2020年2月15日(土曜日)鳥取県倉吉市仲ノ町長谷寺へ「長谷の牛玉授け」(はせのごおうさずけ)を見にいきました。牛玉宝印を記した福木を、参拝者が競って奪い合うお祭りで、福木を頂くと1年「福」が授かります。
長谷の牛玉授けってどんなお祭り?
長谷寺は天台宗の古刹、場所は打吹山城・越中丸跡近くにあり、本堂内厨子は国の重要文化財です。山陰地方における数少ない室町時代後期の建造物です。その本堂で行われる行事が「長谷の牛玉授け」です。
今年は閏年で、13本の牛玉宝印を記した福木を奪い合います。平年は12本なので、1回チャンスが増える年です。福木を頂くと、商売繁盛・五穀豊穣・家内安全など新しい1年の福を授けてくれるといわれる伝統行事です。
静寂の山中で始まりました!
運動不足の私には厳しい山を登り、案内看板で予定を確認しました。「打吹山長谷寺縁日、初観音会式」と書いてありました。20時半から護摩供法要第一座、21時半から福牛玉法要、22時から福木授与(牛玉授け)と静かな中はじまりました。入る前にはお寺の鐘を鳴らさせてもらいました。静寂を切り裂いて響いてました。
本尊十一面観世音菩薩・荒尾家墓所(市重文)本尊厨子(国重文)、絵馬群・梵鐘・本堂・仁王門(県重文)、本尊十一面観世音菩薩・荒尾家墓所(市重文)等見どころタップリなので、日中は散策して、そのあと牛玉授けに参加するのがいいですね。
20時半から護摩供法要第一座、地域の方や檀家さんに交じって観察していきます。本尊左右の「福」が福木を頂いた方々がいただくお供え物ですね。
倉吉は2016年10月21日に震災、2017年は2度にわたる33年ぶりの大雪で、建物・仏像・石造仏郡・参道に大きな被害があったそうです。今年は開創1300年記念なので、お祈りも熱がこもってます。
長谷寺の絵馬(はせでらのえま)!
長谷寺は絵馬が有名らしく、鳥取県の保護文化財に指定された奉納絵馬が多く所蔵されており、その中でも巨勢金岡が描いたといわれる「白馬之図」は、夜な夜な絵から抜け出し、暴れまわったという伝説があるそうです!!絵馬堂見学は要事前連絡だったので、今回見学できませんでした。
福木は本堂天井の梁の上から投げ入れられます。
全体的に歴史と風格が漂います。
21時半から福牛玉法要です!
12本の福木と閏年の本福木を運んでいきます。牛玉を調べてみると、牛の額に生じるとされる玉状のかたまり、寺院などではこれを宝物とする、牛の腹中にできるとされる玉、病魔を除く霊物とされる。牛黄(ごおう)、牛の玉とありますので、牛黄(ごおう)が「長谷の牛玉授け 」(はせのごおうさずけ)と呼ばれてるんでしょうね。
梯子を使って、安全に登って行かれました。
ううぉ~オオ~!と気分が上がってきました!
ちゃっかり参加してました!
見てるだけが多い私でしたが、優し気な雰囲気が漂う奪い合いなので、2本目からぜ~んぶに参加しちゃいました。初めて肉弾戦に挑戦ですが、おしくらまんじゅう状態が楽しいのなんのです!痛いのかと思いましたが、身体がポッポしてくるし、服を着て参加なのでイロイロ大丈夫です。あと・・取れるんじゃないっていう淡い下心もありました。
あっという間に、12本終わり、閏年13本目が投下時は消灯となって、本福木を奪い合いました。写真が12本の福木です。
誰でも参加できるのが、いいですね、22時ころから福木授与(牛玉授け)1番、中間、最後が、少し福が多く授かります。
本福木を取ったら、米俵他多数ありです。
これが閏年の13本目の牛玉!奪い合った後も優しい雰囲気で、表彰と行事が進んでいくので、すがすがしい感じです。ひょっとしたら奪い合いに参加したからかな?
各報道陣に交じって、ふんふん聞いて楽しかった祭りを振り返ってました。
これが牛玉授け寶印!
本福木を頂ければ、勇者として1年本堂へ掲げられます、取れるんじゃねっと参加した欲深い私は1つも取れず、触れずで終わりましたが、1年元気にお祭りめぐりができるように祈って家路につきました。
翌日16日日曜日は、観音市が早朝から開かれ、本町通は歩行者天国にもなるので楽しそうです。
牛玉授けの関係者の皆様お疲れ様でした。今年もいい年でありますように。
最後に、国の重要伝統的建造物保存地区の白壁土蔵です。本町通りの商家と、玉川沿いの土蔵は、その町並みから山陰の「小京都」とも呼ばれてます。ありがとうございました。