Now Loading...

京都 北野天満宮「梅花祭」芸舞妓の茶席

更新日:2021/3/6 佐々木 美佳
京都 北野天満宮「梅花祭」芸舞妓の茶席

京都 北野天満宮とは

北野天満宮は全国約1万2000社ある「天満宮」「天神社」の総本社です。
ご祭神は菅原道真。「学問の神さま」や「芸能の神さま」と崇敬されています。
境内には一つだけ願いがかなう「一願成就のお牛さん」という「なで牛」の像があり、合格祈願したりする参拝者がたえないため、今も黒光りをしています。
また菅原道真が梅の花をこよなく愛したため、境内には梅がたくさん植えられています。

「梅花祭」と芸舞妓による野点大茶湯

毎年2月25日はその道真公の祥月命日を偲び、芸舞妓さんたちによる茶会が行われます。
これは太閤秀吉が北野大茶湯を開いたという故事に由来しています。

朝10時にはじまる神事。
白梅・紅梅の小枝を挿した「紙立(こうだて)」という特殊な新撰(しんせん/お供え物)などが供えられます。

2021年は茶席を中止し、芸舞妓による献茶が行われました。

通常の年は上七軒の芸舞妓さんによるお茶席「梅花祭野点(のだて)大茶湯」が行われます。券を買うだけでも1時間以上の長蛇の列になる人気の行事です。
また宝物殿の特別公開もあります。

長時間並んだあと、席に座ると目の前には美しい芸舞妓さん。お茶のお点前を拝見し、お菓子とお茶をいただきます。少しだけなら芸舞妓さんにお声がけも可能です。

もし花名刺がもらえたらラッキー!舞妓さんなら「お金が舞いこむ」、芸妓さんなら「もっと舞いこむ(元舞妓)」と言われている縁起物です。お財布にいれておきましょう。

ゆっくりしたい…と、名残惜しい気持ちになりますが、次の人に席をゆずるのが粋。

また25日は毎月の縁日「天神市」も行われます。
一の鳥居から楼門までは露店が軒を連ね、満員電車の中を歩くような賑わいです。

なぜ25日なのかというと、菅原道真公のお誕生日が6月25日、薨去(こうきょ)された日が2月25日だから。

道真公に思いをはせながらおいしいものと梅の花を愛でてみてはいかがでしょうか。

梅花祭と梅花祭野点大茶湯(ばいかさいとばいかさいのだておおちゃのゆ)開催時間

毎年2月25日
10:00 梅花祭神事(祭典) 御本殿にて斎行
10:00~15:00 梅花祭野点大茶湯

梅園とライトアップ

梅園には50種類、1500本の梅が咲き誇ります。

土日には猿回しなどのイベントが行われることも。
また梅園のライトアップもおすすめ。
境内にある350の石燈籠や250の釣燈籠にも灯りがともります。

梅苑公開 1月下旬~3月下旬
ライトアップ 2月26日~3月14日の金土日

北野天満宮

〒602-8386 京都市上京区馬喰町 北野天満宮社務所
TEL:075-461-0005 FAX:075-461-6556
https://www.kitanotenmangu.or.jp/

島原太夫による梅花祭ツアー

コロナにより行事が中止のため梅園だけでも…と思っていたら、島原太夫の葵太夫による「梅花祭ツアー」はあると判明。一の鳥居で参加者と合流し行ってみました。

太夫と一緒に参道を歩いていると、芸舞妓さんによる茶席がなかったこともあり、せめて一目見ようという参拝者さんたちの視線があちこちからそそがれます。

「舞妓さん」「芸妓さん」という声が聞こえますが、本当は「太夫さん」か「こったい(公家言葉)」が正解。本来は太夫である証の緋色の衿が見えるはずなのですが、珍しいマスク姿のため、この日は見えないことも。それでも芸舞妓さんと見分けがついたら京都通です。

太夫によると、普段のときは外国人の方から声をかけられたり、天神市の屋台が立ち並んでいる大勢の中を歩くのは大変なのだとか。

そうして参加者のひとりひとりとお話しをしながら、のんびりと境内に進みます。

まずは本殿にお参り。
祝詞を心の中で唱えられているそうなので、シャッターチャンスが結構ありました。

通常のときは舞妓さんの茶席の券をいただいて、このあとはお茶席へ。
今回は境内をそぞろ歩き、梅園へと移動しました。

何度か梅花祭のときや梅園公開のときに来たことがあるのですが、こんなに青空で梅の咲き具合もばっちりの時に来たことはありません。

葵太夫は晴れ女だそうで、この日も見事な青空の中、寒さに凍えることもなく梅の花を楽しむことができました。

2021年、いつもの梅園と違ったのは見晴らし台が出来ていたこと。
梅の花を上から一望できるのには感動。

こんな感じで梅の花と青空の下で撮影できます!

芸舞妓さんのお茶席がなく残念でしたが、その代わりに太夫さんと静かな梅園を満喫できました。(さらにランチやカフェで一休みもあります!)

もし梅の花が咲いていない年でも、毎月変わる髪飾りで季節を感じることはできますね。

島原太夫による梅花祭ツアー問い合わせ

末廣屋(司事務所)

〒600-8825京都府京都市下京区嶋原中之町115-16-101
司太夫 Twitter 090-9611-7751 [email protected]
葵太夫 Twitter Facebook Instagram Stores [email protected]

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
毎日「京都散歩の旅」なカメラマン。
奈良・吉野アンバサダー。観光経済新聞、楽天トラベル等を執筆。聖地と舞が好き。民俗芸能や瀬織津姫研究中。
instagram @kyoto.photographer
https://earth-traveler.com/

オマツリジャパン オフィシャルSNS

あわせて読みたい記事