令和も始まって3年目。ふとここまでの歩みを思い出すと、
上皇がいらっしゃる
疫病が流行り、アマビエをはじめ予言獣が復活、
牛乳余りで平安スイーツの蘇が復活し
現代の大仏ともいえるガンダムが横浜に立ち、
あべのせいめい(安倍晴明/安倍元首相の声明)で外出を控え、なんなら鎖国もして、
26年越しの神話が完結したり禁酒法が成立したり、
人里に蛇に怪鳥に熊に鹿、全裸中年男性があらわれたのも記憶に新しい。
お気づきだろうか。
今や日本は、古代中世のファンタジーに出てきそうな素敵国家になりつつある、といっても過言ではない。(多分)
令和の古代中世ファンタジー化が著しい昨今。
ならば次のトレンドは、やはり年末の劇場版も決まった「呪術」、そして二度目のアニメ化の「占術」ではなかろうか。
「卜」とは何か
「ぼく」とよむ、中国で生まれた古代占術を知っているだろうか?
獣の骨を焼き、その割れ方を読むことで神託を得、政治的判断を行うというのが大筋の内容ではあるが、
邪馬台国の卑弥呼に関する魏志倭人伝の記述にも「輒灼骨而卜、以占吉凶」(骨を焼き、割れ目を見て吉凶を占う)とあるように、結構古代アジアではメジャーな占いだったらしい。
これを記録したのが「甲骨文字」であり、要するに今我々が使う文字のルーツでもある。
そのなかでもウミガメの甲に占いの文様と四角い溝を彫り込み、その部分に棒を押し当てつつ焼き、
表からひび割れの様子を見て占うのが、今回取り扱う「亀卜」である。
日本でも奈良~平安時代に盛んにに行われ、陰陽術と双璧を為す神祇として行われた…らしいが、
現在は皇室の儀式や長崎県対馬に残るのみである。
皇位継承に伴う11月の重要祭祀(さいし)、大嘗祭(だいじょうさい)の中心儀式「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」で、神々に供える米を育てる地方を決める「斎田点定(さいでんてんてい)の儀」が13日午前、皇居・宮中三殿の神殿前で行われた。カメの甲羅を使った古来の占い「亀卜(きぼく)」の結果、東日本の「悠紀(ゆき)地方」に栃木県、西日本の「主基(すき)地方」に京都府が、それぞれ選ばれた。結果について、天皇陛下は皇居・宮殿の表御座所で、宮内庁の山本信一郎長官から報告を受けられた。
同日は祭祀をつかさどる掌典(しょうてん)職トップの掌典長が祝詞を読み上げた後、午前10時に神殿前に設けられた「斎舎(さいしゃ)」と呼ばれる施設に衣冠姿の掌典職員が入った。
亀卜は非公開。宮内庁によると、東京都小笠原村で捕獲され、長さ約24センチ、幅約15センチ、厚さ約1ミリに加工したアオウミガメの甲羅を桜の木をくべた火にかざす占いを実施した。ひびの割れ方から都道府県を決めたとされるが、宮内庁はどのような亀裂によって判断したか、詳しい方法を明らかにしていない。平成への代替わりでは、米の産地は秋田、大分両県だった。
産経新聞(https://www.sankei.com/article/20190513-HSXESR32DNOIVM4UIV5BZDFEMU/)
くわしいやりかた(?)
まずはウミガメを用意しようとおもったんですよ。
国内で取引が禁止されているウミガメの剝製(はくせい)をインターネットのオークションサイトに出品したとして、茨城県警が先月下旬、取手市の20代男性を種の保存法違反の疑いで書類送検していたことが、関係者への取材でわかった。ただ、出品の経緯を特定することは難しく、取り締まりには限界があるのが現状だ。
朝日新聞より(https://www.asahi.com/articles/ASLDK44GGLDKUJHB00B.html)
はい無理!! 守ろうコンプライアンス!!
今を生きる我々がなにも気にすることなく焼けるモノといったら、せいぜいパンケーキぐらいだ。
パンケーキリクガメというのもいるし、まあギリ「亀」としてやっていけるだろう(多分)
ということで、いつものパンケーキの材料を準備しました
気分だけでもウミガメに寄せていこうと思って、針金でこんなのを作ってみたり
卵一個と牛乳200ccぐらいにホットケーキミックス200gを合わせて生地を作ります。
弱火でバターを溶かしたフライパンに投入
周囲から呪術感足りなくない?との声が上がったので、西馬音内盆踊りの覆面をつけています。
気泡でふつふつしてきたらひっくりかえして
用意していたウミガメの型で生地を追加でのせていきます。
さらにひっくり返して数分…
ウミガメ模様のパンケーキが完成。甘い匂いが昼下がりのオフィスに漂う。最高。
いい感じのプレートにホイップクリームを添えて。あとは占うだけだ。
占ってみよう
ここまで書いてなんだけど、占い自体の読み方は実は、あまり記録が残っていない。
現在の皇室や対馬で行われているものも内容非公開だし、明治期に「対馬亀卜伝」という古書で記録がされたようだが、当然入手困難。
いくつかWEB上の記述を探したところ、
『ひび割れの尾が左曲りであれば「病凶」、右曲りで「病吉」、まっすぐで「悪」』
という内容をいくつか見つけた、もうそれを頼りにするしかない。(許してください)
実は私、頚椎にヘルニアを患っている。三年前に事故った時のMRIで発見されたが結構ヤバいところにあるらしく、もう笑うしかなくてついTシャツなんかにしてしまった。ユニクロのオンラインストアで買えます。「brouillard6171」で検索してみてください。
骨つながりでもあるし、今回はこの頚椎ヘルニアが今後どうなるのか、占ってみよう
うーん……
…そんなぶれてないし、「悪」? 。
やっぱ「悪」だな。 「悪」か……
まあ「病凶」「病吉」「悪」しか選択肢がない以上、半数以上はネガティブな結果っぽいので仕方ない。そういう意味では占った価値がある。少しだけ気持ちが楽になった。
きっと占術って元来そういうものだ。
せっかくなので、ホイップクリームとシロップたっぷりかけて、
この刹那の生を存分に味わっていこうと思う。
上げろ血糖値!削れ寿命!燃えろ俺の脳細胞!!
うわああああああ!健康な生活!!! 穏やかな老後!!!!!
うあああああああああああ!!
こうして書かれたのががこの記事です。
ということで、何故かとってもメンタル削られたけど、
亀卜(っぽいこと)は今を生きる我々でもできることが証明された。
証明されたといえば証明されたのだ。
おうちでできる古代占術。皆様も試してみてはいかがだろうか。
Tシャツも買ってね。