力持ちの人間は古くから賞賛されてきたようで、お祭りなどで力自慢たちの力比べを楽しむ機会がありました。現代でも、ウエイトリフティングにその伝統が引き継がれています。
この記事では、ウエイトリフティングの成り立ちや種目の紹介に加え、階級の違いについて紹介しましょう。
ウエイトリフティングの成り立ち
ここでは、ウエイトリフティングがスポーツとして成立した経緯について解説します。
ウエイトリフティング競技の歴史
ウエイトリフティングの起源には諸説ありますが、古代ギリシャで力自慢たちが石を持ち上げる競技をしたことや、力自慢をリーダーにしていたことに由来していると言われています。
そして、近代に入ると体操種目の1つとしてウエイトリフティングが誕生します。
当初は現在のようにバーベルを両手で持ち上げる種目と、片手で持ち上げる種目に分かれていました。
その後ウエイトリフティングは体重別の階級制度を導入し、種目としてのルールも整備され、現在のスタイルが確立されます。
スナッチとクリーン&ジャークの2つの種目
ウエイトリフティングは、単に重たいバーベルを持ち上げたら勝つ競技ではなく、厳密にはスナッチとクリーン&ジャークという2つの種目で構成されます。
スナッチは、床の上に置いてあるバーベルを一気に頭上まで持ち上げる種目です。一方クリーン&ジャークは、一旦肩の高さまでバーベルを持ち上げるクリーンと、その後バーベルを一気に頭上まで上げるジャークという一連の2つの動作でバーベルを挙上する種目です。
五輪で実施されるウエイトリフティングでは、スナッチとクリーン&ジャークを各3回ずつ行い、それぞれの最高重量の合計で順位を競います。
まるでウエイトリフティング!?力比べの祭りをご紹介
日本では、古くから力自慢が石や米俵を担ぎ上げ、力比べをする行事が開催されていました。
ここでは、力自慢が活躍するお祭りを2つご紹介します。
※例年の内容を参考にご紹介しています。今年は規模や内容を縮小・変更、または中止の場合もあるため、詳しくは主催者からの情報をご確認ください。
力自慢の男女が巨大な鏡餅を持ち上げた時間を競う「五大力さん」
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京都の #醍醐寺 で行われる #五大力さん は巨大な餅をどれだけ長い時間持ち上げられるかを競う力比べ!#好きな祭りの話をしよう pic.twitter.com/DNLJKX3tGS
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) April 26, 2020
京都の醍醐寺では、毎年2月23日に「五大力さん」の名で親しまれる力自慢にまつわるお祭りが催されています。
正式名称を「五大力尊仁王会」といい、醍醐寺境内にある五大堂の本尊である五大明王の霊験を授かるために、五大力餅という巨大な餅を持ち上げる宗教行事です。
男性は150キロ、女性は90キロの大鏡餅を抱え上げ、五大力さんに力を奉納し、その年の無病息災と身体堅固を祈ります。
重さ185キロの鏡餅を運ぶ岡山の伝統行事「五大力餅会陽」
巨大な餅を持ち上げる伝統行事は、岡山県美作市の顕密寺でも「五大力餅会陽」という名前で、毎年2月の第1日曜日に催されています。
こちらで用意される巨大鏡餅の総重量は規格外で、なんと総重量は185キロ。
この巨大餅を鉢巻姿の力自慢たちが持ち上げ、誰が一番遠くまで運ぶことができるかを競うのが特徴です。
「五大力餅会陽をレポート!あなたは稀勢の里関を持ち上げれますか?」レポート記事はコチラ
まとめ
この記事ではウエイトリフティングの成り立ちをはじめ、種目の違いやルールをご紹介しました。
身体を鍛えて、重たいものを思い切り担ぎ上げられたら、爽快ですよね。
力自慢の読者の皆さんは、力試しにウェイトリフティングに挑戦してみてはいかがでしょうか?