Now Loading...

【2018年情報】お江戸・新宿 紺屋めぐり!染物職人の技を工房で見れる貴重な機会!体験教室も!

更新日:2021/7/12 イケちゃん
【2018年情報】お江戸・新宿 紺屋めぐり!染物職人の技を工房で見れる貴重な機会!体験教室も!

「染の街」新宿区。染色業が盛んな早稲田から高田馬場、下落合、中井にかけたエリアにて、染色に関する工房の見学や体験を楽しめる「紺屋めぐり」が開催されます。

201810/24(水)~11/4(日)にかけて行われるこのお祭りは、友禅、小紋、刺繍、湯のしなど、染色13業種20工房にて染物の奥深さに触れることのできる貴重な機会。

同じく新宿区高田馬場を拠点とするオマツリジャパンが、主催者にこのお祭りの楽しみ方や見所をお聞きしました!

紺屋めぐりではなにを見学・体験できるの?

一言に「染物」と言っても、様々な工程を経て完成へ至り、業種によって行われる作業も様々。例えば友禅の工房では精緻な筆使いで柄が描かれ、刺繍の工房では極限の集中力の中で縫いつけが行われます。

それぞれが違った工房で行われますが、「紺屋めぐり」では新宿区エリアの染色13業種20工房を同時期に一般開放するため、出来上がりまでの工程を一気にたくさん見られる貴重なチャンスなんです。


出展:新宿区染色協議会

初めてでも大丈夫!オススメの楽しみ方をご紹介!

どこもオススメではありますが、初めての方でも分かりやすいものをピックアップ!まずはこちらをとっかかりに、染物の世界に入っていくのはいかがでしょうか。

おかめ工房(10/24-10/28)

西武新宿線「中井」駅近くのおかめ工房さんでは、琉球王国の頃から受け継がれている、伝統的な染色技法「紅型」について学ぶことができます。実際に体験する機会も用意されています。
http://okamekobo.jp/

二葉苑(10/24-10/28)

同じく「中井」駅近くの工房。江戸更紗や江戸小紋などの江戸時代より伝わる染色技術について知ることができます。期間中には限定でカフェもオープン。創業98年の老舗工房です。
http://www.futaba-en.jp/

富田染工房(10/31-11/3)

こちらは早稲田方面、都電荒川線の「面影橋」が最寄り。江戸更紗や江戸小紋などについて知ることができます。何千枚もの型紙を持つ工房。型染め体験なども。
http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/shoko/dentokogei/japanese/taiken/detail02.html

染の高孝(10/31-11/3)

高田馬場駅から徒歩10分弱のこちらの工房では貴重な「墨流し」の実演などを生で見ることができます。ハンカチ、ショール、帯揚げなどの体験も用意されています。
http://www.some-no-takako.jp/

幾久清(11/4)

東京メトロ東西線「早稲田」駅近くの「幾久清」さんでは紋章上絵の実演を見ることができます。11/4の1日だけですので、どうぞお見逃しなく。

「紺屋めぐり」の期間は10/24(水)~11/4(日)と長め。最初の頃に気になる工房に行ってみて、それを起点に前後の段階を知っていくのも楽しみ方の一つとのことです。

スケジュールはこちら!予定を組むだけでも気分が盛り上がってきますね!

スケジュール
出展:新宿区染色協議会

工房にお邪魔!湯のし職人、吉澤さんの技を見せてもらった

「湯のし」とは、反物に蒸気を当ててシワを伸ばす作業。仕立ての直前に行われ、仕上がりの良し悪しを大きく左右する重要な役割です。今回は88年続く「吉澤湯のし加工所」の三代目、吉澤敏さんにお話を聞かせていただきました!

工房は西武新宿線「下落合」駅近く、綺麗なマンションの1階にあります。工房は西武新宿線「下落合」駅近く、綺麗なマンションの1階にあります。

蒸気が立ち上る工房内は10月でもムワっとした熱気と湿気に包まれ汗が出ます蒸気が立ち上る工房内は10月でもムワっとした熱気と湿気に包まれ汗が出ます


ものすごいスピードでミシン縫いを行う吉澤さん

長い生地はいちど頭の上を通り…長い生地はいちど頭の上を通り…

吉澤さんの手元で広げられ…吉澤さんの手元で広げられ…

スチームアイロンの役目を果たすローラーを通り、シワ一つない状態に!スチームアイロンの役目を果たすローラーを通り、シワ一つない状態に!

こちらはシワを伸ばした生地を…こちらはシワを伸ばした生地を…

すごいスピードでぐるぐると巻いて…すごいスピードでぐるぐると巻いて…

一本にまとめるための機械でした!一本にまとめるための機械でした!

弊社代表の加藤も着物に袖を通させてもらい弊社代表の加藤も着物に袖を通させてもらい

重量感や肌触りを体験させてもらいました重量感や肌触りを体験させてもらいました

湯のし職人の吉澤さん、ありがとうございました。湯のし職人の吉澤さん、ありがとうございました。

すこし見せていただいただけでもこんなに沢山の新しい発見が!他の工房での作業もきっとまだ知らない職人技に出会えると思うとワクワクします!

紺屋めぐり参加工房が一堂に介する「染職人の感謝祭」も開催

紺屋めぐりの2週間後、201811/17(土)・11/18(日)には神楽坂毘沙門天 (善國寺)にて「染職人の感謝祭」も行われます。

本堂の下では代表的な江戸小紋、江戸友禅、 その他手描き染色を展示。外のテントでは、袱紗、巾着、半襟、手拭いなどの着物に関連する小物を販売。

「紺屋めぐり」で気になる工房ができたら、こちらに改めて参加するのもおすすめです。着物でお越しの方には「会員手作りの半襟」のプレゼントも!

染め職人の感謝祭
出展:新宿区染色協議会

新宿で染物を通じて日本の技に触れる機会。この秋はぜひ紺屋めぐりへ

新宿区で染物が行われるようになったのは大正時代。染物はもともと日本橋あたりで盛んに行われていましたが、川の下流が汚れたことや関東大震災の影響を受け、神田川の上流にあたるこのエリアに移動してきました。
最盛期には300軒を超える染色関連の工房が軒を連ね、昭和30年代まではこのエリアの職人たちが神田川沿いで水洗いをする光景がよく見られたとの事です。時代が移り変わるに連れて数こそは減ったものの、この地の染物は東京の染を愛する人々に支えられ続け、現在も東京の伝統的工芸品として文化的・技術的価値を受け継いでいます。

そのような歴史的にも価値ある地場産業を地域の方に認知させ、生の職人の姿を見て親しんでもらいたいという思いを込めて開催されるのが「紺屋めぐり」です。
初期には4つの工房にて小規模に開催していたとのことですが、地域すべての染物関連工房を巻き込むことで、染物を一気に楽しめる全国唯一のお祭りに成長させました。
職人さんと会話ができるような機会もあり、染物について広く深く知ることのできる貴重なチャンス。この秋は新宿区で日本の技に触れてみませんか?

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
阿波おどり、新居浜太鼓祭り、宇出津のあばれ祭りなどが好きです。

オマツリジャパン オフィシャルSNS

あわせて読みたい記事