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2023年新宿「皆中稲荷神社 秋季例大祭」宝くじ当選のご利益も?鉄砲組百人隊行列をレポート

マツコ
2023/10/13
2023/10/13
2023年新宿「皆中稲荷神社 秋季例大祭」宝くじ当選のご利益も?鉄砲組百人隊行列をレポート

山手線新大久保駅近くにある皆中稲荷神社の2023年の秋季例大祭では、4年ぶりに鉄砲組百人隊行列が行われました。鎧を身に着けた武将たちによる隊列行進と、皆中稲荷神社など数か所で行われる火縄銃の射撃演舞をレポートします。合わせて、有名なコリアンタウンである新大久保の魅力もご紹介します。

皆中稲荷神社はどんな神社?

新大久保駅のすぐ近くにある皆中稲荷神社は、天文2年(1533年)稲荷之大神が奉斎されて以来、新宿の発展を見守ってきた由緒正しい神社です。

江戸時代、この地に駐屯した隊の一人が、射撃の腕が上がらず悩んでいたところ、稲荷の大神が夢の中に現れ、霊符を示されました。翌朝神社でお参りをして、大矢場で射撃をしたところ、百発百中。これを目にした旗本たちも皆、霊符を受けて射撃をすると、百発百中に。この話が広く伝わって、この神社は「皆中(みなあたる)の神社」と言われるようになり、以後「皆中稲荷神社」と呼ばれるようになりなした。

現在は、賭け事や宝くじ、また人気のスターのチケット当選にご利益があるとして信仰を集めています。

百人町の名前の由来「鉄砲組百人隊」とは?

江戸時代、寛永年間に徳川幕府は、鉄砲組百人隊を皆中神社周辺の地に駐屯させました。

この百人隊は、江戸西域を警備するために、火縄銃を有した独立部隊として鉄砲の扱いに優れた100人が召し抱えられ、編成されました。彼らが駐屯したため、百人町と呼ばれるようになり、現在に至ります。

皆中稲荷神社の秋季例大祭の時期に、隔年で開催される鉄砲隊百人行列は、江戸時代に皆中稲荷神社に奉納されていた「鉄砲組百人隊出陣の儀」を再興したものと伝えられています。

明治維新以後、廃止されていましたが、昭和36年に江戸幕府鉄砲組百人隊保存会などを中心に復活し、今に至ります。

秋季例大祭「鉄砲組百人隊行列」の様子

皆中稲荷神社の秋季例大祭は、毎年9月26日・27日に開催されます。今回レポートする鉄砲組百人隊行列は、隔年で実施されるため2年に1回だけしか見ることができませんのでご注意ください。

良く晴れた連休最後の日、皆中稲荷神社 秋季例大祭に行ってみました。9時40分の鉄砲組百人隊行列のスタート時刻にむけて、8時半ごろ到着。新大久保駅を降りて少し歩くと鉄砲組百人隊の幟が見えます。

境内では、屋台や物販の準備とともに、本日参加する鉄砲隊の皆さんが和やかに出陣の準備をしています。

皆さん腕に名前のついた布をつけていて、ふと見るとなんと新宿区長吉住健一さんもいらっしゃいました。区長さんも鎧を着て参加するなんてすごい!と思っていたら組頭、ということでこの隊列を率いる長の役なのですね。皆さん談笑しながら準備されています。先輩らしき人が兜の着付けなどを手伝っていたり、とてもフレンドリーで良い雰囲気。

出陣式が近づくにつれて、境内にたくさんの人が集まってきます。外国の方がとても多いのが印象的。日本を紹介する仕事なのか、熱心に参加者に質問をしている方もいます。

いよいよ出陣式。組頭である新宿区長たちが、無事を祈願し、「エイエイ、オー」と力強い勝鬨をあげます。

そして、次々と出陣していきます。この式の時に、境内で火縄中の発射があったのですが、撮影をしていた外国人の方の荷物をめぐるトラブルに巻き込まれ、発射が行われたのを見逃してしまいました。トホホ。

気を取り直して、大通りへ。いよいよ行列がスタートです。背の高い提灯を持っている凛々しい女性たち、そして江戸幕府鉄砲組保存会の会長さんや神職の皆さん、そして組頭である吉住健一区長、長持などが続きます。新宿区の公立学校の先生方も参加されていました。

新宿区長、吉住健一さん。組頭です。

火縄銃を担いだ鉄砲同心と呼ばれる一番隊、二番隊、三番隊の皆さんが続きます。

今回の鉄砲組百人隊行列には、同心の皆さん合計35名を中心に約150人が参加したそうです。

肩に担いだ火縄銃がかっこいい!

隊列は、「エイエイ、オー」の声をあげながら進んでいきます。この「エイエイ、オー」は、鬨の声というのだそう。「鋭、鋭」と前進を激励し、そして「応!」とそれにこたえると言うことなんだとか。

この行列の道中、周りを見渡すと、多くの外国人観光客の方が道路沿いで写真を撮り、また近隣の会社の方も嬉しそうに見学されていました。時に缶ビールを片手に酔っぱらったおじさんたちが肩を組みながら、千鳥足でエイエイ、オー!と加わってきたり…… コリアンタウンでは若い世代から「マジヤバイ、すごくね?」的な声が聞こえきたり…… 新宿エリアの多様な魅力だと思いました。

予想以上の迫力!火縄銃の爆音

鉄砲組百人隊行列では、火縄銃を発射するスポットはいくつかあります。

皆中稲荷神社の境内の次は、西新宿プライムスクエア前です。皆中稲荷神社の境内の発射を見逃してしまった私にとっては、ここが火縄銃初体験。行列と一緒に歩いてきたところ、すでにかなり多くの人が見学できるスペースに座っていました。なんとか見学場所を確保したところで、鉄砲隊の皆さんが朝晩熱心に練習をしていたことや、音がとても大きいのでお年寄りや小さい子供たちは気を付けるように、ということなどを伝えるアナウンスが流れてきました。事前に説明があり、初めて見る人も安心してみることできると思いました。

いよいよ火縄銃の発射が始まります。
火薬が配られ、火縄銃から出ているひものようなものをくるくると回していると思って見ていると、弾込め、火縄付けの号令が入ります。

まずは、一番隊が「立ち放ち」という立って打つスタイルで発射。シャッターチャンスを教えてくれるのですが、写真を撮るのをうっかり忘れてしまうほどの爆音!想像以上に大きく、びっくりしました。泣いてしまう子供もいましたが、それも含めてほほえましい思い出になるかもしれません。
白い煙と火薬のにおいが、かなりの距離があっても感じられ、臨場感満載です。

次は、「腰放ち」で発射。腰のところで火縄銃を構えるスタイルです。なんとか撮影できました。

腰放ち

続いて、三番隊が「座り放ち」で発射。座り放ちは、地面に座って撃つスタイルです。

座り放ち

ただただ火縄銃の音に圧倒された西新宿プライムスクエアでした。

そして、次の会場である戸山小学校に到着。

火縄銃を撃つための準備をしているようです。

立ち放ち

 

前列が座り放ち

すばらしい太鼓!射撃演舞の迫力をどんどん増していってくれました。

戸山小学校での射撃演舞では、太鼓の音がどんどん場を盛り上げていき、火縄銃に火をつけてから発射までの時間に気持ちを高めていく演出のすばらしさを感じる余裕が出てきました。

最後は、メイン会場となる西戸山公園野球場です。
行列が到着するかなり前から多くの見学者が集まっていました。中には火縄銃の射撃演舞を日本各地で見に行っているというマニアの方も。

ここでは一斉発射や連射がどんどん繰り広げられました。さまざまなスタイルでの連射は見ごたえがあります。

最後に、組頭新宿区長の「エイエイ、オー」の勝鬨のあと、観客も一緒にこぶしを高らかに上げて成功を祝します。

観客も一緒にこぶしを上げる

 

そして、一行は皆中稲荷神社へと戻ります。

今年の鉄砲組百人隊行列を無事終えられた感謝をお伝えして、発射!

そこでお開きとなりました。

鉄砲組百人隊行列のあとは、皆中稲荷神社境内を散策。

祭りの午後の優しい陽ざし。のどかなひと時です。

皆中稲荷神社の境内では、スーパーボールやたこ焼きなどの屋台が家族連れでにぎわっていました。

コリアンタウン新大久保は映え要素が満載!

さて、会場の皆中稲荷神社がある新大久保といえば、人気のコリアンタウン。鉄砲組百人隊行列が終わり、少し時間があったので立ち寄ってみました。

街のいたるところにハングルの表記があります。歩いていくと、韓流グルメや韓流アイドルのグッズの店、韓国コスメの店など盛りだくさん。若い世代の人たちでにぎわっています。

そんな中、かわいい笑顔の看板につられて「ポポホットク」というお店へ。

「ホットク」と言う名前はなんとなく聞き覚えがあリますが、はじめていただきます。こちらではちみつホットクを購入。

熱々のおやきといった感じで、甘いはちみつにシナモンパウダーがエキゾチックに加わります。また大きめの木の実やナッツの歯ごたえも感じられ、良いアクセントに。熱々で身体に優しい感じです。韓国のお母さんの優しさ溢れる手作り感で、どことなく懐かしさも覚える味でした。

他に韓国海苔巻きやさらにカラフルなグルメもたくさんあり、一日歩いても飽きなさそうです。

鉄砲隊の伝統を守る心意気と新しい空気が同居。新大久保エリアはさらに楽しく!

鉄砲百人隊行列と一緒に動いてみて、火縄銃の発射の後、鎧姿の皆さんがお茶を飲んで休憩をしている間に、外国人観光客の方などと一緒に写真を撮ったり、おしゃべりしたり、また戸山小学校ではマスコットの同心くんも子どもたちと記念撮影したり、街の方との距離の近さを強く感じました。

この祭りを大切に思い、新宿区民の方とともに育てていこうという思いが溢れていました。

新宿は、東京の中でも国際色豊かなエリア、様々な立場の方がともに気持ちよく暮らす工夫が必要になることもあると思います。でも、子を思い、生活を慈しむ思いは皆同じ。江戸時代の鉄砲組百人隊は、太平の世になると収入のために、屋敷内に余暇を利用してつつじを栽培するようになり、このつつじが、やがて江戸名所図会などで江戸中に紹介され、また、錦絵などでもその素晴らしさが伝えられるようになったと言われています。あの火縄銃の迫力を感じると、そんな腕利きの武士たちが、つつじを慈しんでいる様子を想像し、何ともほほえましく感じます。

鉄砲組百人隊行列による火縄銃の射撃も、太鼓やほら貝の音とともに、エンターテインメントとして多くの人の拍手とともに迎えられているこの祭り。日本の方も、海外の方も、ともに笑顔で暮らせる街が実現するための勝鬨「エイエイ、オー」であってほしいと強く感じます。

勇ましく、勇壮でありながら、みんなの気持ちが通い合う国際都市新宿エリアの祭り「鉄砲組百人隊行列」。ぜひ次回はこの祭りを楽しんでみませんか。

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