Now Loading...

東北6祭りが山形に集結!「東北絆まつり2021」の豪華な展示をご紹介

東北6祭りが山形に集結!「東北絆まつり2021」の豪華な展示をご紹介

東日本大震災から今年で10年。鎮魂と復興を願い始まった「東北絆まつり」も東北六魂祭から通算して10年目である。今回は「絆の火を灯す」と題して行われ、東北各県を代表する6つの祭りの衣装や道具の展示とともに、大学生のSNS企画やブルーインパルスの写真展示・飛行なども行われた。私は今回、東北6祭りの展示を拝見させていただき、東北のお祭りは各県それぞれの個性があり、それが脈々と現在までつながっていることを知ることができた。今回展示で紹介されていた祭りは以下の6つだ。これらの展示の様子を中心にご紹介する。

・福島わらじまつり
・仙台七夕まつり
・山形花笠まつり
・盛岡さんさ踊り
・秋田竿燈まつり
・青森ねぶた祭

福島わらじまつり、日本一の大わらじ

「東北絆まつり2021山形」の展示は、山形市役所の屋外スペースを使って行われた。山形市役所は山形駅から徒歩20分ほどのところにある。静かなビル街でお祭り?と思いながら、現地に到着すると、巨大なわらじが「どん!」と置かれており、会場の場所をすぐに見つけることができた。これが、1県目・福島わらじまつりで実際に使われる日本一の長さを誇る12mの大わらじだ。

このわらじの存在感は別格で、道ゆく人にとって「何やっているんだろう?」と関心を持つきっかけになったことだろう。福島県のわらじ祭りは、例年8月の第一金曜日~日曜日に行われ、日本一と称される12mのわらじが練り歩く。わらじの奉納を行うことで、健脚や旅の安全を祈願するなどの伝統があるようだ。

福島わらじまつりの詳細はこちら

ブルーインパルスの紹介

入り口から会場に入ると、市役所の建物のガラスには、ブルーインパルスの紹介が!空中を飛行する迫力ある様子が写真で伝わってくる。今回、東北絆まつり2021で披露されるブルーインパルスは、2021年5月23日(日)の14:30~15:00の日程で飛行を行った。東日本大震災の復興とコロナ収束への願い、医療従事者への感謝の思いを込めて行われたようだ。

見逃してしまったという方は、遠目からであるが、Youtubeのライブ配信でその時の様子を振り返ることができる。

大画面で東北6祭りの映像が見られる

さて、会場入ってすぐのエリアでは、大画面で東北の6つのお祭りに関する映像を大画面で見ることもできた。お祭りの臨場感が伝わってくる映像だ。

さらに奥に進むと、福島わらじ祭り以外の東北6祭りのうち5つを紹介するコーナーがあった。

仙台七夕まつり、七夕飾りの目玉「吹き流し」を展示

こちらは仙台七夕まつりで使われる「吹き流し」という飾り。織姫伝説に登場する織り糸が垂れ下がっている様子を表現したもので、七夕飾りの大きな目玉の一つとされている。このお祭りは伊達政宗の時代から続く伝統行事で、毎年200万人以上が仙台を訪れて仙台市内を彩る笹飾りを楽しむという。開催日は毎年8月6日〜8日とのこと。

仙台七夕まつりの詳細はこちら

山形花笠まつり、山形が詰まった華やかな衣装

仙台七夕まつりの紹介の横では、山形花笠まつりの紹介が行われていた。2種類の衣装が展示されており、写真中央の2つのピンク色の衣装が山形県を流れる「最上川」が描かれたもので女性用だ。一方で、写真左の黒い衣装は男性が着用するもので、山形県の花である「紅花」をあしらっている。起源は諸説あるが、土木作業時の土突き歌が元になり、蔵王の観光PRとともに広まったとも言われる。開催日は毎年8月5日~7日である。

山形花笠まつりの詳細はこちら

盛岡さんさ踊り、起源は鬼退治!?

また、その隣には、盛岡さんさ踊りの華やかな衣装も展示。岩手県の県名の由来でもある「鬼の手形を押した石のある場所」と言われる三ツ石神社の鬼退治伝説がこの踊りの起源だ。衣装の腰帯には悪魔を追い払う意味があり、花笠をつけるのは鬼退散の報告の際にレンゲの花を供えたのが由来とも言われている。開催日は毎年8月1日~4日だ。

盛岡さんさ踊りの詳細はこちら

秋田竿燈まつり、竿燈を持ち上げる妙技

その奥には、秋田竿燈まつりで使われる迫力ある竿燈!一番大きい大若(おおわか)という竿燈が2つ展示されており、長さは12m、提灯の数は46個だ。これを実際の祭りでは片手で持ち上げるというので、その妙技にはびっくりだ。力四分、技六部と言われるぐらい絶妙なバランス感覚が必要である。この祭りは真夏の邪気を払うねぶり流し行事として江戸時代の宝暦年間に始まったと言われる。開催日は毎年8月3〜6日だ。

秋田竿燈まつりの詳細はこちら

青森ねぶた祭、大迫力の大型ねぶた

展示の一番奥にあるのが、青森ねぶた祭で使われる大迫力の大型ねぶた。今回は1つのみの展示ではあるが、祭りの本番では22団体の大型ねぶたが囃子やハネトとともに練り歩く。今回展示されているものは、「風神雷神」をテーマに作られたもので、五穀豊穣や邪気を追い払うなどの意味が込められている。青森ねぶた祭はもともと七夕まつりの灯籠流しの変形と言われており、光に照らされた造形が美しい。祭りの本番は、毎年8月2日〜7日となっている。

青森ねぶた祭の詳細はこちら

東北には、華やかで多彩なお祭りがたくさん

今回の展示を一通り見て、東北には改めて華やかで多彩なお祭りがたくさんあることを実感した。これらの祭りの開催日程は8月上旬となっている。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、どこまで実施できるか定かではない。しかし、この素晴らしい伝統の存続を考えるべき今、東日本大震災の復興と合わせてこのように展示されるのは良い機会と感じた。最後に、もう一度これらの祭りのURLと開催日程をまとめておく。

・福島わらじまつり (毎年8月第一金曜日~日曜日):https://www.waraji.co.jp
・仙台七夕まつり(毎年8月6日〜8日):https://www.sendaitanabata.com
・山形花笠まつり(毎年8月5日~7日):http://www.hanagasa.jp
・盛岡さんさ踊り(毎年8月1日~4日):http://www.sansaodori.jp
・秋田竿燈まつり(毎年8月3〜6日):https://www.kantou.gr.jp
・青森ねぶた祭(毎年8月2日〜7日):https://www.nebuta.jp

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
日本全国500件以上の獅子舞を取材してきました。民俗芸能に関する執筆、研究、作品制作等を行っています。

オマツリジャパン オフィシャルSNS

あわせて読みたい記事