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お彼岸のお墓や仏壇へのお供え物の基本「五供」とは?お供え物のタブーとマナー

お彼岸のお墓や仏壇へのお供え物の基本「五供」とは?お供え物のタブーとマナー

春分の日をはさんだ前後3日ずつの7日間を春彼岸、秋分の日をはさんだ前後3日ずつの7日間を秋彼岸といいます。
お彼岸の期間中にはお墓参りに行ったり、仏壇を綺麗に掃除して拝んだりしますが、そのときのお供え物にも好ましいもの・好ましくないものがあるのをご存じでしょうか?そこで今回は、お墓や仏壇にお供えする物の基礎知識やルール、マナーについてご紹介いします。

お供え物の基本「五供」とは?

お墓や仏壇にお供えするものといえば、お菓子や果物を思い浮かべる人は多いはず。しかし、お線香や灯りもお供え物の一つということはご存じでしょうか。仏教では基本的に、「香」「花」「灯明(とうみょう)」「浄水」「飲食(おんじき)」の5つがお供え物の基本とされ、「五供(ごく)」と呼ばれています。「五供」にはそれぞれどんな意味があるのでしょうか。

◎香
香は「香りがするもの」のことで、線香や抹香(お焼香で使う粉末状のお香)を指します。香りは場を浄化する意味合いがあるといわれています。

◎花
文字通り献花のことで、花には故人が宿るともいわれています。
仏教では樒(しきみ)という植物を供える習わしがありますが、これは樒の強い香りと毒性が邪気を祓い故人を悪霊から守るためとされます。また、臭いを嫌がって獣が近寄らないため、昔は土葬のお墓を掘り返されないようにと近くに植えられました。

◎灯明
灯明としてロウソクを灯しますが、それは故人の道を照らすと同時に拝む人の心の闇や煩悩を照らしだし、明るく浄化するためと考えられています。
お墓や仏壇でロウソクを灯す際は、消す方法に注意が必要です。人間の息はけがれとされているので、仏さまやお供え物に吹きかけるべきではありません。火を消すときは軽く振るか、手で仰いで消します。

◎浄水
お水やお茶をお供えすることを「浄水」といいます。きれいな水を仏様の心に例えるとともに、煩悩を洗い流してくれるものと考えられてきました。浄土真宗では「八功徳水(はっくどくすい)」という水が浄土にあるとされ、現実世界の水はお供えしないので注意しましょう。

◎飲食
その名のとおり食べたり飲んだりする物のことです。祖先や故人に対して、生きていることへの感謝の気持ちを表すために、お墓や仏壇にお供えする食べ物のことをいいます。

線香の種類とあげ方

お墓や仏壇への香のお供えには抹香よりも線香が一般的ですが、線香には大きく分けて2種類があります。
一つは「杉線香」といって杉の葉の粉末で作られ杉の香りがするもの。煙の量が多く、香りも強めでお墓参りによく使われます。

もう一つは「匂い線香」で、粘着性のあるタブの木の皮をもとに白檀や伽羅(きゃら)などの香料を加えたものです。ローズやラベンダーといった花の香り、柑橘系やりんごやコーヒーなど食べ物の香りもあります。多いのは一般家庭での使用ですが、お墓でも使えます。故人の好きだった香りをお供えしたり、自分が好きな香りを選ぶのもよいでしょう。

仏壇への線香のあげ方

仏壇にあげる線香の本数や立て方は宗派によって異なります。
日蓮宗・曹洞宗・臨済宗は香炉の中心に1本立て、浄土宗は1~2本を香炉の中心に立てます。天台宗・真言宗は3本の線香を三角形になるように香炉に立てます。
浄土真宗では線香は立てずに折って寝かせ、日蓮正宗では折らずに寝かせるのが基本です。そのほか、地域によっても異なる場合がありますので、詳しい方に一度確認してあげ方をマスターしておきましょう。

お供えに向く花とふさわしくない花

お墓や仏壇に花を供えることを「供花(くげ)」といいます。
供花に菊がよく選ばれるのは、古来より菊は邪気を祓うとされ、日持ちがよく長寿の象徴であり、散るときに花びらが散らばりづらいからといわれます。

しかし菊にこだわる必要はなく、一般的にはそのときの旬の花や故人の好きだった花をお供えします。
春のお彼岸にはカーネーションやアイリス、マーガレット、牡丹、ストックなど、春らしく淡くやさしい色合いの花がよいでしょう。秋のお彼岸なら、菊やリンドウ、ケイトウなどが品のある花でお供えに向いています。最近では百合や胡蝶蘭、トルコキキョウなどの明るい色の花もよく選ばれているようです。

供花にはタブーの花

バラやアザミなどのようにトゲがある花や、スイートピーやクレマチスのようにツルがある花、毒がある花はタブーとされています。また、派手な色の花もお供えには避けた方がベターです。

お供えする食べ物の選び方と供え方

五供のうち、選択肢がとても多くてかえって迷うのが「飲食」でしょう。お墓参りや仏壇のお供えものは、基本的には何でもよいとされています。故人が好きだった食べ物や飲み物のほか、季節に合った旬の物を選ぶとよいでしょう。
また、丸い果物はお供えに適しているといわれます。「丸=円」で「縁」に通じることから、故人との縁につながるという意味合いがあるからです。

お供えにふさわしくない食べ物

お墓や仏壇にお供えするにあたって、避けたほうがよい食べ物もあります。
にら、にんにく、ねぎ、らっきょう、はじかみ(しょうが、さんしょう)は「五辛(ごしん)」と呼ばれ、お供えものにふさわしくないとされています。古くから仏教では、においや辛味が強い野菜は食べることを禁じられていたため、その名残です。

また、肉や魚も「殺生」をイメージさせるためふさわしくありません。傷みやすいということを考えてもお供えものとしては適さないといえます。

お墓参りでのお供えの方法

お墓で食べ物をお供えする際には、直接置くのではなく半紙や懐紙(小ぶりの和紙)などを敷いてその上に置きます。墓石を傷めないようにするのはもちろん、故人に対しての思いやりやマナーという点でも大切です。

また、お供えした食べ物は動物に荒らされたり腐ったりすることを防ぐため、基本的には持ち帰りましょう。一度お墓にお供えした物は故人やご先祖様が召し上がった物になりますので、持ち帰ったら仏壇には供えずにいただきます。

霊園で禁止されていない限り、拝んだあとにお墓でお供えものを食べることもマナー違反にはあたりません。故人を偲び、ご先祖を供養する気持ちを込めていただくのもよいでしょう。

仏壇にお供えするお菓子の選び方

お彼岸のお供え物の定番といえばぼたもち・おはぎですが、日持ちしないためお供えしたその日のうちにいただく場合はぴったりといえるでしょう。極楽浄土を象徴する蓮の花などをかたどった落雁(らくがん)は、日持ちするお供えとして昔からスーパーなどでも売られていますが、必ずしも落雁や和菓子にこだわる必要はありません。

お供えに適したお菓子は、以下のようなものを選ぶとよいでしょう。
●日持ちがいいもの
●小分けに包装されているもの
●色合いが派手でないもの

具体的にいうと、ビスケット・クッキー、最中、羊羹やゼリー、せんべい・あられなどがあげられます。

仏壇へのお供えの方法

お供えものは、ご先祖の食事ではなく祖先や故人へ気持ちを表す物なので、個包装を取らずにお供えしてかまいません。

お菓子の盛り方も特に決まりはありませんが、半紙や白い紙を一枚敷いた上にお菓子を置いてお供えするとよいでしょう。お供えするための仏具として「高坏(たかつき)」という足つきのお皿や、複数段にのせられる「段盛り」などもあります。

お供えした後は、仏様の力が宿った「お下がり」として、家族でありがたくいただくのが好ましいとされています。

お供え菓子を贈るときのマナー

親戚や他の家にお供えとしてお菓子を贈る場合も、賞味期限が短すぎないか、常温保存ができるかなどを確認し、個包装がしてあって個別に供えて食べられるものを選ぶとよいでしょう。

箱には、「のし」のマークがついていず、結び切りで黄白か黒白の水引が印刷された掛け紙をかけましょう。表書きには「御供」と記します。相場の金額は3,000円~5,000円が比較的多いようです。

まとめ

主にお彼岸で、お墓参りのときや仏壇にお供えするものの基礎知識やマナーについてご紹介しました。

お彼岸は、祖先や故人に思いをはせ、祈りを捧げる年に2回の大切な機会です。お参りするときは、日頃の感謝の気持ちを込めてお供え物を選び、お供えしたいものです。

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この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
オマツリジャパン編集部からは全国のおすすめのお祭りの情報を発信していきます

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