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「寒中神輿錬成大会」新成人を乗せた神輿、冬の海へ|観光経済新聞

更新日:2021/7/26 Narai
「寒中神輿錬成大会」新成人を乗せた神輿、冬の海へ|観光経済新聞

2019年からスタートした、観光経済新聞のオマツリジャパンコラム記事連載!2021年も「お祭り」をフックに、旅に出たくなる記事の連載をして参ります!奇祭好き、ケンカ祭り好き、お神輿好き…等、様々なライターさんに記事を執筆いただく予定ですので、ぜひご覧ください♪(オマツリジャパン編集部)

新成人を乗せた神輿、冬の海へ

湘南・江ノ島といえば、言わずと知れた観光スポットだ。海水浴にウォータースポーツ、年末から始まる大規模イルミネーション、近年ではしゃれた飲食店なども増え、デートスポットの定番といったイメージもあるだろう。その江ノ島の海岸で日常と違った光景が繰り広げられる日がある。今回紹介する「寒中神輿(みこし)錬成大会」だ。この大会は名前の通り、寒さの中、神輿を担ぎ、心身を鍛錬することを目的とし、1年の神輿渡御の無事を祈願する、藤沢鎌倉神輿連合会の行事だ。

この日の神輿にはその年に成人を迎えた若者たちが乗る。皆で新成人を祝おうという、もう一つの目的があるのだ。そのため1月の成人式に近い日曜日に開催される。本来神輿に人が乗るのはご法度なのだが、この日だけは特別だ。新成人たちを神様級の扱いで祝ってやろうという心息気だろうか。

会場である片瀬海岸東浜には朝から4基の神輿が並び、担ぎ手と見物客であふれかえる。真冬の海だというのに担ぎ手はふんどし一丁の出で立ちだ。新成人を乗せた神輿は勢いよく冬の海へ。神輿側面に設えた金具をカチカチと鳴らすリズムに合わせ「どっこいどっこい!」「どっこいそぉりゃ!」と、相州に伝わる「どっこい神輿」特有の掛け声が威勢良く上がる。

棒の上に乗った新成人たちは屈強な担ぎ手たちに支えられ、意気揚々と相模湾の波の上を進んでいく。中には華やかな振袖姿で乗っている女性の姿も見える。大した度胸だ!

海中渡御が終わると、砂浜では温かい豚汁が用意されており、参加者だけでなく見物客にも振る舞われる。たき火で暖を取りながら冬の海でいただく豚汁は格別の味だ。

この時期の江ノ島は名物のシラスが禁漁期間に入ることもあり、正月の初詣シーズン以降めっきりと人出が減るそうだ。そんな中、この行事が江ノ島での冬の風物詩となっている。ここで神輿を経験した新成人たちが祭りの未来を担うようになることを願ってやまない。

 

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Narai
この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター

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