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奏×狂言-KATARIが2月10日(日)に湯河原で開催。日本の古典芸能の一つである「狂言」の新たな一面を体感してみませんか。

奏×狂言-KATARIが2月10日(日)に湯河原で開催。日本の古典芸能の一つである「狂言」の新たな一面を体感してみませんか。

2月10日(日)8時より「狂言」に音楽と映像が加わった、斬新な「奏×狂言」を楽しむことができるイベント「奏×狂言-KATARI 」が湯河原にて開催されます。

筆者は、いわゆる「伝統芸能」に分類される、「能」「狂言」には、興味がありつつも観る機会がありませんでしたが、今回の奏×狂言-KATARIプレイベントにご招待いただき、新たな世界の数々に触れることができました。

初めてでも分かりやすい「狂言」に、斬新な「奏×狂言」。伝統と革新が織り混ざった湯河原の新たな取り組みをご紹介します!

奏×狂言-KATARIとは?

奏×狂言-KATARIは、「狂言」と湯河原ゆかりの物語、映像、音楽をミックスさせた新しいエンターテイメント。伝統芸能を現代アレンジする新しい試みです。

その舞台を一言で表現するならば「温故知新」。古きよきものと新しいものの融合により、全く見たことのない舞台が作り出されていました。

そして、さらに加えるならば、「五感刺激舞台」。視覚はもちろん、聴覚がフルで反応します。舞台上で演ずる狂言者の動きから、自分の体に感じるものがパワフルに伝わってくる舞台でした。

能や狂言、歌舞伎や寄席・・・時代や内容も様々ですが、日本には素晴らしい無形文化財が数多くあります。

気になっている、いつか見たいと思っている、けれどもまだみたことがない、というあなたにこそオススメしたいのが、この「奏×狂言-KATARI」です。

能楽について簡単にご説明

約700年前から受け継がれてきた、「能楽」とは、「能」と「狂言」のことを指し、世界最古の舞台芸術といわれています。国の重要無形文化財に指定され、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。能楽である「能」も「狂言」も能楽堂の舞台で演じられます。

江戸時代では、庶民的なものであった「歌舞伎」に対して、「能楽」は、位の高い人々に愛され、庶民には手の届かないような状況で行われることが多かったようです。

また、「能」は平家物語や源氏物語といった物語や伝承話など、悲劇的なものも含むミュージカルのような内容であることが多いのに対し、狂言は、「コメディーオブサムライ」とも言われるそうで、終始笑いを生み出し、最後は必ずハッピーエンドという特徴もあります。

さらに、「能」は1時間程度以上の演目が多いのですが、「狂言」は30分以内なので、時間の面でも気楽に見に行けるものとなっています。

狂言について

狂言には「本狂言」と「間狂言」があります。

「本狂言」は主に能と能の間に演じられ、「間狂言」は、能一曲の中で演じられます。通常「狂言」と言えば、登場する2、3人の演者の、台詞と動きで観客を笑わせる喜劇である「本狂言」を指します。間狂言は、ひとりの場合が多く、一曲の能の中で、ナレーションの役割を果たしています。

平安時代の猿楽(狂言の前身)の笑いはかなり卑猥なものであったようですが、より上品な「笑みのうちに楽しみを含む」ような笑いを世阿弥により求められた狂言は、進化していきました。

湯河原と狂言

湯河原は鎌倉幕府を設立した「源頼朝」と深い関係があります。石橋山は頼朝と平家が戦った場所であり、狂言の題材について取り上げられてます。石橋山の戦いで大敗した頼朝は、土肥実平の手引きによって土肥の椙山に逃げたという話は有名で、「奏×狂言-KATARI」では、この歴史上の出来事を題材にした演目を楽しむことができます。

奏×狂言-KATARIの目玉のひとつ「光彫り」とは?

「奏×狂言-KATARI」では、「松の木」の光彫りも間近で楽しむことができます。暗闇に光る御神木は息を飲むほどの美しさです。

光彫りとは、作家「ゆるかわふう」氏がオリジナルで考案した、断熱材を素材としたアート作品。厚さ5センチほどの断熱材の厚みを変えて彫ることで、光をあてた時に、薄いところがより明るく、厚いところは暗い色になるよう陰影を作り出すことで表現します。

ゆるかわふう氏についてはこちら
http://www.yurukawafuu.com/

今回の舞台の背景となる梅の4枚屏風を描かれた日本画家「平松礼二」氏についてはこちら。
http://www.reiji-hiramatsu.com/

2月10日(日)は本物の絵を背景に狂言を楽しむことができる貴重な機会です。

狂言を楽しむために覚えておきたいポイントとは

おおよそのストーリーと狂言の楽しみ方のツボを、狂言師「大藏彌太郎」氏が丁寧にレクチャーくださいました。

ポイントは「想像力」です!

そう。想像力。

室町時代の言葉は分からないことも多い。けれど、およそのストーリーを事前に知り、その舞台上で醸し出される狂言師の振る舞い、言葉、発声、表情から、「想像」するのです。

観客側が試される、そんなエンターテイメントなのだと感じました。

幸い、今回の演目は2人が登場する舞台でとても分かりやすく、言葉の想像も容易で、現代でも「それ、あるある!」なネタだったので、後半は終始笑っていました。心の底から。初めてでも、狂言のことをほとんど知らなくても、です。

これはもしかしたら、海外の方が翻訳することなくそのままの言葉であっても狂言の舞台を楽しめるのでは?と淡い期待が筆者の中に生じました。国境を超えて、国内外を問わず多くの方にみていただきたいと思います。

ちなみに、緞帳(どんちょう)がないので、どこでおわったのかわからない、という人が多くいるとのことでしたが、「舞台上の人がいなくなったらおしまい」だそうです。

「音楽」「映像」「狂言」をミックスした奏×狂言!

最後にいよいよ「奏×狂言」の時間となりました。お題は「平家物語」より「那須与一」のあの有名な場面です。「船の上の扇を浜辺から射る」というものですね。

この「奏」が入った狂言は、「音楽」「映像」「狂言」を五感をフルにつかって楽しめる内容。舞台後方右手に設置されたスクリーンに映し出される映像には、ストーリーを知らない人にもしっかり届く内容が文字で映し出され、非常に親切です。

また、クライマックスの射る場面では、今まさに、射ぬかんとする与一が現れます。

ドキドキはらはらする展開の映像。

そして、そこに「音楽」という影響力。

最後は「終わってしまわないで」。心からそう思ってしまいました。

これは、ぜひ実際にご覧になって感じていただきたいと思います。

ライトアップされた作品の前で、大藏彌太郎氏が舞を披露

最後には、ゆるかわふう氏のアート作品が真っ暗な中ライトアップされ、大藏彌太郎氏がその前で舞をご披露。一人でも多くの方に、この「ため息のでるような美しさ」にふれていただきたいと思います。

筆者が最も感動したことの一つに、「あれだけ発声し、舞ったあとなのに、一瞬にして切り替わったあとに大藏彌太郎氏がしてくださった「解説」。その時の彌太郎さんの息が全くもって、突っ込みどころのないくらい、「整って」いらしたこと」があげられます。

飛び上がる、すり足をする、早足で動く、、、扇をひらひらと動かす、扇を自らの体の一部のように這わせる、、、それらの動きのどれもが指先足先頭のてっぺんまで意識が行き届いているのです。それらを完璧に演じての後の「普段使いの声の安定感」に、感動してしまった筆者でした。

また、印象的だったのは「狂言はみな、ハッピーエンドなんです」という言葉。

時代としては戦も多かった時代、それでもこの狂言というエンターテイメントに関わる時間は、いろんな心配ごとも忘れて「ただただここでは笑ってハッピーに」ということだったのでしょうね。

これは今もなお続く「芸能」の心ですし、これからもかわることはないのではないかと思いました。

奏×狂言-KATARIは2019年2月10日(日)開催

日時:平成31年2月10日(日) 午後8時開演(予定)
場所:湯河原観光会館3階大ホール(湯河原町宮上566
入場料:2,000円(中学生以下、65歳以上の方は無料)
チケット販売中!!【販売場所】湯河原町駅前観光案内所、湯河原温泉観光協会

内容:古より伝承される「狂言」に湯河原にゆかりの物語、映像、音楽を付けて現代アレンジし、生ライブするエンターテイメント。湯河原十景を描く日本画家「平松礼二」氏と、狂言師「大藏彌太郎」氏が、この地に伝承する「湯河原 土肥郷の武将 土肥実平」を甦らせる。

出演:狂言師 大蔵彌太郎 / 湯河原芸妓 紅緒 / 琵琶 鈴木公子
作品:日本画家 平松礼二 / 光彫り作家 ゆるかわふう ほか
問い合わせ先:湯河原町観光課 TEL:0465-63-2111

会場は温泉も楽しめる湯河原

会場までの道のりも、「足湯」ならぬ「手湯」がある湯河原駅、バスから観る湯河原温泉の老舗お宿やホテルの数々、など楽しみほっこりするポイントが盛り沢山です。

今回は2月10日(日)20時からの開催なので、少し早めに湯河原にいらっしゃれる方は、是非日帰り温泉など、湯河原を存分にお楽しみいただけたら幸いです。

2月10日(日)。ぜひ湯河原に。

伝統芸能はもちろん、温泉も街並みもお楽しみくださいね。

駅からこんなあたたかなシートがみなさまをお待ちしています。

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