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三日間だけ咲く幻の桜「千眼桜」京都 大原野神社

更新日:2021/3/16 佐々木 美佳
三日間だけ咲く幻の桜「千眼桜」京都 大原野神社

紫式部の氏神「大原野神社」

京都洛西の地にある大原野神社。この大原野では天皇や貴族が鷹狩をしていたという土地です。
桓武天皇が長岡京遷都の際に奈良 春日大社の祭神を分祀したことから「京春日」「京の春日さん」とも呼ばれています。現在も境内の大きな絵馬授与品などにも鹿の絵が描かれており、みどころは狛犬ならぬ狛鹿です。
また源氏物語の作者である紫式部はこの大原野を愛し、大原野神社を氏神としていました。源氏物語二十九帖「行幸(みゆき)」の巻には冷泉帝の雅で美しい行列が大原野へ向かう姿も記しています。

見頃は三日間だけの幻の桜「千眼桜」

大原野神社の境内にはソメイヨシノも咲きますが、その中でも貴重な桜は「千眼桜(せんがんさくら)」。
満開になるのが三日ほどしかなく、満開を見ることが難しいというその珍しさから幻の桜を見ると千の願いが叶うとも言われています。

満開のときには「まるでたくさんの眼のよう」だということで「千眼桜」の名がついているのだとか。

この幻の桜を見に実際に訪れてみるとその日は風が強く、近くの社寺を見てから夕方に大原野神社に帰ってくると、桜はかなり散ってしまい葉桜へと姿を変えつつありました。
この風は新古今和歌集にも歌われる「小塩山の山おろしの風」西山連峰の麓ならではなのかもしれません。
確かに満開をみるのが難しい貴重な桜だな…と納得。

境内は8万3千平方メートルのうち6万6千平方メートルが林と緑に包まれた静かな場所。
その中に奈良の猿沢池をまねた「鯉沢の池」にかかる赤い橋が目に鮮やかです。

京都駅から大原野神社は約1時間。
バスが30分に一本ほどのため、時間によっては1時間半ほどの位置にあり、境内を散策しているとお昼の時間となりました。

写真:よもぎのおかゆセット 600円 竹の子ごはんと迷いました。

それでは少し休憩。
境内にある「 春日乃茶屋 (かすがちゃや)」でお昼をいただくことにしました。
「よもぎのおかゆ」が他ではなかなか見ないメニューなのでこちらに決定。
温かいおかゆが風で冷えた体にしみいる。おかゆは精進料理のような素朴な味わいです。

そして名物「よもぎ団子」。こちらは甘さ控えめのやさしい味。
何か懐かしいその味に子供のころに祖母が作ってくれたよもぎ餅のことを思い出す。こういうほっとする時間のために神社にくるのかもしれません。お天気の日に満開の幻の桜も見れて来てよかった…。と改めて幸運に感謝。

他に境内にもう一件、石臼挽き手打ち蕎麦「そば切りこごろ」という本格的なおそばのお店もあります。次回はそちらにも訪れてみたい。

おなかを満たし元気をいただいたところで、次の場所に移動!出発です!!

写真:よもぎ団子 1個220円 抹茶セット700円

大原野神社
〒610-1153 京都市西京区大原野南春日町1152
TEL 075-331-0014 FAX 075-332-1977
http://oharano-jinja.jp/
桜の見ごろは公式インスタグラムを確認するのが便利です!

天武天皇創建 花の寺「勝持寺(しょうじじ)」

西行法師が出家したというのがこの勝持寺。花の寺にふさわしいソメイヨシノをはじめ、100本ほどの桜が出迎えてくれます。中でも有名なのは「西行桜」。西行法師お手植えの桜といわれており、謡曲では「西行桜」という演目にもなっている桜です。

「花みんと むれつつ人のくるのみぞ あたらさくらの とがにはありける」
訳/桜を見に多くの人が来ることだけが桜の咎

天台宗 勝持寺(しょうじじ)通称:花の寺
〒610-1153 京都市西京区大原野南春日町1194
TEL:075-331-0601 FAX:075-331-0664
拝観時間:9:30~16:30(受付16:00終了)
拝観冥加料 大人400円
※毎年2月中は拝観を中止し閉門しています。御朱印等も対応できません。
http://www.shoujiji.jp/

洛西の名刹「正法寺(しょうぼうじ)」

大原野神社の向いにある赤い欄干の極楽橋を渡ると「正法寺」に到着。
桜の隣には京都市有形文化財の遍照塔と、みどころが続きます。

公式サイトより
『奈良唐招提寺を創建した鑑真和上の高弟、智威大徳 が隠世したのが始まりで、天平勝宝年間 の創建です。
後に弘仁年間の時、弘法大師巡錫され四十二歳の厄除けのため、 聖観音を彫刻されました。』

奥の本堂に進むと白砂の枯山水庭園。借景の東山連峰が遠くに浮かびます。
桜が終わると、サツキやツツジと花が咲くお庭です。

大原野神社、勝持寺と巡ってきたあと、ゆっくりと座ってお庭を拝見。
静かなときを過ごすことができました。

正法寺(しょうぼうじ)
〒610-1153京都市西京区大原野南春日町1102
電話:075-331-0105 FAX:075-332-1418
http://www.kyoto-shoboji.com/

大原野一帯でご紹介したこの三箇所は京都駅から小一時間。激辛商店街で有名なJR向日町駅からバスに乗った先にあります。バスは30分に一本程度。三箇所は半日あれば十分回れます。また小塩山一帯にはなりひら桜で有名な十輪寺あじさいの善峰寺などもありますので、お時間がある方はそちらにも足を伸ばしてみてください。

佐々木 美佳
この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
毎日「京都散歩の旅」なカメラマン。
奈良・吉野アンバサダー。観光経済新聞、楽天トラベル等を執筆。聖地と舞が好き。民俗芸能や瀬織津姫研究中。
instagram @kyoto.photographer
https://earth-traveler.com/

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