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学問の神様・菅原道真を祀る「日本三大天神」とは?北野天満宮、太宰府天満宮、あと一つはどこ?

学問の神様・菅原道真を祀る「日本三大天神」とは?北野天満宮、太宰府天満宮、あと一つはどこ?

いよいよ今週末は2023年度の「大学入学共通テスト(旧センター試験)」が行われますね!受験生の皆さんは追い込み時。体調に気をつけてラストスパートを走り切って欲しいと願うばかりです。

そして、やるだけやったら神頼みです!あやかりたいのは、学問の神様・菅原道真公のご霊験。受験シーズンもピークを迎える今月、道真公を祀った天満宮や天神社へご利益にあやかりにお参りに出かけてはいかがでしょう。中でも

◎北野天満宮(京都府京都市)
◎大宰府天満宮(福岡県太宰府市)
◎防府天満宮(山口県防府市)

の3つの神社は、道真公と特に縁深く「日本三大天神」と称されています。この記事ではそれぞれの神社について詳しくご紹介します。

天神さま発祥の地・北野天満宮(京都府京都市)

京都にある北野天満宮は947年の創建です。神託によって、京の北西にあたる北野の地に道真公をお祀りするために作られました。道真公は987年、一條天皇の時代に「北野天満大自在天神」の神号を受け、以来、北野天満宮は代々皇室の御崇敬を受けています。

全国の天神さまの総本社である北野天満宮。1月25日に「初天神」が行われます。朝6時ごろから夜9時ごろまで、1000近くの店舗が並び、多くの人で賑わいます。また、書も得意だったという道真公にちなみ、奉納書き初めの展示会も開かれています。

また、道真公の命日である2月25日には、梅花祭が行われます。梅を愛した公を偲んで、北野天満宮には、50種1500本もの梅の木が植えられています。朝10時から行われる梅花神事では、紅白梅の小枝を添えた特別な神饌が供えられます。

また、同じ日には豊臣秀吉由来の野点茶湯が行われます。上七軒(上京区の花街)の芸舞妓さんによる茶立てで人気のこのイベント。当日境内の文道会館で頒布される拝服券が運よくゲットできれば、彼女らが点てたお茶をいただくことができます。

夜には境内にある350の石燈籠や250の釣燈籠に灯りが灯り、ライトアップされた梅園はさらに見応えがあります。

境内では、天神パワーが込められた鉛筆やお守りも販売されています。また、撫でるとご利益があるとされる「撫牛」もたくさんあります。周辺には京都大学や同志社大学など名門校がキャンパスを構えており、入試突破後の学生ライフに想いを馳せるのも良いでしょう。

 

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道真公が眠る太宰府天満宮(福岡県太宰府市)

太宰府は道真公が晩年を過ごした地であり、没後の905年には墓所を祀る廟が作られ、さらに919年に社殿が構えられました。これが天神社の総本宮・太宰府天満宮です。

境内に広がる梅園には約200種、6000本もの梅の木があり、毎年2〜3月には色鮮やかに咲き誇ります。本殿のすぐ横に立つ「飛梅(とびうめ)」は、都から飛んできたと伝えられている御神木です。また、境内には全部で10の撫牛が置かれています。全部見つけてみてください。

毎年10月1日〜31日には受験生のために、「特別受験合格祈願大祭」が行われます。この時は門が「飛龍天神ねぶた」で装飾され、通り抜ける受験生やその家族が龍のように試験を突破、難関を突破できるよう祈願されています。期間中に受験合格祈願を受けると期間限定のお札、お守り、絵馬、掛け襟のセットが授与されます。

1月7日は、太宰府天満宮が発祥の鷽(ウソ)替え神事が行われます。これは、参拝者同士が「替えましょ、替えましょ」の掛け声のもと、木でできた鷽をかたどった人形をお互いに交換することで、去年までの悪運をウソ(帳消し)にできるというお祭りです。大宰府天満宮では授与される木鷽の下面に文字が書いてあり、神事の最後に発表される文字と同じ文字が書いてあれば、純金製の「金うそ」がもらえます。

太宰府天満宮でも毎年1月25日はやはり「初天神祭」が執り行われ、多くの人で賑わいます。

境内からエスカレーターで繋がる九州国立博物館にもぜひ立ち寄りましょう。道真のごとく博学になれること請け合いです。また、全くの余談ながら、参道にある東京大学卒の建築家・隈研吾氏設計のスターバックスコーヒー太宰府天満宮表参道店の店舗も見どころです。

 

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想いを残した防府天満宮(山口県防府市)

道真公が大宰府に下る途中、本州最後の寄港地となったのが現在の山口県防府市「勝間の浦(かつまのうら)」でした。都と地続きのこの地で、冤罪が晴れるのを待ちたいと嘆いたそうです。そしてその2年後、道真公が亡くなった日、突如、勝間の浦に神光が現れます。防府の人々は道真公の霊魂が戻ってきたのだと思い、願いどおり魂の「居」を建立しました。それが現在の防府天満宮の起源です。

防府の人々が道真公を慕う気持ちは熱く、毎年11月26日に行われる「御神幸祭」、別名「裸坊祭」となって今も残っています。裸坊祭は、道真公の冤罪が晴らされた1004年に始まっています。当時の一条天皇の勅使が防府へと遣わされ、御霊を慰める祭典「勅使降祭」が斎行されました。「御神幸祭」はこの時から毎年毎年「無実の知らせ」を道真に伝えるために行われているのです。

参加する民衆らは、佐波川の冷水で身を清め、そのままの姿で奉仕しました。そんな民衆の姿から「裸坊」祭りと呼ばれるようになりました。現代の裸坊は白装束姿ですが、例年5000人もが参集し、盛大に祭りを盛り上げています。

天満宮から道真公の御霊を乗せた輿を勇壮に運び出し、勝間の浦のお旅所での神事のあと、再び天満宮へと戻ってきます。ほぼ一日中神輿を担ぐ体力勝負のお祭りですが、信じる心とやり抜く気力は受験生にもきっと不可欠ですね。

防府天満宮でも合格祈願を行っていて、祈願の折には御神札・お守り・祈願絵馬・菅公鉛筆とはちまきが収められた「合格御守」がもらえます。

面白いのは、見事受験に合格した祈願者がお礼参りに返納した縁起のいい合格はちまきを、希望者にプレゼントしているところ。巫女らが丁寧に洗濯してアイロンをかけ、先輩たちの努力と汗が染み込んだ縁起のよい「合格はちまき」はすごいパワーが詰まっていそうです。

 

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三大天神に諸説あり

ここまで日本三大天神として北野天満宮、太宰府天満宮、防府天満宮の3社を紹介してきましたが、三大天神には諸説あることもお知らせしなければなりません。北野・太宰府の両社は総本社として一般的にゆるぎない三大天神とされているものの、3社目として、我こそはと名乗りを上げる天神社が日本各地にあります。

曽根田天満宮(福島県福島市)、小平潟天満宮(福島県猪苗代町)、大生郷天満宮(茨城県常総市)、亀戸天神社(東京都江東区)、荏柄天神社(神奈川県鎌倉市)、大阪天満宮(大阪府大阪市北区)、和歌浦天満宮(和歌山県和歌山市)、曽根天満宮(兵庫県高砂市)…。

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それぞれ由緒や規模で特徴ある天神社です。とはいえ、天神様への願いはきっとどの天神社からも届けることができるはず。皆さんも近くの天神社へとご参拝してみましょう。

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