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新年から熱い!大阪・杭全神社のだんじり注連縄上げ【写真レポート】

更新日:2020/12/3 祭写楽
新年から熱い!大阪・杭全神社のだんじり注連縄上げ【写真レポート】

新年早々だんじりを楽しめる行事をご存知ですか。毎年1月3日に大阪市平野区杭全(くまた)神社で行われる注連縄(しめなわ)上げ、今回は2019年の様子をご紹介します。

(この記事は2019年に公開されたものを再編集しています。2020年12月3日 編集部更新)

1.注連縄(しめなわ)上げとは

※2020年12月3日時点で2021年の開催は未定です。

注連縄(しめなわ)上げとは毎年1月3日午前中に平野郷(大阪市平野区)にある杭全神社とその境外摂社である赤留比賣命神社(※1)に於いて、その年の祭りで神輿渡御を行う町が(当番は九町による持ち回りで今年の当番町は泥堂町)だんじりの前後に注連縄を乗せて曳行し、それぞれの神社に奉納する行事です。

※1:通称三十歩(さんじゅうぶ)神社、地元では三十歩神社と呼ばれていますので、以降は三十歩神社と記載させていただきます。

2.だんじり小屋出発~杭全神社へ奉納

前述したように注連縄上げの当番は九町の持ち回りで、出発時間は毎年同じというわけではありません。事前に泥堂町の祭礼関係者に確認したところ8時30分集合、9時出発予定とのことでしたので、私は8時30分を目標に小屋に向かいました。私が着いた時には小屋前には既に関係者がたくさん集まっていました。

だんじりは9時少し前に出発し、国道25号線を挟んだ向かい側の位置に停止し、出発の時を待ちました。

出発前に泥堂町の祭礼関係者の集合写真の撮影が行われました。

泥堂町のだんじり小屋と杭全神社はどちらも国道25号線に面しており、直線距離にするとわずか100mほどの距離です。少し迂回して曳行しましたがそれでも150mほどの至近距離です。9時20分頃に出発し9時30分頃に宮前に到着しました。

国道25号線に面した杭全神社の鳥居前にくると車を停めて、だんじり優先となります。だんじりはすんなり道路を横断するのではなく鳥居前でパフォーマンスを行います。

組頭がだんじり前に立ち合図を送ります。この位置がだんじりを停める目印になります。

だんじりは猛スピードで組頭を目標に突っ込んで来ます。組頭はこれを全身で受け止めます。

だんじりは鳥居前でこのような動きを繰り返し行いました。このような動きを数回繰り返した後、今度は回転を始めました。だんじりが高速で回転する様子は、ガメラが回転するイメージを想像させるので、高速回転はガメラと呼ばれています。

 

鳥居前では多くのギャラリーがその様子を見ていました。平野郷の注連縄上げは正月の風物詩で、地元平野郷だけではなく、大阪市内や私のように泉州からかけつけたり、各地のだんじりファンが詰めかけます。

ガメラが終わった後は、再び猛ダッシュと急ブレーキで後ろを持ち上げる動きを繰り返し行いました。

だんじりの屋根が鳥居をくぐってしまうと終わりになってしまうので、鳥居の直前でだんじりを停めます。

組頭目線です。

だんじりが猛スピードで迫ってきます。

それをガシっと受け止めます。勢いに押されるので1歩2歩後ずさりします。

だんじりの後ろを持ち上げシャクリます。

続いてだんじりの後ろを持ち上げ、前輪を軸にしてゆっくりと回転させます。「まいまい」と呼ばれる動きです。

だんじりの前枠にしがみついて体重をかけます。背中が地面すれすれです。

一方だんじりの後ろでは必死にだんじりを持ち上げます。落としそうになったら肩を入れて、落とさないようにします。

手を抜くことなく、みんながそれぞれの持ち場で力を発揮しています。

10時少し前に鳥居を通過し、大門へと向かいます。

左右に露店が出てるので軒先ぎりぎりです。あたらないように前の人がスピードを抑えています。

10時頃に大門前に到着しました。前の注連縄を取り外しています。

外した注連縄は祭礼関係者の手で運ばれています。

拝殿へ奉納されました。

奉納された注連縄は、後日鳥居に取り付けられるそうです。

3.杭全神社出発~三十歩神社へ奉納

次はこの後ろの注連縄を三十歩神社に奉納します。10時40分過ぎに杭全神社の大門前を出発しました。三十歩神社までは普通に歩くと約10分くらいで到着するくらいの距離です。

鳥居をくぐって出てきました。出るときは入る時と違ってすんなりと出ていきます。

お渡り筋を夏祭りの宮入の時とは逆方向にゆっくりと曳行しています。

2回ほど角を曲がり市場筋という道路に出ました。

商店街の入り口近くに差し掛かった時、組頭めがけてダッシュしました。

ちょうど商店街入口付近で組頭が受け止めました。

勢いで提灯が激しく揺れています。

だんじりを曳行していると付近の家からご祝儀をいただいたりします。その場合はだんじりを停めて手打ちをします。

11時30分少し前に三十歩神社に到着しました。

今度はだんじりの後ろに付けていた注連縄をはずしています。

はずされた注連縄は祭礼関係者の手によって三十歩神社へ奉納されました。

だんじり前方についている提灯は「謹賀新年」と書かれた正月仕様でした。

4.三十歩神社出発~倉入れ

予定通り12時に三十歩神社を出発しました。あとは町内を少し曳行して倉入れです。

泥堂町の杭全神社氏子総代の家の前を通り、ご祝儀をいただきました。

泥堂町の元老にも、ご祝儀をいただきました。

そろそろ曳行も終盤を迎えました。ときおり青空が見えていたのですが、空がだいぶ暗くなり小雨がぱらついてきました。

勢いよく国道25号線に飛び出してきました。

この後は25号線でまっすぐ小屋まで帰っていきました。

小屋の左右の幅が狭いので、何回か慎重に切り返しを行い小屋へだんじりを納めました。

注連縄奉納が無事に終わりました。

5.最後に夏祭りのご紹介

1月3日は注連縄上げのためだんじりが曳行されますが、杭全神社では毎年7月11~14日に夏祭りが行われます。7月11日と14日は神輿と太鼓台が担がれ、12日と13日はだんじりが曳行されます。12日の夜には南港通りを通行止めにして9台のだんじりによるパレードが盛大に行われます。13日の夕方からは9台のだんじりが杭全神社へ宮入を行います。300年以上の歴史があり、大阪最大のだんじり祭りです。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター

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