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【悲報】修羅の国の鬼をナメると痛い目をみる!?福岡・星野村「こっぱげ面」で恐怖体験!

2023/9/4
2024/3/5
【悲報】修羅の国の鬼をナメると痛い目をみる!?福岡・星野村「こっぱげ面」で恐怖体験!

どうも。「威勢だけは一人前」でおなじみの奇祭ハンターのまっくです。今回は福岡編(27県目)。「最恐の祇園祭」と噂される福岡県は星野村のこっぱげ面をご紹介。

これまで数々の修羅場を経験してきた奇祭ハンター始まって以来の大ピンチとそこで得た貴重な教訓とは一体!?君はまだ、修羅の国に生息する鬼の本気を知らない!

満天の星で知られる星野村に到着


友人に車を出してもらい、福岡市から車で移動すること約2時間以上。福岡県八女市の里山、星野村に到着。

星野村は標高が200~1,000mにおよび、総面積の84%を山林が占めるという緑豊かな里山だ。山の斜面に作付けされた茶畑は高級玉露の生産で知られ、その美しい棚田の景観もあって「日本の里100選」に選ばれている。また、標高が高くて人口密度が低いため、満天の星を堪能できるスポットとしても近年人気なのだ。

こっぱげ面とは何ぞや?

こっぱげ面とは、起源ははっきりしないが約250年前から伝わる祇園祭(ぎおんまつり)で、農作物の害虫被害や梅雨時期の水害を消滅させるために始まったとされる。祭りでは「こっぱげ面」が青竹を振りかざして村内を暴れ回るのだ(ちなみにこっぱげとは古い面のこと)。

7月11日に長尾の天照御祖神社(あまてらすみおやじんじゃ)、7月15日に的別当(まとべっとう)の素盞嗚神社(すさのおじんじゃ)、7月14日・15日に三坂の祇園神社の3か所で行われる。今回は7月14日の三坂の祇園祭にお邪魔した。

人が集まってきて、いよいよ始まるかと思いきや。まずは一杯飲んでから。

いかにも体力がありそうな屈強な若者が鬼面を装着。どうもこの地区のこっぱげ面は赤鬼、青鬼の二体のようだ。

!!!
はい。衝撃映像キターーー!!!

いや、ちょっと待て。あの青竹、中にスポンジが入ってるとかではないよね?いかにも先日、新鮮な青竹をそのままぶった切ってきましたって青さだけど、いや、問題は……厄除けのためとは言えバカに太くない?鈍器?鉄バットぐらいの太さだけどもうちょっと細い竹とか、木の棒とかさぁ……。

しかし、大体においてすぐに相手をナメてかかるのがぼくの悪いクセ。
(くっ、どうせこんな古い神事、か、形だけに決まってるわ! 笑止!!!)

いよいよお祭り開始の前に、氏子のみなさん関係者一同でパシャリ! この後、鬼が野に放たれ、想像以上に大変なことになる。

鬼たちが家々を回り、人々をぶっ叩く!

さ、いっちょやりますか!と、不敵な笑みを浮かべる二人。
(ふ。やれるもんならやってみろ、令和キッズども。こちとら昭和世代、薩摩ホグワーツでも何でもかかって来いやぁぁぁ!!!アグジヴォァ!!!!)

その時である。鬼の姿を見るなり「げ。やべ、今日祭りの日だった!」と表情を浮かべた後、小学生が本気で遁走。全力疾走する女児の姿を久しぶりに見たよ。ちょ、ちょっとだけ嫌な予感がしてきた。こ、これってひょっとしてガチなやつ?

しかし、毎回性懲りもなくすぐにナメて魔王ムーブに走るのがぼくの悪いクセ。
(ふ、ふん。所詮、あやつはまだ子ども。極度の怖がりだったに過ぎんわ!カカカ)

ほ、ほらね。最初は不安そうに見ていた男の子も、このように和やかにバシンとお清めの一発。
(ほっ。やはり形だけか。何だよ、ビビらせんなよ。ま、最初から俺は全部お見通しだったけどね☆)

と、油断していたら大人には一切の容赦なし。国家権力の象徴たる制服に身を包んだ警察官を、青竹のフルスイングが背後から襲う。やがて遅れて山里にこだまする絶叫。「いでぇぇぇぇ!!!!!!!」

鍛え抜かれた強靭な体を持つ警察官でさえ、膝から崩れ落ちる鬼の強烈な一撃(やはり暴力。お清めという名の圧倒的暴力)。聞けば、鬼役の若者は元高校球児だという。道理でスイングがキレイなわけだ。ちょ、ちょっとそれを先に言ってよ~。

(どうする?いや、お前なら大丈夫だ。恐怖を捨てろ、前をみろ。引けば老いるぞ、臆せば死ぬぞ)

戦況を見誤るのは愚の骨頂。ふっ、ここは潔く撤退させてもらう。奇祭ハンター、初めての取材中止を決断(この間、0コンマ3秒)。あえて断言しよう!人生において逃げることは決して恥ではないと。

【―――今回の記事はここまでです。ご精読ありがとうございました―――】

(職務放棄?ふん、画面の前で何とでもほざくがいいわ!自分のことも大事にできない輩に、他人を大切にする資格なんてないんですよ!!)

なんて挙動不審にオロオロしていたから、速攻で目をつけられた!もちろん逃げ出すが、だって里山だもの。視界をさえぎるようなものなんて周りにないから、すぐに見つかる。

(く。地理的状況は向こうが圧倒的優位。いや、大丈夫だ。この距離ならまだ余裕で逃げられる。ふっ、いかに九州男児といえど、取材放棄ダッシュをナメんなよ!これ以上捨てるものがない者の本気を見せてやる!くわぁ!!!)

って、調子に乗っていたら死角からもう一体がぬっと姿を現し、にちゃあとした笑みを浮かべる。

「いつから錯覚していた?鬼が一体だけだと?」
「ば、馬鹿な。鬼はに、二体いただとぉぉぉ!?」(いや、あなたさっき写真撮ってましたよね?)

チェストォォォ!!!(うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)

【―――取材者の体力と気力が回復するまで少々お待ちください―――】

謎解きはケツ叩きのあとで

どうやら三坂の「こっぱげ面」は鬼二体と獅子舞二体がセットで、各地域の家々を回るというのが基本的なフォーマットのよう。獅子は噛まれた部分が良くなるご利益があるという(結局、近づく度にバシバシとお尻や膝の裏をシバかれました)

鬼の出現を知らせる狼煙代わりに花火が上げられた。

さすがの鬼も人生の先輩たるご老人たちには優しい。

一軒一軒、家の軒先で歓待を受ける鬼たち。この辺り、昔ながらの祭りの姿という感じがする。

女性でも分け隔てなくお清めの一発!もっとも昔からの顔見知りか、実に和気あいあいとしたムードでした。

今回は金曜にお邪魔したが、翌日の土曜は的別当の素盞嗚神社のこっぱげ面で、小学校にも鬼が差し向けられるという。小学校の校庭にこだまする子どもたちの絶叫が容易に想像できる。「授業中でも容赦なく襲ってくるので子どもの頃、本当に怖かったです」とは、地元出身者の証言。

いかがだったろうか、今回のレポートは。少々情けない姿をお見せしてしまったような気もするが、賢明なる読者諸君は「勇気ある取材だった!」と、魂の拍手喝采を送っていただけるものと信じたい。そして、最後にこれだけは言わせてもらおう。

「ぶっ叩かれるときはお尻を素直にスッと差し出したほうがいいよ。怖がって変に逃げて、ひざの裏や脛に当たったほうが余計に痛いし、あとで青アザになるから」(実際、取材後にサウナで確認したらしっかり青アザができていました)。
これ、人生で一生役立つ奇祭ハンターからのアドバイスな。

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