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古都ひろさき花火の集い2022レポート!弘前のレトロ建築&レトロカフェも合わせて完全ガイド!

2022/7/25
2022/8/12
古都ひろさき花火の集い2022レポート!弘前のレトロ建築&レトロカフェも合わせて完全ガイド!

独自の文化を築いた津軽の城下町、青森県弘前市

2022年6月18日(土)に、青森県内の花火大会の幕開けとなるべく、3年ぶりの有観客花火大会が行われました。
市民が楽しそうに花火を楽しむ雰囲気に、ようやく日常が戻りつつあると実感し、感無量でした。

この記事では古都ひろさき花火の集い2022の様子と、合わせて楽しみたい弘前市の魅力をまとめてお届けします。

コロナ禍からの脱却は弘前から!

「古都ひろさき花火の集い」は、 青森県弘前市で2006年の近隣市町村との合併を機に
①市民の融和と一体感の醸成
②感動と興奮の共有
③新しい観光産業の振興
を目的として始まりました。

他の街よりひと足早い6月に行われるこの花火大会は、夏を先取りするイベントとして地域に愛されています。

コロナ禍の煽りを受けて2020年からは2年連続で中止となりましたが、その間は場所を変えて花火を上げ、無観客開催+オンライン配信という形で花火大会の灯を絶やさず、関係者の尽力の甲斐あり2022年に3年ぶりの有観客開催が実現しました。

そんな今大会の意気込みについて、実行委員会 会長 佐々木 裕和氏 にお話をお伺いしました。

若い人でこの街を元気にしたい、感動と興奮を伝えたいです。
コロナ禍からの脱却は、誰かがやらなければなりません。今は6月ですが、8月には青森市、八戸市、藤崎町と大規模花火大会が続きます。
なので、後に続く大会に影響しないように、まずは弘前がやらなきゃという思いです。
昨年は、別の場所で無観客で打ち上げを行いましたが、この会場でお客様を招いて開きたかったです。
ただ凄い!というだけでは無く、心に寄りそう花火にしています。
インターネットで、感謝したい人へのメッセージを募集し、その中から選ばれたメッセージと共に打ち上げる花火もあります。
弘前は桜まつりだけでは無いと、新しい観光のコンテンツとして、市民と一緒に造っているというアピールをしていきます。

3年ぶりに賑わう会場

会場案内図

コロナ対策の呼びかけ看板

6月に咲く熱烈花火!

打上担当は、響屋大曲煙火さんです。

オープニング「希望の光」

薄闇のグラデーションが美しい空に合わせたような、群青色と白の爽やかな色合い。さすがのセンスです!

スペシャルスターマイン「キラメキ」

WANIMA”眩光” に合わせてリズミカルに花火が舞います。
ドラマ「ナンバMG5」のテーマ曲!好きで見ていたドラマなのでテンション上がりました!

7号芸術玉

凝った色彩が美しい。

ほんと、薄闇の空に咲く大玉って好き過ぎます!!

スペシャルスターマイン「初恋」

あいみょん”初恋”に合わせて可憐に彩ります。
ドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」の主題歌!これまためっちゃ好きで見てたドラマなので、気持ちがほんわかします。
ただ、恋モードのピンク一色だったので、ドラマの内容にあった葛藤を表すような色の変化が欲しかったな、という気もしました(^_^;)

10号芸術玉

四重芯変化菊

見事に決まりました!!!!

創造花火 「輝く星に感謝を込めて」

2016年第90回 大曲の花火 準優勝作品のリメイク版です。
その年に逝去された響屋大曲煙火の先代への、感謝の想いを込めた作品です。
天へ届けたい想い、天から見守る想い。淑やかな色合いで表現した名作です。

創造花火は、その作品へ込めた想いを製作者から聞くと世界観が伝わり、より深く感動します。

感謝のメッセージ

インターネットで、感謝したい人へのメッセージを募集し、その中から選ばれたメッセージと共に打ち上げます。

一般の部

今は離れて暮らす父親へ、挫折しそうな時を支えてくれた感謝の想いでした。

小学生の部

両耳が聞こえにくいハンディを持ちながら、それを克服して今は楽しく過ごせるようにしてくれた両親への感謝の想いでした。

風が弱くなり少し見えにくい状況ではありましたが、一生忘れられない、心に響いた花火になった事は確かなハズです!

4号玉カウントダウン一斉打ち!

無数の4号玉が、トラ打ちの演出ともに段階的に一斉打ちする圧巻のプログラムです。

写真だと伝わらないので動画でどうぞ⇓

 

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10号芸術玉

今年は第15回記念として、15発の打上でした!
通常の大会では見られない、特別に手の込んだ尺玉にシビれます!

ターコイズを並べたペンダント

昇小花付 三重芯菊先紅光露

昇朴付 八重芯錦冠先紅の華

フィナーレ 「弘前の誇り ~輝ける未来へ 心ひとつに~」

オレンジの華やかな色彩が、未来へのステップアップを物語ります!

残念ながらここから無風になり、最後は煙で見えませんでしたが、雨が降らない絶好の天気の下で見ることが出来た花火はとても楽しかったです!行楽シーズンでは無い季節に開催される、珍しい花火大会。ぜひ、この時期の青森県観光と共に、訪れてみてください!

花火業界は今年も厳しい

花火大会はこんなにも素晴らしい体験で私たちを楽しませてくれますが、今後も続けていくにはみなさんの支援が必要になります。

今年に入り、各地で花火大会が復活したものの、例年通りとはいきません。全体で、例年比5割程度の仕事量に留まっています。
追い打ちを掛けるように、ロシアによるウクライナ侵略の影響で火薬類が高騰、物によっては1.5倍に値上がりしています。せっかくコロナ明けの兆しが見えてきたところで、泣きっ面に蜂状態です。

元々花火大会はコロナ前から経費と収入が反比例して、どこも運営が厳しい状態であり、大規模花火大会においては、「観覧席は有料」は全国的に定着しています。
が、まだ地方の一部では定着しておらず、「花火なんて金払うものじゃない」との概念が残っています。しかし、花火は血の通った人間が作っています。自然現象ではないのです!

現場設営の様子

現場設営の様子

現場設営の様子

アーティストのライブを想像してみてください。
ショッピングモールで行われるミニライブは無料。
コンサートホールで行われるガチライブは有料。

それと同様に、
村祭りのような地元型の小規模大会は無料。
本格演出のエンタメ型の大規模大会は有料。

このような認識が定着しないと、花火大会の大半は継続が厳しくなるのです。本当に…
読者のみなさん、ぜひ花火大会の有料チケットを購入し、花火大会を支えてください。

いち早く文明開化!洋風建築が残る街

岩木山を拝む広大な平野の街、弘前市。ここからは花火大会と合わせて楽しみたい、この地の魅力を紹介していきます。

旧弘前県は、維新後にいち早く西洋文化を取り入れ、外国人教師を招いて語学学校を開いたり、留学生を欧米に派遣して学ばせたりと、東北地方の中では際立つ文明先進地で、市内には西洋の技術を取り入れた擬洋風建築が数多く建てられました。太平洋戦争中に空襲から免れ、現存しているのが幸いです!

旧弘前市立図書館

明治39年建築。昭和6年まで市立図書館として使われていました。
その後は、アパートとして使われていたユニークな経歴もあります。

旧弘前市立図書館|弘前市公式HP

旧東奥義塾外人教師館

明治33年建築。西洋の文化・語学を習得する為に、海外から招いた「東奥義塾」に勤務する外国人教師の住居として建てられました。

館内には教育事情の資料も展示してあり、弘前地方がいかに文明の推進に熱心だったかが解ります。

旧東奥義塾外人教師館|弘前市公式HP

旧第五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)

明治39年建築。木造2階建てルネサンス風建築で、柱等の木材は青森県産の「けやき」を、建具も青森県産の「ひば」を使用しています。設計及び施工を手がけたのは地元弘前の建築家 堀江佐吉氏で、彼が手掛けた建築の中でも最高傑作と言われています。
(所有者:宗教法人 革秀寺 撮影協力:弘前市教育委員会)

天井の模様など細部に至るまで装飾が施された、至高の芸術建築です。

旧第五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)|弘前市公式HP

旧第八師団長官舎(弘前市長公舎)

大正6年建築。当時は和室造りでしたが現在はリノベーションされ、スターバックスコーヒー弘前公園前店として営業されています。

旧第八師団長官舎(弘前市長公舎)|弘前市公式HPP

藤田記念庭園

日本商工会議所会頭も務めた実業家である藤田謙一氏が、出身地である弘前市に別邸を構える際に、1919年(大正8年)に東京から庭師を招いて造らせた日本庭園です。本当に広大な面積で驚きます。

高台からは滝が流れています。これがかつて個人邸のお庭だったとは!

高台に登ると、岩木山の眺望が素晴らしいです。

そこには和館と洋館がそびえています(大正10年建築)

和館

洋館

藤田記念庭園|弘前市みどりの協会

レトロな洋館でカフェタイム!

先述の通り、弘前は文明開化の先進地。それだけに、コーヒーを嗜む習慣が古くから普及しており、東北で一番早く昭和4年に喫茶店が出来た街で、市内にはオシャレなカフェがたくさんあります。先ほど紹介した明治・大正建築の中にもカフェがあり、レトロな雰囲気で食事を楽しむ事が出来ます!

大正浪漫喫茶室

藤田記念庭園にある洋館です。

地元産そば粉を使ったガレットが名物。ほのかな香りと歯ごたえが丁度良い。自家製リンゴバターとの相性が良すぎて笑うほど美味しい!

市内の菓子店のアップルパイを選んで食べる事が出来る、嬉しいスタイルです。(弘前市はリンゴの生産量日本一)

大正浪漫喫茶室|弘前市観光情報サイト

スターバックスコーヒー弘前公園前店

登録有形文化財、だけどスタバの看板が(笑

店内は木目調を活かした落ち着いた色合いでリノベーションされており、オシャレな空間で飲むコーヒータイムは格別です!

スターバックスコーヒー弘前公園前店|スターバックスコーヒー公式サイト

サロンド カフェ アンジュ

旧東奥義塾外人教師館の1階で営業しています。もちろんアップルパイも食べれます!

世にも珍しい、急須で飲むコーヒーがあります。

弘前藩士が北海道へ赴いた際、寒さから身を守る予防薬として飲まれていたようです。

布でくるんだコーヒー豆を急須で潰しながら飲むスタイル。コーヒーというより番茶に近い味でした。

サロンド カフェ アンジュ|弘前市観光情報サイト

ご紹介しただけでも、これだけ沢山の見所のある弘前市の観光スポット。たくさん巡りたいあなたには、レンタサイクルが便利です!市内3カ所のサイクルステーションで自由に借出&返却が出来ます。

サイクルネットHIROSAKI(観光用貸自転車)|弘前市観光情報サイト

私自身も、この花火が始まったお陰で、桜以外の季節も弘前に度々訪れるようになりました。
桜の季節は、朝に弘前公園に行き人出が多くなる昼前に撤収していたので、公園以外の魅力に気付けませんでしたが、今は弘前の歴史深い魅力にすっかりハマっています!

先ほど紹介した5つの建築の他にも、教会や寺社仏閣など、まだまだ歴史建造物がある街ですが、一回では載せきれないで次の機会にご紹介します!

弘前市へのアクセス

[JR東北新幹線] 東京~新青森 はやぶさ号 3時間~3時間20分

乗り換え

[JR奥羽本線]新青森~弘前 普通列車 36~39分

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