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え!?実はあの歌も?有名曲から意外な曲まで「お茶にまつわる歌」5選

え!?実はあの歌も?有名曲から意外な曲まで「お茶にまつわる歌」5選

立春から数えて88日目は「八十八夜」で、2022年は今日、5月2日がそれにあたります。
八十八夜といえば新茶の季節。日本の茶所には「茶作り唄」や「茶もみ唄」といった民謡が伝わっていますが、実はもっと身近なところにも「お茶にまつわる曲」がいくつもあるのです!

今回は、そんな「お茶にまつわる曲」を、有名曲から知られざるものまで5つご紹介します。そもそもの八十八夜の意味や、八十八夜とお茶の関係について知りたい方は、別の記事でご紹介していますのでぜひ下記をご参照ください。

八十八夜でお茶といったらこの曲!「茶摘」

「夏も近づく八十八夜~」の歌い出しでおなじみの「茶摘」は、日本を代表するお茶の歌といえるでしょう。

この曲は作詞者、作曲者ともに不明とされていますが、一説によると京都の宇治田原村で歌われていた茶摘み歌がルーツなのだとか。現在の「茶摘」の曲名で世に出たのは、1912年(明治45年)刊行の小学生用の唱歌集が最初で、曲名は「茶つみ」と表記されたのだそうです。その後もずっと小学校の教科書に掲載され、2006年(平成18年)には「日本の歌百選」の1曲にも選定されています。

また、狭山茶の産地として知られる埼玉県入間市にある西武池袋線の入間市駅では、電車が発車する際の発車メロディーとして使用されています。

「ずいずいずっころばし」はお茶壺道中の時の戒め!?

古くから日本に伝わる童謡・わらべうたの「ずいずいずっころばし」は、一般的に江戸時代の「お茶壺道中」にまつわる歌と解釈されています。

「お茶壺道中」は「宇治採茶使」ともいい、京都府宇治市の名産品である宇治茶を徳川将軍家に献上するため、茶を詰めた茶壺を運ぶ行列のことです。東海道や中山道など通り道となる街道筋の住民は、行列の通る日は農繁期であっても田植えはできず、子どもの戸口への出入り、たこ揚げ、屋根の置石や煮炊きの煙すら禁止されたといいます。

庶民が行列の前を横切ってしまうと、問答無用で手打ちにされてしまうような身分制度の厳しい時代。歌詞は「茶壺が来たら戸をピシャンと閉め、行列が辺り一帯を抜けるまで、ネズミが鳴こうが親に呼ばれようが決して外に出てはならない」という戒めの意味があるともいわれています。

実は静岡の遊園地のCMソング!「ちゃっきり節」

「ハァ~ちゃっきり、ちゃっきり、ちゃっきりよ」という軽快なお囃子を聞けば、「この歌か!」と思い出す方もいるかもしれませんね。「茶切節」とも書かれる「ちゃっきり節」は、北原白秋の作詞、町田嘉章の作曲で1927年(昭和2年)に作られた歌です。

当時、今の静岡市清水区にオープンした狐ヶ崎遊園地のCMソングとして、静岡電気鉄道(現在の静岡鉄道)が依頼して制作されました。歌詞は30番まであり、「日本平でお茶摘み」など静岡の地名や、お茶を主として他の特産物や方言などもふんだんに盛り込まれています。

制作された直後は広く世の中に知られることはありませんでしたが、1931年(昭和6年)に歌手の市丸の美声によるレコードが大ヒットし、全国的に一気に知名度が高まることとなりました。

ドリフ世代が熱狂した「東村山音頭」の原曲は?

2020年3月、新型コロナウイルスに感染し惜しまれつつこの世を去ったザ・ドリフターズの志村けんさんの歌で知られる「東村山音頭」ですが、原曲は1961年(昭和36年)に、当時の東村山町農業協同組合が中心となって企画し「多摩湖小唄」とともに作られた曲です。作詞は土屋忠司、作曲は細川潤一で、三橋美智也と下谷二三子が歌っています。

前述のちゃっきり節と同様に、東村山の特産物である狭山茶をはじめ、多摩湖や八国山などの地名が盛り込まれた楽しいご当地ソングです。歌詞は6番までありますが、1976年(昭和51年)に「8時だョ!全員集合」内のコーナーでカバーされたのは、ごく一部分の歌詞とメロディー。しかし番組の人気とも相まって一世を風靡し、東村山の名が日本中に轟くこととなりました。

この曲の大ヒットにより、東村山の知名度を全国的に広げたということで志村けんには当時の東村山市長から感謝状が送られています。志村バージョンと原曲とを聞き比べてみると、使われている部分が分かってとても面白いですね!

世界的に有名な「ドレミの歌」にもお茶が!?

ドはドーナツ、レはレモン、ファはファイト…と続く、日本でもおなじみの「ドレミの歌」。元々は1959年のブロードウェイ・ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」に登場する曲のひとつです。1965年にジュリー・アンドリュース主演、ロバート・ワイズ監督で映画化もされ大ヒットしていますので、ミュージカルより映画のほうでご存じの方も多いかもしれませんね。

日本では歌手のペギー葉山が、自ら日本語の歌詞をつけて歌ったバージョンが広く知られています。その日本語詞からすると「これのどこがお茶の歌なの?」と思いますが、原曲の英語の歌詞では日本語版で「幸せ」と歌われている「シ」が「Tea(ティー)」、つまりお茶(紅茶)なのです!

原曲では“Tea, a drink with jam and bread”=紅茶はパンとジャムのおともに飲むもの、と歌われています。ドからラもそれぞれ日本語と全然異なるので、違いを見てみてはいかがでしょう。

お茶にまつわるお祭り「世界お茶まつり2022」も開催中!

「ちゃっきり節」の故郷であり日本のお茶の一大生産地である静岡では、2001年から3年ごとに「世界お茶まつり」を開催。2013年からは春と秋の年2回開催となり、第8回となる2022年は、5月1日~15日の日程で「春のお茶まつりウィーク」が現在開かれています。

銘茶の産地を走る県内私鉄各社ではお茶ビールやお茶と食事の振る舞い、沿線での茶摘み体験など、特別な体験ができる旅が用意され、島田市の「ふじのくに茶の都ミュージアム」では、通常行っている茶道体験や抹茶挽き体験などに加え、「ホットプレートでお茶作り」や「大人のための和菓子作り教室」などが行われる予定です。

また、静岡県内や東京の約400店が参加して「新茶フェア」を展開。新茶の季節にふさわしいオリジナルスイーツやドリンクが楽しめたり、スマホのスタンプラリーも開催中です。そのほか楽しいプログラムが盛りだくさん。詳細と最新情報は「世界お茶まつり」の公式サイトなどでご確認ください。

 

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まとめ

今回はお茶にまつわる曲をいくつか紹介してきました。八十八夜を迎えいよいよ新茶がおいしい季節になります。お茶を飲むとき、お茶にまつわる歌を思い出していただければ、ますます新茶がおいしく味わえるかもしれませんね。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
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