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"鬼"がついている地名は先人の警告?!危険なエリアに"鬼"がつくワケ

"鬼"がついている地名は先人の警告?!危険なエリアに"鬼"がつくワケ

日本各地の地名には、様々な由来があります。例えば、さんずいがついている地名は、古くから海や川に近接し、水害に合う確率が高いとされています。また、日本独特のものとして、実在しない鬼や龍(竜)、蛇などが地名についている所が数多くあります。これらは、主に自然災害に起因するもので、水害や土砂災害などの被害が多い地域につけられているようです。ここでは、鬼という地名がつく場所を取り上げ、その名前の意味を解説します。

地名に”鬼”が入っている意味

地名に”鬼”が入っている場所を見てみると、自然災害が多い所、鬼や鬼女伝説が残る場所、墓地や古墳がある所などが多くあります。

古墳について見ると、鬼の音は、隠(おん)から来ているとも言われ、隠れる場所である古墳には鬼の字がしばしば使われています。魂という字にも鬼が使われており、古墳と鬼との関係が垣間見られます。中国で生まれた漢字「鬼」に「人の霊」という意味があることも影響しているかもしれません。

例えば宮崎県の「鬼の窟古墳(おにのいわやこふん)」は、神話によると鬼が一夜で作った古墳であるという言い伝えが残ります。熊本県にある「大坊古墳」は、昔、赤鬼や青鬼が住んでいたと考えられ、地元の人々が”鬼のかま”と呼んでいました。また、大分県にある「鬼塚古墳」は、古来鬼が棲むと言われていた古墳です。このように、古墳の名称には鬼がついていることが多いようです。

“鬼”が入っているエリアはどんな土地?

地名に”鬼”が入っている地域は、自然災害が多い場所ともいえます。日本は水害や火山の噴火、地震など天災が多い国です。鬼がつく地名は全国に数多くありますが、その多くが山間部であり、都市部では少ないようです。度重なる自然災害に見舞われ、多くの被害をこうむった場所に”鬼”がついているといえるでしょう。

暴れ川「鬼怒川」

栃木県を流れる鬼怒川。その名前の由来には所説ありますが、鬼が怒るように荒々しい流れであることから鬼怒川になったという説があります。

鬼怒川の歴史は水害の歴史でもあります。享保8年(1723年)から始まり、明治、大正、昭和、平成と大洪水や台風による豪雨で、通算して15回も洪水が発生しています。たびたび発生する大洪水は、天気予報もなかった昔の人々から見れば、鬼の怒りのようだと考えるのも自然なことでしょう。

たびたび土砂災害に見舞われていた「鬼無里村」

長野県にあった鬼無里村(きなさむら)は、現在は合併され長野市鬼無里地区となっていますが、鬼女紅葉(もみじ)伝説があります。

平安時代、紅葉という高貴な女性が信濃の国、水無瀬に追放されてきました。彼女は、夜な夜な変装をして、他の村を荒らし回るようになります。彼女は鬼女と呼ばれるようになり、他村のみならず更には京都をも襲おうとしているという噂が流れました。

朝廷は、彼女を討伐するため、多くの兵を送り込みますが、紅葉の妖術にはかないません。そこで、観音様に祈願をしたところ、降魔の剣を授かり、この剣の効力で紅葉は征伐されました。水無瀬村から鬼無里村という名称にいつ改称されたのかは定かではありませんが、この鬼女伝説に名前の由来があるという説があります。

また、弘化4年(1847年)に発生した震度7の善光寺地震により、周辺地区では多くの土砂災害が多発。鬼無里村も例外ではなく、甚大な被害をこうむりました。人々は、鬼が狂ったように噴出する土砂が一刻も早く鎮まるようにとの願いから、鬼無里村という村の名称をつけたのかもしれません。

マグマが作り出した「鬼押出し」

天明3年(1783年)7月8日、浅間山が大噴火しました。浅間山には元来、鬼が住んでいると考えられていました。山頂から噴き出る溶岩流の様相を見た当時の人が、「火口で鬼が怒り暴れて、岩や溶岩を押し出しているようだ」と思ったのが「鬼押出し」という名称の由来であると考えられています。

この噴火の土石流によって、噴火口の北側にある鎌原村では死者が477名も出ました。噴火の際、最後に流出したのが鬼押溶岩流でした。今では、鬼押出し園として国立公園にも指定されており、当時流れ出した溶岩や噴石がそのまま残る観光地となっています。

まとめ

日本は自然災害の多い土地です。人々は、災害を邪鬼のしわざと考えたり、それが二度と起こらないよう地名に”鬼”という名称をつけて天災をまぬがれようとしたりしました。これは先人達の知恵であり後世の人々に対する警告と言えるでしょう。「ここは災害が多い場所だから気をつけるんだよ」と後世に伝えるため、想いを地名に込めたのかもしれません。旅先で”鬼”がつく地名を見つけたら、その由来を調べて新たな発見をしてみませんか?

written by
オマツリジャパン編集部

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