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【三陸花火大会】 コロナで沈んだ世界を照らす、復興と歓喜の花火!

更新日:2020/11/19 愛木 敬介
【三陸花火大会】 コロナで沈んだ世界を照らす、復興と歓喜の花火!

2020年10月31日(土)

岩手県陸前高田市。

2020年、国内最大規模の花火大会が、この街で開催されました。

コロナで暗くなった世の中を、明るい世の中へ導くべく、震災から立ち上がるこの街で、華やかな花火が上がりました。

天も味方した、絶好の秋空の中で。

2020年、三陸花火大会の開催意図とは?

今回の”三陸花火大会”は、

「アフターコロナ、ウィズコロナと、言葉が数か月ごとに変ってゆく中で、まずはやってみる、アクションを起こす。コロナ禍が明けた後に、やって良かったと思えるイベントにしたい。地方が、世界にアピールできる、新しいスタイルを発信してしたい。」

と、地元の有志が集まり、僅か3か月で造り上げた、力強さを感じるイベントです。

https://sanrikuhanabi.com/

陸前高田市は、どういう街?

未曾有の津波災害により、街全体が失われた、陸前高田市。

震災から9年。元のようには戻らないけれども、徐々に、新しい街並みが形成されている街です。

かつて、ここには”街”がありました。

かつて街があた場所

花火会場となる運動公園から徒歩10分の所には、高田松原津波復興祈念公園があり、津波の怖さを伝える「伝承館」と「道の駅 高田松原」が設置されています。

奥には奇跡の一本松が保存されており、堤防からは海岸を一望できます。

会場の様子

2020年に、これほどまでの本格的な”お祭り”が開催されるなんて、本当に感無量です!

午後からは開会セレモニーが始まり、地域の郷土芸能が披露されました。

開会セレモニー

気仙3市町のゆるキャラがお出迎え(^^)

左:大船渡市 「おおふなトン」
中央:陸前高田市「たかたのゆめちゃん」
右:住田町 「すみっこ」

大船渡東高校 太鼓部

大槌臼鹿子踊保存会

三陸フードビレッジ

三陸地域の名産品の屋台が並びます。

またまた ゆるキャラさん大活躍!

飲料・スイーツエリアは、食事ものエリアと分けられており、効率的な配置でした。

食事ものエリアへは、屋台ごとの行列でごったがえすのを防ぐため、入場制限をかけています。行列は一か所へまとめ、順次エリアに入ってゆくスタイル。雑踏での衝突を防げる、画期的な方式。

会場案内図

特別BOX席の様子

各席ごとに、丁寧にバーが設置されております。

私は、クラファン枠で特別BOX席を購入していたので、こちらで楽しみます!

当初、懸念されていた三脚問題ですが、”Aエリア”の最後部であれば、何も問題なく、三脚を立てて撮影が出来るようでした。

辺りも暗くなった夕刻。3組のアーティストによる、音楽LIVEまで行われました!何と!トリはCrystal Kayさんでした!(写真は違います)

2020年国内最大!超絶の花火!

第1章「三陸花火大会が始まる!!」

オープニングから、ワイドで圧倒。

華やかな発展を思わせる、オレンジパステルがたくさん!

様々な種類の、透明感溢れるパステルの雨が、絶え間無く続く。広く、続いてゆく。

彼方、夜明けの日の出を表す、鮮やかな尺玉。

すかさず疾走する、地上の演出。

地上から、縦・横・斜めと、疾走するように出る白い光は、一般的に”トラ”と呼ばれています。

降り注ぐ眩い柳に続く、赤い花火が、将来への燃えるような意気込みを感じました。

地上部で、壁状や、扇状に色光が吹き出すものを”ザラ”といいます。

この”ザラ”は、近年、各花火業者で、研究開発が進み、色彩・形状・タイミング・デザイン等、とてもバリエーションが増えています。マルゴーさんは、このザラの美しさやデザインが、世界クラスのクオリティを誇っており、それを駆使し、単なる花火大会では無い、唯一無二の”花火ショー”を造り上げています。

中盤に金色の大量打ちがあり、あたかもフィナーレのよう。しかし、まだまだ序盤。

オレンジ・ライトグリーンのパステル、ピンク・ライトブルーのパステルと、2色ずつ上がり、

“クロセット”と呼ばれる、何度も光が分岐して降り注いでゆく花火の、4色のパステル色の混じり打ちへと続いてゆきます。

無限に、艶やかな色彩が、この世界に広がってゆくような・・・・

パステルの雨で、飾り立てた高田の空。

絶妙な間をついて、

“八方咲き”と呼ばれる、万華鏡の中を覗いたような、花形の花火が咲き誇ります。紅い点滅の余韻を照らして。

鮮やかな色彩の尺玉と共に、金色の錦で埋め尽くし、第1章を締めくくりました。

第1章は、ワンシーンごとの物量・時間を充分に施しており、その世界観が記憶にしっかりと残る内容でした。

第2章 「全国の思いを三陸花火大会に!」 Part.1

6月1日に、全国の花火業者が、自腹を切って全国で花火を打ち上げた「Cheer UP」の、立ち上げメンバーである11業者の、芸術玉の饗宴。前半は5社の作品。

糸井火工さん、池本煙火さん、阿部煙火さんの作品が、特に印象に残りました。

糸井火工 キラ芯彩華十六方菊

池本煙火店 レモン芯水色牡丹

阿部煙火 昇曲導 八重芯錦冠

各社、色・デザイン共に洗練されており、一発の花火の中に、ストーリー性を感じる作品もありました。

写真では表現しきれませんが(^_^;)

せっかくの芸術玉なので、プログラムに、業者名と玉名を、表記して欲しかったです。

企業協賛:TOYOタイヤ様ご提供 「青を灯せ」

「青は、挑戦を続ける情熱の色」のアナウンス通りの世界を表現するように、とても明るい青色!

青の中に、眩しい煌めきが入っている。ゾクゾクさせるような、地上を波打つザラの演出。

空も地も、燃える青で染め上げた、圧巻の作品でした。

第3章 「3章 2020→GoTo2021→新しい世界へ」

コロナ禍にさいなまれた2020年。

多くの人々を救うべく、現場で懸命に働く、医療関係者への感謝を込めた、パステルブルーから始まります。

ただ明るいだけでは無い。透明感があり、眩しい煌きの先へ、遠く、輝きが続いてゆくような、望みの光。

空、海、その先へ、ずっとずっと広がってゆくような、淡く眩い色彩。

本当に、美しいライトブルー。

そしていよいよ、マルゴーさんが世界に誇る、”グラデーション時差”が、踊り始めます。

花火がパッと咲いてすぐに、色光が縦横無尽に動いたり、グルグル回転したりする玉は、”グラデーション時差”と呼ばれています。

アクロバティックな、マルゴーワールドへようこそ(^O^)/

やがて、金色の錦をまとった大玉が開く、秀麗な世界へ。

体中に轟く迫力。歓喜のため息で、全身が震えます。

クラッカーのように、パーンと鳴った後、垂れ下がる花火を、”柳”といいます。

金色の柳の先が、ライトブルーの煌めきで点滅し、その美しさに息をのむ。

色彩豊かな花火で賑やかになった後は、白銀の世界へと会場を照らしました。

一呼吸おいて、再び、時差玉がアクセル全開。もはや笑いが止まらない!!!

柳のパステル色が、信じられないほどに、色が濃くて鮮やか。

時差玉はどんどんヒートアップして行き、会場のボルテージを上げてゆきます。

極上色彩の千輪が、大量に空を埋め尽くす!!

一度音が鳴った後に、小さい花火がたくさん咲き乱れる花火を、”千輪”と言います。

千輪の下を飾るように咲く、金色のキラキラ。地上を彩るザラと合いまって、荘厳華麗なシーン。デザインのセンスが秀逸過ぎです。

第3章は、スピーディーな展開ながらも、静と動を巧みに操り、起伏に富んだ爽快な内容でした。

 

第4章 「全国の思いを三陸花火大会に!」 Part.2

「Cheer UP」の、立ち上げメンバーである11業者の、芸術玉の饗宴。

後半の、6社の作品。

菊屋小幡さん、マルゴーさん、響屋さんの作品が、特に印象に残りました。

響屋さん、ペンダント2色の連続打ち、初めて見ました!!

菊屋小幡花火店 昇曲導 八重芯菊先青光露

菊屋小幡花火店 里山の忘れ柿

響屋大曲煙火 紫水晶を散りばめたペンダント

響屋大曲煙火 翡翠を散りばめたペンダント

第5章 「みんなで夢を打ち上げよう」

慰霊の意味を込めた和火の柳が、淑やかに灯して始まります。

薄いオレンジの、暗めの優しい色合いの花火を”和火”と言います。

これは、主に木炭が燃える色で、江戸時代までは花火は和火のみでした。

和火の後は、明るい未来を思わせる、パステルカラーのワイド打ちへ。

空いっぱいの、鮮やかな雫。

極上パステルの降り注ぐ雫の中から、ピンク色に煌めく柳が咲いてきたのが、あまりにも幻想的でした。このシーンが強く心に残り、忘れられない。

ときめきの中から、煌きが咲いてゆく、希望いっぱいの未来へ。

時差玉も踊り始め、傑作品である”オリオンの涙”の3発ワイドが登場!!

惑星の輪が全方向に幾つも重なったような不思議な形状で、色光が物凄い勢いで回ります。色の変化が凄まじい。浮世離れしたような、近未来的な色光。

金色の柳で、ひと息のクールダウン。

いよいよ佳境へ入ってゆきます。

レインボーのザラ!!華麗な八方咲き!!!

暗い世の中を吹き飛ばし、明るい世の中へと進むべく、艶やかに煌めく虹色。

世界中の歓喜を凝縮したような、極上の色彩。

心が弾む、華麗な八方咲が咲き続けます。その魅せ方が、凄くうまい。

花火が他の玉やトラと被らないように、計算しつくされた、デザインセンス。

それぞれの花火をくっきりと見せ、その美しさが、体中に強く染みる。

荘厳に降り注ぐ、金色の滝!

段階的に上から下へと咲いてゆく千輪で、”段咲き千輪”と呼ばれています。

この情景で既に感涙モードなのに、滝が流れた後には、圧巻の連続がたたみかけます。

眩い煌き、驚愕の時差。

空も地も、色の光が、踊り狂う。目の前に広がる、圧巻の花火。

マルゴーワールドのクライマックスへ。

現実と夢想の境が解らなくなるような、今自分はどこにいるのか・・・

今は、感激以外の感情は無い。

希望へのエネルギーを、全世界へ発信させる、色と光の饗宴。

あらゆる歓喜を沸き上がらせる、時空を超えたような、永遠の瞬間。

キラキラと輝く、光の余韻を残して。

 

感動と感激がずっと続く、伝説的な一夜でした!

 

この花火大会は、完全有料制。ちゃんと対価を支払って、花火を楽しむスタイル。お陰で客層の質も良く、花火後はゴミが全く落ちていません!

どこの花火大会にも言える事なのですが、無料エリアと有料エリアでは、無料エリアの放置ゴミやトラブルが酷いのです。有料エリアは秩序が保たれています。今後もこのようなスタイルの花火大会が主流になってゆくでしょう。

快適に、楽しみたいですし!

花火に込めた想い

花火終了後、メディア向けの囲み取材が行われました。

私もプレスとして参加させて頂きました。

運営者:

第1章の花火が上がった時点で、今までやってきた事が報われた。来年も続けていきたい。

今回の会場観客数は、1万1千人。当初の想定の1万8千人よりは少なかったが、街のキャパが小さいので、結果として丁度良かったかもしれない。来年へ向けて課題をクリアしてゆく。今回来てくれたお客様が、2週間後に、誰も感染者が出なかったら、完全に成功したと言えるので、まだ油断は出来ない。

花火師:

コロナで明るい話題が無い中、花火を見て不安な気持ちを振り払い、未来を明るく、上を向いて、華やかに、艶やかに、演出を心掛けた。

フィナーレは、鎮魂の思いを込めた和火の花火を打ち上げ、その後、明るいパステルカラーを上げ、「未来を明るくスタート」という気持ちを込めた。この場所は、花火を打ち上げる側、見るお客様、両方にマッチした、とても良い会場。

 

花火大会を造り上げた方たちのお話を、花火直後にお聞きする事が出来て、感無量でした。

本当に、ありがとうございました!!

花火大会を継続開催のためチケットを買おう!

最後になりますが、皆様に知って頂きたい事があります。

今回の三陸花火大会は完全有料制。クラウドファンディングの実施や有料チケットの販売で収益を得ることで花火大会を開催しているため、いわゆる「タダ見客」が増えてしまうと大会の存続自体が難しくなってしまいます。

三陸花火大会は、ライブや映画と同じ「エンターテイメント」です。近い場所で見るなら、対価を払い、チケットを買って見る。来年以降も新しい生活様式の元に生まれた「三陸花火大会」を盛り上げていきましょう。

 

2020年の開催では、残念なことに周辺道路での路駐に対して多くの苦情が寄せられてしまいました。素晴らしい花火でたくさんの人を幸せにしたのに、苦情を言われるのは主催者なんですよ(泣

来年以降の継続のためにも、まずは私たちから「車は、決められた駐車場へ置き、周辺住民へ迷惑をかけないようにする。」という意識を広げていきましょう。

※好みの場所が、会場外である場合は、「離れた場所で見る」が鉄則です。山の上から見るのも綺麗ですよ!離れた場所なら、迷惑にはなりませんし(^^;

継続開催の為に、ひとりひとりの意識を高めて、陸前高田を、花火を楽しめる街にして行きましょう!!

 

祭り開催情報

名称 三陸花火大会
開催場所 岩手県陸前高田市高田町字中宿
高田松原運動公園 楽天イーグルス 奇跡の一本松球場
開催日 2020年10月31日(土)
雨天順延:11月1日
主催者 三陸花火競技大会実行委員会
アクセス 【車】
東北自動車道「一関IC」から約75分
 三陸自動車道「陸前高田長部IC」から約5分
 三陸自動車道「陸前高田IC」から約7分
【公共交通機関】
【JR一ノ関駅から】
  1.JR一ノ関駅からJR大船渡線でJR気仙沼駅まで約80分
  2.JR気仙沼駅からJR大船渡線BRTで「奇跡の一本松駅」まで約30分
 【花巻空港から】
  1.JR花巻空港駅からJR東北本線でJR一ノ関駅まで約60分
  2.JR一ノ関駅からJR大船渡線でJR気仙沼駅まで約80分
  3.JR気仙沼駅からJR大船渡線BRTで「奇跡の一本松駅」まで約30分
 BRTの時刻表や運賃など、詳しくはこちらをご覧ください。
関連サイト https://travel.watch.impress.co.jp/do...
https://prtimes.jp/main/html/rd/amp/p...
愛木 敬介
この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
花火が大好きです。みんなが笑顔になれる花火の楽しさを、伝えていきたいです!

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