸風土記は様々な場所に入口があり、どの場所にも分かりやすい案内図があります。これを参考に、散策を楽しみましょう。今回は、巨大な獅子頭の展望台があるふれあい広場を目指して歩きます。

途中、辺り一面に桜が広がる道を歩きます。桜の花に囲まれると、華やかな気分になって鼻歌を歌いたくなりますね。女性たちが衣装を変えながら、桜を背景にポートレート撮影をする様子も見られました。

4月中であれば1ヶ月を通して、桜を眺めることができます。上旬はソメイヨシノ、中旬はシダレザクラ、下旬はボタンザクラと開花時期がずれており、様々な桜を楽しむことができるのです。

古民家でちょっと休憩

風土記の丘の敷地はとても広く、歩き疲れてしまうこともあるでしょう。そんな時、解放されている古民家に入って一息つくこともできます。

こちらは、福島県会津地方の古民家を移築したもので、昔は名主の方が住んでいたようです。今では、南会津の貴重な文化財になっています。

縁側がきれいに整備されており、内部には解放的な空間が広がっています。時を忘れて、日向ぼっこをしたり、ゴロンと寝転がったりしたくなりますね。

日本一の獅子頭から桜を眺める

さて、いよいよ日本一大きな獅子頭とご対面。ふれあい広場から見る獅子頭の展望台は圧巻です。台座からの高さが14m・幅10m・奥行き10mということで、手で持って舞ったり、神輿としてかついだりする物と比べて、格段に大きいことがわかります。この獅子頭は毎年9月中旬に開催される「石岡のおまつり」にて巡行する獅子頭をスケールアップしたもので、1980年代に建てられました。

石岡市の獅子舞に対する想いはとても強く、石岡駅の観光案内所にはたくさんの獅子舞グッズが販売されていますし、市内には数多くの獅子舞が存在します。それらの獅子舞を象徴するかのように、風土記の丘や市内を見守る形で、この巨大な獅子頭が建てられているのです。

では早速、中に入ってみましょう。獅子頭の内部には階段が設けられており、上に登っていく階段があります。

1階上がると、獅子頭の口にたどり着きます。口が開いている隙間から、桜が咲いている様子や広場で子供達が遊んでいる様子が見られます。

子供にはちょっと高さがあり、覗くのが少し難しいです。頑張って覗こうとしています。

さらに階段を使って最上階(2階)に上がると、獅子舞の写真が数枚展示されています。一年に一回しかないおまつりの様子を日常的に知ることができ、しかもそれが獅子頭の内部にあるなんて。とても素敵な仕掛けだと感じました。

昔の祭りで使われた道具を見る

さて、再び桜咲く道を歩き、有料ゾーン(古代家屋復元広場・鹿の子史跡公園)にも行ってみましょう。

ここは入場料(16歳以上 310円・6歳以上16歳未満 150円)を払うことで拝観が可能です。縄文時代から順々に、家屋の作りがどのように変化してきたのかをご覧いただけます。

こちらは縄文時代の竪穴式住居です。中に入り、当時の暮らしを体感することもできます。

また、入場券を買ってすぐの場所にある展示室には、お祭り好きの方々にとっても興味深い展示があります。古墳時代から奈良時代の頃に「マツリ」で使われた土器が展示されているのです。これは田崎遺跡で出土したもので、実用品ではなくミニチュア版で作られた祭祀用の土器と言われています。

確かに実物を見てみると、手のひらにも乗るようなとても小さいサイズであるとわかります。当時はこのミニチュア土器を使ってどのような祈りが捧げられたのでしょうか。真相が気になるところです。

遊歩道などを散策

さて、帰りがてらに自然の中を進んでいく遊歩道を散策しました。

木道が綺麗に整備されています。

こちらは「古代ハス」の池です。千葉県検見川町の泥炭層から発見されたハスの種を大賀一郎博士という人物が1952年に開花させ、全国に移植されたものの一部なのだとか。古代のハスが蘇ったということで、まさに風土記の丘らしい場所だと感じました。ハスの花が見られる季節は夏のようです。

桜のトンネルをくぐり、帰路につきます。

ベンチから眺める桜は本当に美しいです。時を立つのも忘れて、ベンチでまったりとしたくなります。

常陸風土記の丘で桜が見られるのは毎年4月です。様々な種類の色とりどりの桜を楽しむことができます。また、獅子頭展望台や古民家、ハスの池など他にも見所満載です。小さい子供がいるご家族にとっても、遊べる広場がたくさんあるので一日たっぷりと楽しむことができます。常陸風土記の丘で充実した時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
日本全国500件以上の獅子舞を取材してきました。民俗芸能に関する執筆、研究、作品制作等を行っています。

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