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お座敷遊びで何をする?正直お高いの?会津若松の奥座敷・東山温泉で芸妓の真衣さんに聞いてみた!

更新日:2022/4/14 佐々木 美佳
お座敷遊びで何をする?正直お高いの?会津若松の奥座敷・東山温泉で芸妓の真衣さんに聞いてみた!

会津若松と聞いて、何を思い浮かべますか?
私・カメラマン佐々木にとっては、市の中心地から車でわずか10分の自然豊かな「東山温泉」と、そこで活躍する芸者さんたち!そこで今回は「芸者さんと遊んでみたい!」と会津へ。芸者さん遊びってどうするの?いくらかかるの?そんな素朴な疑問をお座敷初心者としてレポートいたします。

会津若松の奥座敷「東山温泉」

福島県会津若松市にある東山温泉は、約1300年前の天平年間(729年~749年)に仏教の名僧、行基によって発見されたという温泉です。泉質はサラサラとした単純泉。江戸時代には会津藩の湯治場として栄え、竹久夢二や与謝野晶子などの文人墨客にも愛されてきました。
「奥羽三楽郷」とも呼ばれ、山形県の上山温泉と湯野浜温泉と並び、東北では昔から有名な温泉地です。

東山温泉芸妓の会津若松ならではの舞

東山温泉のお座敷を盛り上げるのは会津東山芸妓「からり妓さん」。江戸時代から続く東山芸妓は現在、約20名が在籍しています。

今回は東山温泉を盛り上げよう!と「会津東山温泉活性化委員会女子部」にも所属している東山芸妓の真衣さんに、お話しを伺いました。

佐々木:お座敷というと、まずどのくらいかかるのかお値段が心配です…。芸妓さんも、そもそもどうやって呼べばいいのでしょうか?

真衣さん:それ、一番多い質問なんです!芸妓を呼ぶのはホテルでお願いすると良いですよ。1人90分で約15,000円、延長は30分約5,000円。
お客さんが10人だとしたら、芸妓さんは3人くらいの割合で呼ぶのがおすすめです。三味線の地方(じかた)さんとお姐さんがいると場が盛り上がります。

なんと!意外とリーズナブル…。それなら旅先で楽しめそう!

佐々木:東山温泉ならではの踊りはありますか?

真衣さん:会津若松ならではの踊りは『白虎隊』ですね。白虎隊やおんな白虎隊(娘子隊)を毎回、着替え踊ることは廃れてしまった文化ですが、昔はどの旅館さんにも衣装があり必ず着替えて踊られていました。
白虎隊は半玉の格好をしていない一番後輩が、踊るという決まりがありました。日本髪も取り、ポニーテールで踊ります。娘子隊は、日本髪や洋髪に白装束の衣装です。

他には鶴ヶ城がモデルと言われている『荒城の月』、白虎隊の学び舎「會津藩校 日新館」の教えの「ならぬことはなりませぬ」になぞらえたオリジナル曲『なりませぬ節』がありますよ。さらに、芸者さんといっしょに踊れる『会津磐梯山』もあります。

佐々木:どの曲がおすすめですか?

真衣さん:荒城の月も娘子隊もどちらもレコード物ですので、湯川沿いの風情を唄った『東山音頭』、四季になぞらえて会津の名所を唄った『会津観光小唄』など、ぜひ、お三味線の物をご覧いただけたらと思います。

まさに会津若松ならではの曲!ここでしか見られない舞をリクエストしてみたいですね。

お座敷ではどんな遊びをする?

今回は、京都の島原太夫「葵太夫」が会津に出張をして、東山芸妓の真衣さんと一緒にオンライン定期配信をしていたときのお座敷遊びをご紹介いたします。

一例として「おちょこ」を使ったゲーム。割り箸とおちょこを紐でくくりつけ、まきあげます。手前に巻いても、外側に巻いてもOKです。自分の得意な方向でくるくる巻いていき、巻き上がったら手をあげ、一番早い人が勝ち!

通常、お座敷では負けたら罰杯ですが、この日は地元の禿(かむろ)ちゃんがゲームに参加しているため、こういうときは「秘密の話」の披露などが罰ゲームになります。
…と、やり方を説明している間も練習を続ける禿ちゃん。一生懸命、くるくると練習する姿がめちゃくちゃ可愛い…!何度か行ううちに上達していました。

会津には名所もグルメも盛りだくさん!

◎会津若松城(鶴ヶ城)

楽しい宴席のあとは会津の観光!
まずは日本百名城のひとつ「鶴ヶ城」へ。難攻不落の城の天守閣から会津の町を眺めるのはもちろんですが、おすすめはペットとの記念撮影。
犬は天守閣に入れませんが、一時預かりや姫&殿のかぶり物貸し出しのサービスがあります。わんちゃんとお城を背景に撮影ができるのは嬉しいですね。

◎飯盛山

白虎隊十九士の墓がある飯盛山。国指定重要文化財「さざえ堂」を巡り、会津幸泉小法師(あいづこうせんこぼうし)で赤べこの絵付け体験をしていきましょう。お土産もここで買えます!

お腹が空いたら「会津料理 田季野」へ。名物ワッパ飯は「輪箱飯」と書きます。
セットの「会津地そば」はネギを箸の代わりに使うのが特徴です。

東山芸妓も参加する「お湯かけ祭り」「東山盆踊り」

◎お湯かけ祭り(毎年8月10日前後)

地元温泉街の若衆・芸妓衆や地元の子供たちが、神輿を担ぎ温泉街を練り歩きながら、各宿に宿泊しているお客様から温泉の湯を浴びせかけてもらう奇祭で、縁起物の湯銭もまかれます。

お湯かけ祭りの由来は8月10日(宿の日)に関係しています。元々は樽神輿で温泉街を練り歩き、神輿に温泉のお湯をかける神輿神事でした。

◎東山盆踊り(毎年8月13日~16日)

東山温泉を流れる一級河川、湯川の清流の上に組まれた高さ14mの櫓の周りを、民謡「会津磐梯山」の唄とお囃子に合わせて、市民や温泉客が一緒になって盆踊りを楽しみます。東山温泉の女将や芸妓衆も踊りのお手本になって踊りますので、初めての方でもすぐに踊りの輪に参加できます。

東山盆踊りの由来は、終戦間際に戦火を逃れて東山温泉に疎開して来た台東区の約2,000名の女子小学生がホームシックにかかり、子供たちを慰め励ますために、戦地の兵隊さんに対し不謹慎との非難を受けながら強硬に開催した盆踊りです。

※お湯かけ祭り、東山盆踊りの写真は過去開催時のもので、お祭りの様子は通常の場合です。

魅力満載の会津若松の東山温泉。
東山温泉女子部では、日本酒の瓶を使っての足湯処ライトアップなど、期間限定のイベントなども行っています。何度も訪れて楽しんでみてくださいね。

トップ画像提供:ドキュメンタリーフォトグラファー Nicolas Datiche

■会津東山温泉観光協会
公式サイトはこちら

■東山温泉芸妓屋協同組合
TEL:0242-27-8351(営業時間:12:00~15:30 定休日:日曜日)
※会津東山温泉観光協会による東山芸妓の案内ページはこちら

■会津東山温泉活性化委員会女子部
公式Facebookはこちら

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
毎日「京都散歩の旅」なカメラマン。
奈良・吉野アンバサダー。観光経済新聞、楽天トラベル等を執筆。聖地と舞が好き。民俗芸能や瀬織津姫研究中。
instagram @kyoto.photographer
https://earth-traveler.com/

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