約124年ぶりに立春の日にちが2月3日となった、2021年。埼玉県さいたま市大宮区にある武蔵一宮氷川神社では立春のこの日、例年2月3日が節分ということもあってか、距離をとり感染対策をしつつ参拝したり、ご祈祷をしたりする人が多く見られました。
本記事では、明治30年(1897年)以来、約124年ぶりに2月3日となった立春の武蔵一宮氷川神社の様子を、フォトレポートでお届けします。
武蔵一宮氷川神社前の様子。参拝に向かう人たちの緩やかな流れができていました。
境内には参拝に向かう多くの人。しかし大声で話す人はおらず、マスクを着用し、列も距離をとって並んでいました。感染対策について、武蔵一宮氷川神社・遠藤権禰宜にお話を伺ったところ「アルコール消毒の設置を行い、節分の福豆を授与品として販売するなどをおこなっているが、基本的にそれぞれ参拝客の方々の個々の判断にお任せしている。」とのこと。神社からのメッセージはしっかりと参拝者の人々へ伝わっているようです。
ご祈祷も入り口にアルコール消毒の設置、席の間隔をあけ、職員・全員がマスクを着用して行われていました。
こちらは授与品の福豆。一つ一つ、個別に販売されており、封筒のなかにはビニールでしっかりと包装された福豆が入っています。
コロナウイルスの影響が続く状況について、遠藤権禰宜は「先日の節分やお正月、そのほかの行事にもいえることですが、行事本来の意味を見つめなおす良い機会だと捉えていきたい。」と話します。そのうえで「歴史的にみて、大きな疫病が流行すると新しい文化が生まれてきています。奈良の大仏は最たる例です。今回もたくさんの方々や我々神社がコロナウイルスに対応していくことで、文化の質が上がり、新しい伝統が生まれてくるのではないか、と思っています。」と答えてくれました。
柔軟に対応することの大切さが問われている、コロナ禍の昨今。伝統的な存在である神社も、私たちと同じように新たな変化のときを迎えているようです。