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節句行事ってなに?ひな祭り、こどもの日などetc…節句行事の由来を解説!!

節句行事ってなに?ひな祭り、こどもの日などetc…節句行事の由来を解説!!

5月5日は“こどもの日”。みなさんはどのようにして過ごされますか?お子さんがいる家庭では兜や鯉のぼりを飾ったり、菖蒲湯に浸かったり……。大人になった方は、それらを思い出して懐かしくなってしまうかもしれません。さてそんな“こども日”、由来についてご存知でしょうか?よく、「こどもの日は端午の節句、ひなまつりは桃の節句。」といいます。でも端午の節句、桃の節句って何なのでしょう?そもそも節句ってなに?今回はそんな疑問について解説していきたいと思います!

節句とは何か?

節句とは季節の節目のこと。中国の陰陽五行説に由来し、日本へは飛鳥時代周辺に伝来してきます。(諸説あります。)

陰陽五行説において、奇数を“陽”・発展を象徴するもの、偶数を陰・安定を意味する数字とし、奇数の重なる日はとても縁起の良い日とされていました。しかし陰と陽はバランスをとって存在しており、強すぎる“陽”は強すぎる“陰”、つまり不吉を起こす、と恐れられてもいました。奇数同士を足すと偶数になることもあり、陽から陰に転じやすい不安定な日と考えられ、邪気を払うべくそれぞれの日を節句とし、祝い事をするようになったのです。

 

古代節句の様子 ※画像引用元:pinterest

伝来した当時は多くの種類が存在していた節句は、日本の文化と混ざることで減少。後年、江戸時代まで残った5つを幕府が公的な催事と取り決めました。

・人日の節句 七草の節句

・上巳の節句 桃の節句

・端午の節句 菖蒲の節句

・七夕(しちせき) 七夕(たなばた)

・重陽の節句 菊の節句

邪気を払うため生命力を分けてもらうという考えから、すべての節句はそれぞれの時期の植物で華やかに装飾されます。また旬の食物を食べるのも同様の考えが由来。一度神様にお供えしたあと、生命力あふれる食物をいただくことで、家族などの無病息災を願うのです。節句を「節供」と表記するのは、このような神様に食物などをお供えすることに起因しています。江戸時代に制定された節句は明治6年に廃止されました。しかし行事は各家庭にて世代を超えて行われ続け、結果、現代まで伝わったり、一部は1948年に祝日として定められたりしています。

節句の中でも特に興味深いのが、上巳の節句と端午の節句。桃の節句と菖蒲の節句でもあり、“ひなまつり”と“こどもの日”でもあります。現在ではそれぞれ、男の子、女の子を祝う人して定着している二つの行事。なぜこのような内容となったのでしょう?

ひなまつり、由来は貴族の遊びにあった

ひな祭りは毎年3月3日、巳の月の上旬を意味する、上巳の節句に行われます。伝来した当初は旧暦を使用していたため、不老長寿や邪気を払うとされる桃の季節と重なり、桃の節句と呼ばれていました。

現在のような、ひな人形を飾り女の子の成長を祝う行事は日本独自のもの。本来、上巳の節句は中国において、川の水で身を清める行事でした。伝来した際に、中国の風習と邪気を移した紙の人形を川に流す、という日本の風習が融合。次第に人形は飾るものへと変化していきました。同時期に流行していた貴族の人形遊び「ひひなごと」という遊びから、「ひなまつり」と呼ばれるようになったのです。また人形を川に流す文化も、「流し雛」として現在でも一部地域に定着しています。

江戸時代になると人形遊びが女の子の“おままごと”をイメージさせるとして、女の子の成長を祝う日とされ、現代に通ずる文化が誕生。一般庶民にまで広まっていきました。

こどもの日、由来の鍵を握るのは……“しょうぶ”!?

端午の節句ともいわれる、5月5日のこどもの日。端午とは午の月の初めを意味します。5月に盛りを迎え、強い香りが邪気を払う伝えられる菖蒲(しょうぶ)を用いるため、菖蒲の節句とも呼ばれていました。菖蒲と共に湯に浸かる「菖蒲湯」が代表的な例でしょう。

「しょうぶ」という名前、葉の形が剣をイメージさせることから、こちらも江戸時代頃、男の子を祝う日として浸透しました。兜や鎧を飾るようになったのも、この時期のこと。また江戸幕府では将軍に男の子がうまれたとき、“のぼり”をたて祝ったことから、菖蒲の節句にも同様のことを行い、庶民の間でも5月5日にのぼりをたてるようになりました。のぼりはやがて中国の、登竜門という滝を鯉がさかのぼったという伝説にあやかって、力強く成長してほしいとの願いを込めて“鯉のぼり”となったのです。

まとめ

五節句の行事は季節感や自然の雄大さを感じることのできる大切なイベント。また、ひな祭りや、こどもの日はお子さんがいる家庭にとっては、さらに特別な意味持つことでしょう。今年の五節句の行事は、季節の移ろいを楽しみ、家族やお子さんの願いを込める日として大切に過ごしてみてはいかがでしょうか?

菖蒲湯について解説した記事はコチラ

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
地域のお祭りやインタビュー、由来を調べるのが好き。いろんなお祭りを知りたいと思っています。

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