世界遺産「毛越寺」のお祭り
岩手県平泉町にある天台宗別格本山「毛越寺(もうつうじ)」。2011年に近隣の中尊寺などと共に世界遺産に登録され、話題となっていたお寺です!この毛越寺で毎年6月20日から7月10日の間に行われているお祭りがあります。「毛越寺あやめまつり」です!
毛越寺は850年(嘉祥3年)に慈覚大師によって創建されたと伝わるお寺で、奥州藤原氏の時代には浄土思想を取り入れた見事な伽藍を形成していたとされています。「夏草や 兵どもが 夢の跡」と松尾芭蕉に読まれている平泉ですが、かつての栄光ある遺構を境内の中で見ることができます。それでは山門をくぐり、境内へ入って行ってみましょう!
山門を抜けると、正面に現れるのは本堂です。ご本尊の薬師如来様に手を合わせ、お祭りが行われている奥へと進みましょう!
浄土を思わせるような満開の花菖蒲
境内の中心にある大泉が池です。かつてはこの池に橋が架かり、存在していた奥の寺院施設へと行けるようになっていたんだとか。悠久の歴史を感じますね。
池に沿って進むと、見えてきました!あやめまつりの会場です!
慈覚大師を祀る開山堂の前に広がる花菖蒲園。300種、3万株にものぼる花菖蒲が咲くとされ圧巻です!
花菖蒲が咲き乱れる様子は、まるで極楽浄土を表現しているかのよう。見るものを癒してくれますね!
青、紫、白など、カラフルに花菖蒲が咲き誇ります!
一輪ずつ、注目してみて見るのもおすすめです。300種も種類があるので、花の付き方や色、筋の入り方などが思い思いに違い、見応えがあります。ぜひお気に入りの花菖蒲を探してみてください!
白い花に紫と黄色が映える、珍しい花菖蒲もありました!
いろんな色の花菖蒲が交じり合いながら咲きます!
写経体験ができる!
あやめまつりの期間中は、写経写仏会も開催中!奉納料1000円で体験することができます!
写経写仏会の会場は、花菖蒲園の奥にある開山堂です。開山堂の右手にある受付へ行き、申し込みましょう!
体験の申し込みを行うと、お坊さんにお浄めをしてもらえます。お香を手に渡してもらいすり合わせ、手を体中に回し香りによって浄めたら準備OKです!
一礼をして、開山堂の中へ入ります。入ると大師像がお出迎えしてくれるので合掌。受付で決められた席へと座ります。開山堂内は静かで、自己と向き合う時間へと入れそうです。
なお今回は写経体験を選びました!お経が書かれた紙に写経用紙を重ね、なぞるようにお経を書いていく形式です。
2枚を重ね合わせるとこんな感じになります。薄っすらとお経の文字が見えますね。今回書かせていただくのは「延命十句観音経」と言うお経で、感染症対策も考え、10句・42文字と短めのお経になっています。短くはあるのですが、その功徳は絶大!「治る見込みがないと医者に見離された重病人が、この教典を千回唱えたら、奇跡的に回復したという不思議な功徳(出典:毛越寺の説明)」があるなど、今の時代にありがたいお経なのです!ありがたさを感じながら、早速筆ペンで書き進めて見ます!
集中して10分程でしょうか、お経を書き終えることができました!慣れない筆ペンなので序盤は難しい部分もありましたが、薄っすらと見えている文字のおかげで割とスラスラ書くことができました。自分で書いた文字を見つめ心の中でお経を唱え、終わりましたら堂内中央に納めて開山堂から出ましょう。出る際に合掌一礼することも忘れずに!
限定御朱印がもらえる!
筆ペンなどを受付に戻しに行くと、そこで限定の御朱印をいただくことができます!薬師如来の力強さに、花菖蒲のかわいらしさが相まった素敵な御朱印ですね!
なお山門近くの札所では、毛越寺限定の御朱印帳が販売されています!花菖蒲も描かれた、このお祭りにぴったりの図柄です!
また通常の御朱印は、札所に御朱印帳を預けることで書いていただくことができます。奉納料は300円です。
毛越寺あやめまつりは7月10日まで開催されています!ぜひ満開の花菖蒲の見学、そして写経写仏の体験をしに毛越寺へ来てみてください!
毛越寺拝観時間:午前8時30分〜午後5時
アクセス
公共交通機関の場合:東北新幹線が通る一ノ関駅から平泉駅まで2駅で9分。平泉駅から毛越寺まで徒歩8分。
お車の場合:盛岡駅から東北自動車道経由で約70分、仙台駅から東北自動車道経由で約80分。有料駐車場あり。