Now Loading...

「大般若経祈祷会」正月に厄除け開運の転読法要|観光経済新聞

更新日:2022/7/29 佐々木 美佳
「大般若経祈祷会」正月に厄除け開運の転読法要|観光経済新聞

2019年からスタートした、観光経済新聞のオマツリジャパンコラム記事連載!2022年も「お祭り」をフックに、旅に出たくなる記事の連載をして参ります!奇祭好き、ケンカ祭り好き、お神輿好き…等、様々なライターさんに記事を執筆いただく予定ですので、ぜひご覧ください♪(オマツリジャパン編集部)

正月に厄除け開運の転読法要

豊臣秀吉と北政所ねねの寺「高台寺」。ここでは毎年1月1日の元日に大般若祈祷会が行われる。元旦にこの大般若経祈祷会を行うのは、幸多い1年になるようにという願いがこめられているのだそうだ。また、大般若祈祷会は別名「修正会」とも呼ばれ、間違いや不正をただし、ゆがんだところを修正するためにも行われている。

この大般若祈祷会では、経典を読む際に「転読」という独特の所作が行われる。バラバラと経典をダイナミックにめくる姿が特徴で、この動作は「長いお経を全て読んでいる姿」を表しているらしい。普段の読経する姿とは全く違い、大切にされているはずの経典を机に叩きつけ、ときに叫ぶ。目の前で迫力満点のお経ショーが繰り広げられるのは驚きだ。

お経(大般若経)にはお釈迦(しゃか)様が説かれた教えが書かれている。このお経を読むことで十六善神(般若経の守り神)の守護により厄除開運、願いがかなうのだとか。ちらりと見える箱の中には経典がびっしりと入っている。確かにパラパラとめくらないと、全て読経するには、どれだけ時間がかかるか分からない。あちこちで和尚様が転読をはじめ、魔が払われ厳かな雰囲気がただよう。この転読のありがたい空気を感じたくて、「お正月には高台寺に行かねば」と引き寄せられてしまう。

他にも年末年始の高台寺ではさまざまな行事が行われる。まず大みそかは除夜の鐘に参加することもできるのも魅力の一つだ。最初の1打目は和尚様たちが1度鐘をつく。そのあとは整理券を持っている参拝者が鐘をつくことができる。せっかく来たからには、年末年始限定の御朱印もいただいていきたい。

また毎年1月1~5日(年度により日程変動あり)には「初まいり」が行われる。なんと、この期間は天皇の使いである勅使(ちょくし)の位がないと通れない「勅使門」を通ることができる。普段は開かずの門である特別な場所を歩いてみたいものだ。

観光経済新聞のWEB版記事はこちら

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
毎日「京都散歩の旅」なカメラマン。
奈良・吉野アンバサダー。観光経済新聞、楽天トラベル等を執筆。聖地と舞が好き。民俗芸能や瀬織津姫研究中。
instagram @kyoto.photographer
https://earth-traveler.com/

オマツリジャパン オフィシャルSNS

あわせて読みたい記事