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インタビュー

江戸三大祭り「山王祭」の見どころを日枝神社に聞く【後編】”下町連合渡御・嘉祥祭・民踊大会”

江戸三大祭り「山王祭」の見どころを日枝神社に聞く【後編】”下町連合渡御・嘉祥祭・民踊大会”

6月7日から開催される「山王祭」
江戸三大祭のひとつとも数えられ、2018年は2年に1回の「本祭」として数多くの催し物が盛大に行われます。今回オマツリジャパンでは祭礼を執り行う日枝神社(東京都 赤坂)の神主、権禰宜の伊久裕之さん、小野太誠さんにお話を伺ってきました。

【日枝神社 権禰宜 伊久裕之さん(右)と小野太誠さん(左)】

下町連合渡御

山王祭は15日の例祭を中心にした様々な祭典の総称。神幸祭に並び山王祭を代表する祭典が、日本橋~京橋地区で行われる「下町連合渡御」です。粋でいなせで義理堅い下町の人たちが心を一つに平安を祈る、威勢のよいお神輿のお祭りです。

伊久さん:日本橋茅場町に、もともと日枝神社からいったお神輿の中継地点、御旅所がありました。御旅所に社殿が設けられ摂社となったのが日本橋日枝神社です。日枝神社の氏子町は区画があまりにも広く、上町と下町に分かれています。上町、下町ともに地域の個性があり、下町連合渡御は「城下町」が元々の意味の「下町」で開催される江戸の町民文化を感じさせるお祭りです。

YouTubeより引用

伊久さん:神幸祭が、その最大の役目として、国家安泰、皇室のご安泰を祈るため、お札を皇居に献上するということがあります。宮内庁へ伺う関係上、神幸祭は平日に行っています。氏子地域を大きく周る神幸祭と、各町内を細かく周る神輿渡御で相互に補完しています。

威勢の良い17基もの神輿が中央通りを練り歩き、日本橋や高島屋で神輿を高く上げる「差し」を行う下町連合渡御。江戸の下町の心意気を感じられる見どころの多いお祭りとなっています。

【下町連合渡御の神輿位置をリアルタイムで配信】
https://doconeel.com/shitamachi

 

嘉祥祭

山王祭で催される祭典の中でも特徴的なものが「嘉祥祭」と呼ばれる和菓子のお祭りです。
平安時代に菓子や餅を神前に供え疫病の退散を祈願した故事があり、江戸時代でも「嘉祥の儀」として将軍が旗本や家来に与えるという儀式が行われていたそうです。その儀式がちょうど山王祭の期間にあたることから、山王祭でも「伝統の和菓子」を神前に献じる神事として開催されるようになりました。


画像提供:日枝神社

伊久さん:和菓子職人が作る菓子を目の前でみて、奉納された和菓子を頂くこともできる行事で、誰でも参加することができます。毎年開催されていてリピーターもいる人気のお祭りです。

山王祭は嘉祥祭の他にも、表千家、裏千家による献茶式や狭山新茶奉納奉告祭などお茶に関する祭典も開催されています。祭礼期間中は境内で狭山茶の振る舞いを受けることもでき、日枝神社を訪れる多く人を楽しませています。


画像提供:日枝神社

民踊大会

伊久さん:山王祭には三大参加自由行事があります。これまでお話した「嘉祥祭」「狭山茶」に加えて「民踊大会」、いわゆる盆踊りです。やぐらが大きなテントの下に組まれるので、雨が降っても楽しむことができるようになっています。

今年は6月13日から15日までの3日間開催される民踊大会。東京音頭や炭坑節、八木節など定番の歌と踊りを楽しむことができます。この時期に開催される盆踊りは都内でも珍しく、盆踊りファンからは“はつもの”として親しまれているのだそうです。

YouTubeより引用

伊久さん:山王祭では民踊大会をはじめ、多くの行事を行っています。これらは神賑(しんしん)行事という言い方をしているのですが、数多くのお祭りをして盛り上げることで御神徳を高めようとしているのです。嘉祥祭も民踊大会も戦後にできたもの。戦後の混乱の時期に、伝統等を考え再び神社に活気を取りもどすために始まったものなんです。

時代の移り変わりとともに、祭もまた形を変えながら我々を楽しませてくれています。
開催期間中に様々な祭典が開かれる山王祭。神幸祭の開かれる2年に一度の本祭の今年、ぜひ山王祭を楽しんでみてはいかがでしょうか。

山王祭 下町連合渡御
■日時: 2018年6月10日(日)9時10分~14時頃
■場所: 9時10分に日本橋日枝神社を宮出し。すずらん通り、中央通りなどを渡御し、高島屋まで。

山王嘉祥祭
■日時: 2018年6月16日(土)13時~
■場所: 日枝神社 本社

山王音頭と民踊大会
■日時: 2018年6月13日(水)~15日(金) 午後6時半~
■場所: 日枝神社 境内

山王祭公式サイト: http://www.tenkamatsuri.jp/

※画像提供:日枝神社

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