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ウイグルの麺料理ってどんな味?意外と日本食に似ている?新宿のレストランに行ってきた!

更新日:2021/7/27 稲村 行真
ウイグルの麺料理ってどんな味?意外と日本食に似ている?新宿のレストランに行ってきた!

ウイグル料理と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?「まだ食べたことがない!」「どんな食べ物が出てくるんだろう…?」そう思う方も多いかもしれません。今回は、まだ日本人には広く知られていないウイグルの麺料理の魅力をご紹介します。

新宿の「シルクロード・タリム」へ!

東京でウイグル料理が食べれる場所といえば、新宿にある「シルクロード・タリム」というお店。新宿駅から徒歩約15分、最寄駅の初台からは徒歩3分ほどの立地。店内は絨毯の模様が綺麗で、まるでウイグルに行ったかのような気分が味わえます。さあ、それでは、実際にウイグル料理を注文してみましょう!

麺を刻んだ炒め物!?「コルマ チョップ」を食べる

このお店の麺料理はすべて手打ちで作られているんだそう。日本で言うあんかけ麺や焼うどんに近いようなメニューが並んでいました。その中でも、少し変わった麺料理を食べてみたいと思い、まずは切り麺炒め「コルマ チョップ」を注文!

こちらは、一見野菜を細かく切ったスープのようにも見えますが、実は麺を刻んだものが入っています。食べてみると少し辛かったですが、トマトの様な酸味を感じるソースがたっぷりと入っており、パスタを食べるような気分で美味しく頂きました。麺を刻んだ炒め物というのは初めて食べたので、とても新鮮でした。

日本の麺とも似ている「ラグメン」を食べる

今回はもう一つ、日本の”あんかけ麺”に近い「ラグメン」という料理も注文してみました。
麺に着目してみると、うどんよりも細く、ラーメンよりも太いような印象です。具材はピーマンや唐辛子、肉など。あんかけのようですが、チンジャオロースのようにも思えてきます。味は先ほどの「コルマ チョップ」より辛くなかったです。肉などの臭みがないのでさっぱりしていて食べやすく、どこか日本人にも馴染みがあるような味でした。

このように、日本人に馴染みがありそうな料理がある一方で、見たことも食べたこともない料理も食べられるのがこのウイグル料理の魅力。ウイグル料理をぜひ食べてみたい!という方は、ぜひ新宿区にある「シルクロード・タリム」を訪れてみてはいかがでしょうか?
営業時間などの詳細はこちらのHPからご確認ください。

シルクロード・タリムの詳細はコチラ!

ウイグルってどんな国?

ところで、「ウイグルってどこにあるの?」と思われた方も少なくないと思います。
ウイグルは正式名称を「東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)」と言い、なんと日本の約4倍以上の国土面積があるんだとか!古代は中東と中国を結ぶシルクロードの交易路として栄え、今でも自然資源に富み、綿などの繊維産業が盛んな国です。

獅子舞のルーツはウイグル?日本との知られざる関わり

最後に、ウイグルのお祭りや伝統芸能についても少し触れておきます。

麺が日本食と似ているように、この分野でもいくつか似ているものがあります。例えば、日本の獅子舞の起源の1つとして、ウイグルの舞楽を挙げる人も!

中山太郎著『獅子舞雑考』(2012年, 青空文庫)によれば、「獅子舞は西域の亀茲(きじ)国の舞楽が、支那の文化とともに、我国に渡来した」と書かれています。亀茲国は紀元前から11世紀ごろまで存在したとも言われ、今のウイグルの場所にあった国。西アジア・中東のライオン狩りやそれを護符とする文化などが、ライオンのショーを生み、それが仮面舞踊や舞楽などに取り入れられ、獅子舞へと発展したことを踏まえると、中東にも近い亀茲国に獅子舞のルーツがあるというのは納得できます。

また、イスラム教徒が羊などの家畜を神に捧げる「クルバン祭」というものがあり、これはウイグルの人々にとって重要なお祭りのようです。「神のお告げで泣く泣く人間を生け贄に捧げようとしたところ、家畜が身代わりになってくれた」という話がこの犠牲祭の起源であり、これは日本の長野県諏訪市の伝承と似ていると言われています。

ウイグルと日本は地理的にかなり距離があるものの、少なからず繋がりがあるのですね。

他にもウイグルと日本の繋がりについては、様々なエピソードがありますので、気になる方は調べてみて下さい!

ウイグル料理を入り口に、日本とウイグルの関わりにも目を向けてみると、何気ない日常の中で視野が広がって面白いかもしれません。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
日本全国500件以上の獅子舞を取材してきました。民俗芸能に関する執筆、研究、作品制作等を行っています。

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