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「赤べこ」にはどんな意味がある?疫病除けの意味がある?

「赤べこ」にはどんな意味がある?疫病除けの意味がある?

みなさんは旅行をした際に、その土地を象徴する工芸品や玩具、いわゆる郷土玩具を目にしたことはありますか?
名前を言えばなんとなく想像できるものから、全く聞いたことがないものまで幅広くあるかと思います。

子宝祈願や無病息災、五穀豊穣などを願って作られることが一般的で、日本全国には約70種類の郷土玩具があります。

そんな数ある郷土玩具のうち、今回この記事では「赤べこ」についてご紹介していきます。

赤べこといえば、赤い牛の形をした首が揺れる人形を直ぐに想像できるかと思います。
牛であるにも関わらず全身の赤色、そして赤べこの代名詞といえるあの首振りには何か意味があるのでしょうか。

赤べことは?発祥の地や歴史をご紹介!

赤べことは、福島県会津若松市を代表する郷土玩具。牛の形に赤・黒・白の色合い、そしてあのゆらゆら揺れる首が特徴的です。

発祥の地は福島県柳津町の福満虚空蔵尊円蔵寺・福満寺です。
こちらのお寺はJR只見線会津柳津駅から徒歩10分ほどの所にあり、すぐ脇を流れる只見川の絶景を見渡すことができます。また、千葉県の清澄寺・茨城県の日光寺と並んで、日本三大空蔵菩薩の一つに数えられています。

赤べこは、現代でこそ東北地方の観光土産の1つとして広く親しまれるようになりました。
しかし古くは厄除け牛、幸運の牛と呼ばれるほど徳の高い郷土玩具で、魔除けや疫病除けとして会津の人々に親しまれてきました。

赤べこの歴史は古く、807年にまで遡ります。

当時、柳津町に虚空蔵菩薩を祀るために、名僧徳一大師が奮闘していましたが、過酷な立地の本堂を建設する際、資材運搬に強いられた苦労は筆舌に尽くしがたいものだったそうです。

すると、どこからともなく毛並みの赤い牛が数頭表れ、資材の運搬を手伝ってくれました。
赤い牛の助力のかいあって、本堂は無事に完成しましたが、不思議なことに完成直前にその牛たちは姿を消してしまいます。
(諸説あり、材木運搬に使役された牛馬が倒れる中、最後まで働き通したのが赤色の牛だったなどの伝承もあります。)

さらに会津地震が起こり、本堂が倒壊してしまった時も、再建を開始すると同時に再びその牛たちが表れ、運搬を手伝ってくれたという言い伝えがあります。

これらの出来事を深く感謝し、当時の大名であった蒲生氏郷(がもううじさと)が工芸品として作らせたのが赤べこの始まりとされています。

赤べこはなぜ赤い?実は厄除け・疫病退散の効果が!

赤べこが赤い理由は、本堂建設時や再建時に手伝ってくれた牛が赤い毛並みをしていた為だといわれています。
それでは、からだにある黒い斑点には何の意味があるのでしょうか。

福満虚空蔵尊の本堂が無事再建された後、会津地方で天然痘が流行してしまいました。
多くの人が苦しめられましたが、赤べこ人形を持っていた子供たちは感染しなかったという言い伝えがあります。

それ以来、赤べこに無病息災を願って痘を表す黒い斑点が書き込まれるようになったといいます。

赤べこはどうやって作られる?ゆれる首のしくみは?

赤べこはの作り方は、まず和紙をのりつけしてかたどったものを、白塗りします。
白塗りした型が乾いたら、今度は赤塗りし、絵をつけます。
そして、最後に胴体部と頭部を組み合わせて完成です。

赤べこの頭部が揺れるしくみは、和紙でかたどった胴体と頭部をひもをくくり付ける方法と、頭部に重しをつけ、胴体と接合する方法にあります。

同じ赤べこでもお店によって首の揺らし方や、描かれる模様などには違いが生じてくるようです。

会津バスでまちなか周遊!マスコットキャラクター「あかべぇ」とともに

大河ドラマ「八重の桜」の舞台として人気の会津若松市ですが、代表的な鶴ヶ城以外にも、茶室麟閣や御薬園といった魅力が沢山あります。

しかし、初めて赴く人にとっては、どこから回ればいいか悩んでしまうでしょう。
そこでおすすめの観光プランが、会津若松のまちなか周遊バスです。

バスの目印としてマスコットキャラクターのあかべぇを掲示しているこちらのバスは、周遊バス一日乗り放題だけではなく、主要観光スポットの入場割引もあります。料金は小学生以下が300円、中学生以上が600円となっています。

初めてで同観光したらわからない場合も、観光シーズンで駐車場が空いてない場合も、周遊バスなら効率よく観光することができます。

会津若松に観光の際は、是非まちなか周遊バスをご利用ください!

赤べこ伝説を再現!?白熱の丸太引きが熱い「会津やないづ赤べこまつり」

赤べこ伝説が語り継がれる柳津では、会津やないづ赤べこ祭りが毎年開催されています。
お祭りではお茶会やスタンプラリー、郷土料理のおもてなしなど、地域と触れ合えるイベントが盛りだくさん!

中でも毎年一番の盛り上がりを見せるのは、「全国丸太引き選手権」です。

赤べこ伝説を再現した丸太引きでは、全国の力自慢が柳津に集結し、チームを組み、真っ向から力をぶつけ合う熱狂必死の大勝負が繰り広げられます!

勝負の枠は中学生以下が参加可能のジュニアの部、誰でも参加可能の一般の部があります。
参加費は一般の部は1チームにつき1000円、ジュニアの部は無料となっています。

ご家族と、ご友人と赤べこ伝説をその身で体験してみませんか?

※情勢により開催日が変更になる場合がございますので、詳細はHPをご確認下さい。

まとめ

今回は郷土玩具の中でも赤べこにフォーカスして、その奥深い歴史と今なお語り継がれる伝説をご紹介してきました。1200年の時を経ても逸話が色褪せないことから、会津若松と赤べこには深いつながりがあります。

みなさんも福島観光の際は、ぜひその目で赤べこと人々が寄り添う姿を確かめてみてくださいね!

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
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