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「ねぶたの跳ね方」講座!中野でも青森でも、参加方法を覚えてみんなでラッセラー!

更新日:2020/5/20 リエコ
「ねぶたの跳ね方」講座!中野でも青森でも、参加方法を覚えてみんなでラッセラー!

8月初頭に開催される、日本を代表する火祭り「青森ねぶた」。青森県には弘前ねぷた、五所川原立佞武多(たちねぶた)、それ以外にも各地にねぶた・ねぷたと呼ばれる祭りがありますが、青森市で開催される「ねぶた」は衣装を着れば誰でも参加できるのが魅力。

ねぶた運行に参加して、踊ることを「跳ねる」、その参加者を「跳人(はねと)」と言います。地元の方が普通に使う「跳ねる」という言葉。最初は専門用語に感じますが、一度体験すれば、まさに「踊る」ではなく「跳ねる」!この意味を体感するため、「なぁも、跳ねなばまいねぇ!(あなたも、跳ねなくてはいけませんよ!)」

青森で熱くて寒い新婚時代の数年間を過ごし、関東に越してからも家族全員がマイ衣装を完備している私が、青森ねぶたの跳ね方をお伝えします。

これから冬を迎えるこの時期に読んで、来年夏の本番には青森へGO!

1.祭りの前から楽しむべし!

ねぶたの時期が近づくと、青森市湾岸の「青い海公園」には大型ねぶた22台の制作小屋(ねぶた小屋)が立ち並びます。祭りの時期には周辺に屋台も立ち並び、隣接する資料館「ねぶたの家 ワ・ラッセ」では素晴らしい展示が見られます。

ねぶたファンはこのねぶた小屋が大好き。各地のイベント遠征時にも立てられるねぶた小屋を見ると、「来たァァァァァァ!」と心じゃわめぐ(心がうずうずする)のです。まさに「ねぶた萌え」。さあ、出陣の準備です!

2.衣装をゲットすべし!

ねぶたの時期、青森市内には数件の洋品店、呉服屋さんなどでねぶた衣装を借りることができます。値段は4000円前後でレンタルでき、足袋やわらじなどは別料金で購入します。衣装はこんな感じ。

Special Thanks サンロード青森

花笠をかぶるのが正装になります(私は青森で花笠を購入し、新幹線で持って帰りました。帰り道もお祭り気分!)。

どうやって着るの?心配ご無用。レンタルすれば着替え場所で着付けをしてもらえるので、初めてでも安心。ベテランさんの着付けは激しく跳ねても着崩れしづらい。男子は荒々しく豪快にしたり、長めにして重厚に。女子は丈を短めにしてキュートにしたり、くるぶしまで隠してしっとりと。お好みのスタイルを伝えてくださいね。

3.わらじはしっかり結ぶべし!

最近はスニーカーで参加する人もいますが、正式にはやはり足袋&わらじ。手拭いを引き裂いた紐でしっかりくくってください。履きなれないわらじ。紐がほどけたり、パカパカして動きづらいので、しっかり結んでください。

4.荷物は最低限に。財布は小さいのを持つべし!

衣装レンタル会場では荷物も預かってくれるので、「やっぱり跳ねたい!」と当日行ってもOK。ただ、貴重品だけは自己管理です。

跳人は↓のような小さなポーチを持つのが鉄則(衣装とは別売り)。

携帯を入れると結構パンパンなので、財布は小さいものを。私のおススメは、フェスの必須アイテム、ジップロックです。クレジットカードなど大事なものを入れ、お札は出しやすいように1枚ずつ畳んで屋台ですぐ出せるようにする(これ重要)!

荷物は小さくして、身軽に、高く跳べ!

5.跳ね方を習うべし!

ねぶたの跳ね方はとても簡単。右右、左左と、ケンケンする要領で跳びます。

中心線を超えてステップで踏むこと、2ステップ目、4ステップ目で浮いている足を外に蹴り上げるとそれっぽい感じになります。

これじゃわからないよ!そうでしょう。でもこれも心配ご無用。レンタル衣装屋さんで軽くレクチャーしてもらえますし、その辺の人に聞いてみると喜んで教えてくれます。ついでに津軽弁にも触れ、地元との交流を楽しんでください!ニューカマーには輪になって跳ねてくれる優しい団体もあります。

かでで跳ねだら、みんなケヤグ(一緒に跳ねれば、みんな友達!)

6.大きな声で叫ぶべし!

猫ひろしさんのおかげで、すっかり全国に定着した「ラッセラー!ラッセラー!」。「酒やろうそくをいっぱいだせ!」という意味らしいです。意味はともかく、そのコール&レスポンスが最高!「ラッセラー、ラッセーラー!」とリードを取ってくれる人がいるので、それに合わせ「ラッセラッセラッセラー!」と大声で応えましょう。

慣れてきたら、ぜひ沿道の観客にも声を掛けよう。応えてもらえると、もうあなたもスター気分。沿道の皆さんは、初心者もベテランも見分けがつかない。あなたを見に来ています!どんどん前に出て、掛け合いを楽しんでください!

7.鈴はたくさん身に付けるべし!

ジャラジャラした音と、着崩れを防ぐ目的で、衣装には安全ピンで鈴をたくさんつけます。そして運行中は観客の皆さんから「鈴ちょうだい~!」とたくさん声を掛けられます。これはもともと、祭りの後落ちていた鈴を子どもたちが拾っていた→激しい祭りの後、踏まれてつぶれていない鈴を拾うといいことがある→そこから「ねぶたの鈴をもらうといいことがある」といろいろ端折られてこうなったのですが、とにかく「鈴ちょうだい」コールがすごい。私は途中で鈴がなくなって、沿道の子どもたちやおばあちゃんががっかりする顔を見ると悲しくなってしなうので、しこたま鈴を身に付けます。

跳人になったらあなたもエンターテイナー。ここは大盤振る舞いで、どんどん鈴をあげましょう

8.跳べ!高く跳べ!

青森ねぶたでは毎年「ミスター跳人」なるコンテストがあり、受賞者は栄誉のタスキをかけ、各地のイベントに参加することになります。選考のポイントは「囃子との調和」「魅力的な跳ね方」など複数ですが、やはり印象的なのはその跳躍力!ミスター跳人や、ほかにも「こりゃすごい!」と思う跳人がいたら、ぜひマネしてみてください。

さあ、観よ、この圧巻の跳ね方!

ただ、ずーっとこの跳ね方では続かないので(私は肉離れを起こしたことがあります)、たまに休みます。そんな時は、右右、左左のステップを低ーくやります。酔っぱらいの2ステップをイメージすると一番近いですが、これをうまーくやるのが粋に感じます。

9.  最後までエンターテイナーたるべし!

さあ、ねぶた運行も終盤。そろそろ疲れてきましたが、最後まで跳ねましょう!途中「酔っぱらいの2ステップ跳法(勝手につけた用語なのでどこにも通じません!)」で体力を温存しつつ、最後は思い切り力を出し切ってください。もう一度言います、「お客さんはあなたを見に来ています!」。衣装を着たらあなたも青森代表。最後までお客さんを楽しませてください。

最後まで手ブレを起こさせる勢いのねぶた女子。いいね!

たまに見かけるネオン付き跳人。やってるうちにどんどん派手になっちゃったんだろうな~。この心意気、最高です!

ネオン跳人。カッコいい! 「鈴はどんな意味があるんですか?」という観客の問いかけに、「ん、わがんね(わからない)!」と即答。No reason!最高です!

 

さあ、これだけの情報があれば、あなたも立派な跳人候補。運行する勇壮なねぶたを沿道から見るのも楽しいですが、やはり参加してこの興奮を味わっていただきたい!荷物はいりません。小さい財布だけ用意して、したっきゃなぁも跳ねるべし(では、あなたも跳ねましょう!)

楽しい~!

参考:青森ねぶた

【関東でねぶたが体験できるイベント】

東北復興大祭典なかの 東京都中野区中野 毎年10月末(特設ウェブサイトは毎年9月ごろアップ)

桜新町ねぶた祭り 東京都世田谷区桜新町

中延ねぶた祭り 東京都東京都品川区東中延 隔年9月半ば

ふるさと祭り東京 毎年1月(一般客は鑑賞のみ)東京都文京区東京ドーム

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
阿波踊りが大好きです。
古いものが好きすぎて、日舞や歌舞伎を見て、味噌やら醤油やら作って、もう自分が何歳かわかりません。

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