暁の祭典「浜降祭」
神奈川県湘南地域の茅ヶ崎市にある南湖の浜(西浜海岸)を中心に、毎年7月の海の日に開催されている「浜降祭(はまおりさい)」。茅ヶ崎市と寒川市の神社が参加し、例年約40基ものお神輿が練り歩く夏告げのお祭りです。お神輿の渡御は日が昇る前からはじまり、日の出と共に朝焼けの広がる南湖の浜へと集合していきます。その様子から「暁の祭典」とも呼ばれ、相模湾や富士山を背景にたくさんのお神輿が勢揃いする光景は見どころです!
2023年は4年ぶりに浜降祭が復活し、34の神社から39基のお神輿が出て盛り上がりました。ここからは7月17日に行われた浜降祭の様子をご紹介していきます!
深夜から海岸を目指す
まだ日も昇らない午前2時過ぎの茅ヶ崎駅前、エメロード商店街。午前1時台に宮立ちした第六天神社のお神輿がやってきていました!
※浜降祭ではお神輿の出発のことを、宮立ちと呼んでいます。
商店街の横道からは厳島神社のお神輿も登場!2基のお神輿は目前の茅ヶ崎駅北口ロータリーを目指し、本日の見どころの一つ目である3基揃っての練り歩きへと移っていきます。
浜降祭の掛け声として知られる「どっこい、どっこい」の声も早速響いていますよ!
茅ヶ崎駅北口ロータリーへの厳島神社と第六天神社のお神輿が並んでの進入シーン。この熱量、たまりません!#浜降祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/A0zdlYhft6
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) July 16, 2023
ロータリーに到着すると、赤い提灯が特徴的な本村八坂神社のお神輿と合流。3基での練り歩きがはじまりました!
3基がぐるっとロータリーを回り、沿道を盛り上げます。
深夜にも関わらず、たくさんの方が3基の練り歩きを見に集まっていますね。それにしても、お祭りの序盤からすごい活気です!
茅ヶ崎駅前に3基のお神輿が揃い踏み!浜降祭序盤からものすごい活気です!#祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/7IMfr82kV9
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) July 16, 2023
本日二つ目の見どころは、南湖中央交差点での練り歩き。今度は15の神社からお神輿が集合していきますが、その時間に合わせて各所の神社から次々に宮立ちが行われていきます。こちらはその中の一つ、中町八雲神社の宮立ちの様子です!
御神酒の乾杯が終わるとお神輿に肩を入れ、勢い良く担ぎ上げられました!
中町、八雲神社の宮立ちです!四隅の鈴をシャンシャンと鳴らしてカッコいい担ぎはじめ。
茅ヶ崎ではあちこちの神社で次々に南湖の浜を目掛け、お神輿が出発をはじめています!#浜降祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/YfNscbuPVB— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) July 16, 2023
午前4時を過ぎ朝焼けの広がりはじめた頃合いに、南湖中央交差点へとお神輿が進んできました!先ほどの中町八雲神社に金刀比羅神社のお神輿です。
複数のお神輿が揃い踏み。朝焼けを背に進んでくる光景は美しいですね。
朝焼けを背に現れる数々のお神輿。絵になりますね!#浜降祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/AkhOCcleLO
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交差点を東西に貫く鉄砲道をお神輿が行き交い、さらに活気付いていきますよ!
浜降祭の見せ場の一つ、南湖中央交差点。朝焼けに照らされたお神輿が次々とやってきて、一斉に練り歩き盛り上げます!#祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/YcdMPWwBYr
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一通りの練り歩きを終えたお神輿は、南湖通りを南へ真っ直ぐ海を目指し進みます。
中海岸神社のお神輿は、子ども達中心で担いでいました。大人に負けじと声を出し元気があります!
段々と明るくなり、後方には富士山が見えるようにも。
続々と、南湖の浜を目掛けて渡御していきます!
39基が浜へ勢揃い
午前5時に近づくと、多くのお神輿が南湖の浜へと到着しはじめます。さあ、目の前には海が見えてきましたよ。
南湖の浜へ入場です!こちらには各神社の旗が立てられ、到着したお神輿が順にその下へと着座していきます。お神輿を主役に朝焼けと富士山、素晴らしい光景ですね。
南湖の浜でのお神輿の動き方には順路があるのですが、まずは海へと進みます。
海での「みそぎ」を終えると、お次は竹で作られた鳥居へ。
そしてそのまま旗の方へと向かい、着座という流れで進んでいきます。
南湖の浜へ続々とお神輿が集結中!快晴で穏やかな朝を迎えています。#浜降祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/qx1HqyXpmh
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34もの神社が参加しているので、続々と海目掛けて進んでいくお神輿が見られますよ。
朝日に照らされたお神輿がかっこいいですね!
海岸越しに見る、富士山とのコラボレーション場面も。
続いては、菱沼八王子神社のお神輿が元気よく浜へとやってきました。
そのまま海の中へ!時折歌い上げながら海の中を進み、「みそぎ」を行っていきます。
お神輿が海に入りました!朝焼けの海とお神輿のコントラストが美しい。富士山もきれいです!#浜降祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/q3V3LdOK0e
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海から上がった後は、富士山とのツーショットも楽しませてくれました。
さあ、どんどんお神輿が続きます!威勢良く「みそぎ」を行って、着座まで熱量がすごいです。
続々と鳥居をくぐるお神輿のご一行。
4基がまとまって着座していく場面も。これは見応えがありますね!
着座が終わると実施される一本締め。この熱気もたまらない!
4つの神社のお神輿が連なっての着座!一本締めがされていきます!#浜降祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/q1B2nbdRAY
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午前5時半を過ぎ着座したお神輿も増えてきましたが、まだまだ渡御は続きますよ。
海側を見渡すと、3基が進行中でした。
こちらは八大龍王神のお神輿。がっつりと海へ!
海から上がった後の、さっぱりした雰囲気も良いですね。
とここで、今までとは一風違う隊列が南湖の浜へと進んできました。相模國一之宮、寒川神社の行列です。
浜降祭の祭主は寒川神社が務めており、五色の神旗等を伴って浜を進む様子は圧巻ですね。行列の後方からは、お神輿も続きます。
お神輿が目前までやってきました!大きく、威厳がある様相です。
寒川神社のお神輿も海まで進み、「みそぎ」を行っていきますよ。
相模國一之宮、寒川神社のお神輿も海に入ります!#浜降祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/vin5h1wILs
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海から上がった後は鳥居をくぐり、そのまま真っ直ぐ進んで着座となりました。
さあ34社に渡る南湖の浜への渡御も、まもなくクライマックスを迎えます。
着座の最後を飾ったのは、柳島八幡宮でした!
活気の溢れる着座で、周囲の人も大いに賑わいました。
34の神社のお神輿が南湖の浜へ勢揃い。最後に着座したのは柳島八幡宮でした!一本締めで締まります!#浜降祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/FgynPaBlz8
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お神輿が並んでの神事
お神輿が一列に並び終え、午前7時からは神事が執り行われます。厳粛な雰囲気の中、神職の皆様が登場しました。
お祓いや献撰等が実施されていきます。
献撰は全ての神社に行われ、一つ一つ神饌品が運ばれていく様子は他では見られない特別な光景でした。
神事が終わると「お発ち」が行われ、各お神輿がそれぞれの神社への帰途に付くことになりました。中には再び海へ入るお神輿もありましたよ!
露店情報・アクセス
一列に着座したお神輿の後ろには、露店街も出現!焼きそばやたこ焼き等、定番のお祭りグルメも楽しめるようになっていました。
じゃがバターやとうもろこし焼き、甘いものではぶどうあめ等も提供されていましたよ。お神輿を見た後に、食べてもお祭りが味わえるのは嬉しいですね!
アクセス
■茅ヶ崎駅まで
・東京駅からJR東海道本線で52分
・横浜駅からJR東海道本線で26分
・小田原駅からJR上野東京ライン、JR湘南新宿ライン快速で24分
・橋本駅からJR相模線で55分
■茅ヶ崎駅から南湖の浜まで
・南口から徒歩で約25分
毎年7月の海の日に開催される、浜降祭。ぜひお神輿と湘南の自然が生み出す美しい光景を味わいに来てみてください!