今年も千葉県鴨川市の小湊漁港で8月1日~20日の期間で、連夜の花火IN天津小湊が開催されています。
実は昨年に取材させて貰ったのですが、どうしても夏場の忙しさから記事が書ききれず今年になってしまい、関係者の皆様には申し訳ない限りです。現在も多くの場所で緊急事態宣言が出ており「是非、見に行ってください!」とは言いづらい状況ですが、付近に住んでいる方や今後の参考になる様にと書いてみました。
記事の最後には、花火の打ち上げを担当している湘南花火の代表 辻博(つじ ひろし)さんにお願いして、連夜の花火に込める想いをメッセージにして掲載させて頂きました。是非、最後まで読んでみてください!
鴨川市の紹介
今回の花火が行われる鴨川市は千葉県の南東部に位置しており、鴨川シーワールドや内浦海水浴場などの観光名所があります。東京都心からも80km圏内と比較的近く、小旅行としては最適な場所です。花火が打ち上がる小湊地区ではホテルや温泉などが多く、黄金の浴槽で有名な小湊ホテル三日月もその一つです。
また、連夜の花火が打ち上がる小湊漁港の近くには日蓮宗の開祖である日蓮聖人が生まれた場所である誕生寺があり、そちらにも多くの観光客が訪れます。今年はちょうど生誕800年にあたり、2月16日には報恩献灯花火(ほうおんけんとう)として記念の花火が打ち上がりました。
連夜の花火IN天津小湊
昨年からの新型コロナウイルスで小湊地区では特に影響を感じている場所になります。リゾート地として栄えている街なので多くのホテルや旅館があり、観光客が激減した現在では経営もかなり厳しい状態と聞きます。
そんな中でも遊びに訪れたお客様に少しでも楽しんで貰おうと行っているのが、この「連夜の花火」になります。周辺の観光業に従事しているホテルなどから資金を集めており、以前から継続して行われている事業です。
昨今では多くの花火大会が中止になる傾向にありますが、こちらでは短時間で小規模の花火を打ち上げているので、一度にたくさんの人が集まる心配も少なく、また立ち入り禁止エリア以外であれば湾内のどこからでも見える為、ソーシャルディスタンスにも配慮でき、コロナ対策も問題ありません。
花火の設置作業
こちらの花火は冒頭でも紹介した神奈川県平塚市の湘南花火さんが担当になります。個人的には毎年3月11日に福島県いわき市での復興祈願を目的とした「希望の花火」を切っ掛けに、お世話になっている花火屋さんです。
ここでは20日間、連続で花火を打ち上げる必要があるので、毎日、自宅と現場の往復をする訳にはいきません。途中でメンバー交代することはあっても、基本的にはホテル暮らしになる様です。
今回は特別に作業風景を見学させて頂きました。流石に同じ現場を何度も行っているだけあり、一人一人が自分が担当する作業を把握し、手際よく、あっと言う間に機材が組み上がっていきました。
花火の打ち上げ
夜8時から約10分間の打ち上げです。
おそらく宿泊しているホテルから見ているのか、打ち上げ場所周辺には散歩がてら見にきたカップルなどがいる程度なので、観覧場所を選ぶ必要はありません。また、駐車場に車を停めて車内から見ている人もチラホラ。
湘南花火さんによると毎回同じ花火にならない様に、年々少しずつ改良したり、変化をつけたりと工夫してプログラムを組んでいるとの事でした。あっと言う間の時間でしたが、最後もいい感じで決まって楽しめました。
湘南花火さんからのメッセージ
この度は 「小湊温泉 連夜の花火」 をフォーカスしてくださってありがとうございます。おかげ様で弊社が担当して10年になります。
東日本大震災後、沿海地の宿泊施設は風評被害で行楽シーズンにも客数の激減に見舞われました。この状況を打破するべく、「宿泊に、行楽に訪れてくださるお客様へ連日の花火でおもてなしをしよう!」と始められた小湊の方々の心のこもった花火になります。
10年続けてようやく「小湊の夏は毎日花火があがるみたいだよ・・」と認識していただけるようになったと旅館業の皆さまがおっしゃっております。
開業間もなかった弊社にとっては、まさに小湊の皆さまと一緒に歩んできた10年になります。
毎年、何かしら新しいチャレンジを盛り込みながら飽きない花火をご提供できるよう頑張っております。10分程の花火はこのコロナ禍にあっても、ちょうど良い規模のようで大変喜ばれております。
是非、お泊まりで鴨川市も小湊温泉へお越しいただきまして、プライベート感の高い花火をお部屋の窓からお楽しみいただけたらと思います。心よりお待ち申し上げております。