早速ですが、タイトルにあるとおり、福井県には誰もが知るあの有名なモノがないんです!
それは……
ショッピングセンターの「イオン」です。
郊外型ショッピングセンターとして、全国隅々にまで展開しているイオンですが、なぜか福井県だけには、イオンタウン、イオンモールなども含めて、イオンと名のつくショッピングセンターは存在しません。
実は過去にはあった
1977年、今から46年前にオープンした「ショッピングタウンピア」には、イオンの前身「ジャスコ」が入っていました。当時としては画期的な、大型スーパーと地元の商業組合がタッグを組んだ「福井方式」と呼ばれる形態で営業していたそうです。当初、イオン側は雑貨や日用品のみを担当し、それ以外(食品など)は商業組合が担当していました。
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それが、その後スーパーや商業施設が乱立し、競争が激化。結果、売り上げが伸び悩むと、実力を付けたイオン側が「全ての商品を担当させてもらえれば業績は回復する」とし、商業組合に伝えました。ただ、商業組合は警戒心を抱き、結局その後、お互いに歩み寄る事なく、結局2003年に閉店することとなりました。これが大きなしこりとなり、その後、イオンが福井県に出店しない要因となったのでは、と言われています(あくまで「説」です)。
ちなみにイオングループの「マックスバリュ」は2023年2月現在、福井県内で3店舗を営業しています!
福井県のおすすめ郷土芸能といえば「水海の田楽能舞」!
さて、そんな福井県ですが、水海の鵜甘(うかん)神社にて「水海の田楽能舞」が開催されます。
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鎌倉時代から伝わるという「水海の田楽能舞(みずうみのでんがくのうまい)」ですが、なんとその歴史は約760年! 鎌倉幕府の執権であった北条時頼が諸国行脚の折、雪で立ち往生し、水海で越冬した際に村人たちが「田楽」を舞って慰めたところ、時頼が返礼として「能舞」を教えたのが始まりと伝えられています。
そもそも、「田楽とは何か?」ということですが、田楽は農民の田んぼでの遊びのことを意味していて、重労働とされている田植えから気を紛らわすため、更には豊作を願う意味から行われたとされております。また、能ですが、こちらは言わずとしれた14世紀から続く古典芸能であり、面と美しい装束を用い、専用の能舞台で上演される歌舞劇となります。演劇の元祖であり、ミュージカルやオペラの和製版といっても過言ではございません。
「田楽だけ」、「能だけ」ということであれば、さほど珍しくないのですが、こちら「水海の田楽能舞」のように、同時に行われるというのは非常に珍しいとのことです。よって、現在、国の「重要無形民俗文化財」に指定されております。
このような伝統的な日本芸能にぜひ触れてみませんか。JR福井駅からはバスも出ております。さらには東尋坊や永平寺も訪れて頂き、ぜひ福井県を堪能して頂ければと思います。
参考記事:
「なぜ福井にはイオンがないのか」(八百屋テクテク)
「イオン」空白県 福井なぜ?」(産経新聞)
「田楽と能の同時開催」(福井県池田町HP)
「田楽とは」(オリーブをひとまわし)
「能とは1」(能楽協会HP)
「能とは2」(Kids Web Japan)