愛知・豊川の春のお祭り
愛知県の東部、東三河地域に位置する豊川市。その市名を冠する豊川稲荷の門前町として発展してきた歴史ある街です。豊川市内には他にもいくつかの稲荷神社がありますが、為当町(ためとう ちょう)地区には市内で3番目に古い為当稲荷神社が存在し、その創建は957〜960年(天徳年間)と伝わります。この為当稲荷神社で毎年4月第一土日に開催されているお祭りを今回はご紹介。その名も「花の撓大祭(はな の とう たいさい)」です!
多くのお祭り行事がある、4月2日に為当稲荷神社へとやってきました!桜の花もまだ残る春らしい陽気の中、午前中から多くの地元の方々が境内へと訪れてきています。
ところで、お祭り名にもなっている「花の撓」とはなんぞやと言うところですが、こちらは神事の名称となります。また、神事殿にあるこの飾りのことも指します。中央上段に御殿が存在し、4体の人形が飾られているのが特徴的です(1体は御殿の中とのこと)。
中の人形は白い直衣を着けた豊年の神、前中央の赤は日照りの神、右の黄は風の神、左の青は雨の神。農作物の豊凶を司る神々が配されています。
全国でも珍しい花の撓の神事。愛知県内では熱田神宮や津島神社等でも開催されていますが、東三河地域では為当稲荷神社のみでの実施と言われています。詳しい内容はこちらをご覧ください!
11時からは社殿にて、花の撓大祭の中で最も重要な「大祭神事」が行われます。神職や巫女等の関係者の皆様が社殿へと入っていきました。
お祓いや祝詞奏上等の神事が執り行われていきます。お祓いは外にいる参拝者に向けても実施されました!
神事の後には巫女舞(浦安舞)の奉納も。
狐が登場!狐行列がお神輿と練り歩く
お昼過ぎの12時30分からは稲荷神社の神様の使いとされる、白狐が登場。地元の方々が白狐のお面を付け神社周辺を練り歩きます!
今回のコースは、近隣の川原田地区から為当稲荷神社に向かうと言うルート。お面だけでなく、直接顔に白狐の化粧をした方もたくさんいます!
狐行列と一緒に進む子ども神輿。俵が花で飾られて、かわいらしいですね。
途中途中の家を周り、お祓いをするシーンも。
お囃子や太鼓の音を響かせながら、村落を進んでいきます。
神社境内へと到着しました!鳥居をくぐる狐の行列です。
満開の桜の下にいる白狐。なんとも美しい姿!
子ども神輿も無事やってきました!狐行列は一旦境内の中へ入りきります。
14時頃になり、今度は社殿前で執り行われる神事です。
花の撓の飾りにあった神様の直衣と同じ色を持った白狐が並びます。
子ども神輿へのお祓いも行われました!
さあ、再び狐行列が出発です。今度は神社周辺を練り歩きます。
満開の桜と白狐の行列。絵になりますね!
子ども神輿も出発です!
しばらくして、辺りを一周した狐行列が帰ってきました。
境内は白狐だらけ!狐の活躍はまだまだ続きます。
舞うのは狐。巫女舞によさこいを披露
行列が帰ってきた後の15時からは、行列にも参加していた巫女狐が巫女舞を奉納。4人の巫女狐が社殿内に現れました!
扇子や鈴を持ち、舞われるのは浦安舞です。
凛々しく、時に可憐に舞われていきます。これは惹きつけられますね!
狐面の巫女狐による巫女舞(浦安舞)が奉納されました!#花の撓大祭 #豊川 #愛知 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/piNgRK1Azy
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) April 2, 2023
舞われるのは巫女舞だけではないんです!狐行列にも参加されていたこちらの皆様。行列の出発前と到着後の2回に渡り、よさこいの披露をされていました。
地元のよさこいチーム「コンコン豊川」の皆様です!
カラフルな衣装で勢いよく舞っていきます。
オーディエンスもたくさん。曲に合わせて盛り上がっていました!
愛知県豊川市の為当稲荷神社で開催されている、花の撓大祭!狐が大活躍するこのお祭りですが、狐面を付けたよさこいチーム「コンコン豊川」さんによる披露が行われています。名物の稲荷寿司を背負った衣装がすごい!#愛知 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/kzKom7Eu0V
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) April 2, 2023
よさこいもすごいのですが、驚いたのがこの衣装。なんとエプロンの裏には白狐のお顔が!左手部分には地元特産の豊川いなり寿司の紹介が。そして背負うのは五目いなりと言うこだわりよう。コンコン豊川さんが出演しているステージがありましたら、ぜひ衣装にもご注目ください!
最後は餅投げで大盛り上がり
白狐の大活躍で賑わうお祭りは、景品付き餅投げでクライマックスを迎えます。投げられるお餅には、運がいいと景品の当たる紙が付いていると言うことで大盛り上がりです!まずは子どもの部から、小学生以下のお子様が前に集められて餅投げが実施されました。
続いては大人の部。「こっち投げてー!」、「遠くにもお願い!」と言った声が飛び交う中、たくさんのお餅とタオルが投げられました!
ラッキーなことに、私もお餅を一つゲット!残念ながら景品は当たりませんでしたが、これは嬉しいですね。餅投げを終えた17時頃で、今年の花の撓大祭は終了となりました。
マルシェやキッチンカーも賑わう
為当稲荷神社の参道や境内では、お祭りの開催に合わせマルシェも開催!地元のお店がたくさん出ているのも魅力的です。
雑貨屋さんをはじめ、クラフトビールやパン等を提供するお店も。グルメが楽しめるキッチンカーの出店もありました。お祭りに合わせて地元のものが楽しめるのは嬉しいですね!
為当稲荷神社へのアクセス
■最寄駅の愛知御津駅まで
・名古屋駅からJR東海道本線新快速で蒲郡駅へ、JR東海道本線へ乗り換え合計52分
・豊橋駅からJR東海道本線で8分
■愛知御津駅から為当稲荷神社まで
・徒歩で約9分
毎年4月第一土日曜日に開催されている、為当稲荷神社の花の撓大祭。ぜひ訪れてみてください!