皆さんは「春節」とは何か、ご存じですか？もしかすると、百貨店などで販売のお仕事に従事されている方だと、「特に中国からたくさんの旅行客の方が買い物に来られる期間」として認識されているかもしれません。
「春節」とは、簡単に言えば、「旧暦のお正月」のことです。中国や台湾、香港や韓国など、アジアの国々では、春節をお祝いする習慣があります。それらの国々の方の多くが連休に入られるため、日本にも旅行客として来られるわけなのです。
実は、日本の中華街でも毎年春節祭が開催され、新聞などでその様子が報道されています。ここでは、春節祭と日本を代表する中華街の「横浜」「神戸」「長崎」の春節祭の開催情報や見所をご紹介します。
春節祭について
上記の通り、春節とは旧暦のお正月のことです。また、旧暦とは「月の満ち欠けで作られる太陰暦」のことですが、そのために、旧正月の日付けは、毎年異なります。
例えば、今年の春節は2月5日になりますが、オリンピックイヤーの2020年は、1月25日が春節になります。
中国や台湾などの中華圏の方たちは、新暦（「太陽暦」のこと。地球が太陽の周りを回る日数を計算してできた暦）の正月よりも、旧正月の春節を盛大に祝います。また中国では、旧正月を含む前後7日間は休みとなるので、日本にもたくさんの方が来られるわけです。
ところでこの春節ですが、中華圏外の諸外国で暮らす中国人も「チャイニーズイヤー」としてお祝いします。そのため、日本の中華街でも毎年、春節祭が開催されるのです。
そこで次に、日本を代表する中華街の「横浜」「神戸」「長崎」の春節祭の開催情報と見どころをお伝えします。
横浜の春節祭の開催情報と見所
横浜中華街では中国同様の春節を1986年から開催しており、33回目を迎える今年は、2月5日～19日の2週間にわたって開催されます。
横浜の春節祭は、獅子舞や龍舞、皇帝衣装のパレードなど、華やかな中国文化を直接、感じることができる素晴らしい内容になっています。
中でも見所は、「祝舞遊行（しゅくまいゆうこう）」でしょう。「祝舞遊行」では、華やかな皇帝衣装隊に加え、獅子や竜が登場し、来街者のすぐ目の前で見事な舞を披露します。まさに春節のときにしか味わえない圧巻の光景を目の当たりにすることができるわけです。
神戸の春節祭の開催情報と見所
神戸の春節祭も負けず劣らず素晴らしい内容です。1997年に神戸市の地域無形民俗文化財に指定された神戸の春節祭も、今年で33年目を迎えますが、毎年、ローカルニュースで報道されるほど、関西では冬の風物詩として知られています。
神戸の春節祭は、今年は2月3日・5日、9～11日に開催されます。神戸の春節祭の見所と言えば、「中国史人游行（ちゅうごくしじんゆうこう）」でしょう。
京劇の鮮やかな衣装とメイクで、日本でも非常に人気の高い三国志の英雄や楊貴妃などに扮した方々が、元町商店街や三宮センター街をパレードするものになります。
こちらも中国文化の息吹を肌で感じることで、中国の歴史や文化に思いを馳せずにはいられない内容です。
長崎の春節祭の開催情報と見所
長崎のランタンフェスティバル（春節祭）も非常に魅力的です。長崎の今年の春節祭は、横浜と同じく、2月5日～19日に開催されます。
この長崎のランタンフェスティバルの一番の見所は、なんと言っても長崎市内の中心部に飾られる約15,000個にも及ぶ極彩色の幻想的なランタン（中国提灯）や大型オブジェでしょう。
日常でも異国情緒漂う長崎の街が、長崎のランタンフェスティバルのランタンによって、さらにエキゾティックに彩られるのですから、お祭りを訪れる人は皆、心を奪われること間違いありません。
トップ画像：Shawn.ccf / Shutterstock.com