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春分の日とは?祝日になったのはなぜ?食べると良いものは?

春分の日とは?祝日になったのはなぜ?食べると良いものは?

今日3月21日は2022年の「春分の日」です。「春分の日」は国民の祝日の一つですが、そもそもどんな日かご存じですか?
この記事では、「春分の日」が天文的に、また暦のうえでどんな日なのか、祝日になった理由や食べると良いものなどについてご紹介します。

そもそも「春分の日」って何?

「春分の日」は、太陽が真東から昇って真西に沈むことで、昼と夜の長さがほぼ同じになります。この日を境に、昼の時間が夜の時間よりも長くなっていきます。どこかウキウキした気持ちになるのは、昼間の活動時間が長くなるからかもしれませんね。

「春分の日」はどうやって決まる?

太陽の通り道「黄道」と、地球の赤道を天まで延長した「天の赤道」が交わる点が「春分点」であり、太陽が春分点の上を通過する瞬間が「春分」です。
春分を含む日を「春分日」と予想し、祝日法によってその日が「春分の日」となります。


祝日としての春分の日は、前年の2月1日に国立天文台が、春分の日・秋分の日の日付が書かれた「暦要項(れきようこう)」を官報に掲載することで発表し、正式に決定されます。

年ごとに「春分の日」の日にちは変わる?

「春分の日」は毎年日にちが決まっているわけではありません。
地球は自転しながら太陽の周りを回っており、1年の間にほぼ同じ場所を通りますが、その公転日数は正確には365+6時間程度かかるため、毎年約6時間ほどずれが生じます。そのため、年ごとに春分の日の日付は変化します。
ただ、うるう年によりきちんと調整されるため大きく変化することはなく、毎年3月20日か3月21日のどちらかになるようです。

祝日としての春分の日が決定されるのは前年ですが、地球の運行状態が変化しないと仮定すれば、将来の春分日は計算で予想することができます。2050年までの「春分日」は、国立天文台のこちらのWebページで紹介されていますが、2023年は3月21日、2024~26年は3月20日、2027年は3月21日、2028~30年は3月20日になるそうです。

「春分」は二十四節気のひとつ

科学的な観点だけでなく、古来から伝わる暦の観点でもみてみると、春分は「二十四節気(にじゅうしせっき)」のひとつです。
「二十四節気」とは、中国を発祥とした暦の考え方で、太陽の運行をもとに1年を春・夏・秋・冬の4つの季節に分け、さらに季節のなかを6つずつに分けて、1年間を24の期間とその期間を表す言葉を名付け季節の移り変わりを表したものです。

二十四節気ではおおむね1か月が2つに分かれますが、前のほうを「節(せつ)」、後のほうを「気(き、または中:ちゅう)」と呼んで交互に並んでいます。
主な節には、立春、立夏、立秋、立冬があり、主な気には、夏至、冬至、春分、秋分があります。

春分の日が祝日になったのはなぜ?

明治時代より、皇室では春分の日に「春季皇霊祭」という宮中祭祀が行われてきました。この行事は現在も続いています。「皇霊祭」とは、歴代の天皇や皇族の霊を祀る儀式で、民間でいうとご先祖を供養し日頃の感謝を伝えにお墓参りに行く「お彼岸」の風習に相当するものです。

秋のお彼岸の中日である「秋分の日」とともに、戦前までは「春季皇霊祭」「秋季皇霊祭」として祭日に定められていました。その後、1948年に「国民の祝日に関する法律」が施行されると、「春分の日」「秋分の日」という名称に改められ、現在の国民の祝日となりました。

現在、春分の日は「自然をたたえ生物をいつくしむ」日として祝日になっています。ちなみに秋分の日は「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日とされています。

春分の日に食べると良いものとは?

春分の日に特定の何かを食べるといった決まりはありませんが、お彼岸の中日にあたるので、ぼたもちが代表的な食べ物といえるでしょう。小豆の赤い色は強い生命力を象徴する色で、邪気を祓ったり病除けの効果があると考えられ、昔から縁起の良い食べ物として食べられてきました。

 

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また、かつて春分の日を含むお彼岸は、西の方角にあるという極楽浄土に思いを馳せ、あの世(=彼岸)にいるご先祖を供養して自然に感謝し、自身も死後に極楽浄土へたどり着けるよう修行を行う期間でもありました。

そこで春分の日に食べる物として、精進料理も一般的です。
精進料理は、仏教の戒律「不殺生戒」の考えにもとづいて肉や魚介類を使わず、穀物や野菜、豆などだけで作ります。
食材や調味料にも制限があり、下ごしらえに手間がかかったりするため、作ってご先祖にお供えしたり食べることが修行になるという考え方もあるそうです。

 

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そのほか、旬の食材を食べることも、体に自然のパワーを取り込むことにもなり良いとされます。

◎つくし・よもぎ
3月から一斉に芽吹きだす春の野草といえばつくしとよもぎ。つくしは佃煮や煮物などにすると苦みをあまり感じずに美味しく食べることができます。よもぎはあんことの相性抜群ですので草餅に。緑色が濃くない柔らかい若芽を摘んで使うのがポイントです。

◎新たまねぎ
乾燥してから出荷される通常のたまねぎと異なり、収穫後すぐに出荷されるみずみずしい新たまねぎ。血液をサラサラにするアリシン、抗酸化作用が強いケルセチンなどの栄養成分をたっぷり含むといわれ、甘味が強く食べやすいのでスライスしてそのままサラダで食べるのがおすすめです。

◎はっさく
春先に旬を迎える柑橘類はいくつかありますが、はっさくは12~2月に収穫したものを寝かせて酸味が落ち着いた頃に出荷するため、ちょうどこの時期に食べ頃となります。そのまま食べるほか、菜の花やうどなど春野菜や山菜とあわせてサラダにしても美味しくいただけます。

◎桜鯛
真鯛の別名ですが、旬の時期が桜の頃のため、この時期に取れる真鯛を桜鯛と呼びます。鯛はおめでたい魚として縁起の良い食材の筆頭。料理法も刺身やお寿司、煮たり炊き込みご飯にしても美味しい万能の魚です。桜鯛は若い魚の皮の下の脂が爽やかで美味しいため、小さめの鯛を焼き魚で味わうのがおすすめです。

まとめ

「春分の日」は、長く厳しい冬が終わりを告げ、本格的な春がやってくるサイン。生き物や植物の活動が活発化するように、私たちも元気がでてくるように感じます。春の訪れを感じながら自然の恵みに感謝し、かつ美味しくいただいてのびのびと過ごしたいですね。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
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