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「鶴ヶ城さくらまつり」戊辰戦争で激しい砲撃を受けた天守閣の全周を薄紅色に彩る桜

更新日:2020/6/9 obaq
「鶴ヶ城さくらまつり」戊辰戦争で激しい砲撃を受けた天守閣の全周を薄紅色に彩る桜

NHK大河ドラマ『八重の桜』で繰り返しテレビに映し出された会津若松城、鶴ヶ城

日本が近代の扉を開ける幕末、会津若松城では壮絶な戦闘が繰り広げられました。2013年のNHK大河ドラマ『八重の桜』では、城を包囲する新政府軍から激しい砲撃を受ける様子がリアルに再現されていました。「鶴ヶ城」の愛称で呼ばれる会津若松城は、例年4月上旬から5月上旬まで、広大な敷地全体が薄紅色の桜で覆われます。見頃にあわせて毎年、「鶴ヶ城さくらまつり」が開催され、2019年には4月5日~5月6日に行われました。2020年の「鶴ヶ城さくらまつり」の期間は未定ですが、夜間のライトアップは、4月6日~5月10日に行われます。

幕末に壮絶な戦闘が繰り広げられた鶴ヶ城

「日本さくら名所100選」の一つに数えられ鶴ヶ城公園

鶴ヶ城は1868年の戊辰戦争によって壊滅的な損傷を受けましたが、1965年に再建された天守閣を中心とする縄張は、往時の雰囲気を漂わせながら保存されています。1908年前後から桜の植樹が行われ、現在では約1000本の桜が育っています。「日本さくら名所100選」の一つに数えられています。

「日本さくら名所100選」の一つに数えられる鶴ヶ城公園

鶴ヶ城へのアクセスは、JR会津若松駅からまちなか周遊バスを利用するのが便利です。最寄りのバス停となる「鶴ヶ城入口」、「鶴ヶ城三の丸口」は、鶴ヶ城の東側にあります。

会津若松のまちなか周遊バス

バス停から三の丸、二の丸のエリアを抜けると、鮮やかな朱塗りの橋が見えます。中世まではここに屋根のついた廊下造りの橋が架けられていたことから廊下橋と呼ばれています。

鮮やかな朱塗りの廊下橋

鮮やかな朱塗りの廊下橋

鮮やかな朱塗りの廊下橋

廊下橋を渡り時計回りに鶴ヶ城址を散策

廊下橋を渡ると本丸のエリアです。藩主が住居として使った奥御殿、会議に利用されたと言われる御三階、大書院、小書院などが建ち並んでいました。エリアの南東に残る茶室の麟閣が、昔の姿を留めています。

奥御殿跡から眺める天守閣

御三階跡

御三階跡から眺める天守閣

本丸エリアで昔の姿を留める茶室の麟閣

本丸エリアで昔の姿を留める茶室の麟閣

重要な施設が集中する本丸の警護は、茶壺櫓、月見櫓、干飯櫓、走り長屋などの施設を利用して行われました。

茶壺櫓跡

茶壺櫓跡から眺める桜越しの天守閣

月見櫓跡

月見櫓跡から眺める桜越しの天守閣

月見櫓跡から眺める桜越しの天守閣

月見櫓跡から眺める桜越しの天守閣

月見櫓跡から眺める濠

復元された干飯櫓の内部

復元された走り長屋の内部

本丸を囲む土塁の桜並木

本丸を囲む土塁から眺める桜越しの天守閣

本丸を囲む土塁から眺める桜越しの天守閣

本丸エリアの南西端に建つ干飯櫓の北西には、上杉謙信廟所跡が残されています。上杉景勝が会津に入封した際、上杉謙信の遺骨も鶴ヶ城内に持ち込まれたのです。鶴ヶ城の長い歴史を感じながら、さらに西に向かうと本丸に侵入しようとする敵を迎え撃つ武者溜の西出丸です。

上杉謙信廟所跡

西出丸を彩る桜並木

西出丸沿いの土塁の桜並木

西出丸から眺める桜越しの天守閣

桜の花が覆う西出丸駐車場

西出丸が鶴ヶ城の南西端となります。桜が並木を作る濠に沿って、北、東に向かうと馬出が置かれていた北出丸です。

北出丸

北出丸から眺める桜越しの天守閣

北出丸から眺める桜越しの天守閣

北出丸沿いの濠

北出丸から南の本丸の方向に戻ります。北出丸から本丸、天守閣に通じる玄関のような役割を果たしているのは椿坂です。なだらかな坂を上りきると、東に稲荷神社、西に観光案内所が設置されています。

北出丸と本丸、天守閣を結ぶ玄関のような役割を果たす椿坂

稲荷神社

稲荷神社から眺める桜越しの天守閣

稲荷神社から眺める桜越しの天守閣

観光案内所

観光案内所前の広場

薄紅色の桜の花に囲まれる鶴ヶ城天守閣

観光案内所から、かつて武者溜であった帯郭を越えると天守閣の真下となります。

天守閣の北に広がる帯郭

天守閣の北に広がる帯郭

天守閣の北に広がる帯郭

天守閣の北に広がる帯郭から眺める桜越しの天守閣

天守閣の北に広がる帯郭から眺める桜越しの天守閣

天守閣の北に広がる帯郭から眺める桜越しの天守閣

天守閣の北に広がる帯郭に育つ容保桜

表門を潜れば、天守閣の入口です。

表門付近の桜

表門

表門から眺める桜越しの天守閣

天守閣の入口

天守閣の展望層

天守閣の展望層からの眺望

天守閣の出口

種類豊富な会津地方の土産物

「鶴ヶ城さくらまつり」の期間中には、桜が咲き乱れる城址公園に数多くの露店が軒を連ね、夜間にはライトアップが行われます。2020年のライトアップ予定は、4月6日~5月10日です。広大な城址公園を照らし出すライトアップは、東日本最大級と賞賛されています。また、まつり期間中の休日には、サムライまつり、郷土芸能披露、植木市、おもてなし市、大茶会など、多彩なイベントが企画されます。また、天守閣内のショップや北出丸の東の鶴ヶ城会館では、種類豊富な会津地方の土産物が勢揃いしています。

露店が軒を連ねる鶴ヶ城の城址公園

鶴ヶ城の天守閣内のショップ

鶴ヶ城会館

会津土産の赤べこ

会津土産のこづゆ

会津土産の喜多方ラーメン

会津土産のくるみゆべし

会津の地酒

会津若松市のシンボル鶴ヶ城は、幕末には壮絶な歴史の舞台となりましたが、現在では天守閣を取り囲むように約1000本の桜が植樹されています。例年例年4月上旬から5月上旬には、360度の角度から天守閣を薄紅色に彩ります。

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
2010年より旅行系のフリーライターとして各種メディアで記事の執筆を行っております。「おまつり」には各々の地域の歴史や伝統、文化が凝縮しています。関東地方で開催されている「おまつり」を中心に、その魅力を紹介して参ります。

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