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新宿御苑に咲く桜は◯◯種類!?季節限定スイーツも

2021/5/20
2021/6/3
新宿御苑に咲く桜は◯◯種類!?季節限定スイーツも

江戸時代に信州高遠藩主内藤家の屋敷があったこの地に、「新宿御苑」が誕生したのは明治39年のこと。皇室の庭園として造られましたが、戦後、国民公園となり、多くの方に親しまれてきました。今では年間パスポート2,000円/年で開園時間内であれば楽しみたい放題の非常にお得な公園は、2020年には園内にスターバックスコーヒーの店舗も出来る等、進化が続いています。今回は、そんな新宿御苑の中に咲き誇る、美しい桜を中心にレポートいたします。

新宿御苑についての紹介

新宿御苑のHPによると、そのルーツは江戸時代まで遡ります。徳川家康が、家臣内藤家2代目の清成に馬を走らせて回れるだけの土地を授けると言い、そのことから、東は四谷、西は代々木、南は千駄ヶ谷、北は大久保にまでに及ぶ広大な土地を賜ったと伝えられており、これが新宿御苑の由緒となります。その後、内藤家は7代目の清枚の時に、領地を信濃(現:伊那市付近)に移され、3万3千石の高遠城主となりました。元禄11年(1698)には、内藤氏の広大な下屋敷の一部が返還となり、町屋とともに馬継ぎの施設を設けて宿駅としました。これが甲州街道最初の宿駅で、内藤家の屋敷跡に新設された宿駅のため「内藤新宿」と呼ばれるようになったそうです。

明治に入り、江戸時代以来の内藤家の邸宅地と周辺は、牧畜園芸の改良を目的として「内藤新宿試験場」になり、「広く内外の植物を集めて、その効用、栽培の良否適否、害虫駆除の方法などを研究し、良種子を輸入し、各府県に分って試験させ、民間にも希望があれば分ける」ことを目的として、国家規模での農業技術行政の取り組みが行われました。

現在の新宿御苑の温室外観

明治8年には西洋式温室も完成し、その後、栽培植物数も3000種を超え日本西洋温室の先駆けとなりました。ヨーロッパの宮廷洋式園芸を開発しながら、菊栽培の技術の発展に業績を重ね、明治12年(1879)に、新宿試験場の業務が三田育種場に移ると、新宿の土地は皇室に献納され、宮内省の所管となりました。この時、名称を「植物御苑」と改めました。そして大正時代には、桜の研究と改良に力が注がれました。

旧洋館御休所

明治31年(1898)、石見国(現:島根県)に生まれた福羽逸人が新宿植物御苑の総指揮者となり、欧米の建築や洋風庭園の様式に倣い、御苑も庭園として修築される機運に向かっていました。フランスの造園家アンリ・マルチネーによって設計され、明治39年(1906)には「新宿御苑」が完成し、明治天皇ご臨席のもと、祝賀会が華々しく行われました。

開苑後には、皇室の園遊の場として日本庭園内に茶室が創建され、昭和のはじめには、昭和天皇のご成婚を祝し、台湾在住邦人の有志により「旧御凉亭」が贈られました。大正年間にはゴルフ場としても利用され始め、明治29年(1896)に創設された「旧洋館御休所」は、天皇や皇族がご使用になるクラブハウスとして利用されました。

旧御凉亭

昭和20年(1945)の3度の空襲により、旧御凉亭と旧洋館御休所を残し、苑内はほぼ全焼し、戦後昭和21年、東京都知事から、都の農業科学講習所用地として、新宿御苑を借用したいという依頼があり、一時東京都の所管となり、都立農業科学講習所高等部が発足しました。その後、日本国憲法発布後、昭和22年12月の閣議決定によって旧皇室庭園である新宿御苑は、皇居外苑、京都御苑とともに、「国民の慰楽、保健、教養等、国民福祉のために確保し、平和的文化国家の象徴」として運営していくことが決定し厚生省が所管となりました。

平成13年(2001)の省庁再編により環境省所管へ

このように旧皇室園地であった新宿御苑は、国から初めて国民に与えられた国有財産となり、御苑の現状復帰への取り組みは、戦後復興とともに、国家一丸となって行われました。昭和24年、都立農業科学講習所は廃止され、「国民公園新宿御苑」と名称を改め公開が始まりました。

新宿御苑の桜の様子

新宿御苑は桜の名所として有名ですが、その新宿御苑を代表する八重桜のイチヨウをはじめ、なんと園内には65種類程の桜が咲くそうです。2月頃からのカンザクラ、カワヅザクラからはじまり、ヤマザクラ、ソメイヨシノ、イチヨウ、カンザンと続いて咲いて行くようで、およそ2ヵ月程度桜を楽しむことが出来ます。種類や期間共々、最高のロケーションの一つであることは間違いありません。それでは新宿御苑の桜の様子を写真でお楽しみ頂ければと思います。

■ 3月29日の桜の様子 ~ソメイヨシノ~

写真で見ると桜の絨毯がとても綺麗です。

■ 4月4日の桜の様子 ~イチヨウとカンザン~

桜に関する美味しい企画

ホットドック。公園散策の小腹を満たすのに最適です。

新宿御苑には色々な飲食物が販売されています。季節に合わせた美味しそうな企画をあちらこちらで見かけましたので、春めいた商品から、その他の美味しそうな食べ物まで、写真と解説でお伝えしていきたいと思います。

あまおう苺。都内のあちらこちらで見かけますが、新宿御苑ではソフトクリームで楽しめます。

お花見桜スイーツからジビエまでラインナップが豊富です。

老舗の和菓子屋文明堂「桜三笠山」の桜スイーツです。

お店の中に入ると名物の内藤とうがらしを使ったアイスクリームが販売されていました。内藤とうがらしは、江戸時代の宿場町、内藤新宿で育てられた野菜のひとつで、当時、蕎麦が流行していた江戸では、薬味として瞬く間に人気となり、新宿近郊の農家がこぞって栽培をしていたそうです。新宿御苑は正に、そのゆかりの地となるわけです。また、写真左の新宿高野のアップルパイは新宿御苑でしか食べられないメニューだそうです。

早速、食してみました。とうがらしが入っているので辛いのかなと思いましたが、アイスクリームの甘さを引き立てるエッセンスとして活躍しておりました。アイスの甘さを程よくし、口当たりよく食べることが出来ました。

2020年にオープンしたスターバックスコーヒー 新宿御苑店に来ました。表札がオシャレで、何処となく荘厳な感じがします。

ガラス張りの店舗に入店するために人々が列を成します。

取材を終えての所感

このように歴史と美を兼ね備えた新宿御苑は都心において、多くの人の癒しの場となっています。そのことのみならず、皇室庭園時代の「旧洋館御休所」は平成13年(2001)に国の重要文化財に指定され、平成16年(2004)には「旧御凉亭」が東京都選定歴史建造物に指定され、文化的価値も増して来ました。平成18年(2006)には皇室庭園開園100周年を迎え、伝統の菊花が、平成19年(2007)にニューヨーク植物園、平成26年(2014)にベルサイユ宮殿に展示され、外交的にも重要な役割を果たしています。

江戸の大名屋敷から皇室庭園、国民公園として、400年程を超える歴史の中で、一時は壊滅の危機を迎えましたが、それを乗り越え発展を遂げてきました。このように新宿御苑は、時代を超えて、日本における貴重な歴史文化と自然を継承する庭園として、このコロナ禍も超えて、これからも発展し続けていくのでしょう。1日に数万人来園することもあり、折角なのでワクチン接種会場でもいいような気がしますが。

■ 一般財団法人国民公園協会新宿御苑 https://fng.or.jp/shinjuku/
・禁止事項「酒類持込禁止、遊具類使用禁止(こども広場除く)」
・新宿御苑は4月25日~5月31日まで閉園しておりますので(政府の方針により変更の可能性はあります)、掲載の際には、HPにて開園状況をご確認ください。

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