オマツリジャパン

関東を中心に、干支の「酉」の日に開催される「酉の市」。2021年は11月9日(火)が一の酉11月21日(日)が二の酉です(今年は三の酉は無し)。今年は一の酉が平日で、昼まで大雨だったため行くのを見送った方もいたのでは?そのぶん二の酉は日曜日ですのでたっぷり楽しめそうですね!

今年オマツリジャパンでは、有名どころや人気の神社など主要な酉の市会場を網羅して「一の酉」の様子を各社寺からレポートしましたので、ここでまとめて一挙公開。「どこの二の酉に行こうかな?」という方にも、「そもそも酉の市って何?」という方にも、各社寺ごとの酉の市の様子や雰囲気がつかめるガイドとなっています。
ぜひ参考にしていただき、気になる酉の市があったら行ってみて、来る年の福を熊手で大いに「かっこんで」来てくださいね!

1.鷲神社<浅草>

酉の市の発祥地といわれる4か所のうちの2か所が鷲神社と隣接する寺院の長國寺です。両者は元々が同じ境内にあり、現在は酉の市を共催しているだけあって、浅草の酉の市は盛大で有名。関東三大酉の市の1つに数えられています。

熊手の出店は何と約70店!酉の市の日だけの限定御朱印もあり、お祭りグルメの屋台もびっしりと立ち並んでいて飽きることなく楽しめます。鷲神社へのアクセスと開催概要はこちらでご確認ください。

関東最大級の浅草・鷲神社の酉の市!詳しい一の酉レポートはこちら!

2.長國寺<浅草>

現在は道1本を隔てて鷲神社と隣接し、浅草の酉の市を共催している長國寺。関東で唯一、酉の市を行うお寺としても知られています。酉の市の日だけの限定御朱印があり、境内には甘酒も。鷲神社の酉の市と合わせて、熊手の出店とお祭りグルメ屋台が堪能できます。長國寺へのアクセスと開催概要はこちらでご確認ください。

浅草の酉の市を共催!長國寺の詳しい一の酉レポートはこちら!

3.花園神社<新宿>

関東三大酉の市の1つに数えられ、都心でアクセスもよいため非常に盛り上がるのが新宿・花園神社の酉の市。特徴は何といっても「見世物小屋」があるところですが、コロナの感染が拡大してからは中止となっています。その一方、お祭りグルメ屋台は一部復活。色とりどりの熊手と提灯飾りは賑わいを取り戻しつつあります。花園神社へのアクセスと開催概要はこちらでご確認を。

熊手に提灯飾り、グルメ屋台も一部復活!花園神社の一の酉

4.大國魂神社<府中>

府中の大國魂神社では、境内社の大鷲神社の祭礼として毎年酉の市を行っていて、関東三大酉の市の1つに数えられています。有名な「くらやみ祭り」など大きなお祭りが多く、そのたびに長い参道の両脇に立ち並ぶグルメ屋台が名物となっていますが、コロナ感染が拡大してからは自粛となっています。

今年も露店は熊手店のみですが、菊花展も同時開催され、美しい提灯の下で手締めの音と口上があちこちから聞こえてくる酉の市の風情はしっかりと味わえます。大國魂神社へのアクセスと開催概要はこちらでご確認ください。

熊手市と菊花展を満喫!大國魂神社の一の酉レポートはこちら!

5.大鷲神社<足立区>

酉の市の発祥地といわれる4か所のうちのもう1か所が足立区花畑の大鷲神社です(残りの1か所は千住の中酉神社)。今年の一の酉では熊手の露店が10店ほど出店し、参道にはグルメ屋台が隙間なく立ち並び、大勢の人がお祭の味を堪能していました。アクセスと開催概要などは大鷲神社の公式HPでご確認ください。

酉の市の発祥地の1つといわれる花畑大鷲神社!一の酉レポートはこちら

東京都日野市では毎年1月中旬に、どんど焼きが行われます。地方の農村では見ることのできる伝統行事ですが、東京では中々見ることのない行事。そもそもどんど焼きとはどのような行事かと言うと、昨年の災いを払い、これから一年を何事もなく穏やかに暮らすこと、そして農作物を沢山収穫できることを願って、正月に飾った飾りものなどを市民が持ち寄り燃やす行事です。そんな東京の日野市のどんど焼きをレポートしたいと思います。

行って楽しい日野市のどんど焼き

JR新宿駅から快速で約40分。2020年1月19日に開催された豊田駅近くのどんど焼きに行きました。近くとは言っても、会場が浅川の河川敷だったため、豊田駅から10分程度歩きましたが、近くの山々が綺麗に見えたり、都心とは違った美しい景色が広がっていて、とても楽しんで会場まで歩くことが出来ました。

会場についたら既に沢山の人がおり、どんど焼きための着火を待っていました。松飾り等が高く積み上げられており、受付ではどんど焼き団子と、団子を焼くための枝の配付に長蛇の列が出来ていました。火を扱う行事のため、消防隊の人の配置も厳重に行われており、日野市消防団が第49回東京都消防操法大会で優勝したこともあってか、各所で消防団の気合いの入り方を感じ取ることが出来ました。

豊かな自然と充実の食

日野の豊かな自然の中で、お団子(繭玉)を焼いて食べるのは非常にグルメです。どんど焼きの団子は、正月飾りの神様へのお供えとして家に飾ったものをどんど焼きに持ち寄り、正月飾りや書き初め等を燃やした残り火で焼いて食べます。この団子を食べると、その年は風邪をひかない、虫歯にならない、健康で過ごせる等と言われているようです。

地域によって「繭玉」「舞玉」「生業木(なりわいぎ)」「木団子」「餅てまり」等と呼び名が異なったり、どんど焼きの団子の形状や枝への刺し方等に決まりのある地域もあるようです。日野のどんど焼きでは、1本の長い木の枝の先に、幾つかお団子を刺すというスタイルのようでした。筆者の地元「長野県松本市」では、複数の枝がまとまったものに沢山の小さなお団子を付けて焼くスタイルで、大体雪が降っている中、灯油か何かを巻きながら、どんど焼きをやっていた記憶があります。

日野市のどんど焼きでは、お団子以外にも、自治会で芋煮を提供してくれたり、屋台も出ており、豊かな自然の中、食が充実していました。

どんど焼きと日野の歴史

日野市は今では日野自動車が有名ですが、元々長いの間、農村地帯でした。江戸に幕府が置かれる前から、用水路を整備し「多摩の米倉」とも呼ばれる程の稲作地帯。高度経済成長期によりベッドタウン化し、それに伴い田んぼが無くなって行くのと同時にどんど焼きは姿を消して行ったそうです。ところが、現在じわじわと復活し、市内では現在15ヶ所程で行われているようです。東京は地方出身の方が多く、日野のどんど焼きは、地元のどんど焼きを思い出す機会にもなりますし、そんな懐かしさを感じる伝統行事は、田んぼが無くなりつつあっても、形や場所を変えながら、これからも継承されていくのでしょう。

発展するどんど焼きの今

現在のどんど焼きの様子を動画でお伝えしましたが、雰囲気は伝わりましたでしょうか。小正月になると、サイノカミを祀り、旧年の災いを払い、これから一年の平穏と農作物の豊作を願うどんど焼き。正月飾りや書き初め、だるまやお守りを燃やした火で繭玉を焼いたり、甘酒がふるまわれたりしながら、無病息災を願います。地区ごとに昔から続く習わしも残されていて、ちょっと昔の日野へタイムスリップが出来ますよ。この昔からの風習を今に伝える日野市の「どんど焼き」を体感してみませんか?

日野市観光協会 http://shinsenhino.com/archives/info/181217140551.php